表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第7章】 一夜で滅んだ村

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

194/392

62 カーナに用意された試練

クリックありがとうございます(^<^)♪そしてメリー苦しみます♫前回の後書きで言った通り、チキン片手に1人でクリスマスパーティーをしているひちりぼっちの桜ですw皆さん、チキン美味しいですよ。チキン……美味し……(つ_<)

でもさすがに無音でチキン食べているとアレだから、音楽をかけてみたの(^^♪『壊れかけのRadio』いや~凄いですね音楽の力って(^_^)/ただチキンを食べているだけなのに……涙が止まらねぇや( ;∀;)


では今回のお話もどうぞお楽しみ下さいませ~



「今回、お前には試練を与える。血と刃が咲き乱れる地獄の試練を…な。見事乗り越えてみせよ」


 息が詰まるような空間のせいで、時計の秒針を刻む音すら大きく聞こえる。

 マリアンヌは口を開く。


「その前に1つ聞いておきたいのだが、われ此度こたびの慰問にて、いくつかの策を用意している。が、お前は何のためだと思ってる?」

「えっと…どういう意味ですか?」

「なんで、いくつもの策を用意してると思う?まさかわれ物見遊山ものみゆざんで今から山賊退治に行くとは思っておらんだろ?」


 質問をして、いたずらっぽく笑うマリアンヌ。

 カーナは紅茶ポットを持ちながら難しい顔で答えをしぼり出す。

 が、


「……………」

「……………」

「……………」


 長くね!?

 そんな思案する必要ある!?

 パッと言えよ!


「あのさ…まだ?」

「す、すいません!もうちょっと待ってください!」


 まだ待つの?

 もう1分は待ったよね?

 これ待ったら答え出るの?


「いや、もういいよ。時間無いし」


 こいつに期待したのが馬鹿だった。。


 と溜め息を吐く。

 そして話を切り出す前に、改めて周りを見渡した。


 現在、走行中の馬車、車内にはカーナと自分のみ。

 第3者に聞かれている可能性はほぼ無い。


「どうかされました?」

「ああ、別にお前が気にする必要はない」


 それでもマリアンヌは念入りに確認する。

 馬を引く御者が聞き耳を立てていないか?などを念入りに。


 そして秘密の確保がされていると確認し終わると言った。


「カーナ、こっちおいで」

「え?あ、はい」


 マリアンヌの隣に座るカーナ。

 マリアンヌはこう切り出した。


われが今回の慰問の為にいくつもの策を用意しているのは、リスクヘッジの意味合いも強い」

「リスクヘッジ?」

「そう、リスクヘッジだ」

「ああ…はい」


 今の間。

 絶対分かってないな、こいつ。

 まぁ、いいいけど。


 いや、良くは無いんだけど!


「だからこそ、1つ1つの策の完成度は高いにこしたことはない。ついては不安要素は消してゆかねばならない、それもサンティエールに到着するまでに。つまりお前に何を言いたいかと言うと、端的に言おう」


 そう言うと、マリアンヌは香り高い紅葉色の紅茶を飲み干した。

 そして身体が凝り固まったのだろう。マリアンヌは大きく伸びをしてカーナへと向き合う。


「今から向かう山賊のアジト。敵はどうやら魔道具持ちの人間も含めて200はいるらしいが、、」


 指をさす。

 カーナの顔を真っ直ぐに。


「今回、お前にカラスの助援は無いものと思え」

「………」


 カーナは黙って聞いている。

 更に付け加える。


「もちろん、寝静まっているうちに闇討ちなどはご法度だ。正々堂々、正面から敵200プラス、魔道具使いを叩きのめせ、皆殺しだ」

「………」


 しばし紅茶の爽やかな香りが流れ漂う空間となった。

 未だ表情変わらないカーナに、マリアンヌは決して揺るがない意志を持った視線を向けた。


「これはわれからの勅命である。達成できぬとは言わさんぞ?」

「あの…マリアンヌ様」


 フフフ、さしものカーナも驚いているようだな。

 流石にそこまで高いハードルを用意されるとは思ってもいなかったのだろうよ。


 だが残念ながらカーナよ、このハードルは落とすわけにはいかん。

 修行を終えたお前がどれだけ強くなったか、われはそれを見極めねばならんのだ。


 まぁ、だがおそらく、こいつは勝つであろう。

 それは予想している。

 確信もしている。


 だから今回、見ているのは。

 その


 ”勝ち方”


 魔道具を得てから最初の戦闘。

 魔道具の使い方、汎用性の有無、どこまで魔道具を引き出せるのか。

 もちろん以前の持ち主と同程度では話にならん。


 それらを見るのにハードルは高いに越したことは無い。


「お前の驚きも分かるが、こればかりは」

「元から奴らの力などを、あてにしようなどとは思ってはおりません」

「えっ!?そうなの!?」


 マリアンヌは目をぱちくりさせて驚く。

 一方、カーナの大きな瞳は決して揺らぐことの無い大木のようであった。


「はい。私はあいつらの事を戦力なんて思ったことは、これまで1度たりともありません。…どちらかというと、足手まといぐらいにしか見たことがありませんので」


 お前の部下の話をしてるんだよな?

 自分の部下を足手まといとしてしか見てないってどうなの?


 マリアンヌは思わず繰り返した。


「足手まとい…なの?」

「はい」

「ああ…そう、う…む。まぁだが、その意気や良し!1人で山賊を皆殺しにしろ。お前には出発前に魔道具の使い方を含めた修行を課した。その成果を山賊との戦いで示してもらう」

「了解しました」

「よき返事だな。だが、口でのやり取りなどに意味は無い、結果を出せ。いいかカーナ、もしも今回、われの求める基準にお前が満たなかったら、お前をわれの計画から外す。われの期待を裏切るなよ。この3ヶ月でどれだけ強くなったか、われに見せてごらん」


 カーナに気負っている様子は全く無く、マリアンヌが真意を見通すような瞳で見るも、彼女は躊躇う事無く力強く頷いた。


「はい、お任せください。この命に賭けましても、マリアンヌ様のご期待を裏切るようなことはいたしません」


 自身の実力に一切の疑いを持っていない言葉。

 自信に満ち溢れいている。


 マリアンヌは考える。


 何だ?この自信は。

 魔道具使い含めて200だぞ?

 こいつが強いのは知っている、われもこいつが負けるとは思っていない。


 だが、今回はダイアル城塞の時と違って、数の差を埋める闇討ちも出来ず、正面から200人と魔道具使いを相手に流石に無傷ということはあるまい。

 かなりてこずるはずだ。

 カラスに周りの露払つゆはらいをさせるぐらいは計画しているのではと考えていたが…。


 それなのに、この自信。


 これは過信か?

 それとも慢心か?


 そういえば、アリーナの時も自信満々で行ってギリギリ勝ってたな。

 またハラハラドキドキの再来か?

 そうでないと、この重圧を一切感じていない雰囲気の説明がつかない。


 それとも、あの時と違って今回は自分も魔道具を持っているからの自信なのか?

 確かに以前の持ち主より、こいつの方が相性が良い。

 与えた修行期間も考慮すれば、魔道具の性能を十二分じゅうにぶんに発揮できるであろう。


 しかし、それでも200…。


 これは少し、留意しておいたほうがよさそうだな。


「あの…私の顔に何か付いていますか?」


 マリアンヌは一抹の不安を感じながらも首を横にした。


「え、あ~別に、あ~そうだ。あの道案内役の男」

「はい」

「あいつ、今何処いるの?」

「道案内役ですので先頭を走るカラスたちの馬車にいます」

「ふ~ん、魔道具などの情報は聞き終えたの?」

「カラスたちに馬車の中で聞いておくように指示しておきましたので、おそらく聞き終えたのではないかと思います」


 もう出発してから9時間は過ぎている。

 途中休憩も数回あったが、それでも7時間は走っているだろう。


「じゃあ、到着する前に殺して馬車から捨てておけ」

「殺してしまってもよろしいのですか?」

「うん。もう聞きたい情報は全て手に入れたし、いらない」

「でもあの男は助けるのでは?」

「助けたじゃないか」


 えっ!?って顔をするカーナに、マリアンヌの声はあくまで穏やかに抑制されたものだった。


「あの場で仲間と共に死ぬという恐怖からは助けてやっただろ?」

「ああ~、なるほど」

「嘘はついていない。約束は守った。そもそも奴に生きていてもらってはわれの計画に支障が出る可能性がある。百害あって一利なし。ってことで、なる早で殺してきて♪」

「はい、御身の望むままに」


 そう言うとカーナは紅茶ポットを椅子に置いた、そして颯爽と走行中の馬車の扉を開ける。


「それでは行ってまいります」


 その言葉を残し、カーナは軽やかに足場を蹴ると、前方を走る馬車に飛び乗っていくようにして移動していった。

 そして


「くそ!最初からこうするつもりだったんじゃねぇか!!!」


 しばらくすると、前方の馬車からそんな声が聞こえた。


 一方、1人残されたマリアンヌ。

 彼女は黒く重厚感のある扉から入ってくる、生暖かい風をその身にガンガン受けながら。


「仕事が速いのは評価できるが、扉ぐらい閉めていって欲しいな」

「ぐぁああああああ!」


 その声を聞きながら、マリアンヌはそっとドアを閉め、車内に備え付けられている置時計に目をやる。


「今は1時か」


 あと2時間で到着。

 ただ待つには長く、睡眠時間としては短い。

 かといって寝ないと辛い。


「う~ん、悩ましい。悩ましいが、、まっ、いっか♪」


 まだそんなに眠くは無いが、眠ることにしよう。

 眠気眼では正しい判断が下せない。

 それに肌にも良くない。


「さて、お休みなさ~い」


 マリアンヌは背もたれに、ゆっくりともたれながら瞳を閉じるのであった。



閲覧ありがとうございました(*- -)(*_ _)ペコリ

今回マリアンヌが言ったリスクヘッジとは経済用語でリスク回避・分散という意味なのですが(主に株取引とかに用いられます)、果たしてカーナは理解していたのでしょうかwまぁそれはカーナのみが知る所ですねw

ではまた次回お会いしましょう(^_^)/~




自分へのクリスマスプレゼントを探してたんですけどね(誰もくれないので(○`ε´○)プンプン!!)この度PSストアで良いもの見つけたんですよ!『Horizon Zero Dawnホライゾンゼロドーン』というゲームなんですけどね、ずっと欲しかってセールが来るたびに


1800円……まだ安くなるだろ。スルー

1500円……まだだ!まだ安くなるだろ!!(o゜□゜)oスルー

そして今回のセールで1300円!!これは流石に安い!!


って事でポチっちゃったw

年末から始めようと思っているのですが、今からやるのが楽しみです(^^♪にしても…HOLIDAYセールっていうブラックフライデーの後に来たセール……ラインナップも割引率もブラックフライデーよりも上(笑)ブラックフライデーのセールとはw

まぁ何にしても欲しかったゲームを安く手に出来たので良かったですがねw

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] カーナへの試練、思っていたより強烈で驚きました!でもさすがはカーナですね。カラスの力を借りないとは……。次回も楽しみにしています。 [一言] パーティーはパーティーでも家族でのささやかなも…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ