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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第7章】 一夜で滅んだ村

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138 2日目⑬ 孤児院と宿屋の村・トゥール②

クリックありがとうございます♪10年ほど前、食後ばあちゃんと一緒に居た時、急にばあちゃんが「なぁ〇〇〇。もし、私が明日殺されるとして、そうなった場合、死体は海に捨てるか、森に埋められるかどっちがいいと思う?」と唐突に聞かれたので「う~ん(。-`ω-)海に死体捨てたら水死体になるから、結構エグイ状態になるらしいし、森の方がええんちゃう?」って答えたら、少し黙ったあと「…分かった(T_T)」と言われて、


いやいや!分かったって、どういう事!?(゜д゜)!


って思ったひとりぼっちの桜ですw

そんな茶目っ気のあるばあちゃんも数年前に亡くなりましたが(もちろん殺されたとかではなく病気でwというか80後半だったから、まぁ天寿を全うしたとも言えますがw)、しかしそうなると、あの時言っていた質問の意味は分からぬままですw いったいアレはどういう意味だったのか…(*_*;分かる人、答え待ってますww



では今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~♪



 本日立ち寄る最後の村。

 孤児院と宿屋があるトゥール。


 枯れた地面の先に見えるその孤児院の建物を前にしてカーナは言った。


「この村にあるのは孤児院、そして旅人達が休む宿屋です。あとは少し民家があって、あと畑です」


 それを聞き、溜め息片手にゆっくりと馬車から降りてくるマリアンヌ。


「あるのはそれだけ?」

「はい」

「畑ってやっぱりサツマイモか?」

「はい、それぐらいしかこの地域やっぱり無いですから。因みに住んでいる人数は100人を切ってますね」

「100人も居ないのか…3つある村の中で一番少ないね」

「その内の30~40人ぐらいは孤児院の子供なので純粋な住人の数はもっと少ないはずです」

「わらわらと40匹もの害虫が?考えるだけで恐ろしいな。因みにカーナ、リック……ホリーに命令を出せ」

「はい、どんな命令を出せばよろしいのでしょうか?」


 すると、そっとカーナの耳元に顔を近づけるマリアンヌ。

 そしてカーナに告げられたのは、まるでこれからこの村で起こることを、未来を見通したような命令だった。


 命令を聞き終えたカーナは深く頷く。


「はい、分かりました、マリアンヌ様。 ホリー!ちょっと話があります、こっちに来なさい」

「はイ」


 後ろの馬車から降りて他のカラスたちと立っていたホリー。

 カーナからの命令を聞き終え、「了解」とだけ言い残すとその場から姿を消した。


「じゃあ行きますか?」

「え、もう?」

「あ、はい。それとも孤児院以外を見回りますか?」

「孤児院以外なんて見るもんないだろ、この村」

「いえ、孤児院と民家以外だと宿屋がありますよ」


 カーナは遠くに見えるボロッちい建物を指差す。


「少し遠くに見えるアレが宿屋になります。ランたちもあそこに滞在しているはずなので、今居る可能性がありますが行きますか?」

「居る可能性があるなら行くわけ無いだろ。お前はアホなの?」

「え~と、じゃあ…孤児院に行きますか?」

「いや、だから心の準備が…」


 そうこう押し問答しているうちに孤児院の敷地内から子供がマリアンヌの姿を発見してしまった。


「シスター!なんかすごく綺麗な人が来たよ!」

「すごい!!銀色の髪だ!!」


 子供たちの声。

 真夏のセミにも負けないような元気な声だった。


「マリアンヌ様、こっちに子供が来ますよ♪」

「あぁぁ~~~、うん。強制的に決心がついた、行こうか。一応言っておくけど手を出すなよ」

「え…子供たちにですか?え~と、出しませんが?マリアンヌ様に何かしない限りはそんな事をする理由が」

「チッ、急に理性的になりやがって」

「今何か仰いましたか?」

「いいや」


 そして孤児院の敷地にマリアンヌたちが足を踏み入れると、たくさんの子供達が一斉にこちらに向かって来た。

 それはもうゾロゾロ、ゾロゾロと。

 20人ほど。

 色んな意味で一番目立つマリアンヌに迫ってくる子供達。


「カーナさん、なんでアレらはカラスに怯えていないんだ?自分の背丈の何倍もあるカイルなんて怖いだろ?」

「子供にはむしろカラスの仮面は友好的な何かに見えているのかもしれませんね。では行きましょうか」

「………」


 耐えろ。

 耐えろ、われ


「どうかしましたか?マリアンヌ様」


 足を前に出さないマリアンヌにカーナは不思議そうな顔をする。

 マリアンヌは真剣な顔つきで言った。


「今、われは試されている」

「え、なにをですか?」 

「忍耐力」

「えと、はぁ?な、なるほど」


 そうこうしている内にあっという間にわらわらと群がってくる子供達。

 目がキラキラと輝いていた。


「ねぇねぇ!きれいなお姉ちゃん!何しに来たの!」

「ねぇ!その綺麗な髪なに!?」


 360度、次々に投げかけられる質問。

 ぐいぐいと迫ってくる子供達を前にマリアンヌはピタッと動きを停止させている。

 カーナは傍らで笑顔を見せる。


「かわいい子供達ですね、それに一目でマリアンヌ様の美貌とご威光に気づくとは中々見る目がある、きっと初めて見たマリアンヌ様の神々しさに感激興奮しているんですね。若いのに良く分かっている。うんうん♪」

「……へ?」


 既に眩暈めまい動悸どうき、息切れなどによってフラフラのマリアンヌ。

 全身を駆け巡っているのは言葉に出来ない嫌悪感。

 子供達の無邪気な質問は続く。


「なんで後ろの人たちは仮面を被っているの?」

「お手手だいじょうぶ?」

「お姉ちゃんからすごく良いニオイがする」


 汗で纏わり付くドレスの不快さ、最近のマリアンヌの嫌いなものの1つだ。

 だがそんな不快さをはるかに超える現在の子供たち。


 逃げ場所など無い。

 だって360度取り囲まれているのだから。


 助けは来ない。

 そもそも助けが必要な事態だとカーナもカラス達も思っていないのだから。


「………」


 精神的に物理的に追い込まれていくマリアンヌ。

 彼女はあからさまに引きつった笑顔を返した。

 それはもう大量のゴキブリが周囲を取り囲み、足元から上に登ってくる。

 そんな時に無理矢理造ったような笑顔だった。


「ねぇ!きれいなお姉ちゃん!」

「な、ナんだイ?」


 まるでホリーのようなカタコトを急に用い始めるマリアンヌ。

 この時、マリアンヌは自分自身の心に言い聞かせていた。


 ”殺したい”


 ダメだ!計画に致命的な支障が出る!

 心を凍らせろ、マリアンヌ・ディ・ファンデシベル!

 そして思い出せ、われにとって大切な事とはなんだ!?


 無論、計画の遂行だ!

 その為にも今、怒ってはいけない!

 怒りに身を任せるな。

 漁師の村オートと同じ鉄は決して踏むものか!


 だから今だけ心を凍らせる。


「………」


 そう、スマ~イル。

 心に笑顔を咲かせるのだ。


「お姉ちゃんの綺麗な髪…キラキラしてる」

「本当だ、宝石みたい」

「髪の毛、触っていい?」


 覚悟を決めたマリアンヌ。

 しかし、そんなマリアンヌの覚悟を踏みにじるかのように、女の子がマリアンヌの長い銀線の髪の端に触れた。

 その瞬間だった、マリアンヌの口が勝手に動いたのは。


「触るな」


 とても小さな声だった。

 しかし、瞬間、周囲を取り囲む子供達の背筋に針のような冷気が走りぬけた。


 そしてその後起こったのはまるで引き潮。

 マリアンヌと孤児院までの間に真っ直ぐな道が出来ました。


 そんな一連の流れを見ていたカーナにカラスたち。

 次々と感嘆の言葉を漏らす。


「流石はマリアンヌ様…子供たちが寄って来るのに喜びながらも、無礼な子供たちに対しては一瞬で格の差を教え込む王者の姿勢。つまりこれは社会の厳しさを教えるという教育的観点も踏まえた授業だったわけですね!」

「ヒュ~~~♪やるね~、うざってぇガキ共を一瞬で黙らせる、流石は我らがお姫様だ。ハッハッハ」

「毎回思うのですが…、マリアンヌ様のその言葉が呪術のように他者の心を縛り付けるそれは魔法か何かですか?」

「ウィノ、これこそマリアンヌ様の王者の風格から出るアレよ」

「ノアール、アレって何です?」

「アレは…アレよ、アレ、、ね?ボス」

「ええ、ノアール良く分かりましたね。これはマリアンヌ様の王者たりえる証明、つまりアレですね」


「うるさい、役立たず共、黙れ。あの建物に行くぞ、付いて来い」


 そして呆気にとられている子供達の横を通り過ぎるマリアンヌたち。

 子供たち全員の目が点になっている。

 マリアンヌは目の前のボロボロの建物、孤児院と教会が混ざり合った建物のドアの前に立つ。


「カーナ、扉」

「はい、今空けま…いえ、誰か扉を開けに来ます」

「?」


 するとカーナの言う通り、扉の奥から古い木の床を走る音が聞こえてきた。

 開けられる木の扉。

 古い金具がギィーと鳴る。

 出てきたのは若いシスター姿の女だった。


「皆!お客様に失礼な事をしちゃ!?」


 どちらかといえば平凡な印象のシスター。

 そんな女に向かってマリアンヌは笑顔を作る。


「こんにちは。シスター」



閲覧ありがとうございました!(^^)!今回のマリアンヌの「うるさい、役立たず共、黙れ。あの建物に行くぞ、付いて来い」というセリフ、実にマリアンヌっぽいセリフだな~と自画自賛したのは内緒ですw

ではまた次回お会いしましょう♪





ポチってもたぁ~~~~((+_+))!!

前回の後書きで書いたアズールレーンのフィギュア【バッチ】ポチってもたぁぁ|д゜)!!


本当はもちょっと待とうと思ったんだよ!

でも、だって、駿河屋のサイトを見た時に、どこのサイトよりも安くてしかも代引き手数料&送料無料だったから……そりゃポチっちゃうよねw


……ん?なんですか?その目は?(T△T)

言っときますけど、私はいやらしい意味で購入しようと思ったわけじゃないんですよ!前回も言ったけど、メスガキという新ジャンルを確立したキャラ、メスガキというジャンルの代表キャラにバッチがいる!だからこそ私は、歴史を学ぶ為にも購入を決めたのです!ええ!後悔はしてません!


…それにあの出来です、再販などが無いとするときっと発売後、中古価格が高騰するはず…(。-∀-)グヘヘw

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― 新着の感想 ―
[一言] ああ~、やっぱりマリアンヌ様は子供が嫌いだったかw。何となく、そんな気がしたわw。しかし、忍耐を試す程、そして○したい程に嫌いだったとはww。
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