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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第7章】 一夜で滅んだ村

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68 ウィノの推理

クリックありがとうございます(^^♪ウインクが出来ないで有名、ひとりぼっちの桜ですwなんかね~、気持ち悪い瞬きみたいになっちゃうんですよねw


さて実は今回のお話ですが書き始めたら止まらなくてね(笑)まぁいつも通り、原稿用紙5ページ予定が気が付いたら19ページw流石にこれはあかん!──(p>_<q)──ってなって、3つぐらいに別けようと思います♪それでも今回4300文字なのですがw

3日連続アップはしないでしょうが、まぁ近々にアップしていく予定です♪


では今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~♪



「カーナが生物の理から外れた…か。うん、生物の理から外れたというのは朗報だが。う~む、ホッとすると、どうにも肩が凝ったな」


 そう言いながら自分の肩に手を回すマリアンヌ。

 肩はカチカチに固まっていた。

 まるで石。


「う~痛い」

「どうかされたのですか?」

「いや、ちょっと肩が凝ってな、やはり馬車の中で寝たのは間違いだったかもしれないね。カーナが帰ってきたら揉ませよう」

「ボスは返り血まみれだと思いますよ」

「あ~~そうだった」


 それを聞いた途端、1人のカラスの目が、まるで本物のカラスが宝石を見た時のように輝いた。


「それではウィノ、お前もう戻ってよいぞ。ご苦労であった」

「はい、それでは…」


 身を乗り出す巨体。

 勢い良く挙げられる手。


「俺様、いや俺が肩をおみしますよ!」

「あ?」

「へ?」


 黒いローブから大きく出た腹。

 巨漢なカラス。

 そいつはドシドシとこちらに向かってへやってきた。


 マリアンヌは鬱陶うっとうしそうに目を細める。


「…誰だ貴様?」

「ペリモンと言います。マリアンヌ様の肩をお揉みするのが夢だった者です」


 彼はそう言うとどこから持って来たのか?おそらく、近くの山賊の家からだろうが、椅子をマリアンヌの前にドスンと置いた。


「どうぞどうぞ~こちらに」


 グヘヘ、と下種げすな笑い声。

 その声に聞き覚えがあったマリアンヌ。

 眉を顰めた。


「確かお前は…賊の首を素手で引き千切った奴だよな?ちゃんと肩を揉めるのか?揉んだら最後、われの肩がひしゃげたりせぬだろうな?」

「そんなそんな!マリアンヌ様の肩をそのような雑に扱うなど出来ませんよ。ホント大切に、大切に、やりますんで安心してくだせぇ。グヘヘ」

「本当だろうな…?」

「もちろん!優しく優しく」


 肩を揉む動作をするペリモンの手。

 その動作を見ていると、何というか。


「なんかやらしい手つきだが…まぁ、それなら」


 一計を案じながらも、肩のコリに勝てなかったマリアンヌ。

 渋々、背もたれのある椅子に腰を下ろす。


「では始めさせて頂きま~す」

「う…うむ」

「いや~マリアンヌ様の肩はセクシーでございますねぇ」

「そういうのいいから、早く、そして優しくな」

「はい!」

「不安だな……ん?んっ?あ、」


 大きな手はマリアンヌの肩を包み込み、指は的確にツボを押し込む。

 無骨な手から想像出来ない繊細なタッチ。


「あ~~~、い、いいかも。う…そこそこ」


 そして押し込まれる指。


「ぁぁぁ、たまらぬ~よ。これはいい、いいよぉ、、お前上手いな」

「ありがと~うございます。マリアンヌ様に喜んで頂けて俺は嬉しいでございますよ、グヘヘ」


 目の前では山賊たちが悲鳴を上げてカーナから逃げ回っている。

 その景色を楽しみながら、気持ちよさそうに肩を揉まれるマリアンヌ。


 既にマリアンヌからの質問に答えたウィノ、もう戻るだけ。

 だがウィノはあえてその場に留まる選択をした。

 そしてマリアンヌに問いかける。


「マリアンヌ様、1つおうかがいしたいのですが」

「ん~?ウィノ、まだいたの?」


 敬意のこもった一礼。


「1つだけお聞きしたい事が出来ましたので」

「聞きたいこと…聞きたいこと? う~ん、何だね?今、われはペリモンのおかげで機嫌がとても良いので大抵の事には答えてあげる」

「そうだぞウィノ、俺様に感謝しろよ」


 鼻歌混じりのマリアンヌ。

 同じく下卑たグヘヘと笑うペリモン。


 ウィノは「ペリモン、なぜあなたに感謝を?」と思いながらも


「マリアンヌ様はボスのこの圧倒的な武を何にご利用なさるのですか?」

「ん~?どういう意味ぃ? あ~ペリモン、もうちょい右」

「はい!」

「そこ~~あぁぁぁ、天才だな、お前は見込みがあるわ~。今後はお前もわれの馬車に乗れ、分かったな?」

「はい!よろこんで!」

「で、ウィノ。カーナの力がどうこう言ってたけど?」

「はい、ボスの戦闘能力は今回の件で証明されました。天地を揺るがすほどの力、そしてその力をマリアンヌ様は自由に使えるのであれば物事は思うがまま」

「天地とは大きく出たね、それは言い過ぎではないかね。それにどれだけ強かろうが、1人の人間に出来る事などたかがしれている」

「いえいえいえ、それだけの武力だと思います。それでこれだけの武を手に入れてマリアンヌ様はボスの力を何にご利用なされるのか興味が出てきまして」


 マリアンヌは鼻で笑う。


「何を言うのかと思えば、、。まぁ~あえて利用法を言うのであれば、もちろんわれが皇帝になるのに使用するだけだ」


 その答えを聞いたウィノは笑顔。

 そして首を振る。


「いえいえ、そんな展望ではなくて、”近況”にでございますます」

「近況?」


 変な言い回しをする男だな。

 まるでわれの考えを…。


 まさか。

 気付いたのか?

 われの本当の計画を。

 いや、でもまさかこんな男に?


「…どういう意味かな?」


 先ほどまでの肩をもまれ気持ちよさそうに恍惚こうこつとした表情から、目を細め、真剣な表情となるマリアンヌ。


「ちょっとわれの頭の悪さでは君の言っていることを理解出来ないようだ。もっと噛み砕いて、分かりやすく教えてくれるかな?」


 だが次のウィノの言葉を聞いた瞬間、明確に目を鋭く尖らせた。


「マリアンヌ様はボスの力を急務として必要とされているように思うのですです」


 ………

 空気が、変わった。

 まるで昼が夜に姿を変えたような変化。

 背後で肩を揉んでいたペリモンの手も一瞬ピタッと止まる。


「君は…」


 ゆっくりと視線を上げていくマリアンヌ。


「君はなぜそんな事を知りたがっている?」


 静かな声。

 でも穏やかではない声。


「いえいえいえいえ、マリアンヌ様は何か”あせっている”ように思いましたものなので」

われが焦っている。そう思う根拠は?なぜお前はそう考える?」

「マリアンヌ様は出発までの時間、そのほとんどボスに自己の研鑽けんさんに当てろと仰ったと聞いておりますます」

「それは当たり前だろ。カーナにとって初めて扱う魔道具なんだぞ、1日2日で簡単には扱えないだろうが。今回の慰問に対して万全を期したいならカーナに修行を積ませるのは自然な行為だと思うのだがね」

「普通の人間にならそれも納得できますが、あのボスです。戦闘センスの塊のようなボス。彼女に相当な時間を自分の研鑽けんさんに使えというのは、あまりにも不自然」


 マリアンヌはあごに指をやると小首を傾げつつ問う。


「弱いな…。それだけでわれが焦っていると考えるのは早計だ」

「確かにそれだけだと早計かもしれません。ですが今回の山賊のアジトの件もそうです。ここに来るのに半日かかりました、わざわざ行き返り合わせて1日余分にかかるここに立ち寄ったこと、その必要性。何かをマリアンヌ様は考えてらっしゃる」

「我が庭を荒らす不届き者を成敗するのは必然。地域周辺の平穏を考えれば多少の手間ぐらい惜しんではおれんだろ?」


 マリアンヌらしからぬ言葉。

 と、言ってしまえば、それまでだが、それではこれ以上の言葉をマリアンヌから引き出すことは難しいだろう。

 だからウィノは理路整然りろせいぜんと言葉を並べる。


「地域周辺の平穏を案じるのであれば、マリアンヌ様自らここにおもむくのではなく、近くの大きな都市にマリアンヌ様直筆の勅命ちょくめいを出し、捉えた山賊を引き渡せば、遠くない未来にこのアジトには魔道具を持った将軍が複数人やってきたでしょう。もちろん今回ボスが行なったような、賊に対して単身乗り込んで、正面から圧倒的な力をもって皆殺しにするなどといった事は難しいかもしれませんが、それでもこの程度の賊ならば壊滅したと思われます。そしてマリアンヌ様であれば、この程度のこと容易に思いついたはず。ではなぜ、わざわざここまで来たのか? マリアンヌ様に楯突いたから?いえいえ、楯突いたのは弟のワークスという人間です。以前マリアンヌ様は捉えた賊に連帯責任と仰られましたが、マリアンヌ様の性格を考えると、わざわざ1日かけてまでマリアンヌ様がここに来るとは私は思えないのですです」


 黙るマリアンヌ。


「つまり私の結論としては、マリアンヌ様は怒りや慈善活動といった目的以外でここに来る必要があった。その目的は現在のボスの力を確かめるため。急いでいる点から長期的な計画ではなく、おそらくは近々必要に」

「だから今回の慰問でカーナを使うのではないか?」

「それはありません」


 即答。


「それはなぜ?」

「マリアンヌ様が今回の慰問を重要視されているのはボスから聞きました。しかもボスは出発の前日夜にカラス全員を集めて『今回の慰問は、マリアンヌ様にとって大切な慰問になります。皆さん、決してポカなどしないように。言われたことは絶対に完遂しなさい』と念押しまで。ここまで重要な事柄なのであれば、マリアンヌ様がここにきてボスの力を確かめるというのはどう考えても遅すぎると思われます。もしも慰問でボスを使うならもっと早くに何か、ボスの力を見極めようとするはず。つまり、マリアンヌ様は今回の慰問では、直接的にボスを使う気は無い、もしくは使わなくてもいいように策をいくつも用意している可能性が高いと思われますます」


 ほぅ~、まだ甘いがそれでも。。


「つまり私の結論としては今回の慰問ではなく、かといって遠くない未来にこの圧倒的なボスの武は使用される可能性があるでございますます」


 マリアンヌは値踏みするようにウィノを眺める。

 そして敬意を表して手を叩いた。


「素晴らしい推理だ。及第点をやる」

「いえいえいえいえ、それほどでもありません」

「なるほど…、君は頭が切れるというよりも…もっと。いや、なんでもない。お前の事をカーナがいぶかしむ理由が分かったよ」

いぶかしんでいたんですか?ボスは」


 驚いた表情をするウィノにマリアンヌはフフと笑う。


「今更、そんなくだらない演技はやめたまえ。君なら気付いているんだろ?」

「いえいえ、そんなそんな私のような愚者が」

「愚者…ねぇ。 謙遜けんそんは美徳だが、われに対してたばかるような事はあまり褒められた行為とは思えないな。君ほど頭が回る男が、流石にカーナに怪しまれている事を気付かぬほど唐変木とうへんぼくではあるまい?」

「いえいえ、私は」

「そしてお前はその事に気付いている。気付いているからこそ、われに今質問している」

「そこまで私を評価して頂けて嬉しい限りですが、、私はただマリアンヌ様の崇高な知識に近づきたいだけでございますます」


 ウィノの声は理性的な、それでいて敵意のまったく感じられない声ではあったが、その声色の裏にはこちらの真意を探る思惑が感じられた。


「ほぅ~崇高な知識に近づきたいと?ふ~ん、ふ~~ん、なるほど~ね~。ならば君の質問の途中だが、君のその卓越した推理力の褒美として。どれ、われも1つ推理を披露してあげよう」

「推理…ですか?いったい何を?」


「君が頭が良い事の証明」



閲覧ありがとうございました<(_ _)>

ではまた次回お会いしましょう♪フリフリ ~~~ヽ(゜▽゜*)Ξ(*゜▽゜)ノ~~~ バイバーイ♪




つい電話かけちゃったw

昨日の事ですが、ずっと欲しかった『アラジンの4枚焼き、グリル&トースター』がジャパネットたかたで下取り有りで何と!15800円!!

これを見た瞬間、今どこに行っても売り切れだったので「欲しい(*◇*′(!」ってなって電話かけてましたw

まぁ欲しいグリーンカラーは1か月待ちみたいなので届くのは4月1日なんですけどねw食パンがあり得ないぐらい美味しくなるらしいので、今から届くのが楽しみです♪

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