18、霊獣武具の具現化=前篇=
18、霊獣武具の具現化=前篇=
☆★☆ 花梨 ☆★☆
大地殿達が転送円で消えて行くのを見送り。自分達も移動する為に、アヤメ様を促す事に
「アヤメ様、自分達も移動しましょう」
「そうですね。桃子さん、お爺さん、行きましょう」
「は~い」
「うむ」
アヤメ様が、桃ちゃんと爺さまに声を掛けて、一緒に歩き出したので後から附いて行く事に
7時半にある転送円で一層目に降り、自分の紋章陣(8時)に着いたので準備をする事に
大地殿から言われていた、SS回復水入り硝子麦酒柄附容器(液体が三分の二程入った物)を取り出しながら、先程の会話・・・
“「花梨」”
“大地殿が移動しようとした時に、思い出した様に呼び寄せられたので、近付くと”
“「アイテム収納庫<複合>に、液体の入った硝子麦酒柄附容器が5個収められてる、SS回復水だから具現化後に飲んでくれ」”
“「分かった。アヤメ様達にも飲ますのだな」”
“「ああ。ただな、凄く不味いから覚悟して飲んでくれ」”
“「おい」”
“「試作段階だから、勘弁してくれ。効果はちゃんとあるから。頼んだぞ! ・・・では~」…スタスタスタ(歩)”
“「ちょ」…っば(手を出す)”
“咄嗟に手を伸ばしたが捕まえられなかった。大地殿は櫻ちゃんと一緒に転送円に入って消えていった
大地殿とのやり取りを思い出して、頭が痛い。不味さがいか程なのか、凄く心配だ。アヤメ様や桃ちゃんに飲ます前に自分が飲む事になるから、まだ良いが…ハァ~(溜息)
そうだ、アヤメ様に飲まして貰えるように頼まないと
「アヤメ様。少しお願いが御座います」
「はい? なんでしょう」
「実は、自分が武具具現化に成功した後。これを、自分に飲まして貰えないでしょうか」
話ながら大地殿の 言っていたSS回復水入り硝子麦酒柄附容器をアヤメ様に渡した
「これは?」…???(疑問符)
「あ! ひょっとして、SS回復薬じゃないですか」
アヤメ様は受け取りながら、問いを発しましたが。桃ちゃんが自身の予想を応えています
「桃ちゃんの言う通り、SSを回復する水だそうです」
「おおおお~」
桃ちゃんは喜んでいます。アヤメ様は、じっとSS回復水入り硝子麦酒柄附容器を見詰めています・・・数秒程、見詰めた後
「分かりました」
「あ。それと、物凄く不味いと聞いていますので、自分の反応に気にせずに飲まして下さい」…ペコリ(敬礼)
「任せて下さい、花梨」
「お願いします」…ペコリ(敬礼)
アヤメ様に事後処理をお願いした後に、紅蓮(子熊)と共に紋章陣(門)の中央に赴き、月夜見さんから渡された器を置き。大地殿から渡されていたサバイバルナイフ(市販品、各自が持つ。刃研ぎは大地作)で自分と紅蓮の指を切り、器に血を満たす
その後、紅蓮と申し合わせる様に、器から距離を開けて(左右(又は上下)に拡がる)、紋章陣(門)に両手で触れて呪文を唱える
「 <<大気に満ちる方々よ 土に 水に 火に 風に満ちる力の煌きよ 悠久の時の中 幾千幾万幾夜を越えて 紅色の耀き纏い 陰陽交わる 我が半身となす 来たれ 我が身を守り 断ち切る刃よ 霊獣武具具現>> 」
…ぶくぶくぶく(泡立ち) ッパァ~~(紅色(アカ)い耀き) スゥ~~~~(昇る)
唱えてる途中から器に変化が置き、器から何かが競り上がって来たが、完全に認識する前に、呪文を唱え終わったと共に、身体から力が抜けて前のめりに仆れてしまった・・・意識はあるが、考えるのが億劫だ。身体も動かなく、廻りが良く視えない
「・り・、・・ん、・りん、か・・」
誰かに呼ばれてる気がするが、上手く聞き取れない。誰かに抱え起こされて、口に何かが触れる…ゴックン(飲む)
口から流し込まれた液体を一口飲んだ瞬間、霞がかっていた思考が回復したのと同じく。何とも言えない苦みが拡がり、戻しそうになるが、注がれる液体を我慢して飲んでいく
「花梨、大丈夫ですか?」
「花梨さん、大丈夫?」
「もう。良いようじゃの」
「はい。大丈夫です。御心配お掛けしました」…ペコリ(敬礼)
皆に心配させましたが。もう、大丈夫。飲み終わった時には、身体も動かせる様になった、但し、体調は芳しくない。多分、LFの消費が関係しているのでしょ。念の為、ステータスを確認して措くべきですね。 <<ステータス>> っと、念じる
≪ステータス≫
名前・・・・・・部 花梨
種族・・・・・・◎鬼人(真性)⇔人(疑似)
性別・・・・・・女
歳・・・・・・・22才
Lv・・・・・・・1
LF・・・・・・-5/50(赤文字表記)
SS・・・・・・48/48
・・・・簡 略・・・・
ステータスを確認すると氣(ss)が全回復している事と、LFが赤文字表示になっている事。LFが残り一割、もしくは切れば、赤文字になるみたい。そこまで確認して紅蓮の事を思いだし、慌てて紅蓮の様子を視ようと前を見ると。紅蓮が仆れている事(他の子達(蒼穹と漆黒)に突かれてる)を視線の端で確認できたが・・・自分の視線は、その手前にある、器の上方。2本の刀に釘附けに・・・握りが上で、刃が下。刃を上方に向け、刃の半ばで交差し、紅色い耀きを纏った白と黒の刀
これが霊獣の大太刀なのか、暫く見惚れてしまった
「これは、凄いの~」…ほほ~ぅ(関心)
「凄いよね~。召喚武具のうえ、主人公が常に求める武器の刀だもんね~。いいな~。花梨さん、強くて刀持ち、これは主人公道を突っ走るしかないね」…キッラ~ン(親指立てる)
見惚れてたら、桃ちゃんが此方に話を振って来たけど。桃ちゃんが言ってる主人公道って何か分からないよ…トホホ(凹) っと、そうだ。紅蓮!
「この子も無事ですよ」
「すみません。ありがとうございます」…ペコリ(敬礼)
自分が刀に魅了されてる間に、アヤメ様が紅蓮の様子を視てくれたみたいです。因みに、紅蓮はアヤメ様に抱っこされています・・・羨ましい~
紅蓮も無事の様だし、改めて霊獣武具を見ると・・・これ、手に取らないとダメだよね・・・っよし! 女は度胸!
…かちゃ(右持ち) っかちゃん(左持ち) すぃ~~びゅん(右振り) ふぅ~~ぶん(左振り)
両手でそれぞれを持って一振り。凄く軽い っと言うより、重さを感じない? 掌に吸い附く様に収まり一体感を感じる。刀自体の見た目は、どちらも一緒。柄は普通で刀身には綺麗な波紋が拡がっている。紅色い耀きは一振りすると共に飛び散り、少量のみ、刀自体に淡く纏わり附いている・・・うん。波紋が淡く耀き、実に優美さを醸し出している・・・眺めていると、刀自体の存在が儚く消えた。掌には何もない、あたかも何も存在していなかった様に
「あれ? 消えた」
「送還したのかの?」
「はぁ~…うっとり(至福) もっと眺めていたかったです」
「いえ、行き成り消えてしまいました。送還した訳ではないのですが」…???(疑問符)
アヤメ様と櫻ちゃんの気持ちは分かります。自分も、もう少し眺めていたかった。爺さまの問い掛けには、答えられない。自分が意図した訳ではないから
「ふむ・・・なるほどの~、初っ端は存在が確定する為の行為みたいじゃの。2回目以降に真っ当に扱う事ができるじゃろ」
「なるほど。再召喚は、後にして。次はアヤメ様の霊獣武具召喚をする為に移動しましょう」
皆を促し、アヤメ様から紅蓮を受け取ろうと思ったのですが、何やら考え事をしながら歩き出したので、暫く様子を視る事に
次のアヤメ様の紋章陣(9時)の場所に着きましたが。アヤメ様は、まだ考え中みたいですが
「アヤメ様。到着しました」
「・・・ ・・・ ・・・ っえ あっ ごめんなさい」…ペコリ(敬礼)
アヤメ様が紅蓮を差し出して来たので受け取り。少し聞いてみる事に
「どうしたのですか? ずっと考え込んでいましたが」
「ええ、少し気に成る事と頼みたい事が・・・花梨」
アヤメ様は、自分との話が終わった後に。桃ちゃんと爺さまに声を掛けて、蒼穹(子鴉)と共に紋章陣(門)の中に入り、準備をしています
紋章陣(門)中央に器を置いて、サバイバルナイフで自身の指と蒼穹の足先を傷附けて血を注いでいく。器に溜まるのを待ってから、共に器を中心にして対極に距離を取り、紋章陣(門)に両手片膝(蒼穹は両翼を開いて紋章陣(門)に附ける)を附いて詠唱を始めました
「 <<大気に満ちる方々よ 土に 水に 火に 風に満ちる力の煌きよ 悠久の時の中 幾千幾万幾夜を越えて 蒼色の耀き纏い 陰陽交わる 我が半身となす 来たれ 我が身を守り 断ち切る刃よ 霊獣武具具現>> 」
…ぶくぶくぶく(泡立ち) ッパァ~~(蒼色い耀き) スゥ~~~~(昇る)
詠唱途中から器の中身(血)が泡立ち始めて、蒼色い耀きが立ち昇り、追い掛ける様に、太い何かが徐々に姿を現しだした。っと、言うか出現してる場所と器のサイズが違うのですがね?
出現した棒の様なモノが2本(白と黒)。お互いが中央辺りで重なる様に交わると・・・傘が拡がる様に、一方向に向かって刃が飛び出した・・・蒼色い耀きを纏った2本の大鎌が出現した
アヤメ様達に視線を向けると、アヤメ様と蒼穹が共に仆れ伏していた
「っあ! アヤメ様~」
慌てて自分がアヤメ様の下に、桃ちゃんと爺さまが蒼穹の下に
紅蓮を寝かせて、アヤメ様の様子を伺う・・・ざっと触診してみた所。意識を失ってるだけで、身体に異常は感じられない。眠ってるのと同じ状態だ。鑑定を使ってステータスを確認したが、此方も異常は発生していなかった。良かった~
どうしましょうか。アヤメ様からは意識が無くても飲ませてほしいと頼まれていますが…チラッ(視線) 手に持っているモノを視て…ハァ~(溜息)
意識がない人に、飲ますのは・・・普通の水でも危険な行為なんですが・・・飲ませる? 事が全くできない訳ではありませんし・・・時間が掛かりますが、致し方ありません
「アヤメちゃんは、意識がない様子じゃの~」
「大丈夫なんですか~。一様、蒼穹も眠ってるだけです」
桃ちゃんが蒼穹を抱いて傍に来てくれました
「アヤメ様も意識を無くしていますが、今からこれを飲ませる予定です」
桃ちゃんと爺さまに答えながら、手に持っているモノを見せる
「それって、さっき花梨さんが飲んでたモノ?」
「ああ。凄く不味いが、SS回復水ですよ」
「飲ませるの!」…!!!!!(吃驚)
桃ちゃんの驚きは分かります。自分も、あまり飲ませたくないのですが。アヤメ様自身が望んでおられますから
「意識がなくても飲ませてほしいと頼まれていますので」
「まぁ~。気附け薬と思えばよかろう・・・あながち間違っていまい」
桃ちゃんが引いてしまった、おまけに
「〔私は飲みたくないな~〕…小声」
独り言が聞こえてしまった。これは大地殿の言葉を伝えるべきか・・・
「あぁ~、桃ちゃん。先に謝っとく。ゴメン」…ペコリ(敬礼)
「え。なんですか?」…???(疑問符)
桃ちゃんは困惑顔ですが。伝えておくべきと判断いたす!
「因みに。桃ちゃんの分も渡されているから。心配しなくていいよ」
「ぇえぇぇぇえ 要らないです、そんなの~」…ええぇぇっぇぇぇぇえ(驚)
うん。伝える事は伝えたし、此方も準備ができた。慎重に飲ませていこう
結論から言うと、飲ませる事には成功した。無事に意識が戻り、動ける様になったようです
アヤメ様は、蒼色の耀きを放つ、2本(白と黒)の大鎌の傍に近寄り、左右の手で1本ずつ掴み取り
…かちゃん(右持ち) っかちゃん(左持ち) すぅ~~ずば~ん(右振り) ふぅ~~ぶふぉ~ん(左振り)
軽く一振り後。蒼色い耀きは弾けて、大鎌に淡く纏わり附いている。長柄の柄は簡素で、片側に小さい丸い突起があり、逆側に太く長い捻りの附いた刃が一本、横に飛び出している。刃には大胆な意匠が施されている
アヤメ様も観察しておられたが。自分の時と同じく、暫くしたら周囲に溶け込む様に姿が消えた。アヤメ様は残念そうにしている
「アヤメ様。後程、呼び出しましょう」
自分の言葉にアヤメ様は
「そうですね。皆が揃った時にお披露目をしましょう」…ぱぁ~~(耀く笑顔)
「はい。その為にも、次へ移動しましょう」
「ええ。桃子さん。ありがとう…ペコリ(敬礼) ・・・行きましょうか」
アヤメ様は桃ちゃんから蒼穹を受け取り、桃ちゃんを促し、先へ歩いて行きます。紅蓮を肩に乗せて(担ぐ?)、爺さまと連れ立って移動します
最後の桃ちゃんの紋章陣(10時)に到着した。まだ大地殿達は来ていない様子
「桃ちゃん。大地殿達は、まだ到着してないようだけど、先に済ます?」
「はい。先に済ましちゃいます」…ゴォ~~~(立ち昇る炎)
「因みに、どうする?」
「っうぐ の・・・」
「の?」
「飲みます。宜しくお願いします」…ペコリ(敬礼)
凄くやる気がでてます。桃ちゃんの性格から最後に廻って来たのが余計に火が附いてしまったのかも。その勢いなのかアレを飲む覚悟をした様子
意気揚々と漆黒(子狐)と一緒に紋章陣(門)の中心に行き、準備をしています。何故か漆黒までやる気がでてるよに視えますね
大地殿から渡されたサバイバルナイフで自分と漆黒の指先を切って、血を紋章陣(門)中央に置いた器に溜めています。溜め終わったのか、器を中心に対極に離れて、紋章陣(門)に両手両膝(漆黒も同じ格好)を附いて詠唱を唱え出しました
「 <<大気に満ちる方々よ 土に 水に 火に 風に満ちる力の煌きよ 悠久の時の中 幾千幾万幾夜を越えて 黒色の耀き纏い 陰陽交わる 我が半身となす 来たれ 我が身を守り 断ち切る刃よ 霊獣武具具現>> 」
…ぶくぶくぶく(泡立ち) ッパァ~~(黒色い耀き) スゥ~~~~(昇る)
器の中の血が滾り、黒色い耀きが発生した後に、器から棒が浮き上がって来た。1本目が半分まで出た所で、2本目が姿を現した。2本(白と黒)とも完全に姿を現した後、互いの上方で交差した。長い棒の片側は尖り、逆側は装飾があり、輪っかが複数取り付けられている
桃ちゃんと漆黒は共に仆れており。桃ちゃんには、紅蓮を肩に乗せた自分が。漆黒には、蒼穹を抱いたアヤメ様と爺さまが、それぞれ歩み寄る
紅蓮を下ろした後。桃ちゃんの様子を視て、アヤメ様と同じ状態なのを確認して、SS回復水を慎重に飲ませていく
漆黒の状態も眠っているとの事なので、アヤメ様に頼み、3匹を一緒に寝かせています
桃ちゃんにSS回復水を飲ませている時に、大地殿達が合流してきた
つづく
一部変更
呪文詠唱文の囲を ≪≫ ⇒ <<>> 修正




