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前日譚
初めまして、綾蓮と申します。
読み方はアヤハスです。
初小説の持たざる者の叛逆記を楽しんでいただけましたら幸いです。
この世界の名は【オルドリア】
神々が創りしこの世界は『ギフト』が人の価値を左右する世界である。
ギフトとは人が産まれた時に神々により与えられる恩寵である。
その恩寵はスキル(技能)をもたらす。
恩寵はスキル育て、成長させる為の器であり、その器に収納しておける技能には器の限界がある。
スキルは成長し、より強力になったり、利便性をもたらすが、ギフトは成長する事はない。
与えられた恩寵のまま生涯を通すことになる。
その為、人の才能、ないし技能の限界はこの世界に産まれ落ちた時に決まっているとされている。
それがこの世界【オルドリア】の定められた常識であり、不変的な運命であった。
そんな世界に今まさに産まれ落ちようとしている赤児がいる。
どんな運命の悪戯か、その子はギフトを神々から与えられず生を受けようとしている。
これはギフトを与えられなかった【持たざる者】を記した【叛逆記】である。