VSヒューマン
【ヤマトワープ先】
ヤマトはワープし、テラローシャを様子見していた。
「なんだ?そのふざけたお面は。」
「ああ、コレですか。コレは各種族の特徴を捉えたお面を被ったら面白いかなぁと思いましてね。皆に被らせたんですよ。私のコレはヒューマンのお面です。」
「ヒューマンだと?お前ヒューマン族なのか!?」
「ええ、そうですよ。見ますか?」
そう言うとテラローシャは面を外し顔を見せた。その顔は至って普通の男の人間であり、威圧感などはなかった。
「確かにヒューマンみたいだな。」
「ええ、私はテラローシャ・イイントと言います。って言ったところで私の凄さは貴方にはわからないでしょう。」
「ああ、全くわからん。」
「仕方ない。少し説明してあげましょう。」
そう言うとテラローシャは腕を組み、語り始めた。
「ファントムは、転生者で作られています。そしてその転生者はかつて何かしらの罪を抱えている。」
「罪?」
「ええ、死ぬ前に何かしらの罪を残し死んで地獄に送られたのです。そして閻魔大王に何故か私たち5人が選ばれ、 転生された。恐らく三年前、魔王が転生しなかったためでしょう。」
三年前……俺が魔王を名乗るあいつをぶっ倒したせいか?確かあの時あいつは死に際にタダでは死なんとか言ってたしな……。それより地獄の支配者は閻魔大王なのか。狐族に聞いた通りだな。
「つまり私たちは生前に何かの罪を負っているのです。そしてもちろん、私にもある。」
「なんだよ…お前の罪って」
「奴隷を商売にした事です。」
なに!?奴隷だと?
「どういう事だ?」
「その言葉のままですよ。私はジパング王国において戦争での捕虜の監督をしていました。しかし監獄も無限にあるわけではありません。そこで私は捕虜を奴隷として扱い、闇ルートで販売する事にしたのです。そしたらコレが売れるんですよ。」
「糞みたいな野郎だな」
「まぁなんと言って貰っても結構です。そして奴隷の存在が明るみに出た頃奴隷は問題になりました。他の族長たちから責められた国王は私1人の責任として、私を処刑し、事態をおさめたのです。」
「あのオッサンそんな悪いやつだったのか。」
確かに言われてみればあのオッサン人任せだしミミの事ぞんざいに扱うし嫌なやつだったな。
「まぁ私が生きていたのは今の国王よりもっと昔の時代ですがね。なぜ各ある種族は里や村なのにヒューマンだけ国だかわかりますか?それはヒューマンが奴隷で今でも儲けているからです。」
「なるほど、話はわかった。国王は後でぶっ倒す。それでお前らがカリスマ、いや初代魔王を復活させようとする理由はなんだ?」
俺がそう言うとテラローシャはニヤリと笑った。
「初代魔王の存在には気付きましたか。素晴らしい。私たちは個人個人で魔王を復活させようとする理由は違います。私の場合は魔王に世界を暗黒の時代にしてもらって奴隷だらけにして貰うためですかねえ。」
テラローシャは満面の笑みを浮かべ、奴隷の事を考えているのか、ヨダレを垂らしていた。
「奴隷を鞭打つ時のあの感覚、好きでもない者をご主人様と呼ばせ奉仕させる時のあの奴隷の悔しそうな顔はたまりませんよ。ジュル、おっと失礼。」
俺はもう限界だった。
「悪いけど俺、切れたから。発現……爆雷波」
「!?」
俺が爆雷波を打つとテラローシャは驚きモロに食らった。爆雷波の存在を知らなかったからだろう。そして爆雷波の中から血を出したテラローシャが出てきたため俺は間髪入れず伝説の剣を引き抜き斬りつけた。
「ぐあ!!な、なんですかこの威力は!!この前とはまるで別人!!」
「この前は怪我人もいたし下手に動けなかっただけだ。それに俺は今切れてる。発現!爆雷波!」
「く、くそっ!!発現!奴隷の掟!!」
テラローシャが能力を発動すると俺の身体は動かなくなった。なるほどコレは強力な能力だな。だがかなりのエネルギーを使うはずだ。
「ゼェゼェ……。ふ、ふはははどうだ!?動けないでしょう!!ぐっ!やはりかなり疲れるな。……この能力で!私は数々の奴隷を扱ってきました!!私に逆らった時点で貴方も結局はそうなる運命なんですよ!死ね!発現!奴隷の鎖!!」
「発現、瞬撃。」
「今さら何をやっても遅い!!」
テラローシャが鎖をふるってきたが、俺は瞬撃によりその鎖を左手で弾き、右の拳をテラローシャの腹にぶち込んだ。
「ぐおおおおおお!!な、なぜ動ける!?」
「瞬撃は自動のカウンター技だ。俺の意思とは関係ないから能力の制約は受けない。さぁ終わりだ。発現、不動!」
「ま、待ってくれ、わかった!お前らに味方する!!だから!」
「駄目だ」
「私を殺すと魔王が復活するぞ!!」
「ハッタリかどうか知らんが、もとより魔王を倒さねば真の平和は訪れない。俺は魔王を倒す」
「馬鹿め!!痛みは引いたぞ!!発現!!奴隷の毒!普段なら死なぬが、コレは致死量の毒だ!!この距離なら避けられまい!死ね!!!」
「伝説の指輪よ!変化!」
テラローシャは爪から液体を出した。俺はこのような状況も予測していた。救いようがない馬鹿なやつだ。俺はテラローシャの毒の液体を変化によりただの水へと変えた。そして30秒がたった。
「な、なぜ効かぬ!!」
「狐族にでも聞くんだな。じゃあな。」
俺は右手に伝説の剣を持ちテラローシャを一刀両断した。
「ぐああああああ!!!」
そしてテラローシャは切り口からチリとなり崩壊していった。途中、黒い球体が中から飛び出しどこかへ飛んで行った。
「……奴隷か。やる事が増えたな。」




