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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第6章】 3日物語(裏)

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06 1日目 - 午前(2)

[壁..) チラッ … 壁|]_・。)ソォーッ … ∑(〃゜ o ゜〃) ハッ!! … [壁])≡サッ!!


壁] ω・)ヒョコ

こ、こんにんちは、ひとりぼっちの桜です。さ、3ヶ月ぶりですね、はは……えっと、じゃあ…えっとぉ…今回のお話をどうぞ(;¬∀¬)ハハハ…



 ちょうど2人の姉妹が当ても無く町を放浪していた頃。


 AM.10:00


「あ~緊張する」

「午後からでしたよね?」

「ああ」

「魔道具を持っていくんでしたよね?」

「ああ」

「はは、お前らさっきからずっと同じ言葉を繰り返してるな」


 いつもの酒場で3人の若獅子、ラムゼス、ファルヴィ、クロト、は2階の席で空のグラスを握ったまま天を仰いでいた。

 まぁ天といっても天井なのだが…。


 眼鏡の奥のうつろな目。

 声、外見、立居振舞たちいふるまい、は、賢そうなクロトはポツリと呟いた。


「まさか八百長の件、バレるなんて事ないですよね」


 その発言にラムゼスとファルヴィの動きが止まる。

 脳裏を掠めるのは「バレたら終わり」という不安。

 そして聞こえる生唾を飲む『ゴクリ』という大きな音。


 一時的に止まる空気、しかし次の瞬間、ファルヴィはいつもの太陽が差したカラッとした声で空笑からわらった。


「ははは、バレてたならとっくの昔にオイラたちは殺されてるよ。罪状はそうだなぁ~皇帝に対する不敬罪、かな」

「じゃあそれが行われていないって事は私達は」

「そうさな、、とりあえずスレインの立てたこの計画は上手くいっているって事になるな」


 慌てふためくクロトを尻目にファルヴィ。


「今、トイレから出てこないスレインもそうだけさ、今から緊張してたら身が持たないぞぉ~」


 情けない、情けない♪と、リズミカルに爪で木製のテーブルを叩く。

 そして続ける。


「そもそも今さら慌てふためいた所でどうにもならないんだから、普段どおりしておけよ、普段どおりに午後から皇帝陛下に会いに行く。合言葉はスマ~イル」


 長ったらしい溜め息を繰り返す友人2人にマシュマロカットの友人は満面の笑みを向けた。


「それに、もしバレたとしてもラムゼス、お前がクルウェイ大将軍に勝てるぐらい強くなればうやむやに出来る」

「俺じゃクルウェイには勝てないぞ」

「ははは、いつも強気なラムゼスにしてはずいぶん弱気じゃないの? 出会った当時は何度もクルウェイに挑んでいたってのに」

「うるせぇ!いつか勝つ!」


 いつか?、そのラムゼスの咄嗟に出た発言を笑うファルヴィ。

 そして「ラムゼス、これはオイラの持論なんだけな~」と前置きをして


「”いつか”なんて言っている人間は一生勝てね~よ。 ”今”、勝つこと放棄してるお前がクルウェイに勝つなんて夢物語。まだ無鉄砲な昔の方が可能性があったかもな」

「んだとぉ!」


 凄い剣幕でファルヴィの胸ぐらを掴むラムゼス。

 小柄な身体が宙に浮く、と同時に、テーブルの上のグラスが音を立てて床に落ちて割れた。


「ケンカ売ってんのか?ファルヴィ」

「怒るのは図星をつかれている証拠だっつ~の」

「偉そうに言いやがって…お前が俺に勝ったことなんて1度たりとも無かっただろうが!」

「今までは…な。だが魔道具の問題を抱えている今のお前になら、どうかな~?」

「2人とも不安でイライラするのは分かるが、ケンカは止めたまえ!僕たちは午後から皇帝陛下に謁見するんだぞ!前日まで怪我1つ無かった顔にアザでもあったら失礼にあたるぞ!」


 しかし体格差を物ともしないファルヴィは続けた。


「確かにお前は強いな、でもその強さは命知らずの無鉄砲からきているとオイラは分析してた、だからそれを失うとするとお前はオイラ達4人の中で一番のお荷物だ」


 切り捨てるような友人の言いよう。

 だがラムゼス自身、現在魔道具がほとんど使えない事には危機を覚えていた。

 だからぶっきらぼうな物言いで返す。


「じゃあ、そのお荷物が殿堂入りするのは不味いんじゃねぇのかよ。俺はいいんだぜ、別に降りたって」

「おいおいラムゼス君、お、落ち着きたまえ!そんな事を今さら言い出すなんて、どうしたんだというんだ!」

「お前が落ち着け、クロト」


 ファルヴィは自身の首元のラムゼスの豪腕を振りほどくと


「何度も言うが、ラムゼス、もうオイラ達は止まれない。 お前が望む望まないに限らずオイラ達は運命共同体なんだよ。まず最初に殿堂入りする事がオイラ達の計画のまず第一段階目、それが成就しない限り次すら無い、だからこそ本番を控えたこの時期、皇帝陛下に会いに行く前にオイラは言いたいんだラムゼス」


 いつもの軽口を封印するように、、。

 しっかりと、自分気持ちを口にする。


「魔道具があろうが無かろうがお前は強い。確かにクルウェイには勝てないかもしれない、でもそれもお前1人ならって話だ、オイラ達4人が協力すればクルウェイにすら並べるとオイラは思ってる。そして1対1ならお前はクルウェイ以外には負けるとは思えない、ブレーキ役はオイラ達がやってやる、お前は進むことだけ考えろそうしたらこの計画は絶対に上手くいく、やりきるんだ八百長を」

「ファルヴィ…」


 友人であるファルヴィの真意が伝わったからだろう、ラムゼスは顔を背けつつ頭をく。


「さっきは掴んで悪かったな」

「お前が謝るなんて気持ち悪いな、ははは」

「なんだかんだで友人思いなんだねファルヴィ君」

「ははは、五月蝿いぞクロト」

「安心しな2人とも、オイラ達4人の中で一番客観視出来るのはオイラだ、そのオイラが断言してやる。現段階でこの計画は絶対にバレていない」


 勝負勘が冴え渡っている。

 ここぞという勝負で負けない。

 それがファルヴィという男。

 今はこの小柄な男の言葉がとても心強い。


 ラムゼスとクロトは肩の力をスッと抜いた。


「それにしても皇帝陛下との初めての謁見なのにも関わらず、こんなにも落ち着いて分析が出来るとは…さすがは天才賭博士のファルヴィ君といった所ですね」

「ははは、闇カジノはもう引退したっつーの」

「甘いなクロト」


 急に奥の部屋、という名のトイレからそんな声が飛んで来た。

 出てきたのは今までこの場にいなかったスレイン、お腹をさすっていた手で指差す。

 そしていつもの透き通った美声で言った。


「ファルヴィの腰にさした剣、彼は左利きだから鞘はいつもは右着ける。でも今は…」


 いつものダボダボの服、その腰に備え付けられたファルヴィの剣。

 闇賭博で稼ぎに稼いだ金で再建させた家紋入りの装飾剣。

 その鞘に入った剣が着いていたのは左腰であった。


「どこかにほころびは無いか?ミスはしないか?そんな不安が誰しもにあるからね。ファルヴィはファルヴィで緊張しているって事さ」

「うるさいよ~スレイン。住処すみかのトイレから盗み聞きか?」

「嫌みにいつもの切れがないなファルヴィ、それに盗み聞く必要が無いほどの声量で喋っていたお前達に盗み聞きと叱責されてもな」


 えっ!?俺たちはそんなに大きな声で喋っていたのか!?と目を大きくする3名。

 そして視線を1階へ。


「大丈夫、内容までは聞こえてないよ。上で騒いでいるな、程度だろう」

「でもスレイン君、もしかしたら店主…いや従業員の誰かが様子を見に階段の近くまで来ていたかも」


 スレインは自分の席に座ると一口水を含む。

 すると下したお腹にスッと気持ちい冷たさが染み渡る。


「階段下ぐらいまでなら内容は聞こえないよ。それにここの従業員は分をわきまえているから大丈夫、盗み聞きなんて店を潰す行動するとは思えない」


 ホッと胸を撫で下ろす3名。

 しかし、バレて無かったとはいえ、そんなに大きな声で喋っていたのか…、と、3人は自身の行動、言動に後悔した。

 特にファルヴィ、1階にはまだ昼間とはいえ従業員はいる状況での失態に真っ赤になって恥ずかしくなりそうだった。


 誤魔化すように1つ咳払いをしてからファルヴィは答えた。


「もうオイラ達は4回不正を犯している、今さら戻るなんて選択肢はありえない。吊り上げたレートは元には戻らないんだぜ」


 分かっている、と3人は頷く。


「あれ?、おかしいな」

「この状況で聞くのめんどくさいですけど、スレイン君、どうしたんですか?」

「何かお腹痛くなってきた」


 当の本人であるスレイン以外大きな溜め息。

 3人を代表する形でマッシュマロカットのファルヴィが片言のような笑い声で言う。


「ははは、気のせいだろ。さっきから何回も行ってんだからもう何も出ねぇよ」

「じゃあ一度帰ってから、各々魔道具とかの準備して」


 全員「異議なし」と力なくテーブルにつけている肘を上げる。


「そう言えば皇帝陛下から褒美が出るらしいですよラムゼス君」


 ラムゼスの方を見ながら言うクロト。

 しかし褒美という言葉を聞いてすぐさま反応したのはファルヴィであった。


「おい!それ何処情報だ!? また確認も取ってないガセ情報じゃないだろうな!?」

「今朝方、兄達が言ってたから間違いない情報だよ」


 クロトの兄たちというと、近衛騎士にも任命されるほどのエリート集団。


 つまり情報は真実。


 先ほどまでの緊張した空気が完全に払拭された4人の内の1人ファルヴィ。

 彼の目には既に金銀財宝しか映ってはいないようだ。


「そっかぁ~、今日一の情報だぜクロト。何かな?ハハハ♪」


 そして目を輝かせ


「楽しみだな♪もちろん山分けだからなラムゼス」

「くだらねぇ」

「ではみんな、一度帰宅ということで」

「あいよ♪」

「おお」



 彼らはまだ知らない。その褒美がまさかクルウェイ将軍との御前試合だという驚愕の真実については。


 数時間後、皇帝陛下の前で彼らの時は停止する…。



閲覧ありがとうございました。

ではまた次回お会いしましょう(^▽^;)





…………

………

……



いや、あの~ちょっと体の調子を崩してたって言うか…えっと怪我で入院で、3ヶ月間で…

すいません、うそです(;ω;) 心が折れていたんです。。


理由は、、はい、皆さんも察しの通り1万人記念で書いた例のアレです(;△;)自信満々でアップしたはいいけどブックマーク1つのアレですw


アップして2週間ぐらい放置してドキドキしながら見たのです(*^o^*)ドキドキ

正直70人ぐらい付いてるかな~とか思ったんだw

でも実際はブックマーク1。

あんなに頑張ったのに!仕事中もネタを考えては携帯にメモる生活をしたのに!そして「あれは…あの努力は無駄だったのか…」そう思った瞬間、ペンが動かなくなってしまったんです(。-´ェ`-)


バカですよね(><)1人でも…1人でもこんな私の作品を見てくれたことに感謝しないといけないのに、、、。

でね、私はというとそれから2ヵ月半ほど生きた屍のようにオーバーウォッチを夢中でプレイして、じゃなくて((゜゜дд゜゜ ))!ベッドで泣いて過ごしておりました(ノ◇≦。) ビェーン!!


でも1週間ほど前ふと思ったんです「何の為に私はこの小説を書き始めたんだっけ?」て( ㅎ.ㅎ).。oO

「人気になりたいから?」「いっぱいポイント付いてちやほやされたいから?」

違うじゃん!

初めて書いた1作目、推理ものに路線変更した2作目、両方とも人気を取りにいったのにふるわなくて、だから3作目となる本作は「もう人気取りに行くのはやめよう、本当に書きたいものを書こう。自己満足でいいんだ…」

っていう気持ちを思い出したんだ、そして同時に。

「私はどうせ1人なんだ。一生1人で大好きな桜を見るような人生が私にはお似合いなんだ…新作をアップするタイミングで名前も変えよう。そう、私は…ひとりぼっちの桜だ」

その時の気持ちを思い出したのです!(゜ロ゜;)

するとね、びっくりするぐらいペンが動くようになってきたのです(`・ω・´)シャキーン


てことでこれからは今まで通り不定期更新できそうです♪

まぁ今後は〇〇記念とかはしないと思いますがw


ではまた次回お会いしましょう(^^)/~~~

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