14 3ヶ月前(9)
クリックありがとうございます(^^)イニエスタ、マジで神戸に来るってよ。ひとりぼっちの桜だよw
正直、最初聞いた時「何しにくんの!?」って思ってましたが、時間が経つにつれて、元々好きな選手という事もあって嬉しくなってきました^m^まぁバルセロナの時同様の輝きが見れるかは分かりませんが、それでも1回は試合を観に行ってみようかな~w
さぁ皆さん、答え合わせの時間ですよ~♪考えは纏まりましたか?個人的には今回のお話はこの物語の核心にも関わる、今まで100話以上かけて撒いてきた小さな種を拾う必要もあったので大変でした(o-_-o)でもその努力のおかげで納得いくものが出来たと思っています♪もし事前にマリアンヌと同じ答えを導き出せたという方がいたら、その方には私から名探偵の称号をプレゼント致しましょうw
ではどうぞお楽しみ下さいませ~。
窓から朝日が白く差し込み、外では鳥が囀っている。
右大臣の所に遊びに行った後日のこと、マリアンヌは自室にて柔らかなベッドに顔からダイブしたまま考え耽っていた。
「う~む、我は紛争地帯への慰問。ロキは平和な場所への慰問」
あの後、帰って来てからすぐシグレに命じて我の行くバ・ラン地方、サンティエール。そしてロキの行くロクール地方、アミアンについて調べさせた。
シグレは優秀で次に日の朝、つまりさっき情報を持ってきた。
なんと優秀な男だ。
だがその優秀さと反比例するように、残念ならが知らされた内容は概ね我の不快度数を上げるに申し分ないものだった。
マリアンヌは枕に顔を埋めながら不満をぶちまける。
「ハァ~~嫌だな~嫌だな~~嫌だぁぁぁぁ~~誰か我の代わりに行けよ~」
サンティエールなる田舎都市はアトラス領の端にある紛争地帯だそうだ。
10年以上小競り合いがあった紛争地帯を無理矢理収めるためプルートが建てた都市。
つまりは先住民からしたら急に現れて税を取ったりするわけだから小競り合いが一気に紛争へ…。
また当初、武力をもって統制を行ったせいで周辺との関係が悪いのはさることながら、そこから軋轢、現在では完全な敵対関係、ゆえに紛争地帯。
「そんな恐ろしい場所に、目に入れても痛くない愛娘を護衛も無しに慰問になど行かせるなど正気の沙汰ではない」
どうやら我の想像以上に父上は怒っているようだ。
ちょっと騙されたぐらいで大人気ない奴だ。
「それに引き換えロキは…」
ロキが行くアミアンは我の行く場所より遠いらしいが、既に慰問に行く必要が無い場所。
理由は数年前にクルウェイが紛争を完全に沈静化させたからだそうだ。
温泉が有名らしい。
「安全そうだし、我がそっち行きたかったな~。温泉、いいな~」
まぁ我への嫌がらせで父上がやっているのだろうから、我がアミアンに行くのは無理だろうけど。
それでも行って風呂入って帰ってくるだけとはなんと甘美な響きだ。
我はどんな危険な目に合うか分からないのに…。
唯一、アミアンを我が嫌だと感じたのは我の行く場所よりも3倍は遠い、およそ片道15日はかかるという点ぐらいだろう。
「15日馬車に揺られ続けるのは無理だな。だが、ということは我行く場所は片道5日と計算できてしまう。5日か…遠いな、5日」
マリアンヌはもぞもぞと寝返りを打ちながら言った。
「嫌だな~~~」
今、超ブルーだ。
つい先ほどまでどうやって今回の慰問の話を回避してやろうか必死に考えたが、どうやらそれは難しそうという結論に行き着いた。
理由としては、父上がここまで我の行く場所を綿密に計画しているんだ、今回は逃げ切れるとは考えづらい。
それに我以外の皇族が全員行くのに、ここで我が当日行かなかったりすればプルート内外から不満が出てくる可能性もある。
一番嫌なのは父上を含めた皇族から弱腰と映る点、そしてそれは同時に皇族争いから脱落、などという最悪の事態もありえる。
だが今更、父上に頭を下げるなど死んでもしたくない。
というか誰にも頭なんて下げたくない。
下げるぐらいなら舌を噛んで死んでやる。
甘噛みで死んでやるからな!
つまり我は今回の慰問を回避、逃亡、部屋での鎖国という手段を取ることが出来ない。
「行くしかない、のか」
半ば諦めたような表情で、マリアンヌは身体をゴロリと半回転、息を1つ天井に向けて吐く。
そして暫しの間、現実逃避をするように寝たままボーと窓の外の方を眺めた。
窓の外では初夏の青々とした木々に鳥が2羽止まっていた。
自身が横たわる黒いシーツを握り締める。
シーツは肌触りが良く、触れば滑り落ちそうな程であった。
マリアンヌは覚悟を決めたようにムクリと身を起こすと、静かに、強い口調で言った。
「行くしかないなら、覚悟を決めるか」
ベッドの横に置いているグラスに手を伸ばて水を一気に飲むと、喉を通って体内に冷たい水が浸透していった。と、同時に考え方をシフトする。
”必要なのは、これから起こるであろう事態への予測と対策だ”
そしてマリアンヌは自身の思考の迷宮に入り始めた。
「行かねばならないなら、ちゃちゃっとサンティエールだったかに行って帰ってきたいところだが、そう簡単にいくとは考えづらい」
理由は父上である皇帝が何か裏で動いている兆候があるから。
それにこれは勘だが、今回はただの嫌がらせじゃない、父上は我を罠にはめようとしているような気がしてならない。
では具体的には何が起こるか?
が、問題だ。
我が何も知らずに父上から慰問が通告される日を迎えたと仮定して、まずロキはそれよりも先に慰問を知ることになる。
ロキはどう動く?
我ならどうする?
例えば我がロキなら、標的の行く場所に事前に罠を仕掛ける。
具体的にはカーナでも何でもいいから慰問先の群衆の中に忍ばせ、紛争に巻き込まれるようにして殺す。
なんと言っても標的は護衛がいないわけだからな。
「これで事故に見せかけて、簡単にそして自然に皇族の1人を殺せる。だが…」
あの馬鹿だぞ。
そんな深く考えるわけが無い。
だって考える頭を持っていないんだもん。
「もっと単純に、目の前にニンジンがある、飛びつく。それぐらいまで知能レベルを落として考えるんだ」
①ロキは行って帰ってくるだけ。
②マリアンヌは紛争地帯に行く。
この2つの条件だけを頭に入れてロキの取るであろう行動を予想する。
他は不必要だ、奴の頭では処理しきれないだろう。
マリアンヌは瞳を閉じて考えた。
「慰問の話を先に知ったロキがまず思うのは我に対して『ざまぁみろ』という感情だろう。そして一頻り笑い終えたら次に考えるのはこれをどうにかして利用できないかと思うはず」
自慢じゃないが今まで奴には苦汁というという苦汁をなめさせ続けた。
自尊心を傷つけれるだけ傷つけてきた自負もある。
ならば多少なりとも我に対しての怒りの感情が生まれていても不思議ではない。
まぁどこまで怒っているかは知らんけど。
そしてプライドが高い人間が負け続けた時に取る行動なんて1つしかない。
「報復だ、きっと勝負を仕掛けてくるだろうな」
そしておそらく勝負に俺が勝ったら何か1つ言うことをきけ、みたいな勝負を仕掛けてくる。
「奴に勝負事で負けたことなど無いからな」
勝てる勝負だけ真面目に取り組んできたマリアンヌはそこまで言うと、すぐロキが出すであろう答えを導き始めた。
「我と奴との慰問先の明確な差は平和と紛争という点だろう。自分は平和な所に行く、しかしマリアンヌは紛争地帯に行く。この情報を先に知っているというアドバンテージを生かすために奴はこう考えるはず”慰問先で何かを解決して帰って来るまでのスピードを競おう”と。ではここで言う解決とは何を指すか?決まっている、紛争の解決するまでの時間」
元々、ロキ以外は本当に現地で戦っている騎士達に激励するのが目的なわけだし、何かしらの問題を抱えている土地に行くのだ。
そう、ロキの行く場所以外は。
「おそらく奴は父上から慰問の話を我が聞く前に勝負を持ちかけてくるだろう。出来る限り必死に煽って、我が知らないと思い込んで、マリアンヌ勝負をしないか?とか言って」
嬉しそうな顔でマリアンヌが足をバタバタとさせるとベッドが軽く揺れた。
本当に馬鹿な奴だ。
今から勝負を持ちかけてくるロキの顔を想像するだけで笑いが止まらぬわ。
「精神的優位に立った人間ほど足元が覚束無くなる。特にロキの単細胞では情報を得た瞬間から勝ったと完全に確信し、もしかしたら負けるなどといった考えなどは思いつくまい。そして情報を知ってから無為に過ごす時間。愚かなロキにはピッタリの道化具合というわけだ」
ならばこの策を逆に利用すればロキを皇族争いから落とせ…
そこでマリアンヌは頭を大きく振った。
まるで自分自身を叱咤激励するように。
「いや、ダメだ。確かに何でも言うことを聞くなどの条件なら皇帝争いから脱落させるのは簡単、しかし折角得た情報、あの程度の小物を叩き落すことだけに使うなんてありえない。もっと上だ、もっと上の物を望むのだ、そう…もっと先を読んで」
そう考えると1つの疑問に行き着いた。
「そう言えば、なぜ父上はロキだけにこの情報を与えようとする? 単にファゴット際の1件を根に持っているのら我1人を紛争地帯に飛ばせばよい」
ロキに情報を伝えることで何がどう変わる?
何も変わらない。
まぁロキが我に対して何か策は練るだろうが、それは父上にしてみればどうでもいいことのはず。
じゃあ事前に伝えることによってロキが何か行動を起こすのを待っている?
しかし…
「しかし、これではまるでロキが皇帝になるのを父上が望んでいるようだ。ロキに自分の皇帝の座を継がせたいのか?」
いや、とマリアンヌは心の中で首をひねる。
本当にそうか?
ロキに継がせるぐらいならまだアールの方が幾分かマシ…いや、まぁ我以外の選択肢はないけど。
それでもロキよりはアールだ。
ロキは無い。
「見る目が無さ過ぎる、プルートが滅びるぞ」
では皇帝がそれだけ耄碌したという事か?
「確かに父上は既に60を越えている。視力や判断力に何かしらの支障が出てきたとしてもおかしくない。だがもしもそうではなくロキと父上が手を組んでいた場合は」
もしもそうだとら、やばいな。
最悪の事態だ。
ではロキと父上が組んで、何かしようとしている?
もしくは2人が今回だけ裏で手を組んでいて、共通の敵である我を陥れようとしている?
という可能性が…。
自分自身に問い掛けは、自分ですぐ否定した。
「いや、たぶんそれは無い。だってそれなら右大臣に”折をみて情報をロキに下ろせ”などとは言わない。最初から2人が繋がっているならわざわざ右大臣経由にする必要が無い、自分でロキに伝えればいい、無意味な伝言ゲームをする必要は無い」
そう言えば父上はファゴット際が終わってすぐに後に両大臣を呼びつけたわけでなく、呼びつけたのは一昨日。
いや、すでに3日前か…。
つまりファゴット際から1週間、父上は何も行動を起こさなかったことになる。
やったのは我とロキの慰問先の変更のみ。
マリアンヌは眉を顰める。
「そんなことがあるのか?」
いや、この一連のロキに対してのみ情報を与えるという行動には明確な意思が込められている。
そう…明確な敵意。
それに父はああ見えて相当に狡猾だ。
空白の1週間を、ただの1週間と考えてはいけない。
意味のある1週間と考えなければならない。
父上は考えたんだ、1週間かけて我に対する策を。
我とロキの慰問場所をそれとなく伝える、これだけでは指示が少なすぎる。
「という事は、父上はロキの行動パターンを読んだ上で情報を与えるという選択をした」
父上はロキの性格を読んでいる。
ロキがどう考えるかを読んだ上で情報をロキにだけ降ろそうとしている。
だが指示が少ないことからそこまで綿密な計画を練っているわけではない。
ある程度余裕を持たせたアバウトな計画だろう。
「腹が立った人間がその怒りを向ける先は自分自身か他者のどちらかに別れる。父上の性格を考えれば他者、というかこの場合、我だろう」
つまりどんなに関係の無さそうな事柄でも回りまわって、その牙は我に届くはず。
じゃあロキに情報を渡すのは隠された才能に父上が気付いて…。
って、そもそも隠せれるほどの才能などロキには無い。
「奴は無能の塊だ、存在ゴミだ、生きている価値すらも無い」
出来の悪い子ほど可愛いという言葉があるが…。
だが特別、父上がロキの事を気にっているとも思えない。
まぁロキは我ほど目をつけられているわけでもないが。
奴の場合、胡麻をすっているのが見え見えだからな。
「だが実際に父上は自分の後釜にロキを据えようとしている。そうでないとロキでなくアールに情報を与えたほうがより我を上手く罠にはめてくれるだろう。期待していないにも関わらず、そいつをあえて自分の後釜にしようとする理由」
現皇帝グローリー・ディ・ファンデシベルは頭が切れる。
元より、だからこそ我が生まれる前、戦乱の時代において、今よりも激化していた皇族争いを勝ち抜くことが出来た。
「そんな人間。貪欲で利己的、頭の切れる人間が無能だと分かっている、さして好きでもない人間を次の権力者にする理由」
広い部屋で1人、数十秒、考えるだけの時間が過ぎる。
やがて一瞬、動きがピタリと止まる。
マリアンヌは口元をそっと押さえた。
「傀儡か」
呟いた言葉はマリアンヌの頭の中にあるパズルをどんどん完成させていった。
そして最後のピースがカチャりとはまった時、胸の奥にあったモヤモヤがスーと晴れた。
マリアンヌは手を叩く。
「そういう事か、合点が行ったわ!だが、我も相当に馬鹿だったな、あの独善主義者の父上が王位を譲る時点で可能性の1つとして疑うべきであったのだから」
考えれば簡単な話だったんだ。
我でも同じ立場ならそうするだろう。
自分が王位を退いた後、隠居生活となるわけだが、後釜に座った人間が手に入れた権力を使って自分にどんな事をしてくるか分からない奴を新皇帝には絶対しない。
次の皇帝によっては自分がどんな目に合うかわからないのだから。
譲るのなら、自分に対して従順で危害を加えない人物。
もしくは危害を加えようにも無能で、実質の被害は無いに等しい人物。
マリアンヌはその言葉をゆっくり噛み締めるように言った。
「つまり我には死んでも王位を譲りたくないと。その分、ロキという人間なら、操りやすく言うこともきかせやすい」
そしてあの時。
王位を譲られると思って父上の前に赴いた時。
裏切られたと思って、すべてを失ったと思ったあの時に言われた言葉。
今、思い出しても腹が立つ言葉。
”おまえに我があとの王座を譲るつもりはない”
という父上の言葉には2つの意味があったんだ。
1つはそのまま女に継がせたくないという意味。
そして隠された2つ目は自分の保身を考えた時、マリアンヌという人間には王位は継がせることが出来ないという意味。
その2つを足した真実こそ『おまえに我があとの王座を譲るつもりはない』という言葉の真意。
マリアンヌはこめかみをそっと押さえると小声で呟く。
「国の繁栄や安寧よりも、自分の命、権力の維持が大切か」
思い返せば色々な事があった…。
次の皇帝になれないと絶望し。
もう一度奮起しようとし。
だがアンジェラに騙された。
絶食にも耐え、あんなに遠いダイアル城塞まで行った。
「だがそれもこれも紐解けば父上の野望と保身からきただけのものであり、あの時に我が王の間に割って入らなければ父はロキを次の皇帝に選ぶつもりだった」
怒りや苛立ち、腸が煮え返るかと思った。
だって父のあの一言から全てが始まったのだから。
だがそうはならなかった。
マリアンヌは悲しむわけでも怒るわけでもなく、薄い笑みを浮かべながら淡々と続けた。
「そして此度の父上の思いついた策は、ファゴット際での我に対しての怒りをぶつけつつ、以前からの自分が目論んでいた望みを成就させようとするもの。一兎だけ追ってると周囲には見せかけ、実は二兎を得る奇策。いやはや良き策だ、父上も中々の策士ではないか」
今、過去から現在に至るすべてのピースが埋まった。
全ての謎が解けた。
ならば怒る必要などあろうか。
悲しむ理由などあろうか。
喜べばいい。
誇ればいい。
少ないヒントから真実に辿り着いた自分の頭脳を。
マリアンヌの薄い笑みは破顔し、一気に大きく笑い声を上げる。
「ハッハッハ!アハハハハ!なるほど!傀儡か!あのボケ老人が!何が王座を譲るだ!最初からロキを傀儡にして自分が裏から操り続けるつもりだったのではないか!そりゃ~言うことを聞かない我には王位を譲りたくは無いわな!」
その後続いた言葉は自分でも驚くほど口は軽く、喜びは嬉嬉として声色に色彩を与えた。
「娘の命より自分とは結構、結構、大いに結構!!何よりも大切なのは自分!国?子供?そんなのはクソくらえだ!!自分が生きていればいくらでも国は再建できる、子供なんてまた作ればいい、醜悪で薄汚い人間という生物の極致のような考え方、それでこそ我が父に相応しいではないか!」
言葉の裏に見え隠れする本心。
どれだけ綺麗な言葉、厳かな言葉で取り繕おうが、裏では欲望まみれ。
そう、人間とは本来自分のことだけしか考えない最低の生き物なのだから。
でも…。
だからこそ人間というのは面白い!
「勝って勝って勝ち続けて皇帝にまで上り詰めた人間、老いて尚、尽きることのない欲望を身に宿している人間。いいだろう!ロキやアール、その他劣悪種共では物足りなかった頃だったのだ、どちらがより上手くロキを操ることが出来るか勝負してやろうではないか。父上…いや」
マリアンヌは天蓋から垂れ下がる薄い布に手を伸ばすと力強く払いのけ、ベッドから足を下ろした。そして窓に近寄る。
その視線の先、窓の奥に見えるのは王の間のある城の外観。
ギラギラした瞳でマリアンヌは言った。
「プルート第6代皇帝、グローリー・ディ・ファンデシベル」
『貴様は我に勝てるかな?』
閲覧ありがとうございました(^^♪どうですか?当たりましたか?
予想が当たった皆さんも、当たらなかった皆さんも、少しでも楽しんでもらえたなら幸いです(*´∀`*)
次回ですが、ちょっと悩んでいます(><)今回で3ヶ月前が終わったのですが、このまま2ヶ月前、1ヶ月前と続けるか、一度戻して、ひと段落して2&1ヶ月前といくか……う~~ん`/(*-_-*)ヽコマッタァ
ではまた次回お会いしましょう~♪
皆さん!聞いて下さい!(◎o◎)!
また私の身に不思議な出来事が起こったのです!
それは先日の事です。
仕事で使っている車が結構古くなってガタがきたこともあり、新しく買い替えることになったのですが、私がお金を払う事にしたのです。どうせお金の使い道も特に無かったしw
で、当日お金を払いに私は銀行に行って父親と一緒にお店に行きました。
私はそれまで一度もトヨタのお店には行ってなかったので、ディーラーさんと私はこれが初見になります。
父が説明した後、お金を払う私、そして一言も言葉を発さないまま新車で帰ろうとしたら、ディーラーの男性は言いました。
「あっ!少しだけお待ち頂いてもよろしいでしょうか?今、店長が外に出てるんですが、ご購入頂いたお客様には直接、店長がお礼を言いたいとの事なので、大変申し訳ないのですが10分ほどお待ち頂いてもよろしいでしょうか?お飲み物などお好きに飲んでいただいて結構なので」
私と父は特にこの後に予定も無かったし、了承。好きな飲み物を貰ってテレビを観ながら店長を待っていました。そしてなぜか椅子に座るディーラーさん(-_-;)
「それにしてもお金を代わりに払うって凄いですね!」
明からに私の方を見て言ってきたので無視する事もできず、めんどくさそうに私は答えました。
「別に趣味ゲームとかしか無いんで、金の使い道無いだけなんで」
「いやいやいや、まだお若いのに、凄いですよ!」
「はぁ、そうですか」
「因みに今、息子さんは車はお持ちなんでしょうか?」
「いや、前は持ってたんですけど、使い道無いんで売りました。俺の人生には要らないかなと思ったんで」
その時です、ディーラーさんの目がピカー!(☆_☆)ってなったのは。。
まるで次の獲物を見付けたハイエナのように彼は言いました。
「いや、使い道なんて色々ありますよ♪息子さんカッコイイし彼女とかと乗ったらいいですよ!」
喧嘩売ってんのか?( -_.)?
俺の顔の何処にカッコイイ要素があるのさ?
と思いましたが、これがこの人の仕事なのだと割り切った私はこう言いました。
「いや、僕ブサイクなんで、彼女とかいないんで」
「そんな事ないですよ!女の子の見る目が無いだけですよ!車で外とか出かけたらすぐ彼女出来ますよ!なんか気になる車とかありませんか?」
「いや、特には」
「いくつかオススメはあるんですけど、やっぱりカッコイイ車とかの方がお友達にも自慢できると思うんですよね」
しつこいな…。
と思いながら私はお茶を一口飲んで、紙コップを机に置くと言いました。
「僕、彼女以前に友達も1人もいないんで自慢する相手がいません」
その発言にディーラーさんは目を丸くしてこう答えました。
「えっ!あ、、ああ」
このあと店長が来るまで10分間、私、父親、ディーラーさん、この三者は無言でした。
平日の昼間で他の客も居なかった事もあり、聞こえるのはテレビの音のみ。
ひるおびの森さんの天気予報がやけに大きく聞こえました(T_T)
てっきり「じゃあ一緒に友達も作れば良いじゃないですか♪」とか言ってくると思って身構えていたのに……( ,,`・ ω´・)ンンン?
今まで獲物を狙うハイエナのようだったのに、なぜ急に無言になってしまったのか……(?_?)
まったくもって不思議です。




