48 カラス VS 山賊(2)
クリックありがとうございます♪(#^ー゜)v3日渡る稲刈りが無事終わったひとりぼっちの桜ですw
今年の稲刈りは、例年よりも地面が乾いていて刈りやすかったでふ(ノ)・ω・(ヾ)
でも毎年やっているとこう思います。。
米って……”作る”ものじゃなくて、”買う”ものだよね…ってさ。。
では第一次産業の闇を暴露した所で、今回のお話もどうぞお楽しみ下さいませ~(^^♪
森の中を動き回りながら戦う両者、マリアンヌ直属の部隊オケトラと山賊ワークス。
しかし、その身体には大きな違いが生じていた。
度重なるオケトラが振るうナイフによってその身は切り刻まれ、動き回る事で木々を掻き分けたことによって傷だらけのワークス。もはや服もボロボロ。
一方、傷1つ身に宿してはいないのはオケトラであった。
彼女はワークスの攻撃は全て避けるだけではなく、木々の間を踊りながら戦って、尚無傷であった。
もはや満身創痍のワークスは苛立つ。
「チッ、いつまで経っても距離が詰められない」
この辺りの地形には詳しい自負はある。
だが、どれだけ地形を利用しようとも、障害物をすり抜けるように動く敵。
「3メートルぐらいか」
距離にして3メートル。
ワークスにとって絶対的な距離、それが3メートルであった。
しばらく森の中を動き回っている間も常にその距離が縮まらない。
唯一縮まるのはオケトラが攻撃を仕掛けてくる時だけ。
「どうしたらいい?どうしたらこんな化け物に勝てる?」
そう呟きながらもワークスは決して勝負を投げる事無く、考えるのをやめなかった。
慎重で粘り強いのが自分の長所と分かっているのだ。
彼は大きな木の幹に背を預けながら剣を正面に構える。
「どうしたら…」
普通に考えれば、敵であるオケトラは踊りながら戦っているわけだから、自分よりも先に体力が削られるはず。
はずなのだが…
ワークスの目には未だ体力の底がまったく見えない敵、それがオケトラであった。
ワークスは考える。
あるいは、もしかしたら、仮面の下では息を切らしているのかも?
「ん~?どうしたのかしら?休憩?」
「………」
いや、それは無いだろう。
戦ってみて分かった。
あの踊りながら戦うという芸当は少しでも体力に限りが見えたら、動きが一気に悪くなるはず。
にも関わらず、やつは未だ動きは俊敏。
体力は無尽蔵と考えるべきだろう。
少なくとも、この俺との戦いの間は尽きない。
「無駄な期待は捨てるべきか…」
「あれ?何か言いまして? 何か必死に考えているようだけど、休憩を与えてあげるほど私は優しくなくてよ」
一方的に攻め立てられ、しかも距離を詰めることもできない。
追い討つようにこの慣れ親しんだ地形ですら、オケトラという女には有利に働いている。
そして、この敵は嘘偽り無く、この戦いを楽しんでいる。
こっちは命がけだってのに。
しかし、その圧倒的に不利な状況はワークスに1つの覚悟を決めさせた。
セミが五月蝿く鳴き喚く森、剣をギュッと握った。
「休むつもりは無いさ」
絶望が無いと言えば嘘になる。
この敵の強さは山賊の頭領である兄、魔道具を持つ兄と同等レベル。
魔道具を持っていないのにも関わらず同等。
普通に戦っていては勝てないな。
ならば兄に一矢報いた技をやるしかない。
「今から取っておきの技を見せてやる」
「ふ~ん、とっておき…ねぇ」
頭領である対兄用に作った技。
剣の構えは下段、振り上げる前の構え。
タックルするように敵に向かい、敵の目の前で剣を振り上げる。
ただし振り上げは敵に当てるためではなく、地面の土ぼこりや石を巻き上げ敵の視界を遮り、目を潰す為に振り上げる。
そして目を閉じた敵に向かってもう一歩、振り上げた剣をそのまま振り下ろし、仕留める。
卑怯ではあるが、魔道具を持つ兄に使うのならいいだろうと考えた技。
実際、お遊びの中でだが、この技は兄にすら効いた。
まぁ俺がこんな技をするとは思わなかったという奇策じみた技という事もあったのだろうが…。
それがこの女、オケトラに通じるかは分からないが、今はそれに縋るしかない。
仮面を付けているので目に土ぼこりをかけるのは難しいだろうが、それでも視界は一瞬遮ることが出来るはず。
その瞬間振り下ろせば。
1撃でいい。
どこかに当たりさえすれば…。
問題は、こちらが近づく際に振るわれるであろう敵の攻撃。
それはこの際、この身で受けきる他無いだろう。
危険は覚悟で打ち込む。
攻撃が当たらないなら当たる距離まで近づけばいい。
幸い、この女の攻撃に即死は無い。
でも、もしもこれも回避されたら…。
いや、今は考えるのをやめよう。
1撃で決めるんだ。
このまま戦いが長引けば、間違いなく体力はこちらが先に底をつく。
そうなったら負けは必須。
「へ~それはそれは。あなたが私の実力を知る前、さっきとは逆の立場ね。笑い飛ばしてやるのもいいけど、でもあえてここはこう言おうかしら」
ワークスがこれから放つ1撃の重みを雰囲気で感じ取ったオケトラは、仮面の下で微笑む。
「その命をかけた1撃、楽しみにしていいのかしら?」
「ああ…」
ワークスは猛然と地を蹴った。
「行くぞ!!」
構えは下段。
肩から突っ込んでくるワークス。
オケトラの首が斜めに傾く。
「ん?さっきと、どう違うのかしら?」
ワークスの想定どおり、オケトラはトトン♪とダンスを再開した。そして回転して凄まじい速度で振るわれるナイフ。
だがワークスは歩みを止めない。
「うおぉおおおお!!!」
雄叫びと共に、タックルする肩部分は何度も切り傷が刻まれる。
だが速度を上げて駆ける。
そしてギリギリ剣先が射程に入った瞬間、オケトラが離れようとしたその時、ワークスは覚悟を決めた。
「シッ!」
ワークスは剣を振り上げた。
一気に地面から巻き上がる土や小石。
そして正面、オケトラの仮面に石ツブテが…
「おっと♪」
当たることは無かった。
オケトラがその奇策に驚き、仮面の下で目を丸くしたのも一瞬だけ。
次の瞬間、オケトラは上半身を反らした、それもありえないぐらい反らす。
「な!?」
まるでブリッジのように反らしていく柔らかい身体。
それによって石や土それどころか振り上げた後、ワークスの右斜め上から全体重を込めた振り下ろしの1閃すら、その剣先はカラスの仮面の鼻先を掠めることすらも無かった。
「フフ」
「っ!?」
しかもオケトラは回避だけに終わる事無く、ブリッジの状態そのまま驚きで目を丸くするワークスの顎めがけて勢いを込めた蹴りを放った。
慌てるワークス、咄嗟にガード、飛び退こうとした。
たが全て間に合わず、ガードしようとした腕を弾き飛ばすように蹴り上げられる顎。
「グハッ!」
オケトラの1撃はまるでバク転をするような蹴りであった。
ワークスの両の足が一瞬宙に浮く。
そしてそのまま尻から地面に落ちた。
「いま、、のは?」
ガードで相殺できないほどの威力を受けたことで頭が上手いこと回らない。
今までに無いほどフラフラとするワークス。
「フフフフ、今のはカーナに教わった技だけど、どうかしら?」
今、オケトラはどうやって避けた?
そんな事を考えながらギリッと歯を噛み締めて前を見据えると、オケトラはクスクスと笑った。
「ちょっとは効いたんじゃなくて?」
「ああ、ちょっとは…な」
やせ我慢に耐え切れない足元がぐらつき、手は振るえ、木を掴むことで何とか起き上がろうとしている。
そんなワークスを見ながらオケトラは仮面の下で口元をほころばせる。
「流石に仮面を被っている私にそんなちゃちい攻撃は効かないわ。まぁ仮面を被ってなくても同じだけど」
オケトラは仮面の下でにやりと勝ち誇ったかのような笑みを浮かべた。
勝ったわね。
今のが間違いなくこの男の奥の手だったのだろう。
まぁ奥の手というには、あまりにもお粗末だったけど。
こんなのではカラスの1羽も落とせないもの。
「今の動き、まるでタコか何かだな」
「フフフ」
真夏の森林、オケトラは今、高揚感と充実感に満ちていた。
「身体が柔らかいのよ、昔から」
この得物は決して弱くはない、だがそれでもこちらが一方的に弄り殺せる。
このような敵と戦っていると自分の強さを実感できる。
最高の気分だわ。
今ばかりはカーナという存在に感謝しよう。
あの頭のイカれた修行に何度も何度も付き合った甲斐があったというものよ。
私を更に強くしてくれたのだからね。
それにこれからマリアンヌに付き従えば、もっともっと人を殺せるだろう。
これは直感だが、あの女には強い血の匂いがする。
それも夥しい人数の血の香り。
目的地である街でマリアンヌは何をしようとしているのだろう?
何かは分からないが、そこには私の求めるものがきっとある。
私の未来は何て明るいのだろう。
「楽しいわ、本当に楽しいわ」
”ああ~私はなんて幸せなのだろう。一度は消えかけた私の命が、また咲き誇ろうとしている”
「行くわよ、しがない山賊のワークスさん。最後の曲、終曲、フィナーレ、あなたは何処まで一緒に踊れるかしら?」
だが…そう上手くはいかなかった。
その後訪れた最後の局面、オケトラの想定とまったく違う、そんな出来事が次々と起こるのであった。
閲覧ありがとうございました<(_ _*)>
ではまた次回お会いしましょう(^.^/)))~~~bye!!
ここ最近こう思う……。
「からかい上手の高木さん」の高木さんって可愛過ぎだと思うデスヨ(。・艸-)
皆もそう思わない?あれ、かわいいよね?やばいですよ……ヤバ過ぎるぐらいだよ(○0Д0)…。
皆様、高木さん、、現実の何処にいるんだろう?(._.)
何処にあんなかわいい子がいるんだろ?
私、いるなら、ヒマラヤ山脈でも会いに行く所存でございます!(@Д@).




