58 命をかけた質疑応答(4)
クリックありがとうございます(^^ゞブラックフライデー、特に何も買っていないひとりぼっちの桜ですwいや、色々見たんですけどね(つ_<)チラシとかネット、もちろんAmazonとかも。でもCMでやってるほど割引率が良いお得商品はほとんど無いし、どちらかといえば、売れてないよね?って商品の在庫一掃セールって感じがしたので、今回は何も買いませんでした(涙)
私はね…もっと本気のセールが観たいのですよ(˶‾᷄ ⁻̫ ‾᷅˵)
では今回のお話もどうぞご覧くださいませ~
その言葉に山賊たちは一瞬、息をするのも忘れた。
『皆殺しにしようと思っているんだ』というマリアンヌの涼やかな声音が、ワークスと山賊たちを捕らえて放さない。
ある程度は想定していた答えとはいえ、言葉にするとあまりにも残酷。
そして残忍。
不意打ちをくらった形になったワークスたち。
戸惑いは無言を生み、魅惑的な全員解放という言葉すら遠く彼方へと忘却させる。
しかもマリアンヌは更に付け加える。
「我への無礼な態度の数々、贖罪として最早お前達の命だけでは足りぬ。今からお前達のアジトとやらに赴き、山賊を全員根絶やしにしてくれよう。連帯責任だ」
「「………」」
未だ青い顔から脱することが出来ぬ山賊たちにマリアンヌはフフフと嬉しそうに笑う。
「おや?反応が無いね。まさか聞こえなかった?まだそんな歳ではないだろうに、、もう一度言ってやる」
そして顔を近づける。
「お前達の仲間を今から全員殺してやる。そこの男と同じように、切り刻んで、細切れにして豚の餌にしてやる。さぁ~カラスの諸君、移動だぞ。今宵の寝床は野宿では無いかもしれないぞ」
クスクスと笑い合うカラスたち。
「そりゃ~楽しみです」
「消化不良だったからな」
「まだ楽しめそうね」
一方、山賊たち。
無言。
無言。
当たり前だ、喋る言葉が見つからない。
そして長く続いた無言の中「なんのために、そんな事をする?」というワークスの視線に先んじてマリアンヌは言った。
「先ほども言った無礼というのもあるが、一番は暇だから」
「は?暇…?」
「うん、暇つぶしだよ」
吐かれる軽口にワークスは睨む、するとマリアンヌはカラカラと笑う。
「うそうそ、そんなに睨まないでおくれ。本当は慈善活動だよ。我への無礼な態度などの償いは、そのついででしかない」
「慈善、かつ、どう?」
「そう、慈善活動」
「どういう意味だ?」
マリアンヌはコホンと咳払い。
「お前達山賊は人を襲う、きっとこれからもそれは続き、おそらく自分達でも止める事など出来ぬであろう。村々は恐怖で支配され、誰もが救いを求める。つまり君達はまごうこと無き悪というわけだ。悪は嫌だろ?うんうん、嫌に決まっている。でも、いくら嫌でもお前達は生き方を変えられない、襲い続け、襲い続け、死ぬまで襲い続ける、それはもはや業の類と言っても差し支えないだろう。業という事になれば、人間が逃れることは出来ない。ならば救済が必要だ!我はお前達を助けてやりたいんだよ…その忌まわしき業から」
何を言っているのか分からないワークスであったが、その目で見たマリアンヌの瞳、その目に嘘は無かった。
まるで狂気という存在がそのまま声を発しているかのような。。
つまり本気で今からアジトに乗り込むという意思表示。
彼の頬を冷や汗がダラダラと伝う。
これはもはや手段を選べる状況じゃない。
答えを間違えたら俺達、三猿が滅びる。
命は…捨てるしかない。
「ねぇ……教えておくれ、ワークス君。仲間はどこにいる?」
近づいてくるマリアンヌ。
そして銀線の髪がワークスの肌をくすぐり、手が肩に添えられた。
「言ってくれたら助けてあげるよ」
耳元でそっと囁かれた声は、水面に波紋が広がるように脳に…。
もちろんワークスだけではなく、マリアンヌの黒く彩られた声が他の山賊たちの心に広がっていく。
更に続ける。
まるで暗示でもかけるように。
「ほら、こっちを見てご覧。我の目を。これが嘘をついているような目に見えるかい?助かりたいんだろ?助けてあげる」
ワークスの目に映るマリアンヌ。
深い闇、光も映さない、絶望で染め上げられた瞳。
心の弱い部分を掴まれるような瞳。
「簡単だ、兄や仲間を売ればいい。そうすれば自分達の命は助かる」
まるで悪魔との契約だった。
ワークスは背筋に冷たい刃を突きつけられたような悪寒が感じながらゴクリと唾を飲んだ。
そしてワークスは口を開く。
「本当に助けてくれるのか?」
「ああ、もちろん」
それを聞いて、彼は一言
「ここから…遠い」
と、言った。
マリアンヌはワークスの瞳をジッと見つめる。
それから顎に手をやった。
「ほ~どれぐらい?我らは良い馬車を持っているから、ちょっとぐらいの距離は大丈夫だぞ」
「…馬車で1ヶ月近くかかる」
「1ヶ月とな?」
距離を聞いて眉をひそめ。
しかし、と桜色の唇が動く。
「それだと完全にアトラス領の領地になってしまうな」
「そうだ。アトラス領の端の端、そこが俺達のアジトだ」
「ふ~ん、そっか」
実につまらない、浅はかな回答だ。
「ああ、そうだ」
バカめ、取捨選択を間違えたなワークス君。
お前が我の質問に対して、真に嘘をつかねばならなかったのは『アジトの場所や魔道具の能力』じゃない『首領が魔道具を持っているか?』という質問だった。
「なるほど、アトラスの端は遠いな~嫌だな~。そんな所までいくのはな~」
そもそも相手が悪かったな。
その手の嘘は我には通じない。
なぜなら。
我なら分かるんだよ。
魔道具のだいたいの位置が。
この辺りにある魔道具はカーナの持つ魔道具のみ。
それは間違いない。
だが遠く離れた所。
微かにだが感じる。
ここからおよそ半日ほどの位置。
そこに魔道具が1つある。
「本当だ、信じてくれ。ここまできてもう嘘は言わない」
それにそもそもだが、お前たちのアジトが本当に1ヶ月かかるような場所、アトラスの端、そんなに遠いのなら、越境するのにあたっての装備が軽装過ぎる。
ちょっとそこまで行って来ます♪みたいな装いで、その嘘はありえない。
「うん、分かってるわかってる」
嘘なのは分かってる。
大を生かすために小を切り捨てようとしている覚悟は分かっているよ。
あぁ~胸が締め付けられそうだ♪
「信じようじゃないか」
「本当か!なら」
「でも一応公平に全員に聞いておくよ」
マリアンヌは次に部下の山賊たちの方を向いた。
「ではワークス君だけではかわいそうだから、君達にも最後の質問をしよう。今、この男が言った事は事実か?本当に、本~~当に、お前達のアジトはここから1ヶ月かかるぐらい遠いのか? 言っておくけど、嘘をついたら死ぬんだよ。死ぬのは恐いぞ~、さっき死んだ彼を見てご覧」
マリアンヌの指先にあるのは無残に死に絶えた死体。
まだ渇ききっていない血液が、死に直結した自分達の危険性を思い出させる。
「簡単に死ねると思うなよ」
再び、沈黙があった。
だがそれも永遠とはいかず、遂に1人の男が口を開いた。
「わ、ワークスさんの言う通りだ。ここからは遠い」
「ああ、遠い」
「………」
恐怖で怯えた山賊たち。
身体は真夏なのに山賊たちの身体をガタガタと揺らす。
その姿を見ていると、どうしてだろう?
マリアンヌの心が意地悪く弾む。
「なるほど、全員が同じ答えというわけか。1ヶ月かかる…1ヶ月…ねぇ。なら今から行こうか?馬車があるから君達も乗りたまえ。でも、もしもそれで何も無かったら、、我を謀っただけではなく、1ヶ月も時間を無駄にさせた。。許さないぞ、死すら生ぬるい地獄が君達を待っている。それでも尚、君達は言うか?1ヶ月かかると?」
マリアンヌはニマニマとしそうになる口元を必死に堪えつつそう言う。
するとワークスは実に気合の入った声を上げた。
「構わない!なら一緒に行こう!今からでも構わない!」
「ほぅ」
自分たちの命よりも組織の存命を選ぶか。
ここでその虚言を言うとは。。
「恐怖怯えながらも必死にそれに立ち向かう姿勢、その死をも恐れぬ姿勢は見事だ。でも…」
まじまじとワークスたちの顔を覗きこむマリアンヌ。
山賊たちは咄嗟に目を逸らす、それはまるで自分達の心を見抜かれまいとする本能的なものであった。
「嘘だね」
有無を言わさず、ワークスたちの言葉を否定するマリアンヌ。
「いや!本当」
「そもそも我が信じると思ったのか?そんな薄っぺらい嘘を」
「嘘じゃない!本当だ!」
マリアンヌの瞳を見ながら違うと否定するワークス。
するとマリアンヌはこめかみを押さえながら考え込む仕草をした。
「ふ~ん、本当なんだ。そっか、そっか。 おいそこのメイド」
指されたメイドは先ほどカーナが落としたタオルの代わりを取りに行ったメイドであった。
彼女は快活に答えた。
「は、はい!なんでございましょう!」
「今すぐ地図を持っておいで。この辺り一帯の地図、テントの中に大きなやつ、あったよね?」
「はい!すぐに!」
先ほどもそうだったが、足速いな~あいつ。と、マリアンヌが思いながら待つこと1分弱。
タオルに続いて、本日二度目のご使命を受けたメイドは、2度目とは思えない速度でテントまで帰ると、肩かけの鞄を斜めにして戻ってきた。
「持ってまいりました!」
「うむ、速いな」
「お褒めにあずかり光栄であります。わたくし、運動には自信がありますので」
「それは素晴らしい。ではこの男にも見えるように地面に広げろ」
「はい!今すぐに! ちょっと、手伝って!」
「はい!」
メイド達は協力して自分達の身体と同程度の大きさの地図をこれ見よがしにワークスの前で広げる。
マリアンヌは顎に指を添えて、考えるフリをする。
あくまでフリ。
「う~ん、何処だろうな~え~と、え~と」
本当は知っている。
お前の兄がボスなのか?
お前の兄は魔道具を持っているのか?
その2つの質問を馬鹿正直にワークスが答えた時点で、マリアンヌにアジトの場所は特定されていた。
マリアンヌは口元を押さえながら答えに向かって指を動かしていく。
「う~ん、この辺り?いやいや」
事前にこの周辺の地図情報は頭に入っている。
その中で大体の方角、距離は魔道具の位置から特定できている。
それだけの情報があるなら、あとはこいつら200名ほどの山賊が居を構える場所、構えられる場所を考えれば答えは簡単。
「ここかな~?」
マリアンヌは微笑み、地図の前で指を彷徨わせながら指しながら夜盗たちの表情を窺う。
彼らは自分達のアジトに近づいていく指に瞬きも忘れて魅入っている。
「いや、ここ…じゃないな」
しかし、答えが分かっているのにも関わらず、なぜかすぐ答えを指差さないマリアンヌ。
これはもちろん、山賊たちの様子を見てマリアンヌが楽しんでいる…というのもあるが、実はそれ以外の目的があって行なっている。
「てことは……ここあたり?」
つまり今マリアンヌが行なっていることはただのパフォーマンス。
では”誰に”向けて?
山賊たちをおちょくるために?
いや、違う。
マリアンヌは気付いたのだ。
今までは誰にも信じられず、生かしきれなかった、自分の”魔道具の声が聞こえる”という唯一にして最大の優位性を。
今までは単細胞のカーナのように、秘密を秘密と大声で公言しながらだだ漏れさせていた馬鹿さ加減を。
そして、そう考えたとき、すべての人間は敵でしかないとも気付いた。
味方などいない。
山賊たち、カラスたち、メイド、使用人に至るまで、向けてくる全ての視線、そのすべてに神経を尖らせながら、今マリアンヌは地図の上で指を動かしている。
全ての人間を敵と考えねばならない以上、気は抜けない。
今後、自分がこの能力片手にどう立ち回るべきなのか、その指標の為にも。。
気付いたきっかけ。
シグレに出会ったのが大きかった。
× ×
………
……
少しだけマリアンヌは記憶を辿る。
あれは、そう、シグレに魔道具を与えた夜の帰り道。
シグレは手にした魔道具を抱えながら
「マリアンヌ様、付かぬ事をお伺いしますが。マリアンヌ様が仰られる魔道具の”声”というのはどういう意味ですか? 我々が口にしている言葉と考えてもよろしいのでしょうか?」
彼はそう疑問を口にしてきたのだ。
閲覧ありがとうございました!(❀╹◡╹)ノ
今回のお話のラスト部分、ちょっと変に思いましたか?(出来る限り自然な形に直したのですが、変だったらスマヌですw)実は予定していたお話とお話の間に、急遽1話をまるまる挿入する形にしたのですよ(^^だから今回のお話のラストにちょっと次回の頭部分が入っちゃったんですね▽*゜v゜*▽テヘッ
どうしてもここで描いておきたかったのでw
でもその甲斐あって次回、皆さんに楽しんでいただける仕上がりになっているかと(笑)
ではまた次回お会いしましょう~(^^)/~~~
遂に届きましたよ(-_-)
長かった……
ネットで中古で売りに出されていた時、歓喜の雄たけびを上げながらクリックしてから1週間。
遂に我が家に商品が届いたのですよ(。>∀<。)♪
もう、嬉しくて嬉しくて♪
因みに皆さんは、私が何を買ったか分かりますか?
ヒントは……え?「どうせエッチな物なんでしょ?」ですって?
………
皆さんは私の事を何だと思っているんですか(ㅍ_ㅍ)
言っときますけど、私はえっちぃのは嫌いですからね!
全然違いますよ!私が買ったのは昔コンビニで1番くじとして発売された商品
「一番くじ ガールズ&パンツァー -優勝への軌跡です-」 A賞・タペストリー 大洗女子学園 フラッグ-優勝おめでとうver
です(^J^)!
ガールズ&パンツァー大好きだったんですけど、うち田舎だから近くのコンビニでやってなくて、でも優勝旗みたいなやつを見た瞬間「これめっちゃ欲しい!」ってなったんですよ。それが遂に、遂に私の手に^m^ムフフ
優勝メンバーの名前が直筆みたいな感じでプリントされてて、その書いてある感じも個々の性格がよく出てるので買って大満足でした!(^〇^)!
いや~中古としては新品同然で綺麗だったし、買って良かった~3000円と安かったですしねw




