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10 1日目 - 午後(4)

クリックありがとうございますm(_ _ )m

急に涼しくなって幸せを噛み締めているひとりぼっちの桜ですw

いや~暑いのは苦手ズラ~w(*^_^*)


では今回のお話をどうぞ~♪



 どれぐらい歩いたんだろう?

 目的の無い歩行訓練、わたしが騎士学校でよく疑問に思ったやつに似ている。

 空はすっかり茜色に染まり、雲はわたしの気持ちも知らずに気持ちよさそうに泳いでいた。


「どうするの、お姉ちゃん?」


 そろそろ姉の怒りも一段落した頃だろう、デレスティ先生に水を浴びせてから結構時間経ったし。そう思っていつものように問いかけた。

 きっと帰って来る言葉はわたしには予想もつかない前のめりな何かだと思って問いかけたんだ。


 でも返って来た言葉は


「…わかんねぇ、どうしたらいいのか、わかんねぇ」

「へ?」


 初めてだった、姉が弱音を吐くところを見るのは。

 そして正直びっくりした。

 この人は何でも出来る人だと思っていたから。


 聞き間違いか?

 そう自分の耳を疑った。

 だから確認の意味も込めて改めて姉を顔を見た。


 するとその表情は12年間わたしが見てきた自信に満ち溢れたものとは正反対。その顔は心労で疲れ切り、何度も乱暴にいたからだろう髪はいつも以上に掻き乱れ、目はそれでも必死に足掻いている、でも今にも折れそうな、そんな目だった。


 聞き間違いじゃなかったん…だ。


「家、帰って、、謝る?」

「はぁ?」

「ご、ごめんなさい!で、でも」


 わたしはいつものようにうつむく、そして自身のつま先に語りかけるように言った。


「それしか無くない?」


 母譲りの姉の世渡り術ならあるいはと思っていたけど、さっき最後の頼みの綱だったデレスティ先生の頭に水をぶっかけてしまった。

 これではもうわたしたち2人に味方してくれる人はこのプルートでは1人もいない。

 ならわたしたちに出来る事なんて何もない。

 それがわたしの結論。


「今ならお父さんもすぐに許してくれるよ、ね?」


 返事は返って来なかった。

 その後再び姉は歩き出した。

 だからわたしは付いていくことしか出来なかった、せめて早くお姉ちゃんが諦めてくれるのを祈りながら…。


 ………

 ……

 …


 気のせいだろうか、それとも偏見だろうか、ガラの悪そうな人の比率も増えた気がする。


 姉の背中を見ながら付いて行く事1時間ほど、気が付くと貴族街からかなり遠のいた城下町まで来ていた。

 幅の広い道をまるで洪水のように流れていく人々。


 貴族街にはあまり見られない出店の数々、雰囲気だけでも楽しめるけど、それらの出店から来るおいしそうなにおいに身体を引っ張られそうになります。

 わたしたちと同じぐらいの子供も楽しそうに走り回っている。


「あ~、美味しそうな良いにおい」


 この出店の数は今朝のお父さんが帰ってきた時のパレードの余韻よいんかな?

 確か、明後日お父さんとお姉ちゃんが好きな格闘大会のパレードもあったような?

 それともそれとも、お祭りだろうか?それならうれしいな、お祭り行きたいな。

 でも行くんだとしたら恐いからお姉ちゃんに付いて来てもらおう。


 そんな事を延々と夢想むそうしていると姉は急に足を止めた。

 目の前の急停止に姉の背中にぶつかりそうになる。


「どうしたの?」

「………」

「あの、お姉ちゃん」


 姉の視線の先には4人組みの若い騎士が歩いていた。

 どこかで見たことがあるような気がする4人。


 お兄さんたちはただの若い騎士というには違和感があった。

 まず身に纏っている服、この辺り城下町にいる騎士とは思えないほど上質な服。それは身に付けた指輪などの装飾品、履物、頭の先から爪先つまさきまでに徹していた。

 腰に差した剣も一介の騎士が持つにはあまりにも美麗過ぎる。

 わたしたちと同じ貴族街の人かな…


 周囲はお祭り騒ぎなのにも関わらず、その4人はまるで地面に落ちたコインを探しているかのような俯いて歩いていた。

 トボトボ、そんな擬音がピッタリ。


 ライオネルは思った。

 騎士学校に向かうために家を出る時の自分と重なるな、と。


「お姉ちゃんあの人たちってさ…?」


 首を横にすると信じられないものを見たと言わんばかりに口をあんぐりと開けて立ち止まる姉。

 その表情は、そう、まるでお化けでもみたような、そんな顔。


 4人組のお兄さんは酒場に入っていく、それを見終わると悩み苦しんでいた姉の眉がパッと晴れた。

 そしてわたしに向かって声を荒げた。


「すげぇ!本物だ!」


 何が?


「ライオネル!今日はツイてるぞ!!」


 今日1日を振り返ってどうしてそんな感想が出てくるのか不思議でならない。

 わたしの手をとってブンブンと嬉しそうに振り回す姉。

 姉が何でそんなに興奮しているか分からないが、とりあえず冷静に。


「たぶんだけどそれは勘違いだと思う…の、帰ってお父さんに謝ろう」

「あの4人知らねぇのかよ!ライオネル!」


 はい、聞いてませんね。


「え…っと知らない、かな。有名な人?」

「バカ!明後日のファゴット際の決勝で戦う4人だよ!」

「へぇ、、で、有名なの?」

「有名だよ!世界中の人間全員知ってるぐらい!」


 それは言いすぎだと思うんだけど。

 現にわたしは知らないし…。


「お姉ちゃんそんな事よりもさこれからどうするか考えようよ」

「これから?」

「うん、もうどうしようもないじゃ…ない?」


「これからか…」


 そう言うとまた黙り込む姉。

 時折出てくる言葉は「でもな…どうしたもんか」だけ。


 そして10分ほど経った頃だろうか


「ライオネル!良いこと思いついた!」


 と、言ったのであった。


「え、な、何を思いついたの?」


 まったく良い予感がしなかった。

 長年、この破天荒はてんこうな姉と寝食しんしょくを共にしてきたわたしは心の中で「家に帰りたい」と呟いく、その瞬間であった。


「あの4人が入ったのってあの店だったよな?」

「あ、うん」

「ちょっと行って来るわ」

「え?あそこお酒飲む所だよ、わたしたちみたいな子供は入っちゃダメな所だよ」

「おう、だからお前はここで待ってろ」


 駆け出す姉、その足は迷う事無く酒場に入っていく。


「ちょっと待って!お姉ちゃん!1人にしないで!」


 こんな右も左も分からない所に1人でほっとかされたら堪ったもんじゃない。

 わたしは命綱を掴むように足を大きく前に出した。


 そして姉に遅れること3秒ほど、まるでお化けの鳴き声のようなきしむ木の押し扉を押し開けた。


「っ!?」


 入った瞬間、酒の匂いが鼻孔を通じて頭がクラクラした。

 くさい、鼻が潰れそう。

 これ以上このにおいを嗅いでいるときっと倒れる。


 お姉ちゃんはどこに?


 周囲を見渡す。

 数多くの丸テーブルに座るのは恐い男の人たち。

 全般的に筋肉隆々(きんにくりゅうりゅう)で男くさいにおいに濃いヒゲ、浴びるように飲むお酒、わたしが近づける要素が1つも無い。


 彼らは歓談しながらお酒を飲んでいた。

 そして同時に突然入って来た女の子に対しての強烈な視線。

 その日、わたしは猛獣のおりの中に置かれた肉片にくへんの気持ちが分かった。


「さっきの譲ちゃんの友達か?」

「えっ、あ、は、はい」


 いいえ、姉妹です。

 顔を見たら分かりますよね?

 一卵性双生児だと分かりますよね?

 目が悪いんですか?


 何てこととても言えそうな空気はありません。

 ただ恐く、そしてなんて居心地の悪い空間なのだろう。

 それだけです。


 早く姉を探さないと、そう思い必死に周囲を見渡すと高圧的な声が飛び込んできた。


「お友達はあそこだぞ」


 方向を指さすごつい指を視線で追うとその先には姉はお酒や料理を腕いっぱいに抱えるようにしている恰幅の良いおばさんと話をしていた。

 どうやら雰囲気からしてあのおばさんはこの店の女将さんのようだ。


 わたしは教えてくれたおどろおどろしい人たちに一礼、横を通り抜け、姉の近くまで行く。

 するとちょうど会話は佳境かきょうに差し掛かっていた。


「てことは4人は上にいるってわけだな」

「ああそうだけど、あんたみたいな子供がうちのお得意様に何の用だってんだい?」

「あんたには関係ねぇよ」

「ちょっとあんた!2階はダメだって!」


 女将さんに先ほどの4人の事を半ば強引に聞き出したであろう姉、女将さんの制止も聞かずに一気に脇の階段を駆け上がる。

 わたしはというとこんな酒場なんて来た事なんてなくて、ツンとしたお酒の香りに眉をひそめ口元を押さえながらも、周囲の恐そうな大人たちから逃げるように姉を追いかける為に階段を昇った、、半泣きで。


「待って!お姉ちゃん!」


 肩で息をしながら少し長い階段を昇り終える。

 行き着いた先はとてもひらけた空間であった。

 下の階に比べると圧倒的に酒のにおいが少なく空気が美味しい、とても綺麗、そして何より1階と同じぐらい広い。

 しかしそんな空間にあるのは大きめの丸テーブルが1つ、陣取るのはたった4つの人影。


 姉は大声で言った。


「ラムゼスさん、弟子にしてください!!」

「ふぇっ!?」


 思わず素っ頓狂な声が漏れてしまった。

 予期せぬ発言に口をあんぐりと開いた目の前の4人のお兄さん同様、わたしも同調するように口を開けるしかない。


 今ばかりは姉に対してこう思っても許されるだろうか。


”何言ってんだ、こいつ?”



閲覧ありがとうございましたO(-人-)O アリガタヤ・・


遂に両視点で姉妹と4人が出会いましたねw

次からは完全?に姉妹ライオネルの視点になる予定なのですが、時には4人の視点も入れて味に変化をもたらせられればいいな~と思ってます^^;

では、また次回お会いしましょう(^〇^♪




皆さん…やりましたよ(TーT)


ルナたんゲットしましたよ!

40連でやってやりました!確立計算したらSRが当たった後におよそ8%、引き当ててやりましたよ!(>_<)v!

ユーチューブでは爆死した人が数多く動画をあげていますが、何とかひとりぼっちの桜は生き残ったw

で、使ってみたんですけど…こいつはヤバイですねw

これからの投手育成では必須級かもです、本当に当たってよかった~-(´∀`*)ホッ

まぁパワーストーンは100個ぐらいになっちゃったけどw全然オッケーなり~♪♪(/゜∇゜)/゜ ∇゜)o

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