106 1日目⑧ ソウスへの尋問②
クリックありがとうございます!(^^)!今回のお話が出来上がったら16ページだったひとりぼっちの桜ですw
皆さん!びっくりドンキーですよ( ゜Д゜)前回アップした9ページの後、コツコツ書いてたんですね。すると気が付いたら16ページ( ^ω^ )…前回の9ページと合わせたらソウスの尋問は25ページ。
うん、超大作になっちまったwそして皆さん、私は1つ確信したよ。
私はどうやら小説を書くのが好きなようだw ← 今更だろ!(゜Д゜)ノってツッコミはご勘弁くださいw
で、今回のお話ですが16ページ一気にアップでもいいかな~?とは思ったのですが、流石にこの尋問パートは情報量が多いので皆さんの脳の疲れを考えると半分ぐらいで別けようと思います(それでも5千文字ぐらいあるのは内緒w)♪
次回は…どうしよう?明日…いや、近々アップって事にしようかな(#^^#)明日だとまたストック0だしね(笑)
では今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~♪領主の綿密な?計画をご覧くださいw
暴動が起こったのは午前中だったそうだ。
朝もまだ早い時間帯、わざと税の取り立てを厳しくした事で怒り狂った市民達は正門前に集まっていた。
『出て来い領主!!』
『今までは我慢してたけどもう我慢の限界だ!ぶっ殺してやる!』
『この人でなし!!』
このような怒号が大波のように空気を振動させるのに時間はかからなかった。
一般人がどんどん抗議に参加していく。
罵声、怒号、そして戸惑う門兵。
しかしどれだけ騒ごうが一向に出てこない領主。
彼は2階の自室からワイン片手に笑ってその光景を眺めていた。
ここまでは領主の計画通りであった。
領主の計画とは暴動をわざと激化させる事。
領主は実は誰よりも恐れていたのだ。
日々激化する反乱軍の暴動、徐々に減っていくプルートの兵士達に。
だから領主は考えたのだ。
加害者と被害者の関係を逆転させ、こちらが被害者になる方法を。
今までは圧制をひく加害者側だった領主、被害者側になればこちらが大きく出れる、反乱に属する人間も減ると考えた。
領主の計画とは。
①今でも払えないのに更に税を上げてわざと民衆の反感を買うようにする。
②大人数で暴動が起こるだろう、そこにソウス率いる兵士達がそれを鎮圧する
③鎮圧している所にボウガンの矢が放たれ、ソウスの部下が2~3人死ぬ。
④ボウガンの矢を放ったのはソウス、ボウガンは正門近くに隠しておく。
⑤そして死んだソウスの部下を殺したのは反乱軍の人間達だとソウスが大きく正門前で叫ぶ。誰もまさか兵士長のソウスが部下を殺したとは思わない。
これで領主たちは被害者となり、これから反乱軍に対して強く出ることが出来る。
民衆達もこちらも付くだろう。
そういう策であった。
しかし実際この策は、当日まったく違う経路を辿った。
実際には…。
①暴動が激化した、正門の前で起こる大規模な抗議活動。
②ソウスたちは鎮圧に乗り出す、しかしもちろん抗議は終わらない。
③ここでソウスが事前に隠しておいたボウガンで部下を撃つ… はずだった。 しかし出来なかった。
そう、ボウガンは壊れていて矢を放つことが出来なかったのだ。
ソウスが事前に試しうちをした時は撃てていたはずなのに。
この時は撃てなかったのだ。
ここから領主の計画が少しずつズレていった。
④パニックになり焦ってどうしようかその場で考えてるソウス、その間にも暴動は更に激化して数が増えていく暴徒達。そして遂に暴徒達は領主の館の門、鉄で出来た正門を数人が乗り越える形で突破。もちろん程なくして正門は内から開けられる。
⑤中庭になだれ込み声を上げる暴徒たち『領主は出て来い!』しかしもちろん領主は出てこない。出て行ったら最後、死が待っているから。領主は2階の自室でカーテンの隙間から覗き怯えていた。
⑥痺れを切らした暴徒達は館の玄関扉をもブチ破り、館の中にまで侵入。
ここでソウスもボウガンの策を捨てて急いで館に入って来たそうだ。
⑦もみくちゃになり叫び声を上げる人たち、好き勝手暴れ回る暴徒達、それらが全て入り乱れる。
⑧今回は領主から暴力を使うなと言われていたソウス、それでもさすがにこれはマズイと考え、暴力を使ってでも全力で暴徒達を鎮圧しようと行動に出た。まさにその時であった、悲鳴が聞こえたのは。
⑨子供の声、甲高い声だったそうだ。何が起こったのかとソウスは声のした方へ。
⑩人ごみを掻き分けた先でソウスが見たのは、胸に剣が突き刺さり絶命していた5歳ぐらいの女の子の姿。
⑪心臓を一突き、即死だっただろう。刺さっていた剣は間違いなく自分達兵士だけが所持している剣。
⑫そこから先はソウスが力ずくで暴動を鎮圧。領主に報告。領主は血相を変えて1階に下りてくるとすぐにかん口令を敷いた。
これが暴動事件の顛末。
なのでこの事件の詳細を知っているのは《ソウス、ソウスの部下、領主、その時たまたま1階の玄関近くで見ていた者たち》のみ。
× ×
「ふむ、領主の策があまりに稚拙でお粗末という点も含めてもなかなか興味深い話だね」
開けられた中庭に続く窓から入ってくる夏風。
すべてを聞き終えた後、マリアンヌは素直に感想を口にした。
これまで知らなかった新たな情報が続々と手に入る。
それは脳内で組み合わせていくパズルがどんどん完成に近づくことを意味している。
「なるほど、完遂しなかった計画か」
するとカーナは何やらマリアンヌに耳打ちしてきた。
「マリアンヌ様」
「なに?」
「考え事の最中に話を差し挟んで申し訳ございません。この男、嘘をついているのでは?」
「どうしてそう思う?」
「都合よくボウガンが壊れるなんて事はそうそうはありません」
確信を持つその言葉。
だが即マリアンヌは首を横にした。
「それはあるだろ」
「え?いや…無いですよ」
「普通にあるから」
「いえいえいえ!わりと新しめの技術ですが、造りはそこまで難しいものではないので壊れやすい類の物では…」
「壊れると言っているだろうが。経験則から分かる、あれは信用してはいけない類の武器だ」
「そ、そうですか?まぁ、マリアンヌ様がそう仰るのなら…」
カーナを黙らせたマリアンヌ。
再びソウスに顔を向ける。
「ボウガンはどんな感じで壊れてた?」
「引き金部分が壊れてましたぜ」
引き金部分?
「念のために聞いておくが新品だよな?」
「はい、もちろん」
「もっと詳しくボウガンの状態を教えろ」
「ちょっと覚えてないっすね」
チッ。
使えない男だ。
「もういい、今そのボウガンはどこにある?」
「壊れてたんで捨てましたぜ」
え、捨てた?
このような物資が不足しがちな場所に長年住んでいて、捨てるという選択肢が最初に出るものだろうか?
「直すでもなく即捨てたのか?」
「直すより、新しく買ったほうが早いじゃないですか。ヤン様に頼めばすぐにプルートから1つ2つなら送ってもらえるわけですし」
「そりゃそうだろうけど…」
なるほど、確かにコイツならという限定にはなるが、コイツなら領主に頼めばいいのか。
だが普通、壊れた原因考えないか?
領主も領主だが、普通計画が頓挫した大元を調べもせず捨てる、、
我なら考えられんな。
「その領主の…計画?では、お前が部下を殺す事がマストになっているわけだが、、不満は無いのか?さっきも楽しそうに酒を飲み交わしていた大切な部下だろうに」
すると、ソウスはへらへらと
「マリアンヌ皇女殿下、言いたいことは分かりやすが、そこは俺の部下なんで~俺の自由ですぜ。それにヤン様のご命令なんで」
そう言って笑うソウスに少し毒気を抜かれるマリアンヌ。
うん♪
やっぱりクズの模範みたいな答えだ。
こいつの答えは聞く前から答えが想像できるから安心できるよ。
「因みになんだけどさ、第三者的な言い方を君はしているけど…そんな事言って。実はお前が女の子を殺しちゃったんじゃないの?」
すると心底意外そうな顔をするソウス。
そして再びヘラヘラと笑う。
「マリアンヌ皇女殿下も面白いことを言いますね。俺が殺すなら、一番ムカつく反乱軍のリーダーを殺しますよ」
「なるほど、それはごもっともだね。でも話を聞く限り、その反乱軍のリーダーとやらはその場には居なかったのだろ?」
「よく分かりましたね!」
その発言は我を馬鹿にしているのかな?
それとも単に自身の知能レベルが足らないだけか?
「反乱軍の主要人物が1人でも暴動に参加していたなら、お前はその事を言っただろう?誰でも分かる」
「いや~さすがですぜ!そうなんですよ、あの時いたのはいつもはその辺を歩いている平和ボケした奴らばっかりだったんですぜ」
話を聞く限り、その反乱軍の主要メンバーたちはおそらく近くで見ていたんだろうな~とは思うがな。
だがそれを当時パニック状態だったコイツが探知出来たは謎だな。
「もう1つ、ここまでの話を聞いていて疑問に思ったのだが、この世には『人の口に戸は立てられない』という言葉があるにも関わらず、なぜここまで暴動の情報を秘匿出来たのだ?」
調理場で聞いたボランもそうだが、特にボランの部下達。
彼らは本当に知らない素振りだった。
死んだのが女の子であることを知らなかった。
普通はメイドや使用人たちが喋って館内に広まっていくだろうに。
「それは当たり前ですぜ。ヤン様の命令に背こうなんて奴、ここには1人もいませんぜ」
まるでそれは当たり前の事柄、雨が降ったら地面が濡れると言わんばかりにソウスは言った。
マリアンヌはそこから推察する。
「当たり前…ねぇ」
なるほど。
長年に渡る暴力による権力誇示。
そこから生まれた圧制政治。
領主には決して逆らえない国、
いや、部下達か。
この屋敷内ではあの領主の言った事は絶対に守られる。
「まるで小さなプルートだな」
強大な力を持った超大国、プルートの超縮小版。
サンティエールという小さな国をマリアンヌは馬鹿にしたように呟いた。
「つまらない」
「え?何ですか?」
「いや、何でも。因みにお前はその時、フイレルン、ゴーツ、ボランの3名を見たか?」
「え~と、3人とも見てませんぜ」
「ふ~ん」
「知ってるかは分からないっすけどフイレルンは2階の端の部屋なんでたぶん1階で何があったかは気付かなかったと思いますぜ。 ボランは…あいつは言う事はデカイけど、こういう暴動事態が苦手な腰抜け野郎だからきっと調理場から出てこなかったと思います。 最後のゴーツは、あいつはいつも何処にいるか分からないから、あの場に居たとしてもおかしくはないですね」
「ふ~ん、ゴーツね」
「あっ、でもやっぱり居なかったと思いますぜ」
「なぜ?」
「あいつが居たら臭いで分かるんで」
そういえばボランも同じような事を言っていたな…。
「そんなもの風呂に入れば何とでもなるだろうが」
「いやいや。マリアンヌ皇女殿下はアイツの事を分かってなさ過ぎますぜ。アイツは服装もそうだけど、ヨロヨロした歩き方、喘息もちの咳、近くに居たら目立つんで一発で分かりますから」
確かにニオイは酷かったけど…。
暴動が激化して暴徒がこの屋敷まで入って来たとき、そこは揉みくちゃの阿鼻叫喚状態だったわけで。
その中であれば咳や歩き方なんて目立たないのでは?
「皇女殿下、どうかしたんですか?黙っちまって」
「…いや、別に」
にしても、ソウス・リステン、
この男の口の軽さ、
これは貴重な情報源になりそうだ。
こいつが内通者ならこれも演技という事になるのだが、とてもそうは見えない。
ただ口が軽いだけと見える。
なら、ここはもうちょっと他の者の事も色々聞き出して見るか。
ちょうど気になるやつもいるしな。
「そう言えば、さっきは首を絞めて申し訳なかったね、ソウス君。朝も早くイライラしていたんだ、許せ」
「い、いえ、とんでもない」
あれだけ威圧的な態度がなんで急に?と、驚いた表情をするソウス。
そんなソウスにマリアンヌは実にフレンドリーに接する。
「兵士長ソウス・リステン、お前は本当に優秀だね。プルートに呼び寄せてもいいぐらいだ」
「えっ!本当ですか!?」
嘘に決まってるだろ。
我が居城にお前を呼び寄せるぐらいなら、道中に出会った山賊でも呼び寄せたほうが幾分マシだ。
お前が優秀なのは頭の緩さだけ、それが我にとってプラスに働くだけ。
「ああ、もちろんだとも。だから特別に君にだけ聞くんだけどね」
ソウスはマリアンヌの”優秀”という言葉に気を良くしたのか、えらく機嫌良さそうな笑顔を見せていた。
「プルートの皇女様にそんな事を言われると照れちまいますぜ。なんでも聞いて下さい」
「そうか!それはなにより。では、まずは料理長ボラン。ボランはお前と同じで領主に好かれているようだが、なぜ?」
「ボランが好かれてる?」
好かれているという言葉に即座に首を傾げるソウス。
「好かれてないのか?」
「いや、なんていうか」
好かれているかは分からないですけど…。
そう前置きをするとソウスは軽いノリで言った。
「あいつはヤン様の親族ですからね」
「へ~親族。……ん?」
し・ん・ぞ・く?
閲覧ありがとうございました(*uωu)) ペコッ
皆さん一応言っときますけど、この世界のボウガンは壊れやすいとかそんな事は無いですからねwマリアンヌの時のアレは、元々使い古されたボウガンだったっていうのと、マリアンヌの運命的な何やかんやでボウガンが壊れましたが基本は中々壊れません(^^)でもそれが”壊れた”
私が今、言ったその言葉の真意を考えて頂けると幸いです♪
ではまた次回お会いしましょう♪ (%'д`p(バィ)
皆さん、前回前書きと後書きにおいて今期の深夜アニメは豊作で1位が2つあるみたいな感じで書きましたが…。
実は隠された1位が存在するのです(T_T)ええ、言うなれば影の1位です。
その作品こそ。
『回復術士のやり直し』です(*_*)
私はAT-X版で見たのですが…。
『素晴らしい!これは…神や(;゜Д゜)神アニメや!Blu-ray買うっきゃない!』
そこまで思った素晴らしい作品です。
皆さん、見るならAT-X版をお勧めします。
私は毎回、
『ありがたや~ありがたや~∩´Д`))』
と、言いながら正座して見ていますのでw




