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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第7章】 一夜で滅んだ村

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50 カラス VS 山賊(4)

クリックありがとうございます(/o^∀^o)/マクドナルドの値上げに憤慨しているひとりぼっちの桜ですw 

え?なんです?「CM観たけど、マクドナルドの消費税に伴う値上げってほとんど無いのでは?」ですって?

甘い、甘いですお(っ¬д¬)っ

マクドナルドの商品、テイクアウトだろうが店内飲食だろうが一緒、そして商品の7割は値上げしませんが、3割は値上げです(>_<)そしてその3割に私の好きな商品がほぼ全て入っているという事実。私の好きな普通のハンバーガーなんて110円で10円値上げの、実質10%アップです (怒`・ω・´)


もう私は決めた……マック行かない (怒`・ω・´)

いえ、別に10円上がった事がどうこうってわけじゃないんですよ、CMとか使って「ほとんど値上げしませんよ~」って言って、実は今まで上げたかった商品を上げるっていう二枚舌の姿勢が気に入らないわけですよ(怒゜Д゜p!

私は決めたのですよ、、例え砂漠で遭難して、目の前にマックがあっても行か……いや、それは流石に行きますがw基本は行きませんよ!ええ!



今回のお話ですが、すいません(><)!ちょっとペンが止まらなくて原稿用紙13ページ、5千文字超えちゃったw

でもお話の流れ上、絶対切りたくなかったのでそのままアップしますねwゆっくりでいいので、よかったら読んで頂けると嬉しいですd(*^v^*)b

ではどうぞ今回のお話もお楽しみ下さいませ~



 今、オケトラは自分自身でも知らないうちにもう1段階上のステージに上ろうとしていた。


 彼女はいつもどこか俯瞰ふかんしているような戦い方をしていた。

 それは彼女の踊りながら戦うという特殊な戦い方が原因ではなく、その性格こそが最大の原因。

 一方的にノーダメージで勝ち続けたいというエゴイスト。

 自分が負傷することを極度に恐れる立ち回り。


 それらの要因こそが、彼女の成長にとって強いブレーキとなっていた。


 そして、それにいち早く気付いたカーナが言った助言こそ『あなたはもっと刃の長い獲物を使ったほうがいいですよ』であった。


 カーナは諦めていた。


 この子には才能はあるが、性格が戦闘に向いていない。

 結果が死という共通のものであったとしても、オケトラの戦いは”暴力”であって”殺し”ではない。

 死線を越えられない、乗り越えようとすらしない人間に成長など起こりえない。

 しかも向上心がまるで無い。

 これでは才能がいくらあっても宝の持ち腐れ。

 だがその身長で臆病な性格は暗殺者には向いているかもしれない、、あの奇怪な戦い方でなければ。。

 よし、こいつはマリアンヌ様の護衛ではなく、露払つゆはらい程度に考えよう。


 つまり『刃の長い獲物を使え』は『お前では敵に致命傷を与える為の一歩は踏み込めないだろ?』という意味。


 だがカーナの予想に反して、ここにきて彼女は進化をした。

 反撃や追撃を恐れていた今までと違い、さらに一歩危険の中に飛び込んで踊り戦う。

 早く戦闘を終わらせるためとはいえ、彼女は一歩踏み込んだ。

 カーナの予想を超えた進化。


 そしてその戦いの舞は、今姿を変えた。


 今までも芸術的な舞いによる戦いであったが、現在はまるで流れる水のように流麗りゅうれいな舞い。


 逆手に持ったナイフは、所有者のオケトラと同じように踊り狂う。

 しかも動きに無駄がない分、疲労の色すら一切感じさせない。


 彼女の瞳は狂気に色づいていく。

 そして一方的な戦闘に今も興じながら、オケトラは自分の中に生じていた感覚に思いをせる。


「もっと」


 不思議な感覚。


 熱い。

 熱いわ。

 身体の中が熱い。


「もっと!」


 まるで血が沸騰して、マグマみたいに熱が上がっていく。

 冷めない。


「もっとよ!!」


 そして身体の中から音楽が聴こえる。

 こんな事初めて。


「遅い、遅すぎるわ」


 私はもっと強くなれるのかしら?


 相手の挙動、息遣い、そこから考えていることすら手に取るように分かってしまう。

 カーナが以前言っていた。


『私は相手の挙動や息遣いで動きを読めますよ』


 さすがに息遣いとかは嘘だと思っていたが、今なら私も分かる。

 という事は、私もあの高みまで上ることが…。


 ああ、、、幸せ。


 一方、ワークス。


「ぐぅあああ」


 未だ太陽の暑さ残る大地、そこで繰り返される舞はワークスにとっては悪夢そのもの。


 元々、剣をどれだけ振ろうがかすりもしなかった敵。

 それがここにきて更に強くなった。


「ぁあああぁああ」


 たった十数秒の舞で10以上の剣戟が飛んでくる。


「くそぉぉぉ」


 立て続けに響く剣音。

 だがワークスもこの異常なほどの猛撃を全て受けれるわけも無く、必死に受けている今も身体に無数の傷をつけられている。


 結果、既に数を数えるのも面倒なほど切り刻まれ、身体中の痛みも増して、痛みに耐えるのが精一杯。

 心身ともに限界は近い。

 頭も回らず、意識が朦朧もうろうとする、息をするのもしんどくなってきた。


「ぐぅぬぅ」


 最早、何のためにガードをしているのか分からなくなってきた。


 ただ1つ分かっていることは。

 この剣を腕を少しでも下げたその時、自分は死ぬという事。

 そしてこの女には勝てないという点。


 だが猿顔のワークス。

 彼のその瞳はまだ活力を失ってはいなかった。


 攻められて、攻められ続けたワークス。

 彼はゆっくりとだが確実に移動していた。

 そして痛みを耐えながら辿り着いた先は。


「ん?なんでそこを選んだのかしら?」

「はぁはぁはぁ」


 なぜかワークスが移動したのは木々が入り組んだ場所ではなく、少しひらけた場所。

 そこで立ち止まるとゆっくりと剣を下ろした。


「まだ何か狙っているように見えるのだけど…見込み違いだったようね」

「………」


 黙ったまま、頭を垂れ、ペタリと尻餅をつくように座り込むワークス。

 まるで殺してくれと言わんばかりの態度。


「どうやら死に場所を探していただけだったわけね」


 オケトラはそこで静かな違和感を覚えた。


 ふと、足元に何か動くような音が聞こえた。

 いや、聞こえた気がした程度。


 でも今はそれどころじゃない。


「あなたは私が当初思っていた通り、大した事は無かった」


 オケトラはワークスは視線を落としながらも周囲の気配を探る。


 たぶん周囲に人は居ないわね。

 まだマリアンヌが来るまで時間がある。

 でもゆっくりはしてられない、マリアンヌのシャワー時間はここ数日で大体分かってる。もう時間は危ないはず。

 一刻も早く、座って死を待っているだけのマヌケな敵を早く殺さないとマリアンヌとカーナが来てしまうという事実は変わらない。


 その心配の方がオケトラにとって何倍も重要であった。


 だから見なかった。


 オケトラは足に力を込める。


「さようならワークス」


 その瞬間だった。

 するとワークスは持っていた剣をオケトラに向かって放り投げた。


「くらえ!!」

「ッ!?」


 一瞬の戸惑い。


 一気に駆けようと力を込めたことでオケトラの避ける動作の初速が遅れる。

 そして何より、全力で投げられた剣の速度はオケトラの想像よりも速く、それをかわす事は流石のオケトラでも出来なかった。


「グッ!」


 キン!とナイフと剣が衝突した。


 オケトラは何とか持っていたナイフで軌道を反らしたが、剣はナイフを軽々と弾き飛ばし、オケトラの仮面を沿うように跳ね上がった。

 そして剣は遥か後ろの木に突き刺さった。


 真っ二つに割れ、ポトリと地面へ落ちる仮面。


 オケトラは強い衝撃が仮面越しとはいえ頭を掠めたことで少しふらついたが、膝をつくほどではなかった。

 すぐワークスを真正面に捕らえる。


「ヌゥゥ、フフ、、、」


 剥がれ落ちた仮面の下、そこから顔を出したのは茶色の髪に目鼻立ちの整ったオケトラという女の素顔。

 年齢は20代半ば、元人気娼婦という事も頷ける美人。 

 しかしその顔は悪魔のように歪みきっていた。


「フフフ、残念でしたぁ♪」

「…………」


 目は見開き、口はニタリと綻び、この上ないほど恍惚こうこつとした表情。


「でも素晴らしい一撃だったわ。まさか唯一持っている武器を投げるという行動にでるなんて、流石の私も予想だにしなかったわ、、このおかしな仮面に感謝しないとね。でないとこの顔に一生消えない傷がつくところだった。にしても…あなたは正真正銘のお馬鹿さんね。死ぬ前に一矢報いるためとはいえ、自分の武器を捨てるなんて」


 いたちの最後っ屁。

 あるいは、やけを起こした行動。

 または、一時的に恐怖から逃れるためにやってしまった行動。


 なんにしても愚かな行動。

 投げた剣でし止められなかったら終わるのだから。


 オケトラは心からせせら笑う。

 そして腰に手をやり、すかさずスペアのナイフを取り出す。


「今、あなたは少ない勝利の可能性を自ら捨てた。一矢報いるためとはいえ、武器は捨てるべきではなかった」


 オケトラは駆けた。

 ワークスに向かって直線的に。


「そんな愚かな馬鹿は死になさい!!」

「うるさい!死ぬのはお前だ!」

「っ!?」


 手元に隠してあった”それ”を引っ張るワークス。

 すると枯れ葉に紛れるように地面を這っていたツタがその姿を現し、ピーンと引っ張られた。

 そして同時にオケトラの足元に転がっていたツタがしゅるしゅると地面を張っていた音がピーンという音になる。


「へ!?」


 急に木と木の間に張られたツタ。

 全力で駆けているオケトラにそれを回避など出来ようか?

 当然、無理。


 オケトラは足に引っかかったツタによってバランスを崩し、前のめりで倒れこんでしまった。


「キャッ!」


 手にべったり付く土や枯れ葉。


 想定していなかった事態にオケトラの頭はパニックにおちいる。

 しかも不運な事に、焦ったことでツタが足首に絡みついてしまった。


「へ!?へ!?!?」


 気が動転している彼女の目に飛び込んできたのは自分の足から一本に伸びたツタ。

 そのツタは自分の背後大きな木を経由してワークスの手元まで伸びていた。


「え?何!?これ!?取れない!」


 もしオケトラが冷静な状態なら”なぜ張ったはずのツタが足に絡まっているのか”を気付いていただろう。


 そう、ツタは既に張られていなかった。


 そしてザッザ!と前方から駆けて来る靴音。


「えっ?」


 オケトラは慌てて前方に視線を移す。

 するとツタを引っ張っていたワークスはこちらに向かって全速力でけていたのだ。

 しかも羽織っていた上着を脱ぎ捨て腕に巻きつけながら…。


「ぐらぁあああああ!!!!」


 ほとばしる叫びと共にワークスは突っ込んでくる。


「っ!」


 ワークスは気持ちが急き、足がもつれて転びそうになった。

 が、しかしそこは気力を振り絞って体勢を立て直す、そして遂に0距離に詰められたオケトラのと距離。

 初めてオケトラはワークスとの戦いでゾクッと背中に悪寒が走った。


「行くぞぉぉ!!」


 上着の袖部分をロープ状にしてオケトラの首元を一周、そして一気に引き抜く。


「くかっ!」

「ぐぅぬぬぬぬ!」


 ワークスは近づいて絞殺を狙っていたのだ。


「落ちやがれ!」

「あぁっぁかぁぁ」


 バタつく足。

 オケトラは苦しそうに顔を歪ませながらも、手は首を締め上げようとする上着を外そうと躍起になる。


 だが、、。


 取れない。

 取れなかった。


 自身の首に強く食い込んで引き剥がせない。


「くぅぬぅ!あなた如きガぁ」


 強い力で締め上げられていく上着の袖部分。

 美しい顔から想像できない声でオケトラは言った。


「放せぇぇ!放せええ!!殺すぞぉおおお!!!」


 だが力は一切緩められない。

 当たり前だ、ワークス、彼にとってこの状況はいくつもの苦難に耐え抜いてやっと勝ち得たもの。

 それに今放すことはその後の自分の死を意味する。


 彼は言う。


「お前の言う通りだ、俺がお前に勝てるのは腕力だけだ。だから、その腕力でやらせてもらう!」


 勝ちを手にした人間からの言葉。

 それを耳元で聞いたオケトラ、怒りが込み上げてくる。


「くそぉぉぉおお」


 だが同時に胸の奥から湧き出るは、無念さ、後悔、生への渇望かつぼう


「ぐぅうぅぅぅいやぁ!」

「もう死ね!!」


 上着がギリギリとオケトラの首の肉に食い込んでいく。


「そんぁなぁぁ」


 死ぬ。


 死んでしまう。

 こんな所で、


 本当に?


 まだまだ私はマリアンヌの下で人を殺すはずだったのに、


「ぁぁぁぁぁぁ」


 やはりボスの言う通りもっと長い得物を持つべきだった。

 ノアールの言う通り助力を頼むべきだった。

 もっと周囲に気を配るべきだった。

 油断するんじゃなかった。


「ぁぁぁぁぁ」


 いや、そもそもこいつはいつこの策を思いついた?


 咄嗟か?

 いや、違う。

 少なくとも剣を投げる前には思いついていた、その上で私を目当ての場所まで誘導している。


 だが私はやつから片時かたときも目を離さなかった、何か策を巡らしているようには見えなかった。

 私の足を引っ掛けるツタ、これをワークスが発見するためには周囲の地面を見渡す必要がある。

 少しでもそんな策を考えている素振りを見せていたとするなら、キョロキョロ見渡していたはず。


 私なら絶対に気付く。

 そんなものは微塵も感じ取れなかった。


 間違いない。

 そんな素振りは無かっ…。


 いや、いや!


 あった!

 1度だけ、目を離してしまった!


 あれはノアールが私に話しかけたとき。


 振り返ってしまった。


「くぅそぉ…あいつぅぅ」


 もしもあの時、ノアールを無視して、この男から目を離さなければ何か気付けていたかもしれないのに!


「あの女ぁぁああ!」


 いや、でも今考えてみると、

 ノアール、

 アイツは最後に「せいぜい頑張ってね」と言った。

 まさかアイツ、気付いていたのか?

 アイツの位置からならワークスの動作は見えていたはず、ワークスが何かを画策していることも気付いていたかも。

 気付いていて、、あの女!!


 いや、でもそもそも、その後だ、

 ワークスが剣を投げた時の不自然さをもっと意識していれば!!


 いや、でもその後だって、

 足元さえ見ていれば!!


 防げたのに!!!!!!!!


 足元、足元、足元、足元、足元、足元、足元足元足元足元足元足元足元足元足元。


 くそくそくそくそくそくそくそくそくそくそくそくそ糞糞糞糞糞糞糞糞糞糞糞糞


「死ねぇえええ!!」

「ああぁぁああ……」


 オケトラは最後に消え入りそうな声で手を伸ばした。


「ぁあぁ」


 何かを求めるように彷徨さまよう2本の手。


 手の先にあったのは自分のナイフ。

 昔、いつぞやと同じように手を伸ばした。


 無意識にオケトラは思う。


 この手があの時と同じようにナイフに手が届いたら。

 あの時は届いた。

 もう一度、届いたら。

 私はまた。


 咲き誇れる。


 ……


 だが今度は届かなかった。


 その手はいつまでも力を持つことは無かった。


 ゆっくりとだが、確実に力が抜けていく。

 そして

 最後にガクッと全身から力が抜け、



 彼女は二度と起きない眠りについた。



閲覧ありがとうございました<(_ _*)>

ではまた次回お会いしましょう♫ヾ(TωT)Bye



皆さん今回のお話を読んで驚いたんじゃないですか?ニヤ(・∀・)ニヤ。まさかここまで設定を練ったキャラを迷い無く殺すとは!?ってw

確かに普通の作者さんなら殺さないんでしょうが、私は頭がイカれた系の作家なので、美しい文面の為ならドンドンバリバリ殺します(笑)だって今回のお話の最後あたり……美しい…気がするw


それにほらっ、敵も味方も命がけで戦ってる、、なのに敵だけが死んで、味方は死なないなんて、あってはならないでしょ?

それに【人の命が消える時は唐突に起こるもの】なのですよ(T_T)


………ん?

ちょっと!皆さん!その「お前が言うと説得力が違うな」みたいな目で私を見るのはやめて下さい(*゜Д゜)|私まだ生きてますから!ご存命だから~~~!ヽ(///>_ <;////)ノ

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