03 アンジェラという人間
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【アンジェラ・ディ・ファンデシベルは変わり者である】
皇族が婚姻すれば、婚姻相手が城に嫁いでくる。
それが基本であり、それが我が国プルートの常識である。
それが男でも女でも例外は無い
というか無かった
アンジェラという女が現れるまでは
彼女は婚約するなり皇族が住む城と下々の者たちが住む城下町の間にある森林地帯に屋敷を建設させて、そこに移り住んだ。
それだけでも異例なのに彼女はその異例を更に1ヘクタールぐらい飛び越えた。
皇族の人間が婚約する際は”当然”それなりの地位である必要がある。
しかし、それは建て前で皇族として”それなり”では困るわけだ。
何代も貴族を重ねることで得られる名家としての格式、さらにオプションとして何かしらの功績、例えば敵将を何体血祭りにあげられたかなどの証明書も必要となる。
にも関わらずあるとき彼女はどこぞで出会った人間と婚約すると突然言い出した。
年のころは今の我より1つ上、アンジェラ17の時だ。
連れて来た相手は貴族だが、”一応”という漢字2文字をつけなければならない相手。
そう、簡単に言うと2代で成り上がったなんちゃって貴族、それが相手側への公式に国が下した評価。
当然ながら父上、皇帝陛下は怒ったっていうか激怒した。
マジで城が揺れたね。
だがそんな怒り狂う皇帝陛下のご膳でアンジェラは臆せずに言った。
「認めていただけないというのなら私は皇族を辞めます」
この発言は皇帝陛下も予期していなかったのだろう、最後には根負けする形で納得した。
まぁそもそも皇族を辞めるなんてことは不可能だ、生まれたときから死ぬまで皇族は皇族なのだから。
だからこそアンジェラは城を捨てたのかもしれない。
ちなみにそんな彼女の晴れの結婚式の場でまだ12と幼かった我はこう言った。
「ばっかっじゃね~の!!」
今、思い出してもなかなかナイスな祝福の言葉だった。
あの広く利便性に秀で、皇族としての権威の象徴である城から離れるだけでもありえぬというのに、皇族の地位まで捨てる?
12の我はその時に「なぜなのか?」と問うた。
彼女は純白のドレスで微笑みながら答えた。
「殉ずる愛のためよ。 マリアンヌ様にもいずれ分かるわ」
愛?
何それ?
おいしいの?
今でも現在進行形で我はそう思う。
「変わり者の行動パターンは常人にはよくわからん」
読んでいただきありがとうございましたo(^▽^)o
ちなみにGW私の予定は未定ですww
まぁ端的に無いんですよね、だから私は小説を書く(ヾノ・∀・`)




