99 1日目①
クリックありがとうございます(^^)/先日テレビを見ていたら、私の主治医がテレビに出演していて「えっ!?Σ(゜Д゜)」ってなったひとりぼっちの桜ですw
マジでビックリしましたよwだってテレビ見てたら急に出てくるんだもんwこりゃ~私12月1日に大学病院に行くんだけど、そこでせいぜい冷やかしてやらないとね(・∀・)ニヤニヤ
「先生、テレビ出てなかった?…ですよね~、出てましたよね~♪えらいイケメンに映ってましたねw(・∀・)ニヤニヤ。録画してるんで今日家に帰ったらもう一回見てみますね♪」ってさw
いや~12月1日が楽しみだ~( ^ω^ )
今回のお話ですが、本来なら3ページぐらいのサクッと読めるお話を作るはずが、気が付いたら原稿用紙10ページ7千文字近くになってましたw((+_+))まぁ…いつものことか(笑)
では今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~♪
夜が明けてすぐ、まだ淡い太陽の光が部屋に差し込んでくる時間帯。
《AM 5:00》
周囲にいくつもの甲冑が配置された物置のような部屋、そこに薄っすらとカーテンの隙間から夏の朝日が差し込んでくる。
「いや~今朝は涼しいね♪昨日が嘘のようだ」
「昨日までがおかしかったんですよ」
マリアンヌの眠る部屋の横、集められた4名。
ホリー、ノアール、ウィノ、リックス。
そして彼ら4名の前にやってきたカーナ。
彼女は少し眠そうであった。
重たい目蓋を持ち上げるのすらしんどい。
「皆さん、おはようございます。昨夜はよく眠れましたか?」
「それ聞いてる本人が眠れましたか?って鏡に問いかけてみたらどうっすか?」
リックスは指の先で仮面をクルクルと回しながらカラカラと笑う。
それとは別に
「随分眠そウですネ、ボス」
本気でカーナを気遣うのはホリー。
彼は、いや彼だけは味方しかいないこの状況であってもいつも仮面を被っている。
掠れた声がかなり不気味だが、それでもカーナはこの中で誰よりもフレンドリーに返答した。
「ああ、ホリー、お気遣いありがとうございます。昨夜はあなたたち以外のカラス達と持回りでこの屋敷を見回っていたので少し寝不足なんですよ」
「それは大変デしたネ」
「仕方ありませんよ、今日を待たずに昨日の内に内通者が何か行動を起こす可能性もありましたからね」
「てことはボス達は昨夜は一晩中、館を練り歩いていたんですか?意味も無く」
鼻で笑っているからかう様な言葉を用いるリックスに、カーナの顔にはあからさまな不快の色が浮かぶ。
「失礼な!意味ありますよ!私たちが館をうろついてるだけで内通者は動きが取れないとマリアンヌ様は仰って!」
「ボスまだ朝早イ。声大きいハマリアンヌ様失礼」
「あっ!そうですね。ええ、ありがとうございますホリー、寝不足でイライラしてました。特にこのモヒカン軽薄男のリックスと話しているとイライラが積もっていくのです」
「酷い言い方だな~。俺の心の強度が枝木程度だって知ってます?今のでポキ折れたな」
相変わらず楽しげに言葉を紡ぐリックス。
もうカーナはうんざりしながら首を振るしかない。
「あなたの心が枝木? 大樹か何かの間違いでしょ?」
「ボスは俺を過大評価しているな、俺はこう見えても結構繊細に出来てるんだぜ」
「あなたの何処が繊細」
「で、ボス。何か見回りの成果はありましたか?」
話が長くなりそうだったのを嫌ったのか、話に割り込む形でウィノがそう言うとカーナは眠気眼をゴシゴシと擦った。
「いえ、特には何もありませんでしたね。たまに見回りの兵士やメイドたちとすれ違ったぐらいで、内通者候補の4人とは会ってませんよ。昨夜で思い出深いのは交代の際にごねた奴をブチのめした事ぐらいです」
パンと手を叩くリックス。
「あ~だから横の部屋でカイルが”もう時間かよ!”って大声で言ってたわけか」
「聞いてたんですか?あの時はこっちも眠いのに口答えしてきたバカに腹が立ってぶん殴りましたが、あなたの睡眠を妨げてしまったなら申し訳ないことをしましたね」
「いや~気にしなくていいっすよ♪夜中、寝ててボスに起こされる恐怖に比べたら、ちょっと大きな声で起きちゃうくらい。ボスと夜中起こされるなんて考えただけでゾッとする、いっそゾンビに起こされた方がまだ可愛いってもんだ」
「本当にあなたは…」
「ボス、リックスとの話はまた今度にしてもらえませんか?早く本題にいかないと、我々がこんなに早くから集まっている意味が無くなりますよ」
ウィノにそう言われると「確かにその通りですね」とカーナは溜め息を吐き出した。
「くだらない話に時間を裂いてしまい申し訳ありません。では説明を始めようと思いますが、その前にさっきホリーも言ってくれましたが、まだマリアンヌ様はお休みになられていますので声の大きさには十分気をつけてください」
そう前置きをすると、カーナから冗談を言うような雰囲気は消え去り、真剣な表情で説明をしだした。
「あなたたちを集めたのは他でも無い、あなた達がカラス内において潜伏能力が高い上位4名だからです。昨日のマリアンヌ様の説明で大体のこの事は分かっているでしょうけど、あなた達にやってもらいたい事は今日1日、内通者候補の動きを監視すること、その結果を今日晩にマリアンヌ様に報告することです」
「監視って言ったけど方法は?あと誰が誰を監視すればいいのかしら?」
今まで黙っていたノアールが疑問を呈する。
するとカーナは淡々と言葉を紡いだ。
「方法はあなた達にお任せします、各々得意とする方法は違うでしょうし、監視対象もあなた達で勝手に決めてください。こちらの要望としては、あなた達が見ている事を対象に悟らせなければそれでいいです。あと、おそらく昼ぐらいになるとは思うのですが、マリアンヌ様があなた達の監視対象に話をしに行くと思いますが、それは心に留めておいてください」
「んふ。森や街、どこかに紛れ込める場所ならともかく、こんな隠れる場所の少ない屋敷でかくれんぼなんて随分と高い難易度だこと」
「おや?自信、ありませんか?」
試すようなカーナの視線にノアールは肩を竦める。
「まさか、相手は素人よ」
「つまり?」
「楽勝よ」
「それはよかった。この程度のミッションは軽くこなして頂かないとボスである私がマリアンヌ様に叱られてしまいます」
いつも叱られてるじゃない。
何を今更。
なんて言えないノアール。
「それで内通者について分かっている情報は何かあるのかしら?」
「あるわけないだろ、ノアール。内通者の情報があるなら俺達はこんな早くから出張ってねーよ。ね~?ボス」
「内通者が反乱軍のリーダと連絡を取っている方法が分かっています」
内通者と反乱軍のリーダーが連絡を取っている手段を知っている!?
返答にあまり期待していなかったカラスの面々にとってカーナの答は意外そのものだった。
「へぇ~、ランたちやるじゃない。で、どうやって連絡を取り合っているの?」
「内通者の伝達方法はおそらく紙」
「紙?」
「ええ、ランたちの報告によるとおそらく…」
カーナは手の平をパッと開いた。
「このぐらいの大きさです」
「へぇ、大きさまで分かってるのか」
リックスの言葉に頷くカーナ。
「ええ、さすが私の部下ですね。そしてその紙ですが、おそらく水で溶けます」
「へぁ!?」
口をあんぐりと開けるリックス。
何を言っているんだ?の表情。
「み、水で溶けるって何!? 魔法!?魔道具!? ボス、何しれっと訳の分からない事を言ってるんすか!?紙は水で溶けないだろ!破れやすくなるだけだ!」
「そんな剣幕で何と言われましても…、事実をお知らせしないとあなた達が困るでしょ? 因みにそれはトイレットペーパーというらしいですよ」
「トイレットペぇーパー?なんだ、その変な名称は? いや、そんな事はこの際どうでもいい、水で溶ける紙、そんな物がこの世に存在するなんて知らなかった」
「そんなに気にしなくても大丈夫ですよ、リックス。マリアンヌ様を含めて全員知りませんでしたから。 因みになぜ水に溶けるのが分かったかというと、ランたちの報告によると反乱軍のリーダーは内通者からのメモを見た後、その紙を川に投げ捨てています。そしてその紙は…」
「溶けていったと?」
「ええ、ゆっくりとですがね。ただ文字は凄いスピードで消えていったそうですよ」
水で溶ける紙という今まで自分が聞いたことがない物の存在に言葉を失ったリックスを横目にノアールはカーナに問いかける。
「1つ聞きたいのだけど、内通者は何処からそんな物を手に入れたの?まさかプルートから?」
首を横にするカーナ。
「おそらくアトラスでしょう。プルートではそんな紙は存在していません。そしてシグレさんが調べたところ、溶ける紙、トイレットペーパーというのは数年前にアトラスで開発されたそうです。おそらく内通者はそれを使っているのだと思われます」
「アトラスで開発されてプルートにまだ入ってきていない物を、プルート領であるここサンティエールの内通者が使っている。本当にここはプルート領?実はもうアトラス領だったりして」
クスクスと笑うノアール。
カーナは頭を振りつつ、怒気混じりの溜め息を吐き出した。
「笑い事ではありませんよノアール。ここはマリアンヌ様の土地です、それを知らない間にアトラスに取り返されたなんて冗談でも笑えません」
「事実を認めないほどマリアンヌ様は愚かではないと思うけど。。まぁ、それを置いといても、そもそもトイレットペーパ?だったけ?…何に使うの?名前から察するにトイレで使うものみたいだけど」
「ええ、ノアールその通りです、トイレで使います。よく分かりましたね」
「えっと…ボス、馬鹿にしてます?名称にまずトイレって名前が付いているのに、他にどう想像しろと?」
「そんなつもりは無いのですが、、私は理解するのに少し時間がかかりましたが…」
それはボスが馬鹿だから…とノアールは思ったが当然言わずに場を濁らせる。
「で、トイレットペーパーは何に使うのかしら?」
「ノアール、普通トイレでは拭くとき何の紙を使いますか?」
「チリ紙じゃないの?」
普通よりも柔らかい紙よね、というノアールに頷くカーナ。
「その通りです。因みに、プルート本国ではトイレでした排泄物は下水を通じで流れていきます、そしてそれらは農作物の肥料として活用される運びになっています。それは知っていますか?」
「肥料というのは初耳だけど下水は知っているわ。というか犯罪者としてプルートに連行された際に一番驚いたのはトイレ事情といっても過言では無いわ、さすがプルートと思ったものよ」
「因みに拭いたチリ紙はどうしていますか?」
「横にある箱に入れる」
「そう、万国共通ですね。そしてある程度溜まったら集めて燃やす」
「ええ、そうね」
「その箱、不衛生だとは思いませんか?」
「あ…まぁ言われて見れば、臭いとかもするしね」
「ですよね。マリアンヌ様なんて何かが箱が入っているのが嫌だからと即、片付けさせますからね」
「そこまででは無いとは思うけれど…まぁ同じ女として気持ちは分からなくは無いわね。でもどうせ燃やすのだから、捨てる側からしたら溜まってから捨てたい気持ちも分かるわ」
「ですよね!私もそう思…いや、すぐ捨てなきゃダメです。絶対ダメなんです」
「何かマリアンヌ様に言われたのかしら?」
「いえ、何も言われていません。はい」
一瞬、思い詰めた表情をするカーナにノアールは
これは結構きつめに怒られてるわね。
と、思った。
カーナは話を続ける。
「プルートでトイレで使用され、箱に入っていたチリ紙は集められ、最終的には燃やされます。間違っても紙まで下水に流してはいけません、チリ紙は溶けませんから、プルートでは子供たちでも知っています、流してしまうとエライ事です。しかしある程度の期間とはいえ、近くに不衛生な紙の入った箱があるのは嫌ですよね?で、ここからが本題なのですけど、基本的にアトラスのトイレ事情も同じです。だからアトラスは考えたんです、紙を下水に流せればいいのにな…って」
「まさか、それで下水に流せる紙、水に溶ける紙が誕生したの?」
「はい」
「天才的な発想ね」
「しかも大きさはチリ紙と同じ手の平サイズ」
「でもお高いんでしょ?」
「それがアトラスでは結構普及しているようで、チリ紙と同じぐらいの安価らしいです」
「そんな物をどうやって作ってるの?原材料は何?」
「まったく分かりません」
そういったトイレ事情に興味が無い男連中をよそに話が盛り上がるノアールとカーナ。
ノアールは感心した声で言う。
「何処の国にも天才はいるのね、恐れ入ったわ、アトラス。でもそんなのがあるならマリアンヌ様、さぞかし欲しがるでしょうね」
「ええ、マリアンヌ様はトイレットペーパーという存在を知るや否や、他の事は全てほっぽって自分が慰問から帰ってくるまでに大量に手に入れておけと命じておられました。わざわざ”手に入っていなかったらお前らの首を落とす”というウィットな冗談を織り交ぜて」
「たぶん、それ冗談じゃないわよ」
「因みに補足ですが、マリアンヌ様はその紙を連絡用に使っていることを、内通者を非常に褒めていました。機密情報を書くのには水に溶ける紙は最適だ。と言って」
「なるほどなるほど。確かに人に見られたら即アウトな文章、それを水に溶ける紙に書くというのは実に賢い行動ですね」
2人の話に割って入る形になったウィノ。
内通者の行動をマリアンヌ同様褒め、尚且つその頭脳を警戒しながら頷く。
彼は自分が何をすればいいか、おおよそ検討をつけていた。
「概要はほとんど掴みました、つまり内通者はその紙を持っているわけですね。なるほどなるほど…これは監視しがいがある」
「おいおい、ウィノ、やる気になってっけどさ~て言うかさ!そもそも」
一方、そこまで理解していないリックス。
彼にとっては、こんな朝早くからこんな面倒な事をさせられている事態の方が気に入らなかったようで。
「内通者が反乱軍側に連絡を取る際の伝達方法まで分かってんなら、一緒に内通者も分からなかったのかよ~?反乱軍のリーダーが川に紙を投げ捨てたなら、すぐ拾えばまだ文字は消えてなかっかかもしれないし。つまる所、ランたちサボってんじゃねぇの?」
不満と共に強く握られた拳、その怒りを見て鼻で笑うノアール。
「んふ。リックス、それはサボってるんじゃなくて用心深く行動しているって事よ」
「用心深いだって?2ヶ月も前にここに着いてるのに?怠慢の間違いだろ」
「分かんないでちゅか~?リックスはまったくね~」
「なんだよ」
「2ヶ月前に言ってたじゃない、彼女達の一番の仕事は潜入する事、反乱分子どもと接触して情報をこちらに流す事、間違っても内通者を探すことじゃない。マリアンヌ様がどのような策を考えているかは私なんかじゃ分からないけど、それでもあの時マリアンヌ様は自分と先に潜入させたランたちが顔見知りだとばれることを恐れていた。おそらく何かランたちを利用する事を考えているのでしょうね。そういう意味では彼女達がリスクを犯して内通者探しなんてする必要は無いのよ。ね?ウィノ」
「ええ、私もそうだと思いますよ。マリアンヌ様の目的は内通者探しじゃない。この内戦を終わらせること、それにはランたちが必要、つまり目立つ行動は控えるべき。そうですよね?ボス」
急に話をふられたカーナ。
目が点になる。
「え?え…あ、はい!そうですよ!」
この反応、さてはコイツ、マリアンヌ様に深くは説明を受けてないな…。
ここに集められた4名全員がそう思った。
カーナは咳をコホンと1つ挟むと。
「つまり、あなた達にやってもらいたい事は」
「内通者候補の行動を監視しつつ、昼には起きられるマリアンヌ様が内通者候補に会いに来た時に手に持っていた紙を近くの水場に捨てていないかを見ておけって事ね」
「プラス怪しい行動を全て記憶してマリアンヌ様に報告ですかね」
「ええ!その通りです!ノアール、ウィノは話が早くて助かりますね。私はトイレットペーパーの件で何度もマリアンヌ様に質問したので理解が早いのは助かりますよ!」
そして全ての説明を終えたカーナは最後に言った。
「では皆さんそろそろ時間です、各々監視についてください。分かっているとは思いますが、いかに相手が小物であろうがマリアンヌ様の覇道を妨げる人間は全て敵です、決して気を抜かないように」
「了~解♪せいぜい楽しもう」
「了解よ」
「了解シた。マリアンヌ様敵全て許すまジ」
「了解です」
彼らは各々の目標に向かって足を向ける。
静かに…
音も無く…
”ある者はカーナの命令以上に気配を完全に消し隠れ”
”ある者はその者にしか考え付かないような知的な方法を使い隠れ”
”ある者は人の心理を逆手に取るように死角を利用し隠れ”
”ある者はまるでクモのように壁に張り付いて隠れ”
カラス達は人を超えた存在だと言わんばかりに姿を消していく。
そして彼らが去り、先ほどまでの喧騒が嘘のように静まり返った部屋でカーナは呟いた。
「さて、私も一眠りしましょうか。さすがにこのままではマリアンヌ様にご迷惑をかけてしまう。願わくば…それまでに内通者が見つかりますように」
閲覧ありがとうございました(。-_-。)
ではまた次回お会いしましょう♪( ´Д`)ノ~バイバイ
ニーアオートマター(3周)を先日クリアーした私ですが…なんか面白いゲームないかな~?って思ってて、なんとなく今月のPSストアのフリーゲームになっていた『Hollow Knight ホロウナイト』をやってみたんですね('_')
すると……
これが面白いのなんのって!!個人的な意見だけどニーアオートマターよりも好みw
虫の世界の物語みたいなんだけどね、世界観ダークだし、ちょっとずつ強くなっていく主人公、堀進めていくと広がる地下世界、私の好みにドストライクしました( *´艸`)
難易度は結構高くてアレだけど、皆さんもよかったら今月いっぱいなら無料なのでプレイしてみてね~♪




