26 必要経験値5分の1
俺は朝早く起き悩んでいた。
この日がやって来た、それはもちろん反物質のスキルが使用可能状態になったことだ。しかしそこで問題がある。それはどんなスキルを作るかということだ。
この数日間で俺の唯一の取り得、戦闘力がエマとリムに脅かされ始めた。いや、別に強くなる事は何の問題もない、むしろ歓迎すべきことのはずだ。
しかし!それでも俺の取り得が無くなると、俺はただの紐になるような気がする。そう、エマがお金を稼ぎ俺は家でくつろいでいる。そしてご近所からは、聞きましたか奥さん、あそこの家は子供にお金お稼がせ自分はぐうたらしている最低な男が住んでるいるんですって、という言葉が聞こえてくる未来が想像できる。
それだけは絶対だめだ!俺は紐になるつもりも最低な男になるつもりはない、だからそのためにエマより強くなければならない、くそ、俺は一体いつになれば文字を読めるスキルを取れるんだ?
さて、今回作るスキルだが必要経験値減少を取ろうと思っている。このスキルを取ればレベルが上がりにくくなっていた問題が解決するはずだ。それに早くレベルが上がれば早く強くなり俺は威厳を保てる訳だ。
早速作ろう。反物質を発動し、そこにイメージを構築する・・・・・成功したか?
名前:ヤナギ・タクシ
年齢:16歳
種族:人間
状態:普通
ステータス レベル51→53
HP:630→650
MP:490→512
攻撃力:516→529
防御力:475→500
魔力:420→432
敏捷:489→523
器用:404→420
運:32→33
≪スキル≫
戦闘系スキル
剣王2→3 身体能力強化6 回避7 腕力強化3→4 脚力強化2→3
魔法系スキル
火魔法7→8 風魔法3 水魔法4 土魔法4
感知系スキル
気配感知4 危険感知4→5
補助スキル
鑑定5→6 超回復2 生命力強化2→3
日常スキル
熟睡4 料理1
特殊スキル
空間収納 スキル整理 成長促進大 取得経験値5倍 スキル成長大 従魔 契約無効 経験値共有 New必要経験値5分の1
≪ユニークスキル≫
絶対適応能力 反物質
おっできた、しかし必要経験値減少ではなく、必要経験値5分の1なったこれは僥倖だ。
これで取得経験値5倍と合わせて最大25倍の成長ができると言う訳だ。
エマが起きた後、外で食事をし、近くの商人にモンスターを売り、4階層に向かう。
ダンジョンに向かう途中、弱いモンスターを倒しただけで、レベルが上がった。
このスキルを作って成功だ。
4階層に着き5階層に向かう。
昨日は4階層にモンスターに手こずったエマだが、レベルアップと急激な成長で4階層のモンスターでは相手にならない程強くなっていた。
その証拠に現在エマはモールと戦っているが、気配感知と危険感知を手に入れたエマは相手の来る方が分かり、地面からの攻撃にカウンターを繰り出し首を切り裂いていた。
「タクシ様、終わりました」
「どうだった」
「はい、楽勝でした!」
「そうか、それは頼もしいな、それでは経験値共有を繋ぎ直そう」
エマの手に取り、俺は経験値共有を発動する。
「これで完了だ」
俺がエマの手を外すと少し寂しげな顔をしたような気がした。
俺とエマは出てきたモンスターを倒しながら、5階層の入り口に着いた。
5階層に繋がる道も4階層と同じく螺旋状の階段になっていた。
相変わらずダンジョンは謎だ。
階段を下だって行くと、4階層より更に気温が上がってきた。暑いまさかここもか?
階段を下り下まで着いた。やはりか。
そこには4階層と同じく広い空間と、巨大なエリクリスタルが天井に埋まっており、その周りは森とまではいかないまでも、自分の身長の5倍程の木がところどころに生えていた。ここまで来ると地上と変わらないな。ん?
遠くから茶色の毛をした熊のような、モンスターがこちら猛スピードで来る。
『グオーーー』
どうやらこの階層での初めの洗礼らしい。
名前:ハイベアー
種族:ベアー
状態:普通
ステータス レベル29 ランク3
HP:368
MP:39
攻撃力:332
防御力:306
魔力:43
敏捷:269
器用:169
運:12
≪スキル≫
爪5 回避5 腕力強化4 身体能力強化3 生命力強化3 脚力強化2
強い!この強さはランク4に限りなく近い強さだ。
このレベルはエマにはきついだろう。
「エマここは俺がやる。いいな?」
「はい、意のままに」
あれ妙に素直だな?普段ならもうちょっとごねるのに。何かあったのかな?おっと敵が迫って来た。行くか。
俺は迫って来るハイベアーに剣を抜き駆け出した。




