邂逅
そうだ、三年前の日本だ。
「あれ?でも別に大地震はあったけど、被害は全然なかったし、そんな重大でも無いような気が。」
ってあれえええ!?
いつの間にか三年前の俺に乗り移ってる!!
懐かしいなあこの学ラン……
ん?ビルの壁にある大型テレビで
地震ニュースが流れてるな。
「えー。速報です。ただいま地震がありました。発生源は茨城県。推定震度6。地震の被害は今の所見られません。」
そうそう、地震の発生源がこの辺だったんだよな。
で、なにすりゃ良いの?俺は。
「うわっ!地割れだぞっ!!気をつけろ!」
地割れ……?あ、本当に地面割れてる。
つーかこの地割れ、底が見えねえな。
見てると飲み込まれそう……
そう思った瞬間俺の下の地面が崩れ、
俺は地割れの穴の中に引き込まれてしまった。
「おいっ!ガキが1人落ちたぞ!!レスキュー呼べ!!」
「うわああああああああ!!」
なんだこれ!!まだ落ちてんのか!!
これ底、あるのか!!!?
「うわっ!いてっ!」
ドンッと尻もちをついた俺は
周りを見渡した。
「コレは……なんだ??」
俺が目にした光景は信じ難いものだった。
赤いツノを二本生やし、物凄い筋肉量。
そこにいたのは、首輪をし、足の片方に足枷がはめてあるオーガだった。
「バカなっ。何故元の世界にオーガがっ!?」
すると怪物は目を開け驚いた事に喋った。
「あぁ??なんだてめぇヒューマンか?てかここどこだ??俺は狐族の村にいたはずだが…。」
「お、おい。なんでお前首輪されてんだよ。」
「あ?そりゃあ捕虜よ。オーガと狐族は今戦争してっからな捕まっちまった俺はこうなるさ。まぁ俺は今逃走中なわけだが。それよりここはどこだ?」
「ここは、日本、いや違うな。お前らからすると異世界だ。」
異世界という単語を聞いたオーガはピクっと反応した。
「異世界……なるほど、事態が読み込めてきたぜ…。」
するとその時、どさっとまた上から降ってきた。
「きゃっ」
尻もちをついた女の子は紛れもなくちょっと小さいロマだった。しかし毛がきつね色である。
「ロマッ!?なぜここに??てかその毛!」
「えっ!?なんですか??貴方誰ですか?」
俺の事を知らない??それにやけに明るいぞ…?
まさか、このロマは3年前のロマか…!?
だとすると、この状況、いったいなんの意味が?
「あぁ?お前俺に食事持ってくる狐族のガキじゃねーか。脱走した俺を追いかけてきたか?」
「はい…貴方が【まやかしの森】の方へ逃げたのを見て……」
「あぁ俺は森へ逃げ込んだよ、だけどいつの間にかここにいた。おそらくこれは幻覚だろう。」
「いえ、コレは幻覚ではありません。おそらく次元の裂け目に吸い込まれたのでしょう。」
次元?どういうことだ?
「この森は幻覚だけ起こすわけでは無いのです。異世界との【邂逅】の場所とも言われています。
「邂逅?」
「ええ、ごく稀に異世界と空間が繋がる事があるらしいのです。私も初めて遭遇しましたが。」
「ふーん。なるほどねぇそれでこのヒューマンと出会ったってわけか。」
でもなあ不思議な事があんだよな。
「さっきから思ってたんだけどさ、ここの空間は俺の元いた世界じゃ無いわ、たぶん。」
「どういう事だ?ヒューマンのガキ。」
「俺も地割れの中を落ちたらここに着いたんだ。明らかに地割れにしては底が深すぎたし、それにこの異様な雰囲気…俺のいた世界じゃないな……。」
「じゃあここはどこなんだ!??」
「おそらくですが……魔王の転生と何か関わりがあると思います。先代魔王が死んでからちょうど500年…最近森の様子も変でした。」
でも確か、テラローシャは3年前
魔王は現れなかったって言ってたよな…?
だとするといったい……?
「ムッ!!誰だ!!!?」
オーガのオッサンが叫んだ先には
闇の球体があった。
あれは確か…テラローシャの時も…
球体の中から人影が現れた。
「ふ、ふふふ。転生に成功したようだ。しかし、この肉体…やはり自分ので無いとしっくりこないな…。さて、滅ぼすとするか……ん?ここはあの異世界じゃないな。」
な、なんだ??この異様な殺気は……!!
オーガのオッサンもロマも
汗が滲み出て、足が震えている。
男はこちらを振り向いた…
「君たちは、誰だね??おっと先に名乗るが礼儀か…私の名前はガラムだ。ガラム・デモンズ。」
「デモンズ!!!?まさか、お前……」
「あぁ私が眠ってから数千年、呼び方が出来たらしいな…そうだ私が、」
「【魔王】だ」




