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THIRD FANTASY  作者: ZEN
3/4

目覚まし

ここから本編です


『ハァ  ハァ  ハァ

夢か……

最近、同じ夢ばかりだなぁ

またか………着替えよ』


時計は午前3時過ぎ


汗で服がズブ濡れになり、着替えようと脱衣所に向かうが、


『やっぱ、風呂入ろ』


数分後、ポカポカになった少年がさっぱりとした顔で、奥の部屋から出て来た


着替えを済ませ、窓を全開にして消し忘れていたランプの火でタバコを着けた


窓を閉めた

『サブッ!

起きとくか? 寝るか………………』


タバコ2本目

2本目が半分ぐらいになった頃、やっぱり寝る事にした


布団に潜り早1分も経たないうちに、3本目に突入


半分以上残っていたが、火消し用の穴に挿し、すぐに寝息をたてる


聞こえるのは、少年の寝息だけ



数時間ほど経った頃


♪ピピッ ピピッ ピピッ ピピッ♪


騒ぎだした目覚まし時計

起きる時間を少年に知らせる


微動だにしない少年


♪ピピッ ピピッ ピピッ ピピッ♪

♪ピピッ ピピッ ピピッ ピピッ♪


鳴り続く時計


♪ジリリリリリリリリ♪


新たに鳴り出した時計


♪ジリリリリリリリリ♪


変わらない少年


♪ピピッ ピピッ ピピッ ピピッ♪

♪ジリリリリリリリリ♪

♪ピピッ ピピッ ピピッ ピピッ♪

♪ジリリリリリリリリ♪


起きる気配、ゼロの少年


♪ピピピッ ピピピッ ピピピッ ピピピッ♪

♪コケコッコーッ コケコッコー♪

♪ピロリン ピロリン ピロリン♪



この騒音に新たに加わった時計3号・4号・5号


♪ピピッ ピピッ ピピッ ピピッ♪

♪ジリリリリリリリリ♪

♪ピピピッ ピピピッ ピピピッ ピピピッ♪

♪コケコッコーッ コケコッコー♪

♪ピロリン ピロリン ピロリン


5台になり、パワーアップする目覚まし音


しかし、無視を続ける少年


『にゃは にゃはは』


寝言を吐く少年


さらに鳴り響く目覚まし音



すると部屋に女性の声がする

『朝ですよ 起きて下さい』


癒し系の声で、少年にささやく


『朝ですよ 起きて下さい』

『朝ですよ 起きて下さい』


聞こえない少年


時計1号~5号が鳴り止み、静かになった部屋に優しく語りかける女性の声が………


突如、爆音が響く


窓の近くにある木の枝にとまっていた小鳥達は危険を察知し、一目散に逃げる


『 ゴラァァァッ!

 いつまで寝とんねん!!

 クソガキャァァッー

さっさと起きんかいッッ!!!! 』


先程までの癒し系とはうって変わって、ドスのきいた声である


ゆっくりと起き上がる少年


頭をかきながら、寝ぼけなまこで声がする方を見る


おもむろに、ベットから起き上がり、美術室にあるような顔だけの彫刻の頭にあるボタンを押す。


静かになる部屋


彫刻型の目覚まし時計

二つの時刻を設定でき、一つ目の時刻になると、癒し系の声で語りかけ

二つ目の時刻になると、爆音で怒鳴りちらす、目覚まし時計


近所迷惑この上ない時計である

ニルマ社製 定価20,500シス



その後ベットに腰掛け、寝る前に吸っていたシケモクを手に取り、日課である朝一の一服を始める


『プハァァーーー』


ポッ ポッ ポッ と、リズムカルに輪っかを作る


それを見て『今日も絶好調』と満面の笑みを浮かべる


ふと、少年は時計に目を向けると、約10秒ほど固まると、目が点になっていた


『ヤッ バァァァァァーーー!!!!!!』


もはや絶叫である


ドタンッ!!

バタンッ!!

バンッ!!

ガツンッ!!

『痛ってぇぇーーー!!!』


焦り過ぎて、ドアを開け一歩でた途端、ドアの角に左足の小指を強打する少年


あまりの強打ぶりに


もがき苦しむ

転がりまわる

涙目になる少年


痛みがひいてくると、『ゼェー ゼェー』と息を切らす少年


なんとか復活する少年


ドタドタドタッ!!

バタンッ!!

バンッ!!


また騒ぎ始める少年

軽く家全体が振動している


真新しい制服を手に取り、着替えを始める少年


『うっし!! 準備完了』


バタンッッ!!!

壊れてしまうような勢いで、玄関のドアを閉める


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