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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第7章】 一夜で滅んだ村

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185 7日目⑨ とある娘の親孝行

クリックありがとうございます♪そして明けましておめでとうございます。パスタはたらこが大好きなひとりぼっちの桜ですw いや~よくスーパーとかで売っている混ぜるだけのやつあるじゃないですか(;´Д`)アレ、あのたらこスパゲッティ最高だよねw自分でも作ったことあるんだけど、どう考えても市販のやつの方が美味しかったので今ではたらこスパゲッティを食べたくなったら即スーパーでござるよ(*^^*)♪



さて今回のお話ですが遂に始まりますね。何とは言いませんがww

因みに今回のお話、短いですが(私にしてはw)個人的には結構気に入ってます。

美しい…そう思います。

では今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~♪



 既に時間はロウソクの火が必要な時間。


 壮絶な言い合いを終えて帰ってきたナント村のとある娘。

 彼女は数日前、反乱軍の集会で母親の薬を買いたいから早く領主の屋敷を襲撃しようとシジモルーナに迫っていた娘であった。

 年の頃はクチャネと同じぐらいの25ほど。


 ロウソクの光に照らされた彼女の手には高価な薬が握られていた。

 運よく村の近くを通過しようとしていた御者から購入する事が出来たのだ。


「お母ちゃん、薬買ってきたよ」


 そう呼ばれた相手は痩せ細った身体に顔色も悪い。

 栄養からなにまで足りていないのは明らか。

 そんな床に臥せった母。

 そんな彼女はボロボロの布団に横なりながら帰って来た娘を出迎える。


「ありがとう。でも高かったんじゃない?無理しなくてもいいのよ」

「大丈夫よ、お母ちゃん。今日、すごいお金が村に入ったの」

「あら、そうなの?」

「うん、だからこれからはお金を気にしなくてもいいんだよ。はい、これ飲んで」

「そうなのね、ありがとう。領主の事もあるし、きっと神様が見てくれているのね」

「神様…か」


 病弱な母親を看病しながら娘は思う。


 もしかしたらこれでよかったのかも…。


 確かにオート村の奴らが得た金銀財宝に比べたら、今回私たちナント村が手に入れた金額なんてはした金なのかもしれない。

 それでも改めて考えて見ると私たちが一生かかっても手に入れる事が出来ない金額を得る事が出来た。

 実際、ナント村の取り分の更に少ない私の取り分だけでも薬と食材を買うことが出来た。

 痩せた畑を耕して生計を立てるギリギリの生活だった私たちだが、でもこの感じだと向こう数年の生活は大丈夫だろう。


 なら十分じゃないだろうか?


 明日、クチャネがオート村の奴らにもっとナント村に取り分を寄こせと言いに行くと言っていた。

 あの子は昔から気が強く押しが強かった。

 もしかしたら本当にオート村からもう少し取り分を取ってくるかもしれない。

 取り分が増えるのは素直に嬉しい。

 それに隣の村が贅沢三昧するのは正直妬ましい。

 だからクチャネを応援したい気持ちはある。


 でも同時に不安が付き纏う。


 あのアジトに来た銀髪の女。

 皇女と名乗る私よりも年下の女。

 高価な黒いドレス。

 年の頃は十代だろう。

 でも纏った空気は十代の娘ではなく、間違いなく今まで感じた事の無い圧迫感を有していた。

 それこそ以前居た恐ろしいプルートの騎士たちなんかよりも何倍、何十倍の圧力。


 強いとか弱いじゃない。

 あの銀髪の少女には立ち向かっちゃいけない。

 歯向かっちゃいけない。

 アレが喋っているのを見て瞬間的にそう思った。

 だからこそ私は思うんだ。

 お金を私たちが多く持つことで、盗みもオート村の奴らではなく私たちがやったと思われないだろうか?


 もしもそう思われたら…。


「怖い」


 薬を飲み終えたコップを棚に戻す手が自然と震える。


 そうだ。

 今日帰りにクチャネが言っていた言い訳。

 あれをすんなり言えるように練習しておこう。

 私みたいな何の発言権も無いような人間が言う機会が有るかは分からないけど。


 それでも、そうすればこの嫌な予感も消えるだろう。


 全てオート村が悪いのだ。


 と。


「今日の晩御飯どうする?実は食材も結構あるのよ」


 ………。


「あれ?」


 声がしない。

 さっきまでしていたのに。

 もう寝てしまったのかな?


 私は心細そうなロウソクの火を手に横の部屋へ。


「お母ちゃん?」


 すると寝ている母の胸に突き刺されたナイフ。


 意味が。

 意味が分からなかった。


「………」


 しかもナイフが突き刺された母の傍らには黒いローブを被った人影が1つ。

 その人物は一切喋らない。


 軋む床をどうやってこの人物は音も鳴らさずここまでやって来たのか?

 そもそも何処から家に入ってきたのか?

 この家の扉なんて1つしかないのに。

 すべてが謎。


 ただ1つ分かっている事があるのならば、さっきまで話していた母が息をしていないという事実だけだろう。


 そしてそれらを徐々に理解していく脳細胞。

 娘の感情が急激に表に出てくる。


 母が。

 なぜ母が?

 母が。

 母が。

 母が。


「キ」


 悲鳴を上げる。

 そう思われた瞬間、母親の傍らで立っていた人影は少し高い男の声で言った。


「ヒット♪」


 高速の投擲。

 振りかぶる動作など無く手のスナップのみで高速で投げられた1本のナイフ。

 それは娘の心臓を正確に貫いて絶命に至らしめた。


 全ては無へ。


 目の光が消え、倒れゆく娘に対して人影はまるで面白がるように言った。


「マリアンヌ様は仰られた。これは王殺だ、反逆者ども死に絶えろ…ってね♪」



閲覧ありがとうございました(`・ω・´)ゞ…ね?美しかったでしょ?

今からどんな愉快な事が起こっていくのか、それを想像しながら楽しんで頂けると嬉しく思います。

次回の更新は比較的早いと思いますが、、まぁたぶんw

ではまた次回お会いしましょう♪ (* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪




正月だったと思うんだけど、たぶん1月1日の晩方に『映画大好きポンポさん』っていうのがBS11で放送されたのですね。

正直、映画ってあんまり好きじゃなくて(時間が短くてw)流し観をしてたんだけど、、これめっちゃ面白かったよ!( ゜Д゜)!ポンポさんの下で主人公の少年が映画を作るお話なんだけど、起承転結がしっかりしていて見終わった後「は~良い映画だったばい(^○^)」って思える作品でした♪

こんなに面白い作品だと最初から分かっていたなら、皆に前回の後書きとかでオススメしたのに…残念じゃぁぁ無念じゃぁぁ(≧◇≦)

って事で、皆さんサブスクやらレンタルやらで見かけたら是非観てみてね(^^♪

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― 新着の感想 ―
[気になる点] この感じだと、直接的に村民達を粛清していく流れなのかな。 てっきり、マリアンヌ様の所有物を盗られた事に対して、各村民一同を一斉に集めて王族への反逆行為と見做して詰問し、見せしめに村民…
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