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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第7章】 一夜で滅んだ村

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70 勝者の特権

クリックありがとうございます(^q^♪最近ジャパネットたかたの掃除機「日立 スティッククリーナー ラクかるパワーブーストサイクロン」が気になってしょうがないひとりぼっちの桜ですw

欲しい…欲しいのです(;・`д・́)もうウチの10年以上使っているので色々ガタがきてるし、ラクかるは軽いらしいしな~(>_<)でも下取り有で29800円、高いよな~。掃除機で3万は…でも…この掃除機買うと、私もっと掃除好きになれそうな気がするんですよね~( 一一)たぶんw

どうしよ?悩みは尽きませんねw


では今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~♪



「ならば考えてみるといい。今、君はわれの足元まで来ている。登ってきたまえ。 君の才と頭脳に敬意を表して当たったら…そうだな…、何か褒美をあげよう。時間制限はこの慰問が終わるまでというのはどうだろ―」

「残敵掃討、終了いたしました」

「ん?」


 顔の向きを声がした方へ。

 そこには打ち捨てられた死体の山、

 濃密な血の瘴気、返り血まみれのカーナが立っていた。

 もちろん無傷。


「え?ああ、、終わったの?」


 人を100人単位で殺したというのにその表情は平然そのもの。

 それどころか、カーナはにっこりと微笑んだ。


「はい、万事全ての山賊を根絶やしにしました」

「うむ、ごくろう。だが後半少し時間がかかったな、強い奴でもいたのか?」

「いえ、強い奴はいなかったのですが。。申し訳ございません、最後の20人ほどが隠れまして、死体の下に隠れた者もいて、、何というか探すのに手間取りました」


 途中から推理に夢中でまったく見てなかったけど、叫び声が聞こえなくなったのはそういう事ね。


「ふ~ん、楽しそうなかくれんぼじゃないか。で、死体の下に隠れているような人間、それどうやって見つけたの?」


 1つ1つ死体かどうか確かめて回ったのか?

 それとも念のため、全ての死体にナイフを突き立てていったのか?


 という意味合いで聞いたのだが…。

 返ってきた答えは。


「ニオイで見つけていきました」

「ニオイ…で?」

「はい。生者と死者の違いは肌から出る分泌物ぶんぴつぶつです。生者は緊張などで汗を出します、その汗には独特なアンモニア臭がします。死者には汗の分泌はありません。ですので、私からは逃れられません」


 恐っ。

 マジか、こいつ。

 ニオイで生存者の位置が分かると?

 恐ぇぇ。


「ウィノ、確かにこれは人外だな」

「え、人外って何が?」

「いや、別にお前は気にしなくて良い。われはお前の働きに満足していると言ったのだ」

「あ、ありがとうございます!」


 彼女自身、血の一滴すらも出ていないが、返り血が染みこんだ黒い戦闘服で近づいてくるカーナ。

 マリアンヌは咄嗟に手で制止。


「近づいてこなくていいから!」

「えっ!?」


 そんなショック受けた顔をしなくても…

 なんか罪悪感が。


「いや、お前の働きには満足してるけど、血が付くだろうが」

「ああ~なるほど!」


 なるほど。じゃねーよ!!気付けよ!


「さて!ではもう夜も遅いし、眠るとしよう。カーナ、いくつも家があるが一番豪華な所を探せ。そこがわれの寝床とする」

「あの…女や子供はどうされますか?」

「は?」


 カーナに言われて首を向けると、物置のような建物の窓に女子供の影が見えた。

 が、マリアンヌが見るなり、その影は消えた。


 カーナは言う。


「おそらくあの中に戦闘要員などはいないと思いますので、てこずることは無いと思われますが。殺すのもアレですし、どうしたらいいかマリアンヌ様のご指示を仰ごうかと」

「どうするも何も…」


 マリアンヌは指でクルクルと髪をいじる。


 なぜそんな事を聞く?


 どうするか?

 そんなもの決まっている。

 われの計画において、この場の生存者などは存在してはならぬ。

 故に。


われの可愛い民を苦しめる悪漢、その行為を止めるどころかおこぼれを頂戴していたゴミ。ゴミに女も子供も無かろう? 違うか?カーナ」

「いえ…その通りです。はい」

「うん、いい返事だね。じゃあカーナ、ついでだ、今から女子供全員殺して」

「ちょっと待ってくださいませ!マリアンヌ様!!その全員殺すというのを朝まで待っていただけませんか!」


 背後から聞こえる大声にビクッとなるマリアンヌ。

 そして凄い勢いで振り返る。


「うわっ、ビックリした!?何さ、いきなり!?」


 ペリモンが突然上げた声に、その場にいた全員の視線が集まる。

 だがそんな瑣末さまつな事、今のペリモンは気にしない。


「朝まで殺すのを待って下さい!!お願いします!お願いします!!」

「へっ?」


 一瞬、どういう意味か?と、考えるマリアンヌ。

 でも分からなかったし、サラッと問い返す。


「朝まで?」

「はい!マリアンヌ様は今からお眠りになられるとの事なので、ぐっすりぐっすり眠られてですね!起床される朝まで、残った女たちの処遇を俺達に一任して頂きたいのです!」

「朝まで…朝まで?…」


 マリアンヌはあごに指を当てて少しの間、思いを巡らす。


「処遇…一任…」

「どうか!!どうか!!」


 少しして、


「あ~そういう事ね」


 それは女を犯したい、生きながらに辱めを受けさせるという意味であった。


 マリアンヌは言った。


「そうならそうと、もっと端的に言えばいいものを」

「いや~すいません、高貴なマリアンヌ様には言いづらかったもんで。グヘヘ」


 村々を襲ったと、戦利品と称して若い女を陵辱する。

 その行為をしたい。

 下賎な賊と同じ行為をしたい。

 と言う意味。


 ならば、それを提案したペリモンに対してカーナが怒らないわけがない。

 マリアンヌが気付いてから少しして、カーナもその意味を察した。

 目を剥いて怒るカーナ。


「ペリモン!そんなゲスな願いをマリアンヌ様にするなんて、恥を知りなさい!卑猥ひわいな!」

「いえね、ボス。でも勝者の権利ってもんが」

「勝者の権利!?あなたね!今がどういう状況か分かってるんですか!?そもそも勝ったのは私で、あなたでは!」

「よい」

「え!?マリアンヌ様!?」

「よいぞ。だがこんな田舎の山猿に飼われていた女だ、お前が望むほどの女はおらぬかもしれぬぞ」

「いえいえ!マリアンヌ様に頂いた女をそんな風に思うなんてありえませんぜ!大切に大切に頂きますんで。グヘヘ」


 ヘコヘコとお辞儀をするペリモンの横でカーナは真偽を確かめるように問う。


「あの…マリアンヌ様?本当に?」

「ん、何?カーナ、お前はわれの考えに異でも唱えるつもりか?」

「いえ!滅相も無い!ただ、、あの、でも…それは…」


 殺すのは致し方ない。

 ある程度は予想していた。

 神に逆らったものに生存の権利などありはしない。


 でも女の身体をもてあそび、生きながらに辱めを受けさせる。

 それはつい先ほど殲滅した山賊と同じ。


 同じ女としてそう言いかけたが、カーナはハッと手で口を押さえた。


 私は今何を言おうとしていた?

 マリアンヌ様に意見しようとしていた?


 ありえない。

 ありえない。

 ありえない。


 神に意見するなどあってはならない。

 私にとってマリアンヌ様は…

 全てなのだから。


 そしてカーナはまるで自分自身に言い聞かせるように言った。


「いえ、出すぎた発言、申し訳ありません。マリアンヌ様の決定に従います」

「まぁ~お前の言いたい事も分からんではないが。われやお前には分からんが、男が何日も何日も女旱おんなひでりは辛いときく。ペリモン、勝者の権利とは学のある物言いをするではないか。その褒美として好きにしてよい。ただしわれが起きる昼ぐらい、その時までには全て殺しておけ。いいな?」

「ありがとーーーございます!!!!!」


 こんな見事な土下座を未だかつて見たことは無い。

 そしていやしくすがり付くようなおっさんの声。

 カーナやメイド達が吐き気がもよおすような卑しい声。

 嫌悪感しか感じられない。


 呆れたように息をつくカーナ。


「ペリモン、マリアンヌ様に感謝しなさい」

「はい!!もちろんでございます!!」

「フフ、配下を気遣うわれ…素晴らしいな。あっ、お前達も好きにしてよいぞ」


 それを言われたのはペリモン以外のカラスたち。

 そして聞いた瞬間、彼らは黒いローブに身を包んだまま天に向かって咆哮ほうこうとも思える喜びの声を上げた


「マジで!!ありがとうございます!!」


 最近、マリアンヌを敵視していたはずのカイルすら。

 歓喜。

 周囲を包んだのは圧倒的な歓喜であった。


「ありがてぇええええ!!」

「やった!!そうこなくちゃ!流石はマリアンヌ様だ!!!」

「マリアンヌ様万ぁぁ歳ぃぃ!!」


 男共の歓喜の輪を軽蔑の視線で眺めるカーナ。


「ゴミ共が、吐き気がしますね。根絶やしにしてやろうか」

「おい、カーナ」

「はっはい!?何でしょうか!?」

われはもう眠い。早く寝たいのだが、このアジト内でわれの寝床として相応しい建物はどれだ?」

「あっ、それならたぶん…」


 アジト内で一番大きな建物を指差そうとしてピタッと止まるカーナ。


「あのお眠りになられる前に、財の方はいかがいたしましょうか?」

「ん、財?…あ~、魔道具のことか?」

「いえ、それもありますが、山賊たちが溜め込んでいた金銀財宝が奥にありましたので、マリアンヌ様へいかがするべきかとお伺いをたてようと思いまして」


 財か…。


「いらぬ、捨てろ」

「しかしマリアンヌ様」

「しかしもかしまもありわせんわ! カーナ、われに賊が触れた汚れた物に触れろとでも言うつもりか!」

「いえ!そのようなつもりはありませんが、こんな山奥に財宝を放置してはまた山賊が溢れるような気がしたので…その…」


 あっ、なるほど。

 そうだった、われは”表向きは”この地の安寧あんねいの為にここに来たんだった。

 忘れてたよ。


「そうだな…、本来なら下賎な者共が手にした財など手にしとうないが、、折角せっかくカーナが害虫の駆逐をしてもまた増えてはいかんな。それに何かに使える可能性もあるし、それにそもそも、この地にあるものは全てわれの財、返って来たと思えばよいか」

「ということは」

「積み込んでおけ。ただし、積み込むのは家畜用の馬車だ。間違ってもわれの財と一緒にするな」

「了解いたしました。ではさっそく仕事にかかります」


 そう言うとカーナは歓喜のカラスたちに声を張り上げた。


「皆さん!各々、喜びもあるでしょうが、先にマリアンヌ様の仕事をこなしなさい!まずは――」


 夜はけていく。

 マリアンヌが眠りに付く中、今から始まるのは陵辱、拷問、殺戮。

 子供や女、その何人もの人間がその生き地獄を体験する事になるのだろう。

 おそらくは瞬殺された山賊たちの方が幸運だったと思うだろう。


 マリアンヌはそんな悲鳴を聞きながら眠りに付く。

 その表情に哀れむ気持ちなどは読み取れず、ただただ口元は歪み、聞こえるのは低い笑い声。


「あ~あ、やっと眠れる。今日は疲れたな~、でもわれは本当に良い事したな」



閲覧ありがとうございました(人''▽`)☆

今回のお話でマリアンヌがもっとダークサイドに落ちてしまいましたねw必要な事とはいえ、作者としては微妙な心境です(*_*;w


ではまた次回お会いしましょう♪♪(@^^)/~~~

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