ヨル
やっぱりヨルがいい
誰も歩いてない町がいい
暗くて明るい街灯が
落とす影が貴方なら尚更
迎えにキてくれたおと
錆びついたブレーキが
悲鳴を上げてあたしを呼ぶ
こんな夜中に非常識?
いや、いい時間、
貴方に会うのはやっぱりヨルがいい
世界が布団に入った頃
バカやって笑うのは誰か
間違いなくこの3人で、
だれにも知られないヨルがある
この町のヨルは僕らのもの
今日はどこまでいこうか?
いとしいヨルは短すぎる
もっとほしいものはあるけれど
そのどれも、今はいらない
図書館のわき道に
もうふたり仲間がいたりする、
非常識にもピンポンならす貴方
「雨なんだ中入れてくれよ」
勝手に家に上がりこむけど、
あたしの傘に入ればいいのに。
「もう一人は新橋だって」
ひとしきり文句を言って
さあ、ヨルに遊びにいこう。
世界が眠り込んだ頃
バカやって笑うのは誰か
間違いない。この5人しか
いないだろう?
やっぱりヨルが好きなんだ
暗いから化粧も意味がないだろ
だからそのままでいられる
あの頃と変わらずいられる
誰も知らないままがいいんだ
このさびれた歓楽街のヨルは
今や僕らのものでしかない。
泣きながら手つなぐ日がきても
側にいれる内は離さないでいて
御託並べも結構だけど
そのどれも今は欲しくない
この手が在れば
ずっとヨルが好きだから
つまるところ
この町のヨルは
この上ないものだと
自慢したいだけ、です。
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