33、今後の方針は?
33、今後の方針は?
☆★☆ 櫻 ☆★☆
太陽が沈み、3つの月が姿を見せた。3つの月明かりが照らすのは開けた所のみで、森は暗闇が支配し、黒く塗りつぶした様に視える。月明かり以外の光源は、拡場の中程に火が灯り、焚火の様そうをみせている。周囲に、肉の焼ける香ばしい匂いが薄く漂っている。薄くと言う表現で分かると思うけど、今日の晩御飯は焼肉! 塩、胡椒で味付けしただけの簡単なものだったけど・・・肉は、ワッツさんに提供して貰った。何でも、簡易的な肉塊を作り出せるとかで、見せて貰う序に、使用した・・・肉自身の味はしなかったけど、お腹を満たす事はできる。定期的に譲って貰えれば食料不足 解決になるかと思ったけど(肉 限定で)、時間制限があり、超過すると霧散すると言っていた。色々と制約があるみたい。その簡易的な肉塊を、大地さんが豪快に焼き、桃っちが漫画肉~♪ って、喜んでいた事を述べておこう。勿論、月夜見さんと3匹の分は調理(焼いて、塩 胡椒しただけ)して届済み。後で戻った時に、感想でも聴こうかな・・・
今は食後の団欒 時間。今の内にワッツさんとの話し合いの整理をしてみよう
始めに、大地さんがワッツさんに僕達の置かれている状況を説明した。大体、こんな感じで
記憶が欠落した僕達(5人)が、半年ほど前に師匠(お爺さん)の手で集められ、ss操作(ss操作は単体技能の為、此方で説明)、霊獣の寝床(亜空間製作)、アイテム収納箱(収納庫の下位版)、存在移行などの4つの技能を習得した所で、師匠(お爺さん)から旅に出る様に言われ、半強制的に転移魔法で飛ばされて来た。智識に附いての補完は出来なかった事も附け加えていた
説明中に、ワッツさんからの横やりもかなりあった。それはそうだよね。5人共に、同じ技能。それも、お手軽な技能(普通の生活で使用する汎用技能)ならまだしも、特殊な技能(条件の厳しな専用技能)を覚えたって事だから・・・ワッツさんと大地さんのやり取りを一部 抜粋すると
“『汝等 以外でも、同じ技能を習得する事はできるのか?』”
“多分だが、師匠の下でなら覚えれると思うぞ。但し、命の保証はしないがな。俺達も何度、死に掛けたか…ぶるぶるぶるぶる(震え)”
“『因みに、汝等が指導する事は可能か?』”
“無理! 俺達が指導する事は不可能だ。修行の内容を、ほとんど覚えていない。ってか、生にしがみ附くだけで精一杯だった。それに、薬も服用していたからな・・・何の薬かは判らんし、もう2度と飲みたくはないな。命が幾つあっても足りん…タラ~リ(汗)”
“『それほどの内容か・・・』”
“ああ…こっくり(頷き)”
こんな感じだった・・・ワッツさんが聴きたい事のほとんどが、大地さんが語った内容と重複していた。何処から来て、いつ神楔山に登ったのか、目的は何か、汝等は何者か等々だった。
目的の1つは、ワッツさんから色々と情報を教えて貰う様に言われていたので、会いに来る予定だったと言うと驚いていた。途中で遭遇できたのは幸運だった
教えて貰う情報の中で筆頭なのは・・・勿論、現在の場所! そして、人の住む町(街?)! そして、切実な食糧問題! 他は・・・
まず、現在の場所を含めた大雑把な周囲の様子。僕達の居る場所(現在地)は、神楔山(僕達が転移した山の名前)の麓。そして、中央の神楔山を囲う様に山脈が存在し、北に森林(樹戦い海)、東に山岳、南と西に草原からなる。ワッツさん談では、中央に神楔山を有する小規模の大陸。実際に小規模かどうか僕には判らない
ワッツさんの知ってる街は幾つかあると言っていた。その中で、この神楔山の近場となると3つだと教えてくれた。1つは、東の山岳にある岩場を利用して作られた岩街(炭鉱か鉱山でもあるのかな?)。1つは南の森に半ば埋もれた樹街(浸食された? 切り開いた? どっちだろう)。1つは、西の監視と防衛の為に作られた砦街(何か物騒な所)。都合よく東西南とあり、北に無いのか桃っちが聴いたけど、過去に滅びたと言葉 少なに教えてくれた。それで分かったのは過去には神楔山の東西南北に街が在った事。そうそう、砦街はワッツさんが警戒する国の街だと教えてくれた。何でも人族至上主義者達の治める国で、人種こそが至高の存在だ! っと宣う人達の集まりだそうだ。他種族を虐げる者達だから僕達も気を附けろと教えてくれた。僕達は、人じゃ無くなったから警戒が必要・・・近附かないに越したことはない
そして、食料! 大量に仕入れる必要がある為、ワッツさんに助言を頂くと。街で仕入れる、大型の魔獣を狩る、迷宮や迷路で魔物を狩る。3つの案を出してくれた
3つの案から検証すると、こんな感じになった
1つ、街での仕入れは、現金が掛る。僕達の現金は大地さんが持ってるだけ。成人男性が一月 暮らせる金額、その場 凌ぎにしかならない。それに、桃っち談だけど、小説では、街に入るのもギルドに登録するにもお金が掛るっと言っていた。必要な経費がどれだけかかるか不明だから、全員一致で没!
1つ、大型の魔獣を狩るのは、かなりの危険を伴うし、僕らで倒せるかが判らない。参考までに、ワッツさんは大型で、僕らが戦った半鷹半獅子・腐乱鬼は中型になる。僕ら自身の戦力(強さ)を把握できてない現状では自殺行為。半鷹半獅子・腐乱鬼戦で思い知ったから。これもまた全員一致で没! ・・・それと、近辺の大型の魔獣はワッツさんが掃討した為、今は居ないとの事
1つ、迷宮や迷路で魔物を狩るのは、ワッツさんが教えてくれた情報を元に考えたら、危険は伴うけど僕達の修練にもなるし、効率面から視ても良いと思う。採用候補!
ワッツさん情報では・・・迷宮や迷路で出て来る魔物は、倒すと品物を残して消える。ただ、何も残らない時もあると言っていた。桃っちが確率がどうとか、レアがどうとか聴いていたけど、ワッツさんは判らないって答えてた。それと、魔物は倒されても一定時間が経過すると復活するので、狙った魔物を効率的に狩れると教えてくれた。因みに・・・本当に因みにだけど、迷宮や迷路以外に出て来る魔物は、基本、繁殖で増える。一定時間が経過すると復活するなんて事は無い! だから狩り尽くせば居なくなる。他から流れてこない限り・・・以上の事から考えて、食料を残す魔物を視附けて狩りまくれば、大量の食糧が確保できる。解体技術は身に附かないけど・・・
採用候補なので、迷宮か迷路の何方かが、近くにあるかどうか聴いてみた所。迷宮にしろ迷路にしろ、世界各地に多数 存在し、この大陸にも複数あると教えてくれた。因みに、僕達が降りて来た山(神楔山と言うらしい)にも、封印 状態ではあるが迷路が存在する事も教えられた
そうそう、迷宮や迷路の違いを、大地さんが聴いていたので、纏めてみると
迷宮の特徴・・・入り口に複数の道があり、どの道を通るか決めた後は、最奥まで一直線。全ての道が、最奥に繋がっている
迷路の特徴・・・入り口は1つで道上に分岐点・行き止まり・罠・部屋などがあり、最奥まで入り組んだ作り
何方も、最奥には強敵が待ち構えている
っと、こんな感じ
今後の方針としては
1、大地さんの傷が癒えるのを待つ。治療に専念すれば2~3日と言われていたけど、今日の夜から治療に専念して貰えば、1日遅れの3~4日 程度だと思う
2、食料確保の為に、迷宮か迷路に挑む。修練も含めるので、人目の無い場所と条件が附加される。人跡未踏の迷宮か迷路が望ましい。大地さんが完治するまでに調べる
3、人族の街へ行く。行き先は、南の樹街を予定している。なんでも、ワッツさんの下へ訪れる末裔達(家の修復をした人達)が住んで居ると聴いたので選んだ。
4、情報収集を含めた色々
そうそう、今後の方針をワッツさんに伝えた所、一度 神楔山にある封印されし迷路に挑戦してほしいと言われた。封印されてるのに、挑戦も何もないと思ったけど、実は裏道があり、ある資格を有した者は通れるとの事・・・これって、封印って言うより行動制限されてるのでは? っと、僕達の共通見解だった
なぜ、僕達に挑戦してほしいかと言うと、ワッツさんの知る限り、裏道を通れるのは、直系の末裔達のみで。一世代に1人しか資格を有せなかったと言っていた。一子相伝の資格とは・・・僕達が挑んでも有せるとは思えないけど、ワッツさんには何か考えがあるのかな?
挑戦する見返りとして、街に出向く時は、送ってくれると言う事になった
それと、北は危険なので。相応の実力が附くまでは、北側の山を越えるなと忠告・・・っちがう、警告がされた。何でも迷宮や迷路から溢れた魔物達と既存する魔物達との生存競争が激しく、同一種族でも強さの桁が違うらしい。此方側にも残党が流れて来るが、一筋縄ではいかぬ存在ばかりらしい。
っと、大事な事を忘れていた。実は、ワッツさんの下に訪れる末裔達の祖先とワッツさんは、別の大陸から一緒に流れて来たと教えてくれた。そして、ワッツさん達が居た大陸の中央附近に世界神樹様が居られる様な事を言っていた。ワッツさん自身は合った事が無く、伝え聴いただけの事らしいけど
何かの機会があれば、お礼を言いに会いに、行かないといけないと思う。僕達を招いてくれた事、亜空間に世界樹の苗木を譲ってくれた事、おかげで霊獣郷と言う、1つの世界が出来た。何時か、この恩に報いる事ができればいいな
今日の事頃は、団欒 時間終わり。そろそろ寝る準備をしないと・・・っあ! そうだった、ワッツさんの身体の大きさなんだけど・・・って、皆が動き出したので、言及はやめておこう
つづく




