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38 ルカスと激闘

次の投稿は5日か6日になると思います。

ですので今回は3日分の文字数を書きました。

お楽しみいただければ幸いです!

 エリス達と合流し5階層まで来た。

 ここからは別行動、次会うのは夜だ。待ち合わせは5階層の入り口と決めた。


 「タクシ様、一つお願いがあるのですが」


 6階層に行こうとした俺をエリスが引き止める。


 「どうした?」

 「あの、リムちゃんも一緒に連れて行くのですか」

 「ああ、そのつもりだが・・・・・・!」


 そうか俺達が探索に行っている間、寂しいのでリムを置いていってほしいという事か。その証拠にリムが入っているポーチを凝視している。確かに万が一がないとも限らない、リムを護衛として付けるのも悪くない。


 俺は念話でリムに問いかける。


 「リム、今日はエリス達と別行動なんだが護衛をしてくれないか」

 『エリスの護衛?やるーー!』


 エリスのことを気に入っているのか直ぐに許諾した。


 「わかったリムを置いていく」

 「本当ですか!ありがとうございます!これでリムちゃんを独り占めできます」

 「エリス様、私にも触らせて下さいね」


 ティーヤはこの前触らせて貰えなかったので念をしっかり押す。

 

 「分かっています、私がそんな欲張りに見えますか?」


 そういったエリスをティーヤは少し不審な目で見る。


 「くっ!そんな目で見ないでください!ちゃんとティーヤにもリムちゃんを触らせてあげますから!」

 「約束ですよ」

 

 2人のやり取りのあと6階層へ進む。直ぐにオークジェネラル率いるハイオークの群れが襲ってきた。オークジェネラルは後ろのハイオーク達に何か命令し単独でエマに襲いかかり槍を放つ。どうやら一騎打ちが望みのようだ。オークジェネラルの攻撃を短剣で素早く弾き後ろに回り込む。

 回り込まれたオークジェネラルは槍を持ち替え、鋭い先端を後方に向け猛スピードで突く。その一撃は常人が見るにはあまりにも速い一撃、しかしそれはあくまで常人での話だ。エマは一撃を難なく見切り避ける。そして懐に潜り込み、分厚い腹に短剣を差し込む。オークジェネラルは口から吐血する。しかしそれでも生命力が高いオークジェネラルは再び後ろに槍を突く。短剣を腹から抜き後ろに飛ぶ。後ろにはハイオーク達がボスの戦いを見守っている。


 お互い体勢を立て直し再び向かい合う。両者は同時に動きだし一瞬ですれ違った。オークジェネラルはエマの方に向き直ろうとした瞬間、首から湯水のごとく血が吹き出し倒れていった。エマはあのすれ違いざまに首を正確に切り裂いたのだ。その瞬間が見えたのはタクシだけだった。


 自分たちのボスがやられた事により、後ろに参列していたハイオークが襲いかかってきた。


 俺は支援すべくエマの前に立ち群れに猛威を振るう。

 剣王技、飛剣斬、剣を空に一振りする。

 白い閃光の斬撃が生まれ、目にも留まらぬ速さでハイオークの群れに襲いかかり後方まで貫通した。その後直ぐにハイオークの身体がズレ胴体と下半身が永遠に離れた。


 生き残りはおらず、たった一振りで全てのハイオークを倒した。その死体の中にはランク3のオークもいたがそんな事はタクシの強さの前には何の意味もなかった。


 これが経験値5分の1効果か?明らかに以前より強くなっている。これなら7階層のリザードマンも1人で倒せるんじゃないか?いや、慢心は危険だここは慎重に行こう。


 オークを収納しモンスターを探す。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 「はぁ!」

 

 今私はキラービートと戦っている。エリス様が後ろから風魔法エアカッターを放つ。

 キラービートはそれを横に避ける。私はそれを予想し避ける場所に剣を振るう。

 

 「さっ」


 剣は見事にキラービートを両断した。


 「はーはーはー」

 

 さすがに疲れた。

 タクシ殿はこんな相手を一撃で倒している。

 本当に規格外のお方だ。

 そもそもダンジョンを2人で攻略しようというのが可笑しい、基本的にダンジョンは6人以上で挑むものだ。それを2人で6階層まで攻略しているこれがどれほど異常なことか分かっているのだろうか?

 それにエマ殿もタクシ殿に劣らず強い、あの方が勇者と言われても信じるだろう。


 「ティーヤ大丈夫ですか?」

 「エリス様タクシ殿のことはどう思われているのですか?」

 「いきなり何なのですか!タクシ殿はお兄様を止めるのに必要な方です」

 「・・・・・・」


 エリス様が彼に恋心を抱いているのは分かっている。願わくば王女としての立場ではなく一人の女性として向き合ってほしい。そのためには私がしっかりしなければ。


 「そうですか。それよりほかの敵を探しましょう。早く強くならないタクシ殿とエマ殿の足手まといになってしまいます」

 「そうですね。しかしそろそろ休憩にしませんか?リムちゃんもお腹が空いてるころでしょうし」

 

 リムちゃんはエリス様のお腹が空いてるという言葉に同調するように地面で跳ねている。かわいい、私がリムちゃんを抱きかかえようとした瞬間、横から邪魔が入った。


 「あの、エリス様?」

 「えっ、なんでしょうか?」

  

 リムちゃんはエリス様の腕の中にいた。

 

 「私に触らせていただくという約束では」

 「いえ約束は守ります。もちろん守ります。でも少し待ってください」


 前にも同じようなセリフを聞いたような気がする。

 木の木陰で休憩することになった。


 「はい、リムちゃんどうぞ!」


 エリス様はそう言い腕の中のリムちゃんにクッキーを上げる。うらやましい。


 「エリス様・・・」

 「もう少し待ってください」

 「・・・・・・!!!」

 「きゃあ」


 気配感知で何かが飛んでくるのが分かりエリス様を突き飛ばした。


 「ティーヤ何をするんですか!いくら私がリムちゃんを離さないからといって!」

 「違います!後ろの木を見てください」

 「これは!」

 

 見たその木には弓矢が深く突き刺さっていた。ティーヤが突き飛ばしていなければ今頃死んでいただろう。


 「出てこい、そこにいるのは分かっている!」


 ティーヤは大声で遠方の木に向かって叫ぶ。


 「ちっ!今ので仕留められないとはな」

 

 エルジナの冒険者マスタールカスとかつてタクシにワイバーンを渡せと言った時にもいた冒険者7人だ。


 「何者だ!」

 「答える必要はないお前達は直ぐに死ぬ、それに誰の手の者かは分かっているだろう?」

 「くっ、エリス様お逃げください、相手は8人流石に分が悪すぎます」

 「いえ私も戦います」

 「エリス様!」

 「ここで逃げてもいずれ殺されるでしょう、それならわずかな望みを掛けてここで戦います!」

 

 エリスは真剣な表情でティーヤに言う。その顔からは恐れも気負いも微塵も感じなかった。


 「約束してください!このスライムには手を出さないと!」

 

 エリスはルカスに向かって言う。すると全員が一斉に笑い始めた。


 「エリス王女、我々の目的はあくまであなたの暗殺だ。スライム一匹などどうでもいい」

 「それを聞いて安心しました。ティーヤ行きますよ」


 エリスはそう言い土魔法で砂埃を上げる。


 「小癪な真似をする。こんなものは時間稼ぎにもならない」


 そう言い巨大な斧を背中から取り出し空に振るう。

 それは風圧を生み出し周りを見えるようにする。

 その瞬間ティーヤはルカスの目の前に現れ剣を横薙ぐ、しかしそれは斧ので止められる。

 しかし直ぐに切り返し剣激を放つ。お互いが交互に斬り合いどちらも一歩も譲らない、一撃が交差するたび衝撃波が周りに伝わる。そんな状況が数秒続きルカスが後ろに飛ぶ。


 「流石は王女を守る騎士。まさかここまで戦えるとは思ってもいなかった」


 ルカスは称賛の言葉をおくる。

 しかしその後すぐさま口角を上げ言い放つ。


「しかしその健闘もここまでだ」

 

 そう言いながら手を上げ前に下ろす。すると後ろに待機していた7人の部下が動き出す。

 剣を装備した者が3人、槍が1人、弓が1、斧が1人、そして杖を持った魔法を使うと思わしき者が1人、その人物達が前に出こちらに襲いかかってきた。まず剣を装備した3人組が真っ先に来る。エリスは魔法を即座に唱えティーヤを支援すべくファイヤーアローを放つ、それは草や木が生い茂る場所で使っていいような魔法ではない、しかし今は逆にそれが功を奏す。

 敵の魔法使いがウオーターアローを放ち相殺する。しかし1つ相殺しきれず剣士たちの後方に落ち草に燃え移る。それは広範囲に広がりエリスとティーヤと剣士3人と他を分断するような形になった。

 相手は何とか水魔法で燃え盛る火を消そうとするが火の勢いの方が速く手こずっている。


 「ティーヤ逃げますよ!」

 

 土魔法で剣士3人の目の前に壁を作り逃走を図る。


 「お前ら!逃がすな!」


 ルカスがそう言うが火がそうはさせてくれない。





 「エリス様これからどうされるのですか」


 必死に走りながらそう聞く、エリスはリムを抱きかかえながら走っている。

 

 「とりあえず木を盾にして6階層に向かいます」

 「6階層ですか?」

 「はい、地上にでてもルカスの手の者がほかにもいるかもしれません、ここは危険を承知でタクシ様に合流しましょう」


 エリス様はそう言うがタクシ殿と合流できる確率など皆無に近いものだろう。6階層だけとはいえとはこの広いダンジョンで特定の人間を探すのは。


 「ピュウン」

 「はあ!」


 後ろから弓矢が飛んできた。水魔法で水の結界を弓矢の男に張り優先して火を抜けさせたのだ。これでは逃げる方向が分かりいずれ追い付かれる。


 弓矢の攻撃が続くその弓の命中率はけして高いものではなかったが、威力は相当なものだ一撃でもまともに食らえば終わりとみていいだろう。


 「エリス様このままでは何れ追いつかれてしまいます。こうなったらここは二手に分かれましょう。別々に別れた方が生き残る確率が高くなります」

 「つ!分かりました。絶対に絶対に帰ってきてください」


 土魔法で土を上げ目をくらまし二手に分かれる。


 ティーヤはエリスと逆の方向に行く振りをし、エリスが逃げるのが確認できしだい立ち止った。


 はぁー、エリス様の最後の表情と言葉、私がこうするのも見破られていたのでしょう。

 ティーヤは複雑な顔をしてその足を敵の方に進ませる。敵はすでに火を消しこちらに向かって歩いてきた。


 「まさか戻ってくるとはな」


 敵との距離が10メートルに近づいた時、ルカスはそう言った。


 「エリス様の身を守れるなら当然のことだ!」

 「そうか、それは殊勝な心がけだな、まあ俺はそれを愚かだと思うがな、お前らやれ」


 ルカスが冷たくそう言い放ち一斉に攻撃が繰り出された。

 必死にそれに応戦するも徐々に押されていく。

 最後は体に硬化を纏い突っ込んで剣士1人を倒した。


 「見事だったな。まさか俺を含めた8人の攻撃を受けながらも攻撃してくるとは、ましてこちらの剣士が殺されるとは思ってもいなかった。安心して死ねエリス王女も直ぐに連れていく」


 斧が上に持ち上げられる。

 それを膝を付き満身創痍で見ている。しかしその表情は豊かだった。

 エリス様を守れたのだ後はタクシ殿と合流できることを信じよう、エリス様幼少期から今までお仕え出来てうれしかったです。願わくば幸せな人生を歩んでください。


 斧がついに振り下ろされる。

 その瞬間ティーヤは目をつむり祈るようにしてエリスのこれからを願う。

 エリス様さようなら・・・・・・






 おかしい?攻撃がこない?何故?そう思いゆっくりと目を開ける。目の前には斧が超至近距離で止められていた。


 「ティーヤ!」


 その声は今までの人生でなんどもなんども聞いた声だった。私はその声の方に振り向く、そこには今にも泣きそうな表情で杖を構えているエリス様がいた。リムちゃんはどこかに置いてきたのか見当たらなかった。

 

 「エリス様・・・・・・何故来たのですか!私では敵は倒せません!それなのに」

 「私は!あなたが死ぬぐらいなら自分が死にます!それが王女として相応しくない判断でも、やはりあなたを見捨てることなど出来ません」

 「エリス様!」


 「はっはははは」

 

 大声で笑いルカスが喋る。


 「まさかそちらから来てくれるとは、これで探す手間が省けた。それにしてもまさかエリス王女自身から現れるとはこの騎士がやったことも無駄というわけだ」


 その言葉を批判するかのように大声で叫ぶ。


 「無駄なんかじゃない!ティーヤは私にとって特別な存在!あなたにとやかく言われる筋合いはありません!」

 

 ルカスはその言葉をあざ笑うかのように再び斧を上げる。


 「いや、直ぐに無駄になる。何故ならお前の騎士は直ぐに死ぬからだ!!!」

 「いやーーーーーー」


 斧は物凄いスピードで振り下ろされる。ルカスはギルドマスターになる前はAランク、超ベテランレベルの実力を持つ人物、場合においてはSランクの実力を持つとも言われていた。その攻撃は誰も止められないほどの威力を誇る。その攻撃が今放たれた。



 ・・・・・!?!??????


 「なに!」


 ルカスがいやそこにいる全員が驚愕した。ティーヤに放たれた強力無慈悲な一撃がエリスの後ろから延びる青い触手によって止められたからだ。


 「リムちゃん?」



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