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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第7章】 一夜で滅んだ村

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156 3日目⑬ 領主の重要な話

クリックありがとうございます♪何がとは申しませんが、今年も0個だったひとりぼっちの桜ですw

何とは言いません…言いませんが、昨日2月14日、私は1日待った((*p'∀'q))ワクワク♬…が、何も無かった。

つまり0個という事です(´・_・`)



では今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~♪



「ほらよ、連れて来たぜ」


 カイルに引き連れられるようにマリアンヌの前にやって来た老人ヤン・メイザール。

 前日の指を切り落とされかけた1件の成果か学習か、領主にはもうマリアンヌに反抗するような態度は見られず今までよりも格段に静かであった。


「ご苦労だカイル。で、領主よ」


 ランタンの中に入った炎がユラユラと暗い室内を赤く怪しく照らしている。

 領主はゆっくりと顔を上げる。

 その瞬間、


「っ!」


 領主は全身の細胞が凍りつく感覚を覚えた。 


 周囲にプルート兵を超える戦力をゆうしているカラス達をはべらせ、横には誰よりも強い殺意を宿した赤い髪のメイド。

 そして中央に少女とは思えない尊大な雰囲気で椅子に座っている銀髪の主。

 その姿はまるで。。


「魔王」


 マリアンヌの眉がわずかにひそめられる。


「あ? 今なんて言った?」

「いえ!何も!何も言っておらんですじゃ!」


 目が領主への嫌悪感で満たされているマリアンヌは、自身の心を落ち着くために大きな溜め息を吐く。


「で、重大な用事とは何だ? われは今しがたまで牢に居た罪人の解放をしていたので忙しいのだ」


 その言葉を聞いた瞬間、領主は今まで感じていた恐れをどこかに吹き飛んでしまった。

 シワが刻まれた顔に見開く瞳。


「な、なんじゃと!!牢の反乱軍の奴らを解放!?なんと馬鹿な事を!」

「馬鹿な事だと?」


 部屋の中に緊張が走った。

 再び領主に向けられる重力を帯びたような視線、聞いた者に息苦しさを感じさせる声。

 領主は目を泳がせる。

 瞬時に脳裏に浮かぶのはあの暑い日の怒り狂ったマリアンヌ。


「いや!あの、その、、、奴らは非常に獰猛どうもうで野蛮な何をするか分からない奴らで!危険なんですぞ!」


 それはお前にとって”は”だろ?


「何度も言うが、お前はもう何もせんでよい。われの言う通りにしていれば全てが万事解決するのだ、お前が浅慮な頭で行動を起こすとわれの計画が大いに狂う、そうなるとこの地の領主であるお前も困る事になるのだぞ。で、重要な用事とやらはなんだ?早く言え、言わないなら元居た場所にすぐ戻すぞ」


 有無も言わさず領主の意見を遮るマリアンヌ。


「分かりました。全てお任せします。それで重要な用事とは…」

「用事とは?」

「実は…今夜マリアンヌ皇女殿下の歓迎パーティーを予定しておったのをついうっかり忘れておったのですじゃ」


「かんげい…パーティ…だと。。」


 この場に微妙な空気が流れました。

 マリアンヌは顔を横にする。


「カーナ、確かにお前の言う通りの内容だったよ」

「でしょ!だから私は伝えるまでも無いと言ったんですよ!」

「いや、だからそれは伝えろよ」


 そしてマリアンヌは盛大な溜め息を吐きつつ、組んだ足を苛立ちと共に動かす。


「灼熱の太陽の下、われを待たせるという礼を失した行動をした後で歓迎パーティーとやらを予定していた?あ~なるほど、お前は遠まわしにわれにケンカを売っているのか~。なるほど♪ おい!お前たち!領主殿はよほどお前達に痛めつけられるのが好きらしいぞ!」

「いや!いやいや!別にそんなつもりは!」


 本~~~当に、このクソ忙しい時に。

 こっちは今、脳内で様々な事柄が入り乱れているのだぞ。

 鐘の音ってなんなんだよ!!


「チッ、なんで今夜なのだ?」

「以前から予定しておったのです!マリアンヌ皇女殿下がここに到着される前から!」


 そんな事を言って、ただカイルに24時間監視されているのが耐え切れないだけだろ。


「あっ!そうです!豪華な食事も用意して」

「豪華な食事ねぇ」


 ハァ~~くだらない、くだらない。

 食べ物で釣られる人間がこの世に居るだろうか?

 いいえ、いません。

 という事はコイツはわれを馬鹿にしていると。


「必要ない。今、われはやる事が山積している」

「でも余興も用意して」

「いらん!くだらん!もうこの話は終わりだ!」


 先ほどにも増して厳しい口調で領主の言葉を遮る。

 すると領主はその小さな肩をガックリと落とした。


「そうですか、ならば余興として旅芸人たちを呼ぶ予定だったのですが、旅芸人たちにはキャンセルの連絡を入れておいてくだされますかな」

「旅…芸人だと?」

「2ヶ月ほど前にフラッとこの国にやって来た3人組みの旅芸人なのですが、試しに呼んでみたら、奏でる曲に、まるで蝶のように舞う踊り、素晴らしいものでしたので今日も呼ぼうかと思っていたのですがの」


 旅芸人…。

 2ヶ月ほど前に来た…。

 3人組…。


 マリアンヌは一瞬目を閉じ、そして。


「気が変わった、その歓迎パーティーとやら大いに開くがよい」

「は?さっきまで下らないと」


 老害が、いちいち不審に思うな。

 お前は今まで通り耄碌もうろくな老人でいればそれでいいんだ。

 今は『手紙の件』も『鐘の音の件』もある。

 お前の為にそれっぽい理由を考える頭がもったいないんだぞ。


「何度も言わすな、気が変わったと言ったであろう。 まぁ~~それでも、だがあえて理由を述べるなら、、この高貴な身には、ここサンティエールの荒れ果てた地の空気は乾燥し過ぎていていい加減干乾びてしまうのだ、故に一粒のうるおいであるパーティーで水分補給でもと思ったまでよ。 どうだ、分かったかね?」

「え?あ、はぁ?」


 そこは問答無用でうなづいとけよ!

 横に居る赤い髪のメイドは、名言を聞いたみたいな表情で頷いているだろうが!

 いや、まぁ自分でも何を言っているか分からないけども。


「何時からやるのだ?」

「え?なにがですかな?」

「パーティ」

「あぁ、夜8時から」

「ふ~ん」

「だいたい、いつも12時を回った辺りまで」


 結構長いな。

 いや、パーティーなんてそんなもんか。

 あまりパーティーには参加しないから記憶が曖昧だ。

 嫌な事は基本的にやらない参加しないをモットーに生きてきたからな…。


 しかし、だからといって安易に時間を短縮させては怪しまれる。

 ここは耐えるしかないか。


「分かった。ではわれの歓迎パーティーとやらが開催されるまで、お前は再び部屋に戻っていろ」

「えっ!またあそこに!?ワシもここに」

「カイル~領主殿がお帰りだ、お前も再び任に戻れ」

「カイル、マリアンヌ様から与えられた任務を全うするように」

「またこの辛気臭いジジイの顔を見ながら酒を飲まないといけないのかよ…」

「ちょっと待ってくれ!ワシもここに!」

「ほらっ!早く来いよジジイ、来ないと頭潰して殺すぞ」

「ひぃ!?」


 再び強制連行されていく領主。


「1つだけ!最後に1つだけ!聞かせてくだされ!」

「…何?」


 首根っこを掴まれている領主はすがる様な声で言った。


「皇女殿下に付いていればワシはプルートに帰してもらえる、そう信じてよいのじゃよな!?」


 瞬間、目じりがピクッと反応するマリアンヌ。

 彼女は背もたれにドッシリと背を預けると、務めて冷静に淡々と語り出した。


「何度も言うが、われはお前の味方だ…不本意ながらではあるがな。だからお前がどれだけわれに不快な思いをさせようが、それ以上にこの地に蔓延はびこる反乱分子の方が100倍腹が立っている。我がプルートに仇名す阿呆は次の皇帝たるわれが滅せねばならん。反乱軍に所属している者共は全て殺しつくしてやる。もちろん今日、牢屋から開放してやった奴も含めてな」

「ワシはプルートに!」

「あーあー分かってる、何度も言わんでよい。ちゃんとプルートに帰してやる、ただし、われの言う事を守っていれば…だがな」


 今度こそ強制連行させられていく領主。

 心なしか領主の表情がホッとしているようにも見受けられる。

 その表情を見送りながら口元を緩ませるマリアンヌ。


「フフフ」


 反乱軍およびそのリーダーとは既に渡りはつけた。

 領主も我が手中に納めている。

 計画は順調そのもの。


 だが。


 不安要素はもちろん内通者。


 内通者の首をね次第、最終フェーズの準備に取り掛かかろうと思っていた。

 でも見つからない。


 鐘の音。

 これが分かれば内通者に先手を打てる。

 2ヶ月前からここにいるランたちなら”鐘の音”についても何か知っているかもしれん。


 ランたちとはここに来てからも手紙のやり取りはしている。

 だが手紙などでは、互いの意思疎通に限界があるのも事実。


 直接会いたいとは思っていた…が、

 万が一、われとランたちの関係が第三者にバレるのは不味い。

 避けねばならん。

 だから特に異常なほど目ざとい内通者を殺すまでは直接会えないと、思っていたのだが。


 ランたちが今日来る。

 つまりパーティーとやらが終わった後「素晴らしい歌や踊りに感動した!」とか言ってランたちをここの部屋に呼べば、ごく自然にランたちに接触できる。

 ランたちの生きた情報、それがこうも簡単に手に入るとは。


 フフフ、初めて領主が役に立ったな。


「カーナ」

「はい?」

「今からわれはパーティーまで休む。頭をリフレッシュせねばな、お前も…いや、カラスも含めたお前達も歓迎パーティーとやらが始まるまで各自ゆっくり休め」

「了解いたしました。しかし、やはりマリアンヌ様は慈悲深い女神です、私やカラスの体調まで気にかけてくださるなんて」

「当たり前だよ。われは自分の配下を大事にするからね~。あっ、因みに分かってると思うけど、ランたちを見ても初見のフリをしろよ。決して知り合いだと誰にも悟らせるな」

「もちろんです、マリアンヌ様」


 そして時間は過ぎていく。

 マリアンヌの歓迎パーティーが始まるまで…。



閲覧ありがとうございました(^^)/

ではまた次回お会いしましょう♪~(´∀`*)ウフフ





またですよ、皆さん。

何か訳の分からない邪魔な広告を横に付けることぐらいしか能がないクソ運営……じゃなく(>_<)みんな大好きな小説家になろう運営がまた訳の分からない機能を付けてきましたよ(´Д⊂ヽ


皆さんは既に気付いているかな?('ω')?「いいね♪」ボタンなる不思議ボタンがこのサイトで追加されている事に…。


まぁ運営の言いたい事も分かるんですよ。ブックマーク、評価を既に付けた人たちが更に作者を応援する際、それは現状【感想・メッセージ・レビュー】しかないから、でもそれって結構ハードルが高いじゃないですか?だからそんな人たちが気軽に応援できるように各お話の最後に「いいね♪」ボタン実装。。。まぁここまでは分かるんですよ、でもさ~詰めが甘いっていうかさ~もうちょっと出来ないかな~?って思っちゃったりします<(`^´)>

だって皆さんが「いいね♪」ボタンを押しても現状それがポイントに反映されたりしないし、押した皆がどれだけ「いいね♪」が入っているかを知る方法も無いんですよ(><)汗


だからもうちょっと何とかならなかったのかな~?って思っちゃいます(T_T)

例えば小説内ポイントみたいな感じで、作者以外も「いいね」がどれだけ入ってるかを観れるとか、後は私は見れないけど読者の皆が「いいね♪」を押した後に入って色々語れる掲示板みたいな感じとか、、運営にはもうちょっと頑張って欲しいものです。ええ。


と!まぁ色々文句をダラダラと言いましたが。

ひとりぼっちの桜としては皆さんが「いいね♪」ボタンを押してくれるのは普通に嬉しいので、「いいね(^^♪」というお話があったら気軽にドンドン「いいね♪」ボタン押してね(@^c^)b

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― 新着の感想 ―
[一言] >領主は全身の細胞が凍りつく感覚を覚えたーー ーー今頃、遅いようw。危機察知が~w。 >「ーー反乱軍に所属している者共は全て殺しつくしてやるーー」ーー ーーあ~、マリアンヌ様~。それじ…
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