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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第6章】 3日物語(裏)

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30 3日目 - 午後(12)

クリックありがとうございますm(_ _ )m学校給食が嫌いすぎて、学生時代(小、中)はほとんど給食を食べなかったひとりぼっちの桜ですw

どれぐらいの量かというと…皆さん手を出してみてください。そしてその手を広げて親指と人差し指をくっ付けてちょうどOKマークにしてみて下さい。それ!!(゜д゜)っソレダッ!! 今、親指と人差し指で〇(丸)が作られているはずです。その〇の大きさぐらいの量が、私の給食の食べていた量でした……凄いでしょw?もう口に合わな過ぎて(乂´д`)ごはんに牛乳なんて意味不明だしねw


それでは今回のお話もどうぞお楽しみ下さいませ~♪



 血相を変えて扉に駆け寄るファルヴィ。


「どうした!?ファルヴィ!」

「ファルヴィ君!?」

「おい!お前、ちょ!何処に行くんだ!?」


 ファルヴィは鋭い声で断言する。


「いた!!」


 他3人の声が揃う。


「「「何が??」」」


「うるさいお前ら!ちょっと黙ってろ!」


 背後から飛んでくる仲間の言葉をさえぎって、殴るように扉を押し開ける。

 バンッ!という音を立てて開く扉。

 すかさず足を前へ、するとそこは


 闇だった


「っ!」


 ファルヴィは得物を狙うような目で視線を巡らす、光が届かないロビー全体を必死に。

 だが…。


「クソッ!」


 急に明るいところから薄暗い空間に行ったことで目が慣れていない。

 おそらく目が暗闇に適するまで数秒から数十秒かかるだろう。

 いつもなら気にしない時間、しかし自分達の命運を握った人間が今、全力で逃げている状況で数秒。


「待てるわけが無いな、うん」


 だから即、ファルヴィは視線を下ろして目を閉じた。

 そして全神経を研ぎ澄ます。

 しかし


「気配が…無い?」


 まるで影に溶け込んだように気配が掴めなかった。

 今度は耳を澄ます。


「音も無い」


 再び目を開ける。


「まさか逃げたと見せかけて、この近くに隠れているってことは…?」


 背後から差し込む光に反射するように目の前のホコリが立っていた。

 それを見たファルヴィは自分で言い出した言葉を自ら否定する。


「いや、近くに隠れているわけじゃない」


 全てが不確かな状況でも、それでもファルヴィは確信する。


「やっぱりさっきまでここ居たな。そして逃げているな、今この瞬間も、うん」


 気配を完全に消して、足音を最小限に留めながら逃げる。

 簡単な事ではないだろう。

 長年に渡って修行しないと身に付かない技術だ。

 センスも問われるだろう。


「このオイラに悟られないで、逃げてるなんて」


 気配をさぐるのは得意なほうだという自負はある。

 4人の中でという小さな枠組みではなく、プルートの全騎士と競ったって上位にいるだけの自信。

 そしてこの建物は音の通りが凄く良い、例えば足音を殺して歩く小動物がいたとしてもすぐにその居場所を特定することが出来るだろう。


 だがそれがどういう事か?

 現在、人間のしかも子供の気配が全く掴めない。


「姉に依存しているだけの存在だと思っていたが」


 自分が見た姉の後ろに隠れるようにしていた妹の姿と、現在の状況が一致しない。

 森の中で獣を狩っている時ですらもうちっと気配があるぞ…と、ファルヴィは頭を掻く。


「まったく可愛げの無い姉妹だな、うん」


 そして小さい身体いっぱいに空気を吸い込んだ。


「おい妹!出て来い!姉がどうなってもいいのか!!!」


 …………

 ………

 ……


 大声だけが建物内を虚しく反響した。

 ファルヴィは小さく舌を打つ。


「チッ、出てこないか」


 当たり前といえば当たり前。

 妹がここでオイラたちの前に出てくるということは、自分の命は元より姉の命も無くなることに直結する選択。

 少なくともオイラならそんな馬鹿な事はしないだろう。

 人質の事を考えるならこその選択、絶対に出てこない。


「姉と違って利口だな、もう正面玄関から外に出たか」


 ファルヴィは視線を真っ直ぐと前へ、遠い先、自らが閉められた扉の隙間から薄っすらと光が漏れ出ていた。


 いや、流石にそれはありえないか…。

 オイラは視線を感じてすぐこの扉を開けた、もしも正面玄関から外に出たなら、正面の扉を開けた時に逃げている後ろ姿が見えたはず。

 それにオイラはこの建物に入って来た時に外の南京錠なんきんじょうを内側に付け替えてる。

 急いで走って南京錠を外して、外へ。


「1分はかかるな、うん」


 真っ直ぐにくり貫かれた廊下に目をやりながらファルヴィは更に考える。


「オイラの勘だと妹は2階にいる。あの用心深そうに姉の後ろに隠れていた妹がこの真っ直ぐな廊下を馬鹿正直に走るような性格には思えない、だから2階の客室のどれかの部屋へ、で、そこから飛び降りて建物外へ逃げるつもりだと思う…んだが」


 でも未だ正面玄関までの通路脇にある部屋に入った可能性もある。

 そもそも姉妹が何処からここに入ったのかも分かってない。

 仲間3人の命がかかっている状況で、勘を頼りに決め付けるのは恐いな。


 ファルヴィは振り返ると仲間達に向かってロビーの方を指差した。


「今から妹を全員で探すぞ」


 3人は順々に頷いた。


「ファルヴィ君、探すのはいいけど本当にいるんだろうね?」

「絶対いる」

「ならいいけどさ」


 その時、ファルヴィは足に違和感を感じた。


「ん?」


 視線を下ろす。

 するとそこには顔も身体もアザだらけのモルドレッドがいた。


「………」


 最早、言葉は無い。

 いや、もう喋るだけの力が残ってないのだ。

 彼女はナメクジのように地面をってファルヴィの足にしがみついていた。


「じゃまだ」


 ファルヴィに足に絡まったボロ雑巾を足で剥がし落とすようにモルドレッドの頭に目掛けて振り下ろす。

 そして自身の苛立ちを払拭するように笑う。


「ははは、守りきれると思ってるのか?」


 力の失せた声で最後にモルドレッドは言った。


「逃げろ…ライオ」


 そしてそのままモルドレッドは意識を失った。


「じゃあ探すぞ、オイラは2階、お前らは1階。念のために魔道具は持っておけよ」

「おい、姉の方はどうする?」


 ラムゼスが抜き出したナイフをモルドレッドの首に突き立てながら問う。

 ファルヴィが目を細め悩む、それを見てスレインが瞬時に頭を回転させた。


「まだ殺すな、妹の事もあるから利用価値があるかもしれない、でも御前試合までは時間が無い、ラムゼス以外で探すぞ。探す場所はさっきファルヴィが言った通り、ファルヴィが2階、俺とクロトが1階だ」

「俺以外って、俺はいいのかよ?」

「お前は姉の方を見てろ」

「気失ってるぞ、柱にでも縛り付けてりゃ問題ねぇだろうが」

「念のためだ、もうこれ以上の失態は防ぎたい。もう俺の胃が持たない」

「というかスレインよ~、外に逃げられた場合はどうする?その場で殺すのか?」

「馬鹿を言うなファルヴィ!人に見られたらどうするんだ!?ムンガルの部下にでも見られたら言い訳できないぞ、その場合はそっと拉致って」

「そっとって…」


 だが追い詰められている状況で一切焦らない人物がいた。


「僕1人で十分だよ、それにすぐ終わる。全員ここに居なよ」


 クロトだった。

 彼は何よりも大事にしている自身の築き上げた名声を失うかもしれないこの状況でも涼しい顔をしていた。


 そして彼は唱える。

 その手に付けられた黄金の篭手こてを装備して。


「僕に従いし16の軍勢よ―」



閲覧ありがとうございました(人´∀`).☆.


因みにクロトが魔道具を発動する時に「僕に従いし16の軍勢」と言いますが(唱える必要は特にありませんw念じるだけでOK)、皆さん16という総人数を考えると『僕に従いし16の騎士』と言ったほうが正解だと思いませんか?私は思いますwではなぜ『軍勢』と書いたかというと、クロトは物事を大げさに誇張する悪癖があります、だからここは騎士、兵士、という単語ではなく『軍勢』と書く事にしたわけです(^^)


ではまた次回お会いしましょう(@^^)/~~




私、初めて後書で本当に後書きっぽい事を書いた気がするなw

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