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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第7章】 一夜で滅んだ村

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76 愚か者

クリックありがとうございます^m^♪最近、PlayStation Plusの今月のフリーゲーム『閃の軌跡』にハマっているひとりぼっちの桜だよw

皆さん!これめっちゃ面白いよ!(^^)!声優さんは豪華だし、技はカッコイイし、戦闘は楽しいし♪ 実は私は軌跡シリーズは『空の軌跡』クリアー後から一切触れてこなかったのですが(だって主人公はエステルがええんや!・゜゜・(>O <)・゜゜・)この度、フリーゲームとして無料で出来る事を知って、物の試しとやってみたんですね。すると…まぁ~楽しい♪なんていうか、やっぱり日本ファルコムは王道を作るのが上手いな~って思っちゃいましたw

すごく楽しいのでPlayStation Plusに加入している方は是非ダウンロードしてみてね(^h^ゞ


では今回のお話もどうぞお楽しみ下さいませ~



 それは全員にとってにわかには信じられない光景であった。


 生存者なんているわけがない。

 カラスの面々が確実に全員殺したはずだった。

 しかもボスであるカーナが念のため、念入りに生存者がいないか確認した。


 そう…この場に生存者なんているわけないのだ。


『ペリモン様、助けて!』


 しかし実際は、シアに髪を掴まれ、引きずられている女は確かにそう言った。

 何処で手に入れたのか、プルート本国でもマリアンヌの御つきしか手に入れることが出来ないメイド服を着て、ブチブチと音を立てて髪を掴まれ、悲痛な表情で状態で。


 太陽は上空、真上へ。

 時間はちょうど12時を指していた。


「これは…」


 夏の暑さの中、汗1つかかずたたずむマリアンヌは美しかった。

 まるでこの世のものとは思えないほどに。

 だがそれ以上に恐ろしかった。

 これから起こる事を考えれば考えるほどに…。


「これはどういうこと?」


 ゆっくりと背後の存在に対して質問する。


 優しげな問い掛け。

 でもその声は暗く、敵意に満ちていた。

 そしてゆっくり振り返ってくるマリアンヌの横顔。


「ねぇ?聞いてる?」 


『ペリモン様!!』


「これはどういうことだ、ペリモン」


『助けて!!』


「この女について説明して欲しいんだけど?」


『ペリモン様、私を!私を助けて!!』


「うるさい。カーナ、そいつ殺せ」

「はい」


『…え?』


 その切り口は実に見事であった。

 シアに引きずられていた女が痛みを認識、手を首に持っていこうとした時には、首元から血が噴出していた。


『アァァァァ』


 辺り一帯に撒き散る血液。

 そしてカーナがナイフをしまう頃には、その女は動かなくなってしまった。


「マリアンヌ様、死にました」

「うむ」


 一方、シア。


「…ぁ、死んじゃった」


 シアは引きずっていた女が死んだのを目視で確認すると髪を持っていた手を放す。


「ママ!ママの為に僕頑張ったよ!ママの為ならどんな奴でも探して、どんな奴でも殺して殺して殺すよ!ほらっ、一番役に立つのは僕だよね!?ね!?」


 そのキラキラした瞳。

 マリアンヌはにっこりと微笑みながら手をこまねく。


「ああ、こちらにおいで。シア」


 そう命じるとシアはテクテクとマリアンヌの元にやって来た。

 そしてゆっくりとシアの頭を撫でるマリアンヌ。


「良い子だね~シアは本当に良い子だ」

「えへへ、そうでしょ」

「ああ。にしても、教育とは実に滑稽こっけいなものだな」

「え?どういう意味?」

「いや、お前は気にせずともよい、こちらの話だ。お前は母であるわれの言う事をきいていればそれでよいのだよ。かわいい、かわいいわれのシア」


 此度はお前を殺してしまおうかと思ったが、役に立っている間は生かしておいてやる。

 かわいいわれのモルモット。


「フフフ」


 そして頭を撫で終わると、にっこりと優しく微笑む。


「どうやらわれの目がくもっていたようだ。やはりわれの一番信用できるのはお前のようだ、シア」

「うん♪でしょ!」

「ああ、ではわれは後ろの男と大事な話があるので少し離れていなさい」

「うん、分かった」

「いい子だねシアは。さて…」


 気配が変わった。

 一瞬、マリアンヌの表情から笑みが消えたような気がした。

 それに気付いたのはカラスの数名、カーナ、メイドたち。


 だがそれに当のペリモンは気付いていない。

 彼はこの場においてもまだ少し怒られる程度の問題と考えていた。


「で、ペリモン、何これ?」

「いや~何っていうか…。別に1人ぐらい生かしても問題ねぇかと思いまして。へへへ」


 ヘラヘラと顔で吐かれる言葉。

 その言葉にマリアンヌのこめかみがピクリと脈打った。

 そして引きつった目元は怒りを溜め込む。


「今…なんと言った?」

「えっ?あの、1人ぐらいいいかな~って、思いませんかね?」


 マリアンヌの顔が露骨に強張るのを見ても、ペリモンは気にせずにヘラヘラと続けた。

 結果。


「もう一度言え」


 その目はまったく笑っていなかった。

 いや、むしろマリアンヌは背に憎しみという毒々しいオーラを背負っていた。


 ペリモンは慌てて言葉をつむぐ。


「え、あ、あ、」

「なぜ、もう一度言えない?」

「えぃや、あの」


 絶世の美女であるマリアンヌの顔が苛立ちに歪んでいく。


「言えよ、1人ぐらいいいかなって」

「その…」


 そのまま、とても気まずい沈黙の時間が過ぎる。

 暑い太陽光だけが地面を照らす。


「………」

「………」


 だがいつまでも静寂は続かない、やがて火山は爆発した。


「もう一度言えと言っている!!聞こえぬか!!!」

「はい!!」

「理由!」

「はい!?」

「もういい!この女を生かそうとした理由を言え!」


 ペリモンは事前に念のためにと用意していた文言を口にする。


「はい!も、元々、その女はこの山賊共に街を焼かれてここに連れて来られたらしいんですぜ!何も悪くないのに、こんな所に連れてこられて慰め物にされる。かわいそうじゃねぇですか、言い方を変えると被害者みたいなもんで、山賊じゃないんすぜ。だから生かしてもいいかと。へへ。それに…生かすことによってマリアンヌ様の心の広さを示すことが」

「もういい、黙れ」


 長い。

 長い間。


 次、マリアンヌが言葉を紡ぐまでの間、それはまるで周囲が闇の中に閉ざされたような

長い沈黙であった。

 嫌な汗がペリモンの身体からダラダラ流れる。

 しかも極度の緊張、恐怖から身体に寒気すら覚える。


われは昨夜、何と言った?」


 少し落ち着きを取り戻したのか、マリアンヌは声のトーンを落として話す。


「何と言った?」


 まるでび付いたかのようにゆっくりと首を捻る。


「さ…さぁ?何でしたっけ?へへ」

「…カーナ」

「マリアンヌ様は全員殺せとおっしゃっておられました」

「そうだ、その通りだ。で、ペリモン」

「………」

「ペリモン」

「は、はい!」


 深い溜め息。

 視線を逸らそうとするペリモンに、マリアンヌは高圧的に発言する。


「いいか? われがお前達に対して下す命は全て重要なものだ、失敗は決して許されない、失敗とはお前らの死を意味する、それを考慮すればお前達の気苦労もあるだろう。でも、だからこそお前達にも自由を与えた。酒場の殺戮しかり、今回の拷問、陵辱しかりだ。われのモットーは配下の者たちがストレス無く働ける職場環境の提供なのだよ」


 このあたりからマリアンヌの声がまた怒りに染まり始め、同時に爪を手の平に食い込ませながら声を発する。


「にも関わらず、お前”たち”ときたら…勝手な行動を…。いいか?われはこれから向かうサンティエールで起こるであろう出来事、その全てを予想し、綿密な計画を立てているのだ。それをだぞ、取るに足らないきっかけというほころびが、われの綿密に練りこまれた計画を潰すこともある。お前はそのリスクを分かっていて、分かった上で!この女を助けようとしていたのか!」


 今の”たち”という言葉に一番反応したのはカラスの仮面を被ったままのノアールであった事は説明するまでもないだろう。


「答えよペリモン」


 向かい合うペリモンとマリアンヌ。

 流石のペリモンもこの雰囲気はヤバイと思った。

 だから言い訳の言葉を探そうとするペリモン。


「あの…俺は…あの」


 しかし、見つからない。

 いや、違う。

 正面から放たれる、この異常なまでの圧力を受けて言い訳を探すどころの話では無くなっているのだ。


 いったいどうすればこの場を収めることが出来るのか?


 そればかりを必死に考える。


 ガチガチ。

 歯の震えが止まらない。


 ゴクン。


 喉が鳴る音がいやに鮮明に聞こえる。


「答えろ」

「………」


 もはや言い訳する言葉すら見つからないペリモン。

 ただ、ひたすら背筋を硬くして、マリアンヌから告げられる言葉に耳を傾けることしか出来ない。


「答えろ!!!」

「っ!?!?」


 もうダメだ。。


「す…すいません」


 その答えを聞いたマリアンヌの返答は長く大きな溜め息であった。


「すいません…か……実に浅い言葉だな。そしてお前は犯した罪を自覚するのが絶望的に遅い」


 再び黙るマリアンヌ。


「…………」


 ただそこに居るだけで周囲を飲み込むような沈黙。

 マリアンヌは冷たく言った。


「もういい、お前の雑音は聞くに堪えない、まるで毒か何かのようにわれの心をむしばみ、憎しみという嫌悪感が次から次へと溢れ出ていく」

「す、いません」


 誰でもいい。

 誰か助かるための答えを教えてくれ。


 あっ!そうだ!


 こんな事もあろうかとノアールを引き入れたんだ。

 ノアール!俺様を助けろ!!


 周囲の視線も気にする事無くノアールに助けを求めるペリモン。

 しかし視線の先、ノアールはあさっての方向を向いている。

 そして追い討つようにマリアンヌは言った。

 その言い口は、弱者が強者に勝てる道理は無い、と言わんばかりに。


「ペリモン、お前はもういらない。死ね」


 終わった…。


「カーナ、こいつ殺せ」

「はい」


 するとマリアンヌの怒りの切れ目に、上手く差し込むように知的な声がした。

 1人の男が助け舟を出してきた。


「お待ちくださいませませ」



閲覧ありがとうございました<(_ _*)>

果たしてペリモンは生き残れるのか。ペリモンの悪運は次回に続くよw

ではまた次回お会いしましょうヾ(ヾ(ヾ(ヾ(ヾ(*´ ▽`)ヅイバーイ





前書きで閃の軌跡を凄くオススメしたのですが、、実は少しゲームをやっていて、ファルコムの難易度調整における意味不明な事があったんですよね。。

いえ、楽しいは楽しいんですけど…主人公の仲間の『エリオット』彼が最初に覚えているエコーズビートという技があるんですね(=_=)最初の技だけに消費するCPも少ない、それはいいんですよ。ただその能力が【任意の範囲内に居る全員に3ターンの間、物理防御25%アップ・1ターンに最大体力の30%自動回復リジェネ付与】なんですよ……。


おかしくね(゜ロ゜)!?

いや、少しでもRPGをやったことがある人なら分かると思うのですが、その技をかけた人は3ターンほぼ不死身ですよwもう死なないもん(笑)実際、この技を使ったら回復とかいらないですからねw

それが最初から覚えている技って……正直、最初は何かのバグかと思ったけど仕様のようですし……。回復というゲームの概念を打ち壊す技をなぜ最初に覚えさせたのか…(-_-;)

日本ファルコムという会社が分からないw

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― 新着の感想 ―
[一言] マリアンヌ様にとったら、命じた事もこなせない能無しは必要ないから当然の帰結かな。しかも、自分の欲望の為に敢えて助けてるから、マリアンヌ様から見れば信用できない奴だと思っちゃうよね。それに、こ…
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