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10 生娘のはじらい

クリックありがとうございます(_ _)


いくつか挿絵を増やしてます、下手な絵ですが私の脳内ではこんな感じというのが伝えられればと思って書きました。

挿絵ありの時はサブタイトルの横に「挿絵あり」と書いておきましたのでよかったら読んでね(o^^o)


それでは本編をお楽しみくださいませ。


 背後から分厚い皮膚で覆われた手が近づいてくる

 マリアンヌの体全体が鳥肌が立つ


「触るな!」


 近づく手を払いのける

 しかしその手は強引にマリアンヌの体を羽交い絞めに

 そして真後ろから聞こえる図太い声

 囚人はマリアンヌの銀線のような髪に顔を埋める。


「は~~いい匂いだぁ~」


 じょりじょりとマリアンヌの頬にあたる無精ひげ

 囚人はまるで洗濯したてのタオルに顔をうずめる様に密着していく

 長く磨いていないドブのような口臭は鼻が曲がるほどだった


「くさい!」


 力いっぱい振りほどこうとするが、まるでビクともしない。

 マリアンヌのか細い腕ではどう頑張っても振りほどけなかった。

 がっしりとした体つきの囚人

 どうせ大したことは出来ないと高をくくって、わざと反抗できるように力を少し緩める。

 そして囚人の口はニヤニヤと笑う。


「臭いなんて、酷いこと言わないでくれよ~、こちとら久しぶりに女の匂いを嗅いで興奮してるのによぉ」


 そう言うと囚人Aの手は肩、お尻、足とまさぐ

 そしてマリアンヌの胸を揉みしだく。

 乱暴な手の動きに合わせるように胸の形が変わる。


「いや! 痛い!」

「これが王族の胸かよ、か~~!やわらけ~~」


 取り囲んでいる人間達の「オオ」とどよめく 

 その目も一層いやらしくなっていく

 両手を掲げ拍手するやつらすらいる


「ああ、たまんね~」

「早く俺の番回ってこねーかな」


 周りの囚人たちはみな股間を膨らませてそう呟く。


 甘いみつに吸い寄せられる虫のように一気にマリアンヌに群がらないのは、この囚人Aが他の囚人を取りまとめているような存在だからかも知れない。

 囚人Aは触ることに満足したのか、次は蜜を舐め取るように舌をマリアンヌの首筋に伝わす。


「!?」


 汚い唾液がマリアンヌの首筋を伝っていく。

 それはまるで足が大量にあるムカデが首筋を這い回るようだった。

 マリアンヌの全身の毛が一斉に逆立つ。


「やめ、、ろ、きたない」

「大丈夫、少しすっぱい汗の味も最高だ」

「ちがっ、きたないのは、お前」

「本当に口が悪い皇女様だな、これはお仕置きが必要だ」


 そう言って自分の口をマリアンヌの口へ近づける。


「やだ、やだ!やめろ!」


 顔を背け、手で囚人の顔を近づくのを防ぐマリアンヌ。

 その行動に初めてムッとする囚人A

 口調に少し怒りがこもる


「そうかよ、キスは嫌か、じゃあまどろっこしいのは無しにして、もっと先までいくか」

「え?」


 つかまれたドレス、その肩の部位に置かれた手に力が入る。

 そしてそれはビリリという繊維が裂かれる音となった。


「キャ!」


 あらわになるマリアンヌの透き通るような白く柔らかそうな胸。

 とっさに胸を隠すマリアンヌ。

 真っ赤になって、はじらうしぐさに周辺の人間は唾をゴクリと飲んだ。

 その時一瞬、囚人Aの力が弱まった。


「!!」


 ”ここから逃げないと”脳はそれだけを全神経に伝達する。

 マリアンヌは腑抜けた足に渾身の力を入れる。

 走る


「おっと!」


 身を抱えながら全速力で向かって来る少女

 扉を守っていた囚人Bはおどけた素振りで席を譲るように場所をあけてしまった。

 囚人Bは囚人Aを鼻で笑う


「おいおい、逃がしてんじゃね~よ」

「うるせぇよ、お前こそ扉をちゃんと守っとけよ。 何普通に避けてんだよ、姫さん逃げちまったじゃね~か」

「簡単にヤレる女よりいいだろ、そのほうが面白い」

「そりゃそうだ、ハッハッハ」


 まるで狩人がいつでも獲物を狩ることが出来ると言わんばかりに追いかける素振り1つ見せずに冗談を言い合う囚人達、その一部始終を自分の騎士たちと見ていたアンジェラ。

 唖然あぜんとしていた表情から一転、アンジェラは今までにないほどの剣幕で大声を張り上げた。


「お前達、何をしているの!!!!」


 そしてマリアンヌは走り去ったこの部屋唯一のドアを指差す。


小娘こむすめの裸ぐらいで何を喜んでるの!早く追いかけなさい!好きなだけ犯していいから、でも絶対に息の根は止めなさい!間違っても館からは出すな!!」


 今までの雰囲気とはあまりに差のある剣幕に囚人達は息を飲む

 アンジェラは続ける


「もしマリアンヌを逃したら、あなたたちを自由にするというのは無かったことにさせてもらうわ。 それにそれだけじゃない」


 そう言った後、アンジェラは囚人たちに微笑む


「全員、死刑よ」


 この言葉は重く囚人達にのしかかった。

 そして囚人たちは自分達がこの女の言葉一つで運命が決まることを思い出したかのように一目散ともいえるスピードで扉にきびすを返して扉から出て行った。

 

 鎖のガチャガチャという音が遠くなっていく、その後姿を見守る騎士たちの中で槍を持った騎士。

 アンジェラはその騎士に向かって言う。


「予定から少し外れているけれど、、、ワーナー、分かっているとは思うけれど、マリアンヌの死が確認され次第あのドブ虫共を殺しなさい」 

「はい」

「皇族に手を出した愚か者たちよ、マリアンヌ皇女殿下を殺した実行犯共には1人残らず死んでもらう…分かってるわね?」

「万事、了解しております」


 愛想の「あ」の字も無いお抱え騎士ワーナーはいつものように無表情でそう答えた。

 その手に携えられた槍の矛先は、ただただマリアンヌの命を狙うのだと言わんばかりにギラついていた。



閲覧ありがとうございましたm(__)m


ちなみに私が一番上手く書けたと思っているのは「地下への階段」ですww

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