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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第7章】 一夜で滅んだ村

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67 カーナ・マキシマム(3)

クリックありがとうございます(^^♪童顔だった結果、レンタルビデオ屋さんで25歳ぐらいまで「あの…これは、ちょっと、お貸しできないんですけど…(´・_・`)」って言われていたひとりぼっちの桜ですw

皆さん、想像してみてほしい……。後ろに並んでいる家族連れや、女の人たち、その前で何を借りているかバレた時の気持ちを(+_+)

そりゃ~私も怒って免許書を叩きつけてやりますよ♪「20超えとるわ!(゜Д゜)!」その後、私は堂々と店を出ていきましたよ!ええ!堂々とね!

皆さん、、前回も言いましたが、童顔で得することなんて1つも無いから!



では今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~♪



 まるで血の海に咲く一輪の赤い花のようであった。


 人がどんどん死んでいく。

 一瞬で何人も。

 痛みよりも先に来る死。


 悲鳴、悲鳴、山賊たちの圧倒的な悲鳴が響く中、

 既にカーナが振るうナイフは、この場において明確な”死”を意味していた。

 それを前にして抗うことなどできようものか。


 血の匂いで充満していき。

 むせ返るような血の匂いは吐き気を催し。

 眼前に広がっていく血たまりは心を恐怖で縛り付ける。


 これまで黙ってマリアンヌの背後に控えていた使用人やメイド達は吐き気を耐えるように口元を抑えた。


「これは…何というか凄い、というか酷いというか」

「強い強いとはメイド長から聞いてたけど、カーナってここまで」

「アリーナでラムゼス様に勝ったって本当だったの?」

「というか、そもそもなんで、あの人メイドなんかやってんの?」


 初めてカーナの戦いを間近で見た使用人やメイドたちにとって、その衝撃は計り知れない。強いとは聞かされていたものの、新進気鋭のラムゼスをアリーナで倒したなど、現実のカーナのボンクラ度合いを考えると半信半疑であった。

 だかこれを見たら信じるほか無い。


 一方、カラスたちも二度目の衝撃は受けていた。

 だがそれは、使用人たちとは少し違っていた。


 一度目の衝撃、スピードだけなら理解できた。

 目で追えないほどのスピードであったとしても『あのボスのポテンシャルなら、消える速度もありえるだろう』と。

 だが投石機から撃ち出された大岩は真っ二つになり、眼前にそびえる巨大な石壁は崩れている。


 これはどう理解すればいい?


 カラスたちはあまりの予想外の光景に思わず仮面を取って、目をごしごしとこする。

 そして僅かに逡巡しゅんじゅんしたあと、1人のカラスはカラスは言った。


「現実か?吹き飛ばしたぞ、岩を」


 横のカラスは頷く。


「ああ、しかも投石機から飛んで来たものを…拳で」

「ちょっと、どういうことよカイル。あなたとランの話では、ボスの手に入れた魔道具って速くなるだけって」

「そんなもん知るかよ。俺だって初めて見たんだ、そもそもスピードだって俺が見た小僧の時はあんなに速くなかった」

「ボスって化け物だったんだな」

「何を今更…と、言いたい所ですが、これは同意見ですね」


 アンジェラによって集められ、マリアンヌによって創設されたカラスという残虐非道な集団。

 戦闘能力に特化された暗殺を生業とする彼ら。

 そんな彼らを大きく分けると3つのグループに別ける事が出来る。


【1つはマリアンヌを崇拝している者】

【1つは己の目的の為にマリアンヌに従っている者】

【1つは事なかれ主義の自由主義、マリアンヌに従っていると得できそうだ、自分が楽しければいいという者】


 だがこの度、新たに1つの存在が生まれた。


【それはカーナという絶対的な力に憧れる者】


 元々、腕自慢が多いカラスのメンバー。

 特に先に説明した目的意識が無い奴ら、事なかれ主義の者たちにとっては、今のカーナの力はある意味マリアンヌよりも輝いて見えた。


 そんな羨望せんぼうの眼差しを受けるカーナ。

 残り人数が減ってきたのを見て両手を広げる。

 周囲には既に戦意を消失させた山賊が50人程度、彼らはカタカタと武器を震わせている。


「あと50人です」


 聡明な頭脳があるわけでもない。

 部下に対する気遣い、思いやりも無し。

 ただ、マリアンヌの命令を聞くだけ。


「それに矢も尽きたようですね、どうせなら挑んできたらどうですか?」


 人を惹きつけるカリスマ性は皆無。

 人にしたわれるリーダー性も皆無。


 だが、それでも人に憧れられる。

 ならば絶対的な力はそれだけ人を引きつけるということだろう。


「来ないですか、、やはり来ないですよね。。まったく、最後くらい華々しく死を選んだほうがカッコイイと思いますがね」


 そうして残された人数すら、1人、また1人、死んでいく。

 マリアンヌはその状況に無邪気に手を叩いて喜んだ。


「おお!強い、強い♪」


 カーナが首領と戦いを始めて10分ほど経過。

 もう4分の3、150人以上が死んでいる。


 それほどにカーナの戦闘能力はずば抜けていた。

 何も持っていなかった今までも十分強かったのに、自分にあった魔道具を手に入れたことによってその戦闘能力は何倍も強化。


 抗うことなど全く出来ずに、無残に、死んでいく賊。


 その残酷な絵はマリアンヌは声を弾ませる。

 マリアンヌの心を希望と喜びで満たしていく。


「フフフフフ」


 だがそれもつかの間、やはり頭を悩ませる問題が。

 先延ばしにしていた難問。


「しかし困った、どうしたものか…」


 修行の成果を見せろと言ってみたものの、やっぱりマリアンヌにはカーナの実力を測る手段が無かった。

 つい先ほど、2~3分、真剣に考えたけど答えは闇の中。


「あの岩を破壊したあれ」


 あれは初めて見たな。


 おそらくスピードを加速するカーナの魔道具、それを遠心力に転化しているのだろうが、あれは使い方いかんで強いんだろうな、きっと。


 ………

 ……


「ハッ!やばい、思考が止まりかけた。でも…どうし…あっ!そうだ!」


 いい事を思いついた、というようにマリアンヌはカラスたちに顔を向ける。

 そして言った。


「名は確かウィノ…だったか?いるならこっちに来い」


 呼びつけられる形となったウィノは、急な呼びつけに「はい!」と慌ててマリアンヌの元に駆け寄って来た。


「なんでございましょう?」

「仮面を取れ」

「はい」


 丸眼鏡をかけた、ひょろっとした体格のウィノ。

 マリアンヌはひざまずいたウィノを見下ろすと


「お前は名はウィノで当たっているのかな?」

「はい、そうでございますます」


 甲斐甲斐しく頭を垂れるウィノ。

 ふざけた語尾に一瞬イラっとしたマリアンヌであったが、


「もう少しこっちにおいで」

「はいはい」

「ウィノ、カーナがどう言おうが、われ個人としてはお前の事は一定量評価しているつもりだ。頭の良い人間は嫌いでは無いのでな」

「一定量…ですか」

「ああ、一定量」


 ウィノの反応を見て、意味ありげにフフフと笑うマリアンヌ。

 彼女はカーナや前方に広がる死体の山そっちのけで質問を続ける。


「それでお前に聞きたいのだが、お前の目から見てカーナは強いかね?」

「は?」


 一瞬、何を質問されたのか分からなかった。

 いつも冷静な態度を崩さないウィノが、珍しく表情を崩し警戒しながらも聞きなおす。


「強いか、ですか?」

「ああ」


 その質問に戸惑いの色を隠せないウィノの瞳は揺れる。


 ランの報告で、カーナは魔道具を手にしてスピードだけに特化した存在になったのだとてっきり思っていた。

 それがスピードだけでなく驚異的な力まで…。

 これを見て「強いか?」など愚問でしかない。


「え…と、そうですね。それは見ての通りでございますます」

われは見て分からないから聞いているんだよ」


 ウィノは戸惑い思わず顔を下に傾ける。

 どういう意味なのか、未だ理解できてはいなかった。


「そうです、ね…強さ、強さですか?」


 眉をしかめるウィノ。

 するとマリアンヌは更に付け加えた。


「ああ、質問が悪かったね。 正直、われの目にはお前達とカーナの力の差すらいまいち分からん。お前らのスピードも大抵速いし、われには両方とも目で追えん。だから分かりやすく述べろ、カーナはどれぐらい強いのかを」


 ああ、なるほど。

 と、やっと理解したウィノ。

 苦笑を浮かべながらペラペラと語り始めた。


「凄まじい戦闘能力を誇る我らがボス、カーナ・マキシマムですが、その唯一にして最大の弱点は女性である事での力の弱さ、腕力の限界です。実際、カラス内においても腕力だけならボス以上は何人もおります」

「そうか…、ではカーナの腕力は普通なのか」


 ”普通”というマリアンヌの言葉に、ウィノは実際に手合わせした実体験から「いえいえいえ、普通の定義からはいちじるしく飛び越えた存在ですよ」と苦笑いしながら首を横にする。


「もちろん女性としてはありえないほどの力なので、一般兵士程度では力勝負でも勝てるでしょう。ですが力自慢も多いカラス内だと厳しいでしょう。ですが、ボスは今まで殴り方や、殴る箇所といった高度な技術で補ってきました。ですがですが、それをあの魔道具によってボスの長所である、ありえないスピードを強化するどころか、最大の弱点である短所の腕力すら補うのであれば」

「補うのであれば?」

「正真正銘の化け物の誕生でしょうね。現状、ボスを倒すすべが私には思いつきません」


 カーナを倒すすべが思いつかない、か…


 少し考えを廻らすマリアンヌ。

 彼女はボソッと言った。


「クルウェイと比べてどちらが強い?」

「は?クルウェイ?」

「クルウェイだ。我が国にいるだろうが、知らんのか?」

「え、あ、はい」


 もちろんその名は知っている。

 いや、むしろ知らぬ者などいないだろう。

 大陸全土に轟くほどの実力を持った、大将軍クルウェイ・キュート。

 だが、なぜここでクルウェイ将軍の名が出てくるんだ?


 ウィノは考えが追いつかなかった。

 丸眼鏡の奥の目を細めながら軽く首を傾げる。


「なぜ、クルウェイ大将軍の名がここで出てくるのでしょうか?」

「…なぜ? 君が今言ったんだろ?カーナを倒すすべが思いつかない、と。 だからもしもクルウェイにカーナをぶつければカーナには勝てるのではないか?と、言ったんだ」

「ああ…なるほど」


 まだ合点がいかない点があるが、気が済むまで質問などといった愚行、これ以上ごねてマリアンヌの質問を先延ばしにするのは危険。

 そう考えたウィノ、


「大前提として私はクルウェイ大将軍の力を知りません、この目で見ておりませんので。ですが、仮定の話でよければ出来ます。それでもよろしいでしょうか?」

「よい、許す。話せ」

「では…」


 ウィノは様々な疑問を胸中に押し込み話す。


「クルウェイ大将軍、歌に聞こえるその力は一騎当千、彼は1人で1国を滅ぼすとさえ言われております。ではそれに対するボスはどうかというと、元々あった異常なまでのスピードは更に上がり既に目で追えるかどうかの速度に達してしまいました、どれだけの強者が敵であったとしても捉えられないボスに適うとは思えません、また力はと言うとカイル以上の攻撃力を有するようになった。この結果から考えるに、人の…いえ、」


 そこでウィノは目の前に広がる血の惨劇を見て言葉を切ると、改めて言い直した。


「ボスは生物のことわりから外れた存在となったと思います。この力ならば国1つ滅ぼせてしまうかもしれないほどに。つまり、」

「つまり?」

「ボスはクルウェイ大将軍と並ぶと考えてよろしいかもしれません」


 すると、マリアンヌはスーと視線を空に向け、


「クルウェイに並ぶか…。」


 そして


「フフフ、ククック、、ハハハハハハ」


 マリアンヌは不気味に笑った。


 彼女は何を見て笑ったのか?

 この笑いが何を意味しているのか?

 この時のウィノにはまったく分からなかった。



閲覧ありがとうございました(*^-^*)

ではまた次回お会いしましょう♪(TwT)/~~~バイバイキーン




最近知ったんだけど、皆さん『カード型携帯』なるものをご存知でしょうか?

私は全然知らなくてね、でも4日ほど前、偶然、昼ご飯で立ち寄ったお店で置いてあった雑誌に載っててビックリしたですよ( ゜Д゜)!

機能は電話とかメールとか、最小限のものしかできないんですけど、正直、私的には「十分なんですよね(;´・ω・)」薄くてほんとカードみたいな形状なんですけど、大きさは名刺ぐらい、電話も出来るし……まぁ難を言えばカメラが無いことぐらいですかねwカメラ…仕事で使うんですよね~(>_<)お客さんに出来たのを見せたり、機械の型名を写メしたり、、カメラ機能が追加されたカード型携帯、発売されないかしら(つn<)

でも……欲しいな…スマホなんて欲しいとも思わないけど、こっちは欲しいな……w

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