表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

秘密、そして…

 物語の都合上、セリフがほぼ無いです。それでも楽しんで読んでいただける人には感謝!

 とりあえず考えても仕方ないと思い、何か無事に残っているものがないかそこら辺を探してみる。


「ん?あれは…物置か。」


 何で物置は燃やして行かなかったのだろうかと思いつつ、ガラッ、と勢いよくそれの扉を開けて、何か盗まれていやしないかと、その中を確認してみる


「物置は…無事か…」


 誰にも聞かせる訳でもないのに、言葉を発してみる。それは、自分の不安を紛らわす為なのかどうか、わからない。が、一つ言えることは、僕が恐がりなことぐらいである。

 物置には、樽や木箱やらと何が入ってるのか分からない、開けるのさえ少し億劫になるくらい古く埃っぽかった。いきなり中からねずみやらなんやらが出てこられたら、正直対処に困ってしまう。そのほかには、柄から刃先まで1㍍60㌢、刃渡り30㌢はあるであろう、バスターソードぐらいある大きな木剣が立てかけてある。こんなのいったいどうやって使うんだろう…という考えを巡らせているうちに、そういえば…と思った。1年間師匠、ビザンツの弟子として特訓してきたが、1度も(、、、)あの人の『刃』を見せてもらったことがない。見せて欲しい、といってもいつも「おめぇにはまだあれ(、、)を見るには修行が足りなすぎるぜ。もし見てぇなら、今の100倍強くなりな。」と大笑いしながら話された記憶がある。

 ━━━━あの人はいつもそうだった…

 あの人はいつも、砕けた口調で何でも話してくれそうだが、過去の話やあの人本人についてに質問はいつも、深い森の霧のようにもやをかけ、触れられないようにしていた。そんなに他人には聞かれてはまずい過去でもあるのか、それともただ単に信用が無かったのか、世界にたった一人の弟子にすら話せない秘密(、、)を隠し持っているのか…

 ━━━━ほんとに、視えるようで、掴めない人だった…

 と、脳神経の回路を働かせているうちに、思った。なんかもう、死んだ人みたくしている、と。これに気がつき、脳神経の回路を別方向に向きを変えた。

 物置を物色する。実は、自分達の家の物置なのだが、中を見るのはこれが初めてなのだ。特に見るな、とは言われていなかったが、何が入ってるのか興味が無かったので、見ようとさえしなかった。

 僕はそこで、一つ他のものとは雰囲気の違う箱、薄くすすけた、元は鮮やかな赤い色だったのでだろう、小さな宝箱があった。どうやら鍵穴などはないらしい、その箱を開けてみようと思ったが、一瞬、躊躇ちゅうちょしてしまう。何故なら、その箱は我が師匠、ビザンツの秘密(、、)が隠されているかも、と考えたからだ。それを知ってしまえば何かよくないこと(、、、、、、)が起こりそうだと、直感がそう言っていたからだ。しかし、それの中身が空っぽということもあり得る。そこで、開けてしまう前に一回持って中身があるかどうか、確認してみようという方向に切り替え、両手を宝箱の上ではなく、下へと持って行く。

 その箱は、中身が入っていないと思われるくらい軽かった。そこで、何か入っていてもどうせ、大した物じゃないだろうと思い、躊躇せずその箱を開けようとした瞬間、何やら、ここから西の方角、ポロコの街の方から『碧』い光が見えた。ここは山のふもとなので、ちょっと上に行けばポロコの街を含め、アズテック王国の領土を一望出来るくらいだ。まさか、と思い、ちょっとした高台に登って街の方を見た瞬間、僕は目を見開き呼吸をするのさえ忘れ、そのまさか(、、、)の光景を目の奥に伝え、脳へと伝達した。


「そんな…おい…こんなの嘘だろ!」


 そんな言葉を口にした時にはもうその足を、ポロコの街へ向けて猛然と走った。あの宝箱の事も忘れ、とにかく必死に。

 全力疾走すれば15分程でそこに着くことができるはず、と頭の中で瞬時に考え、それだともう手遅れになってる可能性が高いと思った。しかし、手遅れでも何でもいいと吹っ切り、走りつづけた。


 

 

 次回はセリフ入れていきたいなと思っております。楽しみにしていただけると幸いです…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ