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89 メイド達の気持ち、マリアンヌ知らず

クリックありがとうございます(*ゝω・)ノ アリガ㌧♪今日仕事帰りにマクドナルドに寄ってピクルスの美味しさにビックリしたひとりぼっちの桜ですw

いやね~疲れてていつも言ってた「ピクルス抜きでお願いします(・`ω´・ ○)キリ」を忘れてたんですよwでもね食べてみたらビックリしたよ\(◎o◎)/!ピクルス…ウマいねw今までなんで避けてきたのか不思議でならないwこれから私は声を大にして言うよ「ハンバーガー、ケチャップ、マスタード多めでピクルスはもちろん有りで!」ってねw


今回のお話ですが、本来なら怪我を負ったマリアンヌと領主ヤンが2度目の対面って感じだったのですが、ちょっと予定を変えて2話ほど追加することにしました。本当は1話の予定だったのですがページ数が増え過ぎちゃってw


ではどうぞ今回のお話もお楽しみ下さいませ~♪ あっ!今回のお話、メイドに名前が付きますよw



「全治6ヶ月です」


 メイドがそう言いながら治療薬の入ったアタッシュケースを閉まったのは、あれから時間が経過し、外は薄暗くなっていた頃であった。


「6ヶ月…?」


 異常なまでに広い部屋。ここは元領主の部屋であり、今ではマリアンヌの家財道具が並べられたマリアンヌの部屋。

 サンティエールの中央にでかでかとそびえ立つ領主の館。

 領主の館、2階。

 そこで落ち着きを取り戻したマリアンヌは、椅子に座りながら目を丸くした。


「は、半年もかかるのか!? カーナは肋骨を折って2週間で完治させてたぞ!なぜ、われは半年もかかる!?」


 メイドは、マリアンヌの指1本1本に丁寧に巻かれた包帯を確認しながら。


「それはカーナさんが身体が異常なのです。普通は2週間で骨折は治りません、肋骨なんてもっとありえません。というか普通よりも繊細な身体のマリアンヌ様とカーナさんを比べるのがそもそも間違っています」


 まぁ言われて見れば確かにそうだけど。

 それでもカーナが2週間でわれが半年は誇張しすぎでは?


「本当に半年間も手が動かんのか?」

「いえ、動かすだけならそんなにはかからないかと」

「というと?」

「マリアンヌ様の場合、折れ方が綺麗だったので動かすだけなら2ヶ月ぐらいである程度には動かせるようになるかと思われます。見た目も含めて完全完治まで半年と考えております」


 横から聞こえるすすり泣く声。

 見なくても分かる。

 声の主はカーナ。


 だがマリアンヌは、それをあえて無視する。

 そして2ヶ月という期間を窓から入ってくる涼しい風と共に思う。


「それでも2ヶ月か、長いな…」

「以前からマリアンヌ様を専属で診てもらっていたお医者様。その方が書いたカルテを出発前に見ておきましたが、通常の1.5倍から2倍ぐらいどんな病気もマリアンヌ様は完治まで時間をようしておりましたので、そこから逆算したのが6ヶ月となります」


 え~そんなにわれって華奢きゃしゃな生き物だったの?

 どちらかといえば、頑丈な部類だと思っていたのだが。

 でも、思い返すと確かに風邪も治るまで結構かかったような。


「2ヶ月も不自由が続くわけか」

「それに関してはご心配なく。お食事からお風呂まで、おはようからおやすみまで、全て我らで懇切丁寧、誠心誠意お世話させて頂きます」

「ふむ、それはそれで色々嫌な事もあるが…飲むしかあるまいか。まぁでも不幸中の幸い、折れ方が綺麗という事はわれの殴り方が良かったということであろうな。無我夢中で殴っていたが、自分を褒めてやらねばな。どうやらわれには戦いの才能があったようだ」


 自信満々に己の拳を誇るマリアンヌに、するとメイドは初めて少しだけ目を細めた後に首を横にした。


「いえ、殴り方というよりも…治療していて思ったのですが、おそらくマリアンヌ様の骨の強度が弱すぎて2~3発殴った後は、殴ったそばから折れていったのかと」

「え!?、、ああ…そう」


 殴ったそばから折れてたんだ、アレ。


「でも、そのおかげで保存的治療を選択できましたので、基本は枝木などでギブスにしてマリアンヌ様の手を完全に固定。自己治癒力で治していくというベストな選択が可能でした」

「ベスト…なるほど、それを聞くと嬉しいものだな。そして最終確認なのだが、本当にこの手は以前と変わりなく戻るわけだな」

「はい、メイド生命に賭けて断言できます。戻ります、と」


 断言して深く頷くメイド。

 それを聞いてホッと胸を撫で下ろすマリアンヌ。


「それは何よりだ。ホッとしたぞ。われの手がれたままなど由々しき事態であるからな。というか、お前はとても優秀だな。メイド業だけではなく医学にまで精通しているとは驚いた。褒めて使わすぞ」


 マリアンヌはメイドを見た。


 まだ若そうなメイド。

 年齢はカーナと同じぐらいの外見。

 そしてそのメイドは健康的に焼けた肌、長い髪を串でまとめてお団子のようにし、瞳は活発そうな真っ直ぐした瞳だった。


 カーナよりも昔から自分に仕えているメイド。

 でも名前は知らない。


「確かお前は昔からいるよな?名前は…コルセッ」

「コロナです。メイド長に続く2番目の主席メイドを務めさせて頂いております」


 ああ、そう。

 全然違ったな。

 こいつがメイド長にぐ2番ということは、カーナは5千位ぐらいかな?

 いや、順位とか付けずに”最下位”という不動の地位を確立している可能性も…。


「コロナか、、卓越した医療技術、優秀な君の名は覚えるに値する、これからは覚えといてやる。光栄に思え。下がってよいぞ」

「過分な評価ありがとうございます。それで、あの…マリアンヌ様、治療は終わりましたが最後に1つだけよろしいでしょうか?」

「ん?何?許すぞ、申してみよ」


 気楽にそう言うマリアンヌ。

 だが逆に緊張から唾をゴクリと飲みこむコロナ。

 これには理由がある。


”主人に対する言葉を1つ間違えたら極刑”


 それが自分達が生きているプルートという国の使用人における絶対的構造。

 マリアンヌのお気に入りのカーナなどならいざ知らず、自分などは極刑もありえる。

 自分がカーナと同じように特別扱いされる保証は無い。

 相手が気分屋のマリアンヌなら特に。


 だから次に口にする言葉が命にかかわる。


 それを理解した上で、彼女は覚悟を声に乗せる。

 メイドはその場でひざまずいた。

 最大限の敬服の意を表しながら。


「大変恐れ多いのですが、マリアンヌ様、今後はくれぐれもご自愛ください。本来、私のような使用人風情が口にするべきことではないのですが、此度のような自分の身体をかえりみない行為はやめていただきたいのです。カーナさんもそうですが、マリアンヌ様にもしもの事があったら、私ども全員が心配で心配で気が気でありません。本当に心臓すら止まってしまします」

「そんなカーナみたいな大袈裟おおげさな物言いを」


 本当に心臓なんて止まらないよ。


 鼻で笑うマリアンヌ。

 コロナは食い下がるように大きく首を振った。


「決して大袈裟などではございません。いいですか?マリアンヌ様。今回は運が良かったですが、一歩間違えたらマリアンヌ様の手は二度と動かなかったかもしれないのです。それは、私がいかに医療行為を施してもです。マリアンヌ様…私やカーナの代わりはいくらでもいます。でも、マリアンヌ様の代わりはいないのです。あなた様に万が一があってはならない。万が一があったら、すべてが終わってしまうのです。今回の事だって御身自ら殴る必要は無かった。カーナにでもやらせれば、このような問題は起こらなかったのです。私は、カーナよりも昔からマリアンヌ様に仕えてきました。マリアンヌ様の如何いかなる行動も正しいと認識しております、でも、今回の事は間違っていたとメイドとして思います」


 言い終わったコロナ。

 ギィと椅子を強く揺らし、急に鋭くなるマリアンヌの視線。


「流石にいい口が説教臭いな。つまり、何か? お前はわれの行動が間違っていたと言いたいのか?理性よりも短絡的な感情を優先させた愚かな行為だったと」


 降り注ぐのは心臓を潰されそうになるほどのプレッシャー。

 このプレッシャーは1メイドが1人で背負うには重すぎる。

 でも彼女は恐怖に口を閉ざさなかった。


「は、はい、今回のマリアンヌ様の行動は浅慮せんりょで愚かな行為だったと思います」


 言ってしまった…。


 部屋が沈黙に包まれる。

 聞こえるのは部屋にでかでかと配置されている噴水の音だけ。


「愚か…ねぇ」


 やや不機嫌そうに目を細めるマリアンヌ。

 その視線はコロナというメイドを値踏みするかのような鋭い。


「………」


 言葉に嘘は無く。

 視線は真っ直ぐ。

 心からマリアンヌの身を案じる従者の言葉。


 常日頃、人の心の内を読もうとするマリアンヌにとってこの手の手合いの相手が一番困る。


 嘘も無く、ただ主人を想う言葉。

 いっその事、騙しに来てくれるほうがどれだけラクだろうか。


「ふ~む」


 マリアンヌは丁寧に10指に巻かれた包帯。

 そして手全体が動かないようにしているえ木を見ながら頷いた。


「本来、主人への度を越えた忠告は礼儀をわきまえない無礼な行為だ。それはお前ぐらいのメイドなら、もちろん分かっていよう?」

「は…はい」


 他の使用人たちは「気持ちは分かるが、言い過ぎでは?今からでも発言を取り消すべきでは?」と生唾を飲みこみ思う。


 手の治療の事もあるし、メイドを殺す事はさすがにマリアンヌでもしなさそうだが。

 怒るかも…、

 ブチ切れるかも…、


 しかし従者達の予想を反し、次の瞬間、口元を緩ませるマリアンヌ。


「だが、此度のお前の発言。それは覚悟と主人への気遣いが大いに含まれている。その忠義と覚悟や見事、と言わざるおえない。よって此度のお前の言葉は不問にしてやる。そして、この忠義のこもった従者の忠告を聞かぬは無能な主人と笑われよう」


 マリアンヌはしばし沈黙した後、


「分かった」


 小さな溜め息を吐き出した。


「お前の忠告を受け、これからは自分の身には十分気をつける事としよう。今回の行いはわれが悪かった、下がってよいぞ」

「は、はい、ありがとうございます!そして完治まではくれぐれも安静にしてくださいませ」


 コロナは最後まで敬意のこもった一礼をして下がっていった。

 そしてマリアンヌが話を変えようと、、


「さて、では気分を変えて」

「ぅぅぅぅぅぅ」

「今後の…」


 もう1つの案件が残っていた。


「ぅぅぅぅぅぅ」



閲覧ありがとうございました<(_ _*)>

メイドの名前、最初思いついたのはコロナだったのですが医療系メイドで名前はコロナ…まずいかな?w

って思って、1回は『ソフィア』って名前にしたんですね(・ω・`寂)

でもね!アップする前に思ったの「いや!やっぱりこの子の名前はコロナだ!それ以外ありえない!(゜ロ\)」ってね。って事でコロナで行く事にしましたwやっぱり子のこの名前はコロナの方がしっくりくるんだよね(笑)


次回は近々アップしたいと思っているのですが(もう9割方完成しているのでw)どうしようかな~(>_<)どうせなら連休とかにアップするかもです♪

ではまた次回お会いしましょう(o*・ω・)ノ))ブンブン!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 医療系メイドなのに、まさかの名前www。 それでも、マリアンヌ様に臆する事なく忠言できるこのメイドさんには、大いに期待したい!!。 コロナさ~ん、これから物語にも猛威を奮って下さ~い!!!…
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