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異世界で転生した俺は勇者へ  作者: ハヤブサ
ハイエルフ×ダークエルフ
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エルフ堕つ


「ハッ、ハッ、ハァハァ。ちっ強いな……」

「ハァハァ、なぁに?もうばててんの?アスリ。なっさけなー。」

「ふざけるなっばててるのはコトリ、貴様の方だろっ!」


俺たちは今虹トカゲと対峙している。虹トカゲは巨大なトカゲそのものといった感じで、見た時はドラゴンかと思った。しかしそう言ったらアスリが本物のドラゴンはコレの比ではないオーラだ。と言ってきた。どんだけだよドラゴン。


「ヤマト様っ!危ないっ!」

あぶね!目の前を尻尾が通り過ぎた。

さっきからエルフが弓で攻撃しミミが援護攻撃、俺も国王からもらったそこそこの剣で戦っているけど、あまり有効打にはなってない。


虹トカゲは体表に毒を持っているため、避けなければならない。つまりエルフのような弓攻撃じゃない俺たちはあまり踏み込めない。


「おりゃっ!くそっらちがあかないな…なら、ミミ!アスリ、コトリ!俺が能力を使う!30秒だけ時間を稼いでくれ!!」

「はーい♡」

「わかりましたヤマト様!」

「失敗するなよ、人間!」


すまねえ!みんな!

「発現!不動!」

俺の手を青い円が手を覆う。


ぐっ、きゃあ、ぁあ!

くそっただやられてるのを見てるだけなんて…!

「ぐっ、まだか!?人間!」

「あと少しだ!」

早く、早くしてくれ!!


「ぁあぁあ!!」


「アスリッ!!口が塞がって発現出来ないのか!」

アスリがトカゲの尻尾で首を絞められてるっ!


「マズイよ!!虹トカゲの毒が回る!!発現!ファイア!くそっ効かない!!」


くそっマズイまだか!?まだなのか!?

ヴヴン

…!手の全体が青く光った!!今だ!!

虹トカゲに素手はNGだ、なら剣に力を込めて!

「うおおおおおお!!!!」


凄まじい力を込めた斬撃は確かに虹トカゲを切り裂いた、だが…凄まじい力故に、


「剣が…折れた……!あと一押しなのに…!!」


くそっ不動の能力も尽きた!!

剣も壊れた!!どうしようもない!!

けど!けどっ!!俺は!!


助けるんだ!!!


伝説の腕輪が輝いた!!?なんだ!!?

右腕にさっきのような力が溢れてくる!!

これなら!コレでアイツを叩けば!


「ヤマト様!!ダメです!!素手で殴れば毒が回りタダでは済みません!!!!」


「ゴメン、ミミ。でも、俺は!決めたんだ!」


「うおおおおおおお!!」


先ほどの斬撃の跡に加えた打撃は

凄まじい轟音を起こし虹トカゲを真っ二つにした。


や、やった、アスリは?解放されたみたいだ、良かった。あ、でも毒は大丈夫かな?人の心配してる場合じゃねぇか、ハハ。あー気持ち悪い。


「ヤマト様ーーーーー!!!」


「ヤマト様!ヤマト様!!」

う、うん?ミミか

「うお!俺は寝てたのか!虹の涙は?」

ミミは泣いていた。

「ヤマト様…良かったです…もう起きないかと…虹の涙はちゃんと手に入りましたよ…」

「大げさだよミミ。良かった。アスリは?」


「アスリ様は解毒の能力を持っていたんです。あの時は口が塞がって出来ませんでしたが。それを使って自分もヤマト様も治療したんです。」


「そっか、なら良かった。」


「あ、あの、ヤ、ヤマト……」

ん?アスリか!!今ヤマトって言った?

「アスリ!ありがとな!お前のおかげで助かったぜ!」

「なっ、何を!助けられたのは私の方だ…本当に、ありがとう…今までの非礼を全て謝る!すまなかった!!許されないなら身体でも何でも、」


「わーっ!何言ってんだよ!!いいんだよ、お互い様だろ?これからもよろしく頼むよアスリ。」

俺は申し訳なさで拳を握りしめているアスリの手を取り握手した。するとみるみるとアスリの顔は赤くなってしまった。


「う、うん……」


「な、なんか納得いかないんですけど?ねぇコトリ様。そう思いませんか。」


「良いこと言ったねぇミミ。私も同じ意見だよ。」


なんだか、2人の殺気を感じるが…放っておこう…


「アスリも!いつまで手握ってんのよ!!アンタ人間嫌いじゃなかったの!!?」


「そ、それは…昔の話だ、っ!」


「ふーん。まぁいいや。ヤーマト♡私の手も握ってぇ?」


「な、なんでだよ!おい、胸当たってるって!」

「当ててんのよ!」


「ヤマト様ぁあぁあ!!」

「わー!ゴメンゴメンごめんなさーーーい!!」

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