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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第7章】 一夜で滅んだ村

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21 2ヶ月前(4)

クリックありがとうございます(*^_^*)ここ2~3週間、連日外で作業をしているひとりぼっちの桜ですw

暑いお~あついお~p(´□`q*)もうこの暑さは以上ですよ(><)そして何日エアコンの取り付けが続くんだよ(笑)

皆さん、よく聞いてほしい。。

喉が渇いたな、って思ったときにはもう遅い、その前に水分を補給しましょうね~♫実体験からくる貴重な情報だ☆ぞ(^^ゞ


では今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~♫



 旧アンジェラの屋敷、現在ではマリアンヌの別荘件、囚人達の住処すみかとなっている城から少し離れた森の中の洋館。

 その一室の鉄製の扉がコンコンと叩かれた。


「入ります」

「は、入ります」


 重圧な扉を開けて一礼、部屋へ足を踏み入れる2人。

 そして2人の前にはマリアンヌがいた。

 彼女は椅子に座り、手には手の平サイズの本、いつものように美しい漆黒のドレスを身に纏っている。

 マリアンヌは持っていた本にしおりを挟むと顔を上げ笑みを浮かべた。


「やぁ~ようこそシア、君と話すのはこれが初めてになるのかな?」


 そこはこじんまりした正方形の小さな部屋だった。

 有るのは机と対面するように置かれた椅子のみ。

 机の上にはゆらゆらと揺れるロウソクの明り。

 以前はそれをマリアンヌは息苦しいと感じたが、今はこの屋敷の以前の持ち主の記憶と共に消失、期待感に満ち溢れていた。


われは君に会えるのを指折り数えて待っていたよ」

「は、はぁ、、そ、そうですか、ぼ、僕なんかに」


 どもりながらも決してマリアンヌに視線を合わそうとしないシア。


 天真爛漫てんしんらんまんな表情で手を拱くマリアンヌに、歓迎されているのかもしれない…。と思いながらも、だが不思議とシアの本能が部屋に入ることを全力で拒んでいた。

 込みあがってくる不安。

 足が動かない。


「どうしたんだい?シア?」


 笑顔で首を傾げると美しい銀線の髪がさらさらと揺れた。

 だがそれはシアにとっては見惚れるというより、何か末恐ろしいように見えた。


「突っ立ってないで遠慮なく入りたまえ、これからここがお前の部屋になるのだから」

「それは、どういう意味で」


 意味不明な言葉に要領を得ないシアだったが、その言葉の真意しんいを問い返す前に、背後から刺し殺すような言葉を浴びせられた。


「シア、早く入りなさい。マリアンヌ様をこれ以上お待たせしたら殺しますよ」

「は!はい!」


 ガチャリとカーナがドアと閉めると妙な圧迫感がシアを襲った。

 おそらく窓1つ無い部屋の雰囲気と、背後に立つ赤い髪の悪魔のせいだろう。


「シア、椅子に座りなさい。カーナ、お前は…シアの後ろにでも立ってろ」

「はい」


 オドオドと、そして身体を小さくして椅子に座るシア。

 それを確認して、さて、と上機嫌でマリアンヌは話を切り出し始めた。


「アット・シア、16歳、暗殺普通の殺し合わせて167件、暗殺未遂20件、全部でおよそ200件。いや~素晴らしい人材だよ君は!われは君のような逸材を求めていたのだよ」

「そ、それは僕じゃないんです!」

「は?」


 開始直後、いきなり折られる話。

 怯えながらも口を開くシア。

 彼は必死の思いで続けた。


「僕はそんなことしてない!!冤罪えんざいなんです!!」

「冤罪?…それは、どういう意味だい?」

「だって僕はそんなことしていないんです!気が付いたらいつも服が血で汚れてて、で、、凶器があっただけで、僕は、僕は、、、」

「ふ~ん」


 思っていた通りだな。

 以前推察したとおり、やはりこいつはもう1人の自分を認識して無いのか。


「マリアンヌ様から言っていただけませんか?」

「何を?」

「ぼ、僕は冤罪で、だから元の都市に戻してくださいって」

「ん~~~あ~~なるほど」


 アホだなこいつは。

 200件近くの殺しをどうやって冤罪などと解釈できるのだ?

 資料では最後は現行犯で捕まって、その最中にも騎士を殺してる。

 弁明などできるわけがなかろうに。


 それにお前が以前いた地方の都市の住民は、全員が既にお前が死刑で死んだと思っているよ。

 今更戻ったところで誰が受け入れるものか。

 ヘタすれば即袋叩きで殺される。


 つまりお前には戻る場所などありはしないのだよシア。


「資料によると親も殺したとと記載されているが、虐待か何かがあったのかね?」

「僕はそんな事していません!」


 まるで条件反射のように否定するシア。

 マリアンヌは小首を傾げる。


「しかし証拠は山ほどあるそうだが?」

「アンジェラ様や僕を捕まえた騎士様たちはそう言っていたけど、そんなわけがないんです!」

「というと?」

「だって僕がそんな事しないのは誰よりも僕が分かっているから!そんな記憶ありません!」


 支離滅裂しりめつれつだな。

 そして反論になってない、いくらこいつに記憶が無いとはいえ、現実を見ない姿勢にも程がる。

 呆れるを通り越して面白みしかない奴だ。

 良い感じに狂っておる。


「しかし君に記憶が無いイコール、君がやっていないというのは早計ではないかね?」

「だって記憶が無いんだから僕なわけが」

物的ぶってきな証拠の数が君が犯人だと物語っている」

「陰謀です!」


 え?陰謀…。

 どういうこと?


「きっと僕に罪を被せたい人間がいて、その人が僕に罪を被せたんです!」


 ごめん、ちょっと何言ってるかわかんない。

 罪200件被せるって、被せすぎだよね?

 真犯人がいるとして、それだけ被せられていく過程で気付かない馬鹿が本当にいるなら、それは被せられたそいつが悪いレベルだよ。


「それだけ罪を被せられるほど君が鈍感な人間には見えないが、被せた人間に心当たりがあるのか?」

「それは……ありません」


 でしょうね。

 犯人はお前だから。


「けど。でも!どこかの頭の良い誰かが僕に気付かれないように、何かやったに決まってます!」


 ありえない、と切って捨てようと思った。

 が、マリアンヌはそう言い出しそうな言葉を唾と一緒に飲み込んだ。


「なるほど、それは不幸だったね。でも残念ながらわれはこんな所で時間を浪費したくはない。だからね…シア、建設的けんせつてきな議論をしていかないか?」

「建設的…ですか?」

「ああ、その方が両者にとって幸せというものだよ」

「よくは…分かりませんけど、じゃあそれで」

「よし!じゃあ端的に進めていこうではないか。われの見立てでは君は多重人格性障害、いわゆる二重人格だ」

「は?」


 目が点になるシア。

 マリアンヌはもう一度告げる。


「にじゅう・じんかく」

「二重…人格?僕がですか?そんな…」


 いきなり突きつけられる真実、だがまるで思い当たる節が無いかのように困惑そうな顔をするシア。

 それもそうだろう、この病気の特徴は主たる人格は他の人格を認識していない事が多いというのもあるのだから。


 気にしないマリアンヌは続ける。


「さっき血で汚れていると言っていたが、それを不思議に思わなかったのか?」

「だからそれは陰謀で」


 何処か強張こわばっているような声。

 いつも伏し目がちなシアであったが、その時はいつもにまして挙動不審。

 その微少な変化を見逃さなかったマリアンヌ。


「なぜ200件近く、数年間も君は容疑者を見つけられなかったのだ?君の着ている服に血を付けるのであれば、少なくとも君の家にも真犯人とやらが来ていないとオカシイと思うのだが」

「僕は寝たら眠りが深いので」

「資料には昼にも多数の事件が起こっている、君は昼にも寝ているのか?」

「僕は時々、記憶が抜けるから…だから、そういう不思議な病気か何かだと」

「その記憶が抜けている時に何かしているのでは、と思わなかったのか? 家に隠されていた血だらけの凶器や服を見て思うだろ、普通」

「だって、僕はそんな事をしていない!」

「君がよく思っていない人間が殺人が起こり始めた序盤に都合よく死んでいるが、不思議には思わないのか?」

「それは偶然で」


 意識が無くなって、気が付いたら嫌いな人間がいつも死んでいて。

 手元には血でべったりの凶器と服。


 どんな病気だよ。

 これ以上、こちらのシアと話していても時間の無駄だな。


「病気…ねぇ~」


 マリアンヌはこのシアに見切りをつけると


「なるほど、よく分かったよ、君の言いたい事は。では早速だが、もう1人のシアに会わせて貰えないか?」

「だからもう1人のって、そんな事、急に言われたっても…いませんから」


 どうしたらいいのか分からない。と伏し目がちに呟くシア。

 マリアンヌはにっこりと笑う。


「手伝ってやるよ、カーナ~」


 シアの背筋に悪寒おかんが走った。

 急ぎ振り返るシア。

 だが振り返った彼の目に映ったカーナという女に特段先ほどまでとの差は感じられなかった。

 そう、、次のマリアンヌの言葉が発せられるまで。


「シアを殺せ」

「はい」


 その瞬間、カーナの無感情な瞳に冷たい氷のような色が差した。


「ちょっと待って!僕は二重人格なんかじゃ、犯人は他に―」


 背後から発せられる殺意に椅子から逃げようとしたシア。

 だがその時には避けることなど到底不可能な拳がシアのほほを捉えていた。


「っ!?」


 椅子から地面に勢いよく叩き落される身体。

 グラつく頭を必死に起こして、チカチカした視界で見上げるとカーナの手には大型のナイフが握られていた。

 カーナは無感情に言う。


「マリアンヌ様の仰せがままに」


 切っ先が額に向け振り下ろされるナイフ。

 その速度、勢いに躊躇ちゅうちょはもちろん無い。

 意識を刈り取るような強烈な1撃を受けた自分に、このナイフを避けるのは不可能。

 つまりは



 ―死ぬ―



 その瞬間、シアの意識が切り替わった。


 そしてカン!という乾いた音を立てて床に突き刺さるナイフ。

 人を突き刺した感覚は無い。

 カーナは視線をゆっくりと横へ。


「あの状況から転がるように避けるとは、素晴らしい判断力に瞬発力です」


 無感情な視線の先、部屋のすみでは1人の人間。

 そこにはまるでクモのように四つんばいでカーナを睨みつけているシアがいた。


「しかもマリアンヌ様の方へ逃げなかったのも評価できます、もしもマリアンヌ様の逃げたなら即魔道具で」

「うるせぇ」

「はい?何か言いましたか?」

「うるせぇぇ!うるせぇぇぇ!!!うるせぇぇぇぇぇえええ!!!」

「………」


 自信が無いながらも優しい口調はそこには既に無かった、震える口調は姿を変えた。

 視線も殺意のこもったギロリとした動き。

 彼は言った。


「殺されてたまるかぁ!逆に殺してやるぞぉぉぉ!赤髪ぃぃぃぃぃぃいいいい!!!」

「やってみなさい。出来るものならね」


 臨戦態勢りんせんたいせいに入る2人。

 逆にシアに起こった変化をマリアンヌは正面から吟味ぎんみするように見据える。

 それはまるで実験動物を眺めるように。


 マリアンヌはカーナに告げた。


「カーナ、もういい下がれ」

「…はい、マリアンヌ様」


 そして嬉しそうに、歳相応の顔つきに戻ったマリアンヌ。

 切り替えるように手をパンと1つ叩いた。


「さて、こんにちはシアのもう1つの人格よ、われの名前はマリアンヌ・ディ・ファンデシベル、念のために名乗っておこう。 で、君の名はなんだい?」

「………」

「ん?どうした?君は自己紹介も出来ないのか?こちらが先に名乗ったのだ、名乗り返すが礼儀であろう?」


 ピリピリと冷え切った部屋におどけた問い掛け。

 少しの沈黙が横たり、シアはカーナに対して最大限の警戒を維持しながらも口を開いた。


「俺の名前は……ゴミ」


 彼は小さくだが、確かにそう言った。



閲覧ありがとうございました(*- -)(*_ _)ペコリ

ではまた次回お会いしましょう(。◕ฺ‿ฺ◕ฺ。)ノ




プレイステーションストアのサマーセールがきましたね♪

最大90%のスーパーなセール…だ、そうですよ(笑)まぁ、あんまり期待してないんですけどねw


それで「何かいいのないかな~?(^・^)」って見てたらペルソナ5があったんですね。

皆さんご存知の通りあと1ヶ月ちょっとしたぐらい、ほぼ来月、9月6日にはベスト版が4980円で発売するあれです(^^♪

来月ベスト版が発売するのにも関わらすサマーセールにある、これは凄い値段が期待できる(^o^)↑↑とテンションMaxになったわけです。

しかし値段を見てみると、31%offの5995円……あれ?おかしいな?ひとりぼっちの桜は目が悪くなったのかな?(つд⊂)ゴシゴシ


だって来月にはベスト版が出るのに5995円なんてありえないよね?

だってだってこれだとまるで『来月ベスト版出るのを知らない人を最後に騙そうとしている』ように見えるもんねw


まさかこの日本に、そんなクソみたいな会社なんてあるわけないよね?(⌒-⌒)ニコニコ

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