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55 対面と商会

 「くそ、どういう事だ。なぜエリスが生きている!」

 「落ち着いてくださいアバルス様」

 「これが落ち着いていられるか!」


 「ガシャーン」


 くそ、ルカスの奴、失敗しやがったな。これで俺の計画は大きく狂った。あのようなチャンスもう二度と来ない、対策を練り直す必要がある・・・しかし何故だ。あいつは腐ってもS級クラスの実力者、それに加えて精鋭を連れて行くと報告には書いてあった。なのにこの結果・・・専属騎士、ティーヤが掃討した?いや、あいつの強さはどうあがいても、B級止まりだったはずだ。これは何かあるな。裏を取るべく慎重に行動すべきか。


 「アルバス様、もうすぐ姫様がいらっしゃいます。ガラスのカップは片付けて置きますので、どうぞお着替えになってください」

 「ああ、オマス、お前は念の為、こっそりそばで護衛しろ」


 それにしても、俺と話したいなどと、殺そうとした相手と?冗談じゃない、あいつの事だ。何企んでいるな。

 何を企んでいるかは知らんが全て叩き潰してくれる。



ーー--------------


 「失礼します」


 来たか。


 「久しぶりだな、エリス。心配していたぞ、盗賊に襲われるかとな」

 「ええ、盗賊らしき者たちなら何度か襲われましたが全部帰り討ちにしました」

 「そうか、お前の専属騎士は余程強くなったならしな」

 「いえ、盗賊らしき物を倒したのはティーヤだけではありません・・・お兄様、茶番はこの辺にして、話を進ませましょう」

 「そうだな、で、どんな話なんだ」

 「模擬戦をしていただけませんか?」

 

 ・・・どういうつもりだ。模擬戦・・・ティーヤがどれだけ強くなったかは知らんが、これはチャンスだ。正式な模擬戦でこちらが勝てば、エリスと俺どちらにも所属していない勢力がこちらに付く可能性が高い、これなら。


 「いいだろう、正しこちらも条件がある。まず、ルールは決闘方式、勝負はどちらか死ぬまで戦う。そしてもう一つこの決闘はおおやけの場でやる。これでどうだ」

 「!分かりました。望むところです。その決闘は明日から一週間後でいいでしょうか、こちらも何かといそがしいので」

 「ああ、決闘の用意はこちらでやっておく、場所は王都にあるコロシアムでやる」

 「そうですか、それではこれで失礼します」


 「オマス!あいつを呼べ」

 「カルダン様をですか?」

 「ああ、確実に勝つためにはこちらも全力で挑む」

 「了解しました」


 エリスの奴は驚くだろうな、カルダンの強さを見て、はっはっは。


---------ーー----ーーーーーーーーー


 久しぶりにここに来たな。学園での一件を終え、エルジナの街にやってきた。

 ここにやってきた理由は、レベル上げのための準備だ。空間収納にはほとんど食料が残っていない、故にバルム商会でダンジョンで手に入れた財宝、モンスターを売却しようというわけだ。


 店の受付嬢に近づくとにこやかな笑顔で応対してきた。


 「バルム商会にようこそ、本日はどのようなご用件ですか」

 「ラモスさんはいらっしゃいますか?」

 「あの、失礼ですが、あなたは」

 「私はラモスさんの知り合いのタクシと申します。ラモスさんにタクシが来たといえば分かると思いますどうかお取次ぎしていただけませんか」


 そう言うと、先ほど笑顔の応対をしていた受付嬢の顔が一瞬歪み空気が張りつめた気がした。そしてトーンが低い声で口にする。


 「なるほど、そう言うことですか、偶にいるんですよねそういう人が、特にあなたのように駆け出しの人物がラモスさんに近づき厚意にしてもらい自分の名を上げようとする人たちが・・・申し訳ありませんがそのような人への対応は決まっております。お引き取りを」


 困ったな、ここで財宝を出すのはまずい、何故なら周りにも人が沢山いるからだ。ここで金の硬貨なんぞだせば、間違いなくいらぬ災いを呼ぶことになる。しかしこのままでは一文無しになる。仕方がない、腕の内側に空間収納を発動させ金貨を一枚出す。

 

 「この件で来た」


 受付嬢と隔ててある机に金貨を投げる。それはチャリンという聞こえのいい音色を立て受付嬢の目の前に行く。


 「これは!」


 受付嬢が轟々たる叫び声をあげる。同時に周りの者の注目を集める。あれは金貨か!馬鹿いえ、あんな子供が金貨を持ってるわけないだろ、だが!そんな声が周りから響き渡る。 

 受付嬢は机の金貨を凝視したまま動かない。


「うん」


少し咳払いをすると、意識が戻り、あたふたする。


 「失礼しました。い、い、今すぐ呼んでまいります!」







「これはタクシ様、お久しぶりです」


しばらくすると、ラモスさんと、冷や汗をかいた受付嬢がきた。

受付嬢はラモスさんと俺が知り合いと分かり顔を青ざめる。それは目に見えてわかるほどだった。

自分のボスが直々に出向くほど人物、それをあろうかとか厄介払いしようとしたのだ。このような顔になるのも当然だろう。


「どうした顔が青いぞ、疲れているのか?」


ラモスさんがその受付嬢の顔を覗き込み言う。


「いえ、何もありません!」

「そうか?」



あれ、睨まれてる。何故だ?

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