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66 カーナ・マキシマム(2)

クリックありがとうございます(^^♪25歳ぐらいまで、夜ゲームセンターにいると補導されていたひとりぼっちの桜ですw

ほんと大変でしたよ((+_+))毎回、補導員に「いや!18歳以下じゃないから!もうずいぶん前に20超えてるから!」って言ってましたね。。

皆さん……童顔で得することなんて1つも無いですよ(-_-メ)

それじゃ、今回のお話も… えっ?誰とゲームセンターに行ってたの?ですって? 

………1人でだけど('_')なにか?

おかげでクレーンゲームや銃で撃つゲームが得意になってねwたぶん今でも上手いんじゃないかな~♪ん?なんで皆、泣いてるの(。´・ω・)ん?



今回のお話ですが前回と同じぐらいの分量、原稿用紙9ページ、5千文字くらいになりました♪

では今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~♪



 敵の首領を瞬殺したカーナ。

 彼女は一頻ひとしきり頭を抱えて悩みふけっていた。


「どうしましょうか…。戦う前からある程度は予想していましたが、思った以上に敵が弱すぎた」


 敵を圧倒して倒したのは良い。

 そこまでは良い。

 だが、瞬殺はまずかった。


「このままだとマリアンヌ様に修行の成果を見せることが出来ない」


 由々しき問題だ。

 私は修行の成果をお見せしないといけないのに。

 もっと何か…。


 ふと、その時、カーナはボスである首領を失い失意の底にある山賊たちを見た。

 魔道具こそ持っていないが、ある程度の実力はあるであろう屈強な男達、武器を持っている彼らだけでも総数は200人はいる。

 これだけいれば例え1人1人は瞬殺でもマリアンヌに魅せる事が出来る。


「いえ、まだ諦めるのは早いのではないでしょか?」


 魅せる戦いが出来る。


 感情を失ったカーナの瞳が爛々輝いた。


「だって…」


 四肢を砕け散るように切り裂けば、さぞ見栄えがいいだろう。

 強く叩きつけて頭が吹き飛ばせれば、さぞ爽快に映るだろう。

 きっとそれは神は喜ばれるはず。


「神にささげる供物くもつが、、ええ、まだこんなに残っているのですから」


 瞬殺された自分達の首領。

 ピクリとも動かなくなった首領の死体は山賊たちに絶望を与えた。


 そして今、そこに赤い髪の女が近づいてくる。

 ゆっくり、でも確実に。

 死が近づいてくる。


 あからさまに狼狽ろうばいしている山賊たち。

 恐怖と困惑が同居している。

 頭が上手く働かない。


 しかし、その中でも1人の男は悲鳴に近い声を上げた。


「ふ、ふざけんな!」


 その男は幹部の男であった。

 彼は部下の1人に


「お!おい!早くアレを持ってこい!!アレならこの化け物を殺せる!!」

「へい!今こっちに移動してきます!」


 自分を殺せる”何か”が今から来る?

 足を止めるカーナ。


「ん?魔道具以外にまだ何かあるんですか?」


 すると車輪が転がるガラガラという重低音を響かせながらソレは現れた。

 それを見てマリアンヌは「ほぅ~」と思わず感嘆の声を漏す。


「山賊風情があんな物まで持っているとはな」


 それは以前マリアンヌもダイアル城塞を攻略する時に用いた対城壁用の投石機であった。

 しかも使い古した過去の産物ではなく、マリアンヌが使用した物と同じ最新型。

 現在の戦争でも使用している軽量化、威力を強化された品物。


「値段など知らぬが、アレがそう安いとは思えぬ。それを山賊の身で手に入れているという事は、相当な財とコネが無いと不可能なはず。財はあるとして、我が国か…それとも周辺の国にコネがあるのか?それとも、。いや、何にしても投石機を手に入れる手腕はたいしたもんだな」


 山賊たちは撃ちだされる投石機に大岩を運ぶ。

 その様子を無表情で眺めるカーナはただ一言。

 小さく呟いた。


「…なるほど、投石機ですか。なら”アレ”が出来ますね。私はマリアンヌ様の求める理想に近づける」


 その間もマリアンヌの感嘆の言葉を紡いでいた。


「投石機は誰が手に入れたんだろう?首領の男か、殺した弟か、まだ見ぬ三男坊か、部下の男達は知的さを感じないので違うとは思うが…。。田舎の山猿と言った言葉は取り消さねばならんかもしれぬな、うむ」


 だがマリアンヌとは真逆にカラスたちはせせら笑う。


「あいつら馬鹿だろ?」

「まだ全員で矢でも撃ったほうが当たるんじゃないか?まぁ、あのボスの事だから目をつぶってても避けそうだけど」

「一生懸命運んでるけど無駄。頭使って考えろよ、あのスピードのボスに投石なんて」

「そもそも飛んでくる方向が分かってるんだから俺達でも簡単に避けれる。頭の中まで猿と同じ知能なんじゃねぇのか?」

「対城壁用の武器を個人に向かって撃つ時点で悪手ですよ。我々が大軍を率いてやってきたなら効果はあるでしょうが…」

「当たるわけ無イ、それ証拠にボス棒立ちノまま」

「おそらくだけど撃たれてから避けるつもりね。その方が相手により強い絶望感を与えられるわ。人は心で動く、心を折れば簡単に殺せるもの」

「そういうことか、流石ノアールさん」

「でしょ?もっと褒めていいのよシア。そして出来れば今私が言った事を、一字一句漏らさずマリアンヌ様に言ってもらえると更に嬉しいわ」


 そして運び終え、大岩をセットされた投石機は、木製の歯車の音と動物の腱を利用した強力なバネがギギギと狙いを定めていく。

 通常、放物線の軌道を辿る大岩であったが、それが下へ、更に下へ。

 カーナを真っ直ぐ捉えようとしてくる。


「よく狙えよ!」

「へい!!」


 緊張感が高まる。

 だが投石機を前にカーナは逃げ惑う事無く、焦る素振りも見せず、無表情で正面から向かい合っている。

 まるで『狙ってくれ』と言わんばかりの態度。


 でもカーナの驚異的なスピード、魔道具を考えれば、カラスたちの言った通り事前の準備など無意味。

 魔道具の発動イコール、その場から消えてしまうのだから…。


 部下の男は声を張り上げた。


「狙い定まりました!!」

「よし!!撃て!!!ぶっ殺せ!!!」


 幹部の男の号令と共に風を吹き飛ばすような轟音が鳴り響いた。

 そしてカーナに向かって200キロはあろう大岩が飛んで来る。

 とんでもない速度。

 カーナの体格を考えれば当たれば即押し潰され圧死するだろう。

 もちろん当たれば…だが。


「………」


 無言で棒立ちのカーナ。

 当たるまで2秒とかかるまい。

 ということは、カーナは魔道具を発動してその場から離れる。


「さぁ消えるわよ」

「次こそは目を離さねぇぞ」


 しかしカラスたちの予想は外れることになる。


 空気を吸い込み、一瞬溜め、大岩が手の届く距離に来た瞬間、カーナは逃げるわけではなく、その場で時計回りに回転を始めた。 片足を軸に、その動きはコマのように。

 そして半回転あたりから魔道具を発動。

 カーナ自身に急激な加速が起こる。

 そしてそのまま飛んで来た大岩の側面を分厚い鉄板入りの皮手袋で殴った。


 ドガァァン!!と、大岩は悲鳴じみた大音響と共に吹き飛んだ。

 まるで隕石が落ちたような音だった。


 側面を凄い力で殴られた大岩、

 その向きを90度変え、真横に吹き飛んだ。


 地震のような揺れを伴って、カーナから見て側面の石壁に強くぶつかる大岩。

 足元がふらつく衝撃、そして大岩は石壁に激突すると真っ二つにかち割れた。

 そしてガラガラと地響きをあげて崩れ落ちる石壁。


 200キロはあろう大岩。

 投石機で飛ばされた速度を考慮すれば、その衝撃は数トンも達するだろう。

 それをあろう事かカーナは正面から弾き飛ばしたのだ。

 物理法則を無視した一撃だった。


「「「はぁああああああ!?!?!?!?!?!?」」」


 これは決して山賊だけが発した言葉ではない。

 部下であるカラスたち、同僚のメイドたち、使用人たち。

 全てが口をあんぐりと開けて発したのだ。


 まだ何が起こったのか受け入れられていない山賊たちは震えながら声を漏らした。


「ふき……とば…した?」

「なんだよ、あれ?」

「投石機って城を破壊するときに使うんじゃねぇのかよ?」

「あ…あんな怪物…見たことねぇ」

「人じゃない、悪魔だ」


 地面に置かれたタイマツの灯りの揺らめきが、カーナの冷徹な横顔を照らす。


 その無表情からは感情は読み取れない。

 だが、読み取れないからこそ不気味。

 そんな中、1人の山賊がこう呟いた。


「鬼、、赤い髪の鬼だ。殺される、俺達全員、鬼に殺されちまう」


 その呟きは小さかったのにも関わらず、ほぼ全員に伝わった。

 伝染する恐怖は凄まじく、今まで止まっていた脳が一気に活動を再開させた。

 つまりそれが意味する事とは


「うわぁああああ!!」


 叫んだ。

 全力で。

 狂ったように。


「いやだぁああああ!!!」


 そして


「お前ら全員、逃げろぉぉぉおおおお!!!」


 絶叫を響かせ、クモの巣を突いたように一目散に逃げ惑う山賊たち。


 鍛え抜かれた身体、そして心臓を持った山賊たち。

 通常であれば例え首領が殺されたとしても、数の有利も相まって即逃げるという選択は取らなかったであろう。

 しかしそんな彼らの心は、カーナという絶対的な力によって打ち砕かれ、これから起こる恐怖と絶望に支配された。


「えっ?うそ!?に、逃げるんですか!?」


 これだけの人数差、いきなり初手から山賊たちが逃げるとは思わなかったカーナ。

 その後ろ姿を見ながら焦って手を伸ばす。


「ちょ、ちょっとそれは困ります!私に挑んで来て頂かないと予定が!」


 しかしそんな自殺志願者などいるわけもなく。


「鬼に挑めるわけねぇだろうが!!」

「絶対に生き延びてやる!!」


 男達は全速力で駆ける。

 山賊たち四方八方に散ったように見えて、その実彼らは1つの目標に向かって走っていた。

 その目標こそマリアンヌが使用した隠し通路の他に存在するもう1つの隠し通路。

 出入り口の大きさは、先ほどマリアンヌたちが通ったものよりも何倍も大きく、投石機もここからアジトに引き入れた隠し通路。


 その後ろ姿を見てカーナは言う。


「仕方ない。逃げる獲物を背後から狩るだけなんて、どうマリアンヌ様が思われるか不安ではありますが…」


 出口に向かってひた走る山賊たち。

 視線の先には隠し通路の洞穴。


「もう少しで!」


 すると逃げる男達の最前線、駆ける男達の目の前に唐突に風が吹いた。


「逃げられるよりマシですよね」


 その声と同時に10数名の首が飛んだ。

 夜空を舞う生首。

 そしていつの間にか隠し通路である大きな洞穴の前でカーナは立っている。

 彼女は言った。


「逃がしませんよ、絶対に」


 首を真一文字に刈り取られたのは10数体の死体、逃げようとした山賊の中でもいの一番に逃げ出した奴ら。

 逃げ道を塞ぐように横たわる首の無い死体たち。

 まるで、これ以上進んだら、そいつから殺すぞと言っている様であった。


「マリアンヌ様はおっしゃられた、皆殺しにしろと。ですからそれは決定事項です。ですが、私は皆さんには感謝しています。皆さんが投石機を用意して頂けたおかげで、マリアンヌ様に私がどれぐらい強くなったかを分かりやすくお見せすることが出来ました。だからせめてもの情けと感謝を込めて、殺す際は痛みを伴わないよう細心の注意を払いますので安心して死んでいただいて大丈夫ですよ」


 それから始まったのは戦いなどではなく、一方的な処刑作業であった。

 山賊たちに出来る事は、覚悟を決め堂々と死を待つか、泣き叫びながら必死に逃げて背後から殺されるか、その2つだけ。


 カーナが振るう全ての攻撃は事前に彼女が言ったとおり全てが致命傷。

 首を狙われた者は首が飛び、胸を狙われた者は心臓を一突き。

 それ以外どの場所だろうがカーナは実に的確に、ミス無く、最短で殺し続けた。


「いやだーーー!!」

「やめてくれーーー!!!」


 戦場を正面きって突っ切ってくるカーナ。

 口々に恐慌きょうこうの声をあげながら、己の手にした武器を握ったり、弓を引く山賊たち。

 だが、もちろん、ことごとく飛んでくる矢を避けるカーナ。

 当たるわけない。


「何なんだ!?何なんだよこいつは!!?」

「化け物め!!死ね!!」


 次々に死んでいく山賊たち。


 手に、身体に、顔に、しっとりとした温かい血がこびり付いていく。

 そのたびに無表情ながら、カーナの心は深い充実感に満たされていった。


 マリアンヌ様の為に今私は剣として敵を排除している。


 ああ…これほどの喜びは無い。


 1つ心配事を挙げるなら、果たして自分はマリアンヌ様の求める自分になれたのか?という点だが…。

 これだけ殺せば大丈夫だろう。


「さぁ、あと半分ほどですね。ほら、私はここですよ、一矢は報いてごらんなさいな」


 髪は燃えているように真っ赤だというのに人の命を容赦なく刈り取って血潮を浴びるその顔は


 まるで氷のように冷たかった。



閲覧ありがとうございました(._.)

ではまた次回お会いいたしましょう(@^m^)/~~~




無課金な私ですが、2体目のPSR50を作ることに成功しました(^j^)♪

作ったキャラは[サンタ]佐菜あゆみ。1体目の50が[サンタ]太刀川だったので、またサンタでしたけどね(笑)いいんです!サンタは強いからw

でね、一言で言うと運がよかったんですよねwSR45を2体混ぜたら、運よくPSR+4つまりPSR48が出来ちゃってwそこからはダイジョーブ博士像を総動員!50作ってやりましたよ(*ノωノ)♪

で、作ってみたら強くて強くて♪もう気分は課金者ですよ(^_-)-☆

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