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80 もう1人の裏切り者(2)

クリックありがとうございます♪( ^ω^)ノ☆中学2年生の時に学年全員が参加する職場体験を学年で唯一参加しなかったで有名、ひとりぼっちの桜ですw

え?「何で行かなかったの?学校行事でしょ?先生に怒られなかった?」ですって(=_=)?

皆さん…いいですか?以前も言ったでしょ。私は慈善事業や募金、ボランティアの類は生まれてこのかた1度もしたことがないと(-_-;) 学校の行事だからなんですか?先生に怒られなかったか?そりゃ、怒られますよ。

だって考えてみてよ(・ω・)ホームルームの時間に班決めのとき、「僕は班に入れなくていいですよ。行かないんで(ー_ー)」こんなことを言ったら、そら怒るわw

先生もそりゃ「これ授業やから!行かないとか無いから!」って言いますよね。

場の空気はこの上ないぐらい重くなりました。

ホームルームが始まるまでは「えっ!〇〇行かへんの!?」「マジで!そんな気はしてたけど、さすがやな!」「やっぱ最高やなwハッハッハ」とか調子のいいこと言ってたクラスメイトたちも、その重い空気の中では黙ります。。奴らは裏切り者のクソ野郎ですヽ(`д´;)/プンプン

でもね…完全アウェーの中でも、当時の私は言いました。


「タダ働きはしない主義なんで(。-_-)」


もうここまで来るといっそすがすがしいですねw

三つ子の魂百までとは言いますが、私の人格形成はこの時には既に完了してたんだね(笑)

で、その後はというともちろん職員室に呼び出し、親もその後に呼び出し。

でもずっと私はこんな顔→(´- ̯-`).結果、私だけ職場体験をしなかったというわけですw


さて、では今回のお話に移りましょうw


今回のお話ですが、皆さん、これは個人的感想になってしますのですが…力作だと思っていますwてかやりきりましたwでも…すいません!その結果、原稿用紙16ページ8千文字ぐらいになっちゃいました(>*<)いや、切ろうとはしたんですよ ;゜д゜))))アワワワワ

でも今回は切ったらダメな回なのです。今回は一気に読むことで美しさがはえる内容なのです(>_<)

って事で、ちょっと長いですが、よかったら読んでいただけると嬉しいです♪

では今回のお話もどうぞお楽しみ下さいませ~♪



「マリアンヌ様、私にはどうしてもペリモンがこのメイド服を単独で手に入れれたと思えないのです、誰か、、そう、私たちの中にまだ裏切り者がいるようにしか思えないのです」


 裏切り者。

 その単語にカラス全員がペリモンの死体を見た。

 裏切り者が行き着く先は…。


 周囲を取り囲む空気はこの上なく淀む。

 そんな中、マリアンヌはパンと1つ手を叩いた。


「なるほど、中々よい推理だったぞカーナ。君のその聡明な頭脳、褒めて使わす」

「えっ、本当ですか!ありがとうございます!」

「でも諸手もろてを挙げて悦ぶわけにはいかなそうだ。だって、お前の推理によると容疑者は限られてくる。そうだろ?犯人は女性しか入ることが出来ないメイドのテントに入る事が出来た人物」


 容疑者は絞られてくる。

 カーナですらそう、考えている中


 1人のカラスが静かに視線を空に向けた。


 そのカラスは思った。


 あれ?

 これヤバくない?


 一番最初に解答に手をかけたのはノアールであった。

 ノアールは必死に頭を動かした。


 現在、カラスの総数は11人。

 その中で女性は4人。

 そして現在、ラン、シャルドネは別行動中。

 オケトラは死んでいる。


 ノアールの全身という皮膚から冷や汗がバッと出た。

 怯えは決して態度には出さないが体感温度がマイナスまで落ちた。


 ヤバイ!!!

 メイドを除いたとき容疑者は私しかいない!!

 私が共犯ってバレてしまう!!


 そしてバレたらきっと私も!

 これは誰かが気付く前に先手を打ったほうがいいかもしれないわね。

 あの豚と同じ末路なんて勘弁願う。


「あの?いいですか、ボス?」

「ノアール?なんですか?」

「ボスの言っている事が当たっているなら、私も容疑者になっちゃうんですけど、ボスは私が犯人とでも思っているわけですか?」


 黙っていると疑われるわ。

 まずはこの馬鹿を黙らせる。


「え?いえ、別に私はノアールが裏切り者だとは断定していませんが?」

「でも私も、メイドちゃんたちもですけど、疑わしい部類の人間であることは確かなわけじゃないですか?”女というだけ”で」


 というか、疑わしいのはメイドちゃんではなく私だけだけど。


「まぁ、え?いえ、う~ん、私は別に、私の同僚であるメイドたちが怪しいなんて一言も言ってませんよ」

「って事は残ってる女は、私かボスかマリアンヌ様って事になりますけど?」

「え!?」


 カーナの瞳が飛び上がるように大きくなった。


「わ、私はマリアンヌ様が怪しいなんて一言も!そんな!一言も言っていません!ありえないですよ!!ノ、ノアール!変な事を言わないでください!」

「そもそも、本当に裏切り者なんて居るんですか?私達の誰でもメイドたちに気付かれずにテントに侵入することぐらい難なくこなせるのではなくて? そう…例えば、さっき死んだペリモンだって」


 だが、そこでカラス内において気配を消すのが一番得意な男、リックスが口を挟んできた。


「ちょっと待てよノアール、ペリモンは俺達の中で一番気配を消すのが下手だったぞ。奴が気付かれずに何処かに侵入なんて」

「”私たちの中で”、でしょ?こう言っちゃなんだけど、そこのメイドちゃんたちがボスと同じく化け物じみた気配察知能力を持っているなら分かるけど、そうじゃないならペリモンでも侵入は可能だったと思うわ」

「メイド用のテントには入るなとボスから出発前に念を押されている、わざわざペリモンが行くか?」

「メイドが美人だから行ったんじゃないかしら」


 ノアールは必死に脳細胞を動かしならがリックスに反論する。

 決してペリモンのように押し黙るような愚行はしない。

 常に考えながら言葉を紡ぐ。


「命と女で女取るかね~?」

「奴なら取るわ」

「それは…」


「………」

「………」


 誰もその意見には反論できなかった。

 確かにこいつならやりそう。

 そう皆が思った。


 そしてノアールは更にリックスを指差す。


「それにあなた、リックスなら入れるんじゃない?」

「ME!?」

「ええ、あなたよ!あなたの潜伏スキルならメイド達が寝ているテントにバレないように入り込むことが出来るはずよ」


 リックスは仮面を取り、近くで横たわるペリモン、彼と同じ顛末を阻止すべく必死に頭を横にする。


「俺は男だからメイドのテントには入れねぇって!」

「だからメイド達が寝ているときに」

「やらねぇよ!ボスに殺されるだろうが!!そこで横たわっているボンクラみたいによ!」

「そんな事言い出したら、私を含めて誰もしないわよ」


 ひたすら全員の頭の中から、自分という容疑者の影を消そうとするノアール。

 しかし、そうはさせまいとウィノが淡々(たんたん)とした口調で語りかけてきた。


「いやいや、お待ちくださいませませ。そもそも誰でもメイドのテントに入れるとするから話がややこしくなるんですよ。当初のボスが言った通り、女性なら難なく堂々と入れるのではないですか?正面から」


 平然と耳を傾けながらも、ノアールは心中で叫び声を上げる。


 ウィノぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!

 余計な事を言うなぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 お前は遠くで黙ってろぉぉぉぉ!!!


「おい、そこのメイドども」


 ウィノの話を聞いて「なるほど」と頷いたカイル。

 そのデカイ図体に似合ったドスのきいた声でメイドに問いかける。

 怯えるメイド達。


「は、はい。なんですか?」

「そもそも誰かお前達のテントに来た奴は居るのか? 特に俺達の中でよ」


 怯えたメイドの1人は答えた。


「朝方、そこにおられるノアールさんが来られました」

「!?」


 ノアールの心臓がこの上なく大きく跳ねた。


「やっぱりお前じゃねぇかよ!ノアール!」


 周囲の視線がノアールに集まる中、メイド達は首を振った。


「い、いえ、ノアールさんはメイド服なんて持って行かなかったです!他愛ない世間話をしてすぐに出て行かれました」

「世間話?」


 全員が”なんだそれは?”という視線でノアールを見た。

 ノアールは何の後ろめたさも感じないほど平然と答える。


「私はただ話し相手を探してただけ。あなた達男は昨夜お忙しかったでしょ?それに私は話しただけで、何も持っていなかったはずよ、ね?」


 昨夜の陵辱の件もあってか、女であるノアールに対して徐々に仲間意識が芽生えつつあるメイド達は次々と頷いた。


「はい、その時ノアールさんは何も持っていませんでしたよ。ね?皆」

「はい」

「もちろん、手ぶらでした」


 ノアールはカイルに言った。


「これでも私が怪しいと?」

「…、おい、メイド服ってのは服なんだろ?」


 は?って顔をするメイド達。

 もう一度カイルは問う。


「服なんだよな?」


 まるで脅しのような問い掛けにメイドの1人は声を裏返して答えた。


「は、はい!」

「そっか服か。じゃが服ぐらいならよ~、たたんだら自分の服の下にでも隠せるだろ?特にお前は、俺、ペリモンの次にデカイ図体してんだ。なぁ、女のノアール?」

「…カイル」


 クソ!

 この男、昨日、私と言い争いになった時の事を根に持っているのか!?

 いつもは単細胞なくせに!

 なんでこんな時だけ妙に鋭いのよ!!


「………」


 でも今カイルが言った事はほぼ正解。

 私は今朝方、メイド達のテントに行った。そしてメイド達の死角になるような位置に陣取り、他愛ない世間話の傍らメイド服を拝借、そして服の下に隠す。

 そのまま立ち去っては歩き方などで何か気付かれる恐れがあったので、立ち去る時には再び手に持って常にメイド達からは見えないよう、死角にメイド服を隠して立ち去った。


「お前がペリモンと組んだ裏切り者なんじゃね~のか? なぁ、ノアールさんよぉ?」


 カイルゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!

 それ以上、滅多な事を言うなぁぁぁ!!!!

 マリアンヌが聞いているのよ!!!


 と、心の中では叫びながらも決してそれを雰囲気に出さないノアール。

 彼女は軽く言葉を流しつつ、全身を覆い尽くしているフード付きのローブを脱ぎ去った。

 そして付けていた仮面をゆっくりと取る。


 黒い肌、高い身長、女性らしからぬがっしりした体型。

 人の目をく真っ赤に塗られた口紅。

 彼女は焦った様子1つ見せず、いつものように余裕を持った「んふ♪」という笑い声で言った。


「じゃあ聞くけどメイドちゃん。メイド服のストックはテントのどこにしまってあるの?」

「それは各々のトランクの中に…大体1人につき10着ほどは」

「カイル。あなたならメイド達に気付かれないようにトランクを開けて中からメイド服を取り出せる?そして持ちされるの?」

「あ~?そんなもん…」


 出来るわけがない。

 そんなのは自分の領分じゃない。

 質問の前に答えが出てる問題。


「んふ♪ ねぇ、出来るの?」

「…チッ」


 そんな不満のこもったカイルの舌打ちを、満足そうに眺め。

 ノアールは平然と言い放った。


「あなた達が私を疑うのは勝手だけど、私が何かしたって言うのなら証拠ぐらい見せてくれないかしら?状況証拠だけ並びたてられて、まるで犯人みたいに疑われるのは流石に不愉快だわ。っていうか、そもそも私がその地面に転がっている豚に手を貸すなんてありえないわ。私がそんな自分の利益の無い事をしない人間であること、わざわざ今更説明する必要ある?ねぇリックス?」

「えっ?あ~まぁ確かに、お前との付き合いなんて半年やそこら辺だけど、それでもお前がペリモンの為に何かするとは思えない、って感じだな」

「ふ~、当たり前じゃない♪そもそも、そんなに気になるならボス。殺す前にその辺聞いてから殺したらよかったのに。違います?」


 指を指されたカーナ。

 ばつがわるそうに


「そ、そう言われるとグゥの音も出ませんけど、あれはマリアンヌ様の命令で」

「だから殺す前にそういう疑問があるなら聞いてから殺して欲しいわ。ボスのせいで私はあらぬ疑いをかけられてるんですよ」

「いや、まぁ、それについては申し訳ないと思っていますが」


 まくし立て、場の空気を掌握しつつあるノアール。


 彼女は思う。


 よし!今のでカーナの戦意は少し削いだ。

 これでマリアンヌの命令が無ければ、このでたらめな戦闘能力を持っているバーサーカーが私に襲い掛かってくることはないだろう。


「ならボス、何とかしてくれません? 私、今現在進行形で疑われてるんですけど」

「え~と、それは」


 これがノアールの手法。


 彼女は自分自身何も証明していない。

 にもかかわらず『自分の身は潔白だ。文句があるなら証明してみせろ!出来なければ私は白』と言っている。


 まるでその手法はマリアンヌ。


 実に見事。

 戦闘においても心理戦を得意とする彼女だから出来た芸当だろう。


 だが…


 マリアンヌほどじゃない。


 だからだろう。

 付け込まれる、頭が切れる人間に。


「待ってくださいませませ~」


 ノアールは目を細める。


「…ウィノ」


 こいつとランだけは危険だ。

 頭が他の単細胞カラスたちと違って切れる。


 などと決して表情に出さないノアール。

 ウィノはメイドの1人に言った。


「そこのメイドさん」


 ウィノは先ほど答えたメイドを指して「1つだけ質問があるのですが」と言った。

 頷くメイド。


「ノアールが朝方来たとという事ですが、正確には?」

「正確にはってどういう…」

「時間ですよ」


 するとなぜか口ごもるメイド。


「すいません、分かりません」

「なぜですか?」

「ちょっと確認を怠ってしまいました」

「そうですか。因みに全員ですか?」


 皆、静かに頷く。


「はい」

「はい」

「はい」


 不自然。

 マリアンヌという横暴な主に仕えるメイド、その全員が時間の確認を怠る?

 そんな空気が周囲に蔓延まんえんした。


「時計はテントであることから置時計ですよね?」

「はい、もちろん」

「その置き場所は何処にあるのですか?」

「全員が起床したときに見やすい、入り口入ってすぐの所です」

「なるほど。その前に大きな身体の人物が居たなら時計は見えませんね。因みにメイド服が入ったトランクは何処に?」

「置時計の近くです」


 ギリ。


 表情を変えずにノアールは奥歯を噛む。 


「なら追加でもう1つ質問を。ノアールがテントに来たのはボスが本来、朝見回るはずだった時間、それより前?それとも後?」


 少し考えた後、やがて彼女は言った。


「前です」

「ボスは朝見回ると昨夜言っていました。それよりも早くに訪れたと?」

「はい」

「昨夜、使用人の方やメイドの方々、眠るのが遅くなったはず。ボスが見回る前にテントに来たという事は相当早かった?」

「はい」


 間違いない、こいつ…私のやった事をだいたい見抜いている。

 そしてだいたい当たりをつけた上で、わざわざマリアンヌの前でパフォーマンスまがいの事をしてる。


「つまり、あなた方は朝早くて寝ぼけていたという事ですよね?」

「いえ!私たちは寝ぼけては!」

「でも寝起きだったんですよね?ノアールの訪れた時間を確認するのを忘れるぐらい」


 上手い。

 流石ウィノ。

 ウィノも分かっている、この会話が証拠探しでないことを。


「そういう言い方をされては、否定しかねますが、ですが!何度も言う通りノアールさんはテントを去るときに何も持ってはいませんでした」


 そもそも証拠なんて無い。

 何処かのアホと違って物的証拠を残すようなヘマなんて私は決してしない。

 それをウィノは分かっている。

 証拠が存在しないことを理解したうえで推理している。


「それはカイルの言った通り、あなたたちメイドに見えないように持って行ったのでは?」

「ちょっとウィノ、憶測で物を言うのをやめてくれないかしら?」


 つまりこれはマリアンヌに信じてもらう事が重要。


「おやおやノアール、私はあなたと仲良しなメイドさんたちに質問しているだけですよ」

「質問?私の目にはあなたが私に罪をなすりつけようとしているようにしか見えないわ」


 しかし解せないのはウィノ、なぜ私を殺そうとする?

 ペリモンは助けようとしたのに。

 私とペリモンの違い…。


 違い…。


 ウィノ、意味が分からないわ!

 私の方が何倍も優秀じゃないの!


「なすりつける?これはこれは、不思議な事を仰りますね。それではまるで自分に疑惑のないような」

「疑惑はあるのでしょうね。でもそれはあなたも同じでしょ?カラスのメンバー、ペリモンよりは潜伏能力のあるウィノ」


 いや、そもそも今そんな事を考えている時じゃないわ!

 また情勢が私にとって分の悪いほうに傾きつつある。


 問題はマリアンヌの評価よ。

 これさえクリアーすれば私の命は保障される。


 ノアールは悟られないように一瞬だけ視線を逸らした。

 そしてチラリと見ると、マリアンヌは…。


「………」


 全くの無表情だった。

 それどころかマリアンヌは目をつぶりまるで眠っているようにすら見える。

 不気味。


「………」


 部下達が互いに疑念を向け合っている異質な空気。

 そんな中、瞳を閉じて粛々(しゅくしゅく)と何か考え事をしていたマリアンヌ。

 だが長い沈黙を越えてようやくマリアンヌは口を開いた。


「もういい、時間の無駄だ」


 一言、

 たった一言でその場に居た全員が黙った。

 時間の流れがやけに遅く感じられる。

 特にノアールにとっては。


 マリアンヌは静かにその目を見開いた。

 そして攻め立てている眼鏡の男と、劣勢だというのに表情1つ変えない黒人の大女を交互に見比べた後、一言


「暑い」


「「え?」」


 当然、全員の目が点になる。

 マリアンヌは駄々をこねるように口を開く。


「暑い暑い暑い暑い!もう無理!これ以上ここにいてはわれが溶けてしまうわ!カーナ、もう出発するぞ!」

「え!?ですが、マリアンヌ様!このまま捨て置いて、もしもその裏切り者が私たちに何かを」

「はぁ~、だからそれをどうやって見つけるのさ? そこのノアールとやらが言ったとおり、ペリモンを殺した今、奴以外の裏切り者が居たかどうか、それはもはや分からぬではないか」


 言っていることは正しい。

 だが裏切り者を即殺すと思われていたマリアンヌとは思えぬ発言。

 これはノアールにとって嬉しい誤算だった。

 マリアンヌに気付かれたら終わりのデスゲーム、マリアンヌが話を終わらせた以上、これでハラハラする必要は無い。

 ノアールはこの暑さに心から感謝した。


 マリアンヌは続けて言う。


「それにさ…もしも”本~当に”我らの中に裏切り者がいたとして、それは今後見つけたら、その時に殺せばいいだけの話であろう?その裏切り者だって今回の件でわかっただろうしな、われには向かったらペリモンと同じように殺す、と。それだけだ、そうだろ、カーナ?」

「まぁ確かにマリアンヌ様の仰るとおりですが…」

「それならもうよい。では馬車に向かうぞ」


 どこかあっさりとした幕引き。

 カラスたちの前を歩いていくマリアンヌ。

 すると


「ペリモンも含めて死体は放っておけ、野犬か魔物か知らんが適当に食ってくれるであろう。お前達も早く馬車に、おっと」


 急にマリアンヌの身体がバランスを失う。

 そして倒れそうになったマリアンヌ。

 目の前にいたノアールに”たまたま”倒れ掛かる。


「おっと、すまない」

「えっ?」


 すぐ後ろを歩いていたカーナはそれを見て奇声のような声を上げた。


「ママママ!マリアンヌ様大丈夫ですか!?」

「ああ、大丈夫だよカーナ。そんなに叫ぶな、君もすまなかったね、ノアール」

「い、いえ。滅相も無いですわ」


 マリアンヌはノアールの肩に手を置いた。


「では、よいしょ♪あ、因みにノアール**********」



            ×            ×



 馬車に乗り込むマリアンヌ。

 昨夜の来た時と違って、既に馬車が通れる順路が確保された道。

 やがて馬車は軽快に動き始める。


 そんな中、カーナは語意を強める。


「マリアンヌ様、本当によろしかったのでしょうか?私の勘だと、カラスの中に裏切り者が」


 向かいに座るカーナ。

 マリアンヌはゆっくりと微笑みながら窓の外に視線を向けた。


「いいのいいの♪大丈夫、釘は刺しておいた。われが頭の中で描いた奴の性格を考えればそれで十分だろう」


 いったい何の事を言っているのか?と言葉に詰まるカーナにマリアンヌは更に続けた。


「それにほら、観客がわれしか居ない演劇をあれ以上、上演せられても困るだろ?」

「ん~~??えん、げき? え~とぉ、すいません。私にはマリアンヌ様が何を仰っているのか、いまいち分からないのですが。。」


 だろうな、とクスクス笑うマリアンヌ。

 マリアンヌは最後に言った。


「今頃、恐怖に怯えて、自分の選択を大いに悔やんでおるよ」



           ×              ×



 揺れる馬車。

 ここはカラスの乗る馬車。


 出発した馬車の中、ローブに仮面を付けて座るカラスたち。

 彼らは一言も言葉を発しない。

 互いが互いを疑いあうような空気。

 その中で、周囲のカラス達に怯えによる震えを感付かれないように、恐怖を喉の奥に押し込めるノアールの姿があった。


「………」


 最後マリアンヌの耳元でささやかれたセリフ。

 それは彼女にとってもっとも恐れていた言葉であった。

 しかもそれは、ウィノのようにあたりをつけるなどといった生ぬるいものではなく、確信を持った言葉。

 最後にマリアンヌはノアールにこう言ったのだ。



”今後、付く人間は間違わないようにな”



 ノアールは誰にも聞こえないように仮面の中で呟いた。


「あれは…悪魔よ」


 言葉は凶器、心臓に見えないナイフを突きつけられたノアールは怯え続ける。

 ただ自分の選択を悔やみながら…。



閲覧ありがとうございました<(_ _*)>

いかがでしたか?

ね?今回のお話は絶対に切っちゃダメな感じだったでしょwまぁ個人的には最後の一連の流れ、美しい…(o´∪`o)って自画自賛しちゃったですけどねw

読んで頂けた皆様が少しでも面白いと思って頂けたなら幸いです♪

ではまた次回お会いしましょう(^^)/~~~バイバイ




皆さん!聞いて聞いて!(≧ω≦人)!昨日の晩、すごい事があったの!

これはミラクル!ミラクルと言ってもいいぐらいの事なのです!

私ねオーバーウォッチ好きじゃん?でもボイスチャットとかはしないし、メッセージで会話もしないからいつも野良でやってたのね。

それで野良で気軽に出来るミステリーモード(ヒーローが死ぬたびにランダムで変更されるモード)やってると、強い人がなんとなく分かるんだよね。「あっ、またこの人いる。このモード好きなのかな?なんにしても上手いから、敵ならちゃんとマークしなくちゃ(`・ω・´)キリ」って感じで。

まぁアーケードの1つのモードなのでどうしても、このモードをやりこんでいると何回も会うって感じでしょうかwでもね、普通のクイックとかましてやランクを決めるライバルマッチみたいなモードでは同じ人が中々かぶらないんですよねw


でもね!昨日の晩は時間が出来て、なんとな~く「1戦だけライバルマッチやろかっかな♪」ってやってみたら、偶~~~然、会ったの!いつもミステリーで強いな~、って思っていた方が(@〇@)しかも同じチームw

びっくりしましたよ…おもわずテレビ画面に近づいて


「え?このユーザー名…え?うそ?」


って言っちゃいましたw

で、一応、戦闘準備中に挨拶。

相手も返してきます。

私はそこで「もしかして私に気づいてるかな?」と思って、おもむろにジャンプ、2度3度。

すると……相手も同じようにジャンプ。2度3度。

ここで私は気づいたね。


「これ、相手も気づいてるな、、私がミステリーでよく会う奴だって。。ってことは…こりゃ~~負けられねぇ戦いだ!\(*`∧´)/」


そこからはもう…私とその方との必死の戦いでしたよw

そして大接戦のすえ勝利w

私は戦闘が終わってからそっとPS4のメッセージ機能を使ってメッセージを送りました。


「突然のメッセージごめんなさい。先ほどライバルマッチで同じチームだった〇〇です。間違いだったらごめんなさい(>_<)たまにミステリーモードで私と会ってませんか?私、よくミステリーするのですが、強い人を覚えちゃっててwそれで気になってメッセージ送っちゃいましたw今回の戦いも凄く助かりました♪ありがとうです(^^♪」


すると数分後、メッセージが返ってきました。


『メッセージありがとうございます。いえいえw強いなんてとんでもない、私も今回〇〇さんに何回も助けられました、ありがとうございます。そしてミステリーモード、私も〇〇さんの事覚えていますよw私もよくミステリーするのですが、挨拶もして感じもいいし、上手い方なので覚えていました(^^)いや~こんな偶然あるんですねw』


この後、メッセージをやりとりすること1時間ほどw

意気投合してフレンドになりました♪

これでオーバーウォッチ、これからは1人で淋しく野良ではなく、フレンドと一緒に出来そうです!(^^)!しかも強いフレンドw


ね?この広いオンラインの世界で中々起こらないようなことが起きたわけですよ(^<^)♪

私は今回のことで、オンラインには可能性がいっぱいある気がしてきたよww

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― 新着の感想 ―
[良い点] あのマリアンヌ様が慈悲をみせたね。いや、ノアールの反応を面白がっているだけかな…。 今度、不愉快な事をしたら殺すぞ…って感じだね。 恐怖による支配…。 [気になる点] ウィノが、ベリモ…
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