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23 3日目 - 午後(5)

クリックありがとうございます(^^)パンが無ければポテチを食べればいいじゃな~い♪( っ^ ω^)っ

やぁ!昨日ぶりですね♪ひとりぼっちの桜ですw

いや~朝晩寒くなりましたね、朝は寒くて布団から出れませんよ(>_<)


さて今回のお話は……すいません(><)これ以上悪ふざけが過ぎると怒られちゃいますね(汗)

大丈夫ですよ、新作です♪皆さんは「死に戻り」してませんよ(^^)

ではどうぞご覧ください♪



 姉は開口一番言った。


「よし!弟子として師匠に優勝祝いを渡しに行こう!」


 は?


「えっ?何か買ってたの?」

「いや、今から。ってことで行くぞ、ライオネル」

「ちょっと待って、お姉ちゃん!」


 迷い無く立ち上がろうとする姉の手を引っ張ってもう一度座らせる。

 とりあえず、一度落ち着いてもらおう。


「何処に行こうとしてるの」

「表通り」

「今から買って控え室に持っていくのは時間が足らないって」

「まだ午後まで結構時間あるし、大丈夫だろ。それと控え室は誰も入れないから控え室には行かないぞ」

「じゃあ意味無いじゃ」


 と言いかけたわたしに姉は


「午後の試合まで、まだ結構あるじゃんか?」

「あ、うん、そうだね」

「昼飯食うんじゃないかと思うんだよ」

「だからそれを控え室で食べるんじゃ…」

「オレだったら昼ぐらいは仲の良い連中と気兼ねなく食べたいと思うんだよな、控え室だとどんなお偉いさんが来るか分かんないだろ」


 仲が良いって…。

 わたしはさっきの試合を見ていなかったのかと、眉をひそめる。


「あのさ、お姉ちゃん。仲が良いって、あの4人の事を言ってるんだろうけど、ラムゼスさん以外みんな負けたわけだし、優勝した人の顔なんて見たくないんじゃないの?ご飯を一緒になんて無理じゃない?」

「そこは男の友情的なやつがあるから大丈夫だろ」


 あるの? そんなの?

 わたしなら絶対無理だけど。


「じゃあ控え室以外の場所ってどこか心当たりでもあるの?」

「たぶんあのボロっちい宿屋跡じゃないかと思うんだよな、あそこって貴族街にあるからここから結構近いし。つか、そもそもオレたちが知っている場所ってあそこぐらいしかないからあそこじゃなかったらそこでゲームオーバーだ」

「最初に出会った酒場は?」

「ああいう店って今日は店を閉めて屋台とかやってるだろ、それにもし開いていたとしてもあんな目立つ場所を歩いたら人が集まってきて飯どころじゃないから、師匠たちは行かないと思うぜ」


 今日はやたらたぶんとか多いな。

 確定じゃないなら誘わないでよ。


「じゃあ、まぁそこはいいとして、あの宿屋さん?的な場所にいなかったら?」


 その問いに姉は呆気らかんと答えた。


「そん時は午後の試合が始まる前に帰ってこりゃいいじゃん」


 なんて事を言いやがった。

 そしてこちらの都合なんてお構いなしに、決まりだ!、とばかりに姉は動き出す。


 思い立ったが吉日ならぬ、思い立ったが即行動。

 この最早、動物のような姉の行動理念、習性はきっと今後も何を言っても変わらないんだろうな。

 これ以上、異議申し立てをした所で姉の決定をくつがえすことは出来ないだろう。

 わたしはいつものように姉の後を黙って付いていくことにした。


              ×           ×


 朝、アリーナへ行く時は自宅から最短コースを駆けたため知ることは無かったが、皇族の人たちが住んでいる城、遠くに見えるその城壁からアリーナへ真っ直ぐ続く道は人が溢れかえっていた。


「人が多すぎる…」


 表通りにはズラーと色々な種類の屋台が並び、どのお店も盛況を表すように活気付いていた。

 様々な食べ物の焼けるにおいや、甘い焼き菓子のにおい、子供たちが喜びそうな当て物類の店。

 まるでパラダイスだ!と、思う訳も無く、楽しそうに騒ぐ人々の活気に当てられたわたしは呟く。


「うぅぅ、気持ち悪い」


 アリーナの時よりも密集率が高いからだろうか、人酔いしそうです。

 てか酔いました、今にも吐きそうです。


「う~ん、おかしいな」


 人ごみを巧みに避けて進む姉。

 靴底が軽快に石畳を叩く。

 めぼしい店はまだ見つかってない。


 一方。


「あっ、ごめんなさい。あっ!すいません」


 結構、がっつり人に当たりながら付いていくわたし。

 歩みを止めずに数歩先を歩く姉に質問を投げかける。


「ねぇ!お姉ちゃん、どんな物を買うつもりなの!?」


 どうせ決まって無いんでしょ?

 と思っていたが、姉からは即回答が返ってきた。


「そりゃ花だろ、優勝記念だから。基本贈り物は相当親しくない限り、使って無くなるものの方がいいだろうし、食べ物は好き嫌いが別れるだろ」


 あ~なるほど。

 姉にしては女性らしいチョイスだ…いや、気が利く姉なら当然か。

 母譲りの機転に感心しながら、わたしは自分なら今通り過ぎた所で売っていたイカの姿焼きを選ぶだろうと唾を飲み込んだ。


 ………

 ……


「確かこの辺りに店があったはずなんだけど」

「痛いよぉ~しかもさっき、当たった人は睨んできたよぉ、謝ったのに…」


 泣き言を並べるわたしに姉は振り向く事無くお店を探す。

 そしてわたしたちは花がたくさん飾っているお洒落な外観のお店に辿り着いた。


「くそ~屋台がじゃまで分からなくて…おっ!あった!お前、ちょっとここで待ってろよ。オレ買ってくるから」

「えっ!?」


 扉を開け、店内へ行ってしまった姉。


「嘘…でしょ?」


 ポツーンと店の前で残されたわたしは。


「えっと…どうしよ、あっ!ごめんなさい、今すぐ退きます!」


 人の流れを避けるように、店のドア横、屋台の隣に身を寄せた。

 何の花かは分からないけど、綺麗なベージュ色の花の鉢植えの前でしゃがむ。

 かすかに花の香りが鼻をくすぐる。


「もう花になりたいです」


 すると少しして馬に乗った騎士の人が大声で叫んだ。


「お前達、道を開けろ!今からここを馬車が通る!!!」


 道の真ん中を空けるように命令してくる騎士の人たち。

 祭りを楽しんでいた人たちは半ば強制的に道脇に追いらられていく。

 目の前に迫ってくる人の壁。


「えっ!?」


 恐い!恐い!恐い!


 しゃがみ込んだわたしは制止するように両手を顔の前でクロスさせる。

 目の前に迫ってくる人の壁。

 そして肉の壁はわたしの数十センチ先で止まった。


「よ、よかった」


 しゃがんだまま首だけを持ち上げると人ごみの間から、大きな馬車が薄っすらと見えたような。

 程なくして馬車の止まる音と土煙が見えた。


 あれがさっきの騎士の人が言った馬車だろう。

 何処かの貴族の人が乗っているのだろうか?


「非常識だな~他人の迷惑考えろよ」


 腕で足を抱え込むようにしてわたしは呟く。


 それにしても、こんな所に馬車で来るなんてどんな偉い人なんだろ?

 わたしも家族で外出する時たまに使うけど。

 あれ?でも


「今日ってこの辺り馬車は通行禁止だったはずじゃ…」


 なんて事を言いながらも、「もういいや、疲れた」って目をつぶって数分間。

 周囲の喧騒けんそうを聞き流し、色んな事を考えた。


 何でわたしは今日も付いてきちゃったんだろう?

 いつも自分勝手に傍若無人ぼうじゃくぶじんな姉は、こっちの事情もお構いなし。

 一時は憧れた存在は今、けむたいだけの存在になりつつある。

 この感情が自己の否定から来ているのかは分からない。

 ただデリカシーの無い姉に嫌気がさしてしまっただけなのか。


 あんなふうになりたい、でもなりたくない。

 どうしたいんだ自分は?


 でも1つだけ分かってることがある。

 わたしにも


「わたしにも力があれば…」


 そんな事を呟いたときだった。。


「お嬢さん、、お嬢さん!そろそろ決まったかい?」


 という声が聞こえてきた。

 声に反応して頭のスイッチを入れて目を開ける。


「ん?」


 どれぐらい目を瞑っていたのだろう。

 気が付くと横、屋台の前にメイド服の女の人が立っていた。


 いや、屋台の前に人がいるのは普通だし、祭りの日だから当たり前なんだけど。

 そのお店は子供たちを客としているお面屋だったのだ。


 お面屋にいるのは基本こどもと相場は決まっている。

 でもその女の人は数多くの子供達を押し退けるようにして、堂々とどれにしようか悩んでいた。 

 そして店主のおじさんの問い掛けに不満そうに口を開く。


「ちょっと、話しかけないで下さい。今、真剣に悩んでいるので」


 そう、、”赤い髪”をしたその女の人はそう言ったのだ。



閲覧ありがとうございました(。>∀<。)

楽しくなってきましたね(^w^)まぁ書いている本人だけかもしれませんがw

ではまた次回お会いしましょう(^^)/~~~

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