55 命をかけた質疑応答(1)
クリックありがとうございます(^^『おおきく振りかぶって』のアニメ3期まだ無いの(‥ )ン?って思っているひとりぼっちの桜ですw
正直ね、これ2期いる?っていう作品も世の中にはあるわけじゃないですかぁ(--;)その制作費をおおきく振りかぶってに回して欲しいwだって個人的には世界一面白い野球マンガだと思っているのでw
因みに2番目に面白いと思っている野球マンガはダイヤのAです♪
では今回のお話もどうぞお楽しみ下さいませ~
マリアンヌの顔に再び笑みが浮かぶ。
「まず大前提として、我はとても優しいので、今から我のする質問に正直に君達が答えたら許してあげよう」
そのマリアンヌの発言にカーナは拍手にて合いの手を入れた。
「流石はマリアンヌ様!心の広さが大海原のように広いです! あなたたち、嘘は絶対に言ってはいけませんよ」
しかし、明るい声のトーンとは裏腹に、カーナの山賊たちに向ける目は殺意がこもっていた。
一方、逃避の糸口すら見つかっていないワークスは震える声を抑えながら問いかけた。
「それはこちらが正直に答えれば命は見逃してくれると解釈してもいいのか?」
「フフン。物分りがいいね、君は他の者とは違うようだ。名前は?」
「ワークス、三猿という山賊の副首領をしている」
「へ~三猿、君らがそうなのか」
目を細めるワークス。
そして問う。
「知っているのか?」
だがもちろんそれをカーナはよしとしない。
「おい、賊。貴様達のような低俗な輩が、高貴で麗しいマリアンヌ様に対してその口ぶり、自分の立場を自覚しなさい。今度ふざけた口のききかたをしたら殺し」
「いいから、カーナ、お前は黙ってろ」
そして、我は名乗る名など無いと言ってるにも関わらず、マリアンヌ様マリアンヌ様、我の名前をさっきから連呼するな!
質問する前にこちらの情報をポンポン出しおって!
ほんとバカなんじゃないのか?こいつは。
「すまないね、話の腰を折ってしまったな、まぁお前達について知っているといっても、少しだけだけどね。因みに君…顔がサルに似ているね」
「ああ、よく言われる。そういう家系なんだろうな、親の顔は知らないがな」
「ふ~ん、そう。で、話を戻すが、そんな猿顔のワークス君は何でお山から下りて我たちを襲おうとしていたのかな?」
ワークスはそっと目を伏せる。
そして出来る限り今の状況を思考した。
この娘はさっき「俺達の事を少し知っている」と答えた。
おそらくこの近くの村の領主辺りのお嬢様か何かだろう。
という事は、カラスの仮面を被っているやつらはその護衛。
過保護な親が持たせたのだろうな。
でも娘の護衛につけるにして仮面の奴らは手だれ過ぎる、相当力を持っている領主の娘だと考えるべきだろう。
だがその娘は、部下たちの実力を正確に測れているだろうか?
いや、正確に測れているなら、これだけの実力者たちにこんな変な仮面など被らせるとは思えない。
力を持つものに顔を隠せと言うのは、人格否定にもなるし、プライドを傷つけるだけだからな。
おそらく金の力、この娘の趣味か何かのワガママで強要されているのだろう。
そしてさっきの会話内容を考えるに、カラスの仮面の奴らはこのわがまま娘に従っている。
相当な高額な報酬を与えられているとみえる。
ならば、問題はこの娘に”人を殺す命令を下せるか?”となる。
さっき「質問に正直に答えたら殺さない」と言っていた。
が、逆を言えば嘘をついたら殺すという事になる。
ではその度胸が本当にあるか?
外見を見る限り16~18ぐらい。
発言から世間の厳しさを知っているようにも思えない。
こんな森でヒールを履いている娘、人の死を直視できるだけの経験があるとも思えない。
普通に考えれば、殺せという命令は無理だろう。
殺すというのは言っているだけに過ぎない。
という事は、この娘1人騙すだけなら何とかなるかもしれない。
周りのやつらがどれだけ頭が良かろうが、
この娘だけなら。。
それに例え嘘がバレたとしても、何とか情に訴えれば乗り切れる。
領主のわがまま娘ごときに人を殺す勇気は無い。
それなら賭けてみる価値はある。
するとワークスは意を決したように顔を上げた。
その瞳には信念が宿っている。
「ん、どうした?聞こえていないのか?なぜ善良で、常日頃から平和を望む我らを狙ったのかと聞いているのだが…」
俺が狙うべきは、今生きている全員が助かる道だ。
兄貴から預かった部下をこれ以上減らすわけにはいかない!
「そんなことはしていない!俺達はただ通りすがっただけだ!それをお前達が襲われたと錯覚したんだ!」
大声で吐かれた虚偽。
目は口ほどにものを言うと言うが、今の彼らはまさにそれであった。
ワークス以外の山賊はワークスの発言、マリアンヌの質問に対して目を泳がせ、明らかに暑さ以外の汗をダラダラかいている。
こんなのはマリアンヌ以外でも嘘だと気付くだろう。
やがて静かに首を振るマリアンヌ。
やれやれと溜め息のように静かに空気を吐き出す。
そして口を開こうとした。
だがその前に、カラスの1人が陽気なハスキー声でこう言った。
「はいダウト!ダンナ、それ嘘だな」
「嘘なんてついてない!俺達は!」
「ウソウソ~♪さっき俺、木の上から聞いてたから~。なんだっけな~?『聞くこと聞いたら、金を毟り取って女を囲もうぜ。いい女がたくさんいたぜ~』だったかな?楽しそうに言ってたじゃん」
その後、訪れたのは重苦しすぎる圧迫感だった。
ワークスが言い訳を口にする前にマリアンヌはゆっくりと1つ手を叩く。
「ワークス君、部下の中で好きな人間を選びたまえ」
「は?なぜ…」
うわずった声で問うワークスに、マリアンヌは聖母のように微笑んで答えた。
「殺すから♪」
とても柔らかな声質だった。
あまりにも声質とかけ離れた発言に、一瞬、空気が止まり、ワークスは何を言っているか理解できなかった。
「え?」
「2度言わないと分からないのか?殺・す・か・ら♪」
「なんで」
「なんで?さっき言ったよね?正直に答えなかったら殺すと」
「いや、あの、それは」
ワークスが見たマリアンヌの目、その瞳は冗談やふざけているようには全く見えなかった。
黒々と深い奈落まで続く闇のような色。
マリアンヌは言った。
「早く選べ、それとも選べないのか?なら我が直々に選んであげる。カーナ、一番右の男を殺せ。出来うる限り残忍に苦しめて」
「はい」
なぜメイドに命令する?そこのカラスの仮面を被っている奴らに命令すればいいのに? ワークスは咄嗟にそう思いながらも、躊躇せずに殺せと命令すマリアンヌに声を上げる。
「待ってくれ!すまなかった!今のはちょっと間違えて、許して」
「助けて!ワークスさ!」
「うるさいです」
さっきまでのポンコツメイドの雰囲気が一変したカーナ。
彼女は一言、とても無機質で実に業務的に言った。
「マリアンヌ様への嘘は極刑に値します」
その瞳は冷酷に、無感情に、座らされた一番端の男の髪を乱暴に掴み上げると、まず手にしていたナイフで片目をくり貫いた。
「あぁあああああああああああああああああ!!!」
「次はもう片目」
「ああああぁあぁあああああ!!」
まるで夜店で金魚でもすくうかのように軽くくり貫く。
数秒で両目が無くなった山賊。
彼は自分に起こっている事態を飲み込めないまま必死に言う。
「すまなかった!すまなかった!!」
「次は耳です。マリアンヌ様のお言葉を虚偽で返す耳は必要ありません」
弁解、言い訳は聞き届けられることは無かった。
まるで作業をするように耳をそげ落とし、次に「鼻も綺麗にしましょう」鼻も無くなり、「人の顔の肌もいりませんね。マリアンヌ様のお言葉を聞き入れない者はそもそも人間ではありません」顔の皮を削いで捲る。その後も拷問のような光景は続いた、10の指を1本づつ切り落とされ、胸を数箇所刺す、その後もカーナは無表情で急所でなく激痛を与える場所を次々刺した。
カラスはこの光景を見ることに特段の感傷も起きないが、メイド、使用人たちはまともに見ていられない。
そんな地獄のような光景。
マリアンヌは笑う。
「フフ、いい泣き顔だ。血の涙も美しい」
「あぁあああがあぁああああが!!」
叫び声は森に響き、山賊の脳裏に焼きついていく惨劇。
ワークスはオケトラにやられた身体中の傷跡が疼くのを忘れてマリアンヌに叫ぶ。
「すまない!悪かった!!頼むからそれ以上はやめてくれ!!」
だがそれら全てを喜びに変えるマリアンヌ、朗らかに微笑みながら首を振った。
「それは出来ない相談だよ、ワークス君。今、彼は一世一代の美しいショーの最中。血の涙を流してまで我を楽しませようと必死に頑張っているのだぞ?ここで止めるなんて野暮な事を言ってはいけない」
「ショー…だと?」
マリアンヌの言っている事に理解が及ばないワークス。
でもマリアンヌはワークスの理解を待つことは無い、畳み掛けるように淡々とした口調で持論を語り始めた。
「我は常々こう思っているんだよ。すべての生命は我を楽しませる玩具でなければならい」
意味が分からなかった。
ワークスは動転しながらも口を開く。
「何を…言っている?」
「そして、お前達のような出来損ないな劣悪種どもは生き様で我を楽しませることは難しかろう、ならばその死に様で我を楽しませよ。それこそがお前達が生まれた意義であり責務なのだ」
「何を言ってる!何を言ってるんだ!この悪魔め!」
悪魔。という言葉に首を傾げる。
すると銀線の髪はサラサラと流れた。
「おや?異な事を言うね。我らが悪魔? 我は、お前達が襲ってきたから防衛策として返り討ちにしたまでの事。だが、お前達は正当防衛でも何でもなく、自分の欲望のまま、人の財産を、命を、尊厳を、理不尽に奪う。そんなお前らはなんなのだ?君達の方がよっぽど悪魔ではないかね?」
「っ、俺達はっ!」
「君達は命乞いする者の声を聞いたことはあるか?無いだろう? そんなお前達。強奪、陵辱、殺害、お前らするが、自分達はされるのは嫌だと? お前たちはいつものように君達は我らを襲おうとした。その結果、今回は残念ながら返り討ちにあった。ならばこのような帰結も覚悟しているのでは無いのかね?」
「それは…」
ワークスには反論することは出来なかった。
ワークス自体は嫌がったが、確かに兄や弟、その他の仲間達は襲った村々を好き放題していたから。
「だが強い者が弱き者を捕食するのは弱肉強食の基本原理。君達は自らそれを望む蛮族なのだろ?なら返り討ちにあった結果、拷問されるのも覚悟もするべきだ。それが出来ないとわがままを言うのなら…」
冷たい瞳はワークスを正面から捉える。
「山賊などさっさと廃業することだな」
「っ」
「マリアンヌ様、お話中申し訳ありません」
「なに?」
もうゾンビのような外見に成り果てた男。
その髪の毛を掴み、持ち上げながらカーナは言った。
「そろそろこの男が息絶えてしまうので、絶命させますがよろしいですか?」
「ん?そうなのか? これ以上の悲鳴は聞けないのか?」
「もう難しいかと。舌も切っちゃいましたし」
「じゃあ残念だが仕方ないね」
全く残念そうに聞こえない口調。
マリアンヌはそう言うとワークスの肩に手を置いた。
「ワークス君、残念ながらもうフィナーレらしいぞ。口惜しいが共に目を見開き心を踊らせようでわないか」
散々カーナに弄られた山賊。
彼は最後に言葉になっていない声で言う。
もう顔はズタボロ、血だらけで誰であったか分からない状態。
「こ…しぃ、て…く」
「さようなら、マリアンヌ様に刃向かった愚かな山賊。あの世で改心しなさい」
叫び声を上げる事すら叶わないのを確認したカーナは、そして最後に首の頚動脈を掻っ捌いた。
上に向かって飛び散る血潮。
まるで噴水だった。
「美しい。。君達のような下賎な輩でも死ぬときには輝けるものなのだな」
閲覧ありがとうございました<(_ _*)>
今回のお話、マリアンヌの「すべての生命は我を楽しませる玩具でなければならい」のくだり、あれを書いていた瞬間。あ~私の中でマリアンヌはまだ生きている(=゜∇゜)と実感できましたw
皆さんはいかがでしたか?マリアンヌらしいセリフだな~と思って頂けたなら、書き手としては嬉しい限りです(笑)
ではまた次回お会いしましょう♪( ◎皿◎)^ノ" バイバイキーン
皆さん!聞いてください!今日、すごく面白いことがあったんですよo(*´ω`*)oナaaa♪゛
あれはそう…今日仕事帰りに酒屋さんに寄った時のことです。
車から降りて、店内に入ろうとした私。目の前には大量に詰まれたジュースのダンボール。「何これ?邪魔だな~(-_-;)」って思っていた私。
そのジュースの箱の上にはこんな立て札が……
『賞味期限が近いです……。』
『買ってください……。お願いします…。』
『社長には内緒の価格』
『発注しすぎました! アグレッシブに攻めた発注を心がけています。後悔はしていません。悩んでいる暇もありません。賞味期限が迫ってくるのだから。』
思わず笑ってしまいました。
必死過ぎだろw
可哀想だったから、2本ほどスコールのフルーツミックス味を買いました。
後悔はしていません。だって慈善事業なのだから(-△-)




