16、転移後
今日が一月の最終日と勘違いしてた~。今日から二月だった
呪文が思いつかない~
16、転移後
朝の早い時間、天より光が降り注ぐ。森の深い中、ぽっかりと開いた空間に降り注いだ光は、あたかも柱の様相を漂わせ。僅かの時間で姿を消す・・・光が消えた後に残ったのは、仆れ伏した5人の人影と、それを取り巻く動物達が姿を現す事になる
光と共に現れた者達は。異界から、初めて迎え入れられた命であり、運命無き者達である・・・確定していた未来に亀裂が入った瞬間でもある。その亀裂が修復されるか粉砕されるかは、彼の者達の行動しだい・・・っかも、しれない
静寂の中、何かを叩く音が響く
…ぺっちん・・・ぺっちん・・・ぺっちんぺっちん・・・ぺっちん・・・っぐさ!
「ほげ~!」…ッババ(飛び起きる)
なんだなんだ…キョロキョロ(左右視渡す) ってか、額が、めっちゃ痛い…いたたたた(痛)
「・・・どうしたの?」
「おはようございます。何かあったのですか?」
「何事だ! って、大地殿、額が赤くなっているぞ」…ピッ(指差す)
「・・・あ、ほんとだ」
「ほんとうですね。大丈夫ですか?」
「赤くなってるかは判らんが、めっちゃ痛い」
櫻ちゃん、アヤメさん、花梨に心配されてるけど、痛いものは痛い
「おじさん」
櫻ちゃんに呼ばれたので、其方を振り向くと、手が伸ばされて来た
「 <<清浄なる大気よ 傷付きしモノに 癒しを 小治癒>> 」
…温もりが患部に降り注ぐ
額に触れた櫻ちゃんの掌から温かみの様なものを感じる。治癒魔法を使ってくれたようだ
「ありがと、櫻ちゃん。しかし、何で額に痛みなんか?」
『=すいません=寝てる=起こす=揺さ振り=起きない=串刺し=起きた=』
ん? 考えてたら、極光から意思疎通が。ってか、おまえか~
「寝てるの起こしてくれるのは助かるけど、串刺しって、お~い」
極光に向き合って、もっと穏便に起こしてくれって頼むと 起きなかった! っと、返された~…ガックシ(凹)
俺達は、じいさんの指パッチンで此方に送られた先は。木々に囲まれた何かの跡地(柱や壁の残骸の様なモノがちらほらと点在している)だったのか、殆どが風化され、廃墟の様相さえ、無くしかけている所だった
此方に転移した影響か、俺達は意識を失っていたようだ。ただ、守護獣達は意識を保ったままだったのが救いだ。警戒してくれてたようだ
俺の悲鳴? で、1名以外は目を覚ました。誰とは言わんが。そういや、全員の亜空間を合併した時も最後まで寝ていたな。今回も前回と同じような起こされ方をしていたけど、見なかった事にした・・・あの、起こされ方はな~
それと、今頃だが、皆の外観(姿)が人間以外に変わっていた
櫻ちゃんは・・・髪の色が樹木と同じ翠色(ショート、耳が出ている)で、頭の側頭(耳の上方)に尖がった角の様な物が覗いている。肌の色は白みがかった緑に、額に鱗が1つ(第3の目のようだ)と両手の甲を鱗が覆っている。背後に羽(蝙蝠の翼に似ている)と尻尾(蜥蜴の尻尾に酷似、上面に鱗付)が生えている。鱗と羽と尻尾も髪と同じ翠色だ
アヤメさんは・・・髪の色が蒼穹を思わせる蒼色(膝下までのストレートロング)。肌は青白く、普通なら健康状態が悪い時の表現だが、とても綺麗だ。八重歯が生えたのか、偶に尖った歯が見える
花梨は・・・髪の色が血のように紅色(肩下ロング)。額から1本の紅角が生えている。肌は桃色より白に近い色だ
桃ちゃんは・・・髪の色が吸い込まれるような漆黒(首半ばのミディアム)。肌は黒み・・・っと言うよりも白に近い灰色だ。背中に生えてる羽(鳥の羽)は漆黒だよ、烏を連想してしまいそう。顔から首に掛けて、隈取の様な文様が入っている
で、俺は・・・髪が透明に近付き、肌から色素が抜けている・・・っと、御言葉を頂戴した。自分の事なので良く判らんがな
俺とアヤメさんは変化後でも、表面上の変化は無い様に見える。色の違うはあるが
表面上の違うが現れたのが、花梨が角。桃ちゃんが羽。櫻ちゃんが角・羽・尻尾・鱗・・・櫻ちゃんが1番変化してる
っで、櫻ちゃんと桃ちゃんが自身に翼がある事に気附き、飛べるか試したけど、無理だった。何でも翼の動かし方が、よく分からないらしい。元々、人間に無い器官だから仕方ないけどね
このまま街に向かうか、この跡地・・・遺跡を少し調べて見るか、技能(身体能力含む)の確認か・・・よし!
「さて、このまま出発してもいいんだけど。ちょい、試したい事があるんだが?」
「・・・何?」
「なんでしょう?」
「なになに?」
「何を試すのだ?」
「幾つかの技能の確認だよ・・・まず、全員、地図を見てくれ」
俺も地図を呼び出したけど。これ、アニメとかで良く見る、投影型の半透明画面(縁無)だぞ。ステータスは小窓だったんだけど、地図は違ったのか・・・っな? 後でステータスを確認してみよう
※後で判明したが。ステータスも表示方法が変更されていた。投影型の半透明画面(縁有)だった・・・誰の趣味かは不明だが、気に入った! 前の小窓より、こっちが良い
「・・・おじさん、地図だしたよ」
「地図を出しましたけど、向こう側が透かして見えます」
「で、これが何か?」
「だしたよ~」
「じゃ、地図に縮尺があるから詳細(最大縮尺)に変更して。それと、すまんが誰か1人、向こう側の森の縁まで歩いてくれないか?」…ピッ(指差す)
俺は見た時に、縮尺があるのに気附いたので、詳細(最大縮尺)設定にしてから。右側を指し、皆にお願いする事に
「は~い。私が行くよ~」
桃ちゃんが立候補してくれたので頼む事にした
「宜しく~。地図見ながら移動してや~」
「は~い。行ってきま~す」
桃ちゃんが右側の森へ移動しだした。地図(白黒)の真ん中に、丸く刳り抜く様な感じで図柄(色彩附)が1部表示されていたのだが。桃ちゃんが移動する事により、丸が長細く・・・楕円を描きだした
今回の事で、地図の未記入部分を誰か1人が移動する事で、全員の地図が更新されて行く事が分かった・・・桃ちゃんが森の縁まで移動したので戻って来る様に合図をする
「ただいま~」
「・・・「「「おかえり」」」なさい」
「凄いね~、動く事で地図の未開部分が露になっていったよ~」
「おつかれさん。お蔭で色々判ったよ~」
桃ちゃんに判った事を説明して。もう1つ、地図で確認しないと行けない事が出てきたので、アヤメさんに頼もう
「桃ちゃんのお蔭で、俺達が動く事で表示部分が増えるのは確認できてけど。俺達5人以外ではどうなるかって事だけど、例えば、守護獣や召喚獣とか。何かしらの繋がりがある場合だね」
「・・・同じ結果になると思うけど」
「自分も櫻ちゃんと同じだと思いますが、試す価値はあるかと」
「漆黒達に左側の森の縁まで行って貰う?」
「そうですね、そうしましょう。私は召喚獣を召喚します」
俺・櫻ちゃん・花梨が地図を観て、アヤメさんが召喚の準備に入り、桃ちゃんが漆黒達に支持をして移動させている
「 <<我、ここに願う 影に潜みし 我が眷属よ 我が魔力を糧に 我が見聞を拡め 彼の虚実を暴く 闇夜の狩人 その姿を現せ 影蝙蝠召喚>> 」
…パタパタパタパタ(蝙蝠)×5
アヤメさんが呪文を唱え終わると、影から黒い蝙蝠が現れた。この蝙蝠が吸血姫固有の召喚獣かぁ~
「附近の調査をお願いします」…ペコリ(敬礼)
…キィキィ~パタパタパタパタ~(蝙蝠)×5
アヤメさんの指示の下、蝙蝠達が辺りに散らばって行った、何か凄いぞ~
結論から言うと、守護獣・召喚獣共に地図の開拓が可能である事。現時点の推論で言うと、俺達5人の誰かと何らかの繋がりがあれば、地図の開拓が可能って事だ。有益な情報だよ、これは
「ねね。地図もそうだけど、知識系も名称以外ほとんど不明だよね。これって、地図と同じで体験するか、誰かに聞くか調べるかして補完して行くしかないって事だよね?」
桃ちゃんが感じた疑問点を指摘して来た
「多分、そうだろうな。料理系も材料とかは、元居た世界の材料が記載されてるしな。材料を探して書き換えて行く事になるんだろう」
「異世界反則は不可能?」
「う~ん。そもそも、この世界の文明Lvも不明なのに知識反則も無いだろう。最も人族限定で見たら自己の能力値反則してるけどな」
「何故、人族限定なのでしょう?」
アヤメさんが不思議そうに聞いて来た
「じいさんが見せてくれたのは、人族の平均値。他種族の能力値は不明。それと、Lv上昇に伴い能力値が上がるのかも不明だ」
「こういう場合、上昇するのでは?」
「う~ん。確証はないが、変動しないような気がするが・・・まぁ~、LFとSSは上昇すると思うけど」
「なぜ、そのように思うのでしょう?」
「何か知ってるの?」
「何か心辺りがおありで?」
「・・・おじさん?」
花梨と櫻ちゃんまで参加して来たよ。根拠は感なんだけどな~…ポリポリポリ(頬掻き)
「感だから、確証はないんだが・・・しいて上げるなら、じいさんに見せられた人族のステータスだな。皆、違和感に気附かなかったみたいだね」
「え! 何か変だった?」
「え~っと。私には普通に見えました」
「・・・違和感?」
「何を持って、その様な事を?」
ありゃ。アヤメさんや花梨、櫻ちゃんは仕方ないけど。桃ちゃんもか
「じいさんが見せた時、平均値って言ったよな?」
皆が頷くのを確認して
「なら、なんで Lv1 だったんだ」
「それは、自分達が擬装する時の助けに擦る為では? 現に、助かりましたから」
「うん。俺も初めは、そう思った。でもな、後で良く考えたら、中途半端な資料しか見せて貰えてない」
「どう言う事でしょう?」
「例えば。能力上昇するなら、2種類用意しないとLvが上がった時に修正が出来ない・・・まぁ~現地で調べろって事かも知れないけど」
「あ!」…っあ!(驚)
桃ちゃんは気附いたな
「大地さんの言う通り、今の状態だとLvが上がった時の変動値がわからない!」
「・・・「「っあ!」」」…っあ!(驚)
桃ちゃんの説明で他の娘らも気付けたな
「そう言う事・・・この際だから、俺が1番不思議に思っている事を言っておくな。じいさんに聞くの忘れてたんだけど」
「・・・「「「はい」」」」…こくん(頷き)
「ステータスで能力値が決まってるけど。これって一生この能力値を引き出せるのかって疑問がある」
「それは、どういう事か?」…ッコテン(首傾げる)
皆を代表して花梨が聞いてきた
「え~っとな、青年、壮年、老年に順次、年を取って行くけど、幼児(少年)は省くな! 力が9っと表示されてたら、どの年代でも同じ強さで力を出せるのかって事、衰えしらずにな」
「それは、流石に無いと思いますが」…ハァ~(溜息)
何か花梨に、思いっきり馬鹿にされてる気がするが
「だが、数字が変わらなかったら、そうなるだろ? これは能力値の上昇が有る、無し、以前の問題だ。決められた数値分の力を常に出せるのか? それとも数値分の範囲内で見えない変動があるのか? って、事だ」
「それは・・・」
花梨だけでなく、皆も考えだしたな
例を上げるなら。前者の場合、幼児化が解けた時、力の制御が出来ないだろう。早急に制御方法を身に附けねばならない。なにせ、能力値が2倍になるんだからな
後者なら、年月が制御方法を自然と収得させるだろう。但し、数値から相手の強さが判りずらい事になる上、努力しないと力を引出せないって事になる可能性がある
まぁ~。俺達の場合、現状はどちらでも問題ない。なにせ、目覚めてから力が漲ってる感じがするしな。多分、皆もそうだろう・・・しかし、1人だったら 俺、最強! って、勘違いを起こしていただろうがな…タラ~リ(汗)
「御免なさい、少し宜しいでしょうか」
「ん? どうかしたのアヤメさん」
「今、使い魔から連絡が来たのです。少し離れた所に、樹木に覆われた何かの残骸と。ここを中心に円を描く様に道らしきモノがあるそうです」
「道らしきモノか・・・残骸は、どちらの方向か判る?」
「この先です」…ピッ(指差す)
アヤメさんの指し示す方向は、何故か樹木が少ない場所だった。嘗て何かが通っていた為に、樹木の育成を邪魔している感じを受ける・・・あれ? じんさんが近くの村は滅びたとか言ってたような・・・
「確証はないけど。多分、滅びた村の名残があるんでないかな? いつ滅んだか判らんが」
「そう言えば。お爺さんがそう仰っておられました」
「出発する時に、少しよって行くか」
「はい」…コックリ(頷き)
「道らしきモノに関しては警戒しとこうか」
道らしきモノに関しては、俺の言葉に皆が頷いたので、それでいいだろう。現状ではどうしようもないしな
さて、種族固有の仙眼は仙氣操術のLvが足りてない、錬丹術は道具が色々いるから、見送ろう。後は罠発見と存在移行、霊獣武具の具現化か・・・肉体活性は使うか迷う、使えば若返ると思うけど。むむむむむ、使うにしても最後に回さないと不味いから、今はいいか
「さて、罠発見を使わして貰うよ~」
「・・・ん」
「あ。はい」
「「はい」」
「 <<我が周囲 我が四方 隠蔽されし 仕掛けモノ 見いだせ 罠発見>> 」
…ピコ~ン(詳細な地図)
発動した瞬間に、地図とは別の詳細地図(投影型の半透明丸画面(縁無))が立ち上がった。詳細地図に拠ると跡地そのモノが白マス(???表示)で表示されたけど。これは一体?
白マス表示以外は定期的に中心から外周に向かって輪っかが拡がって行く。この輪が検知器の役割を果たしてるのか。白マスは感知外なのか、罠発見は待機状態(探索中)を守っている
「・・・どう?」
「う~ん。詳細地図が表示されて、そこに見つけた罠が表示されるようだ・・・ただ」
「・・・ん?」
「何か不味い事でもあった?」
「「何かありました?」」
皆が疑問符を浮かべてしまった
「詳細地図に拠ると、この跡地そのモノに何かあるらしい。詳しい表示はされてない」
「・・・Lv?」
「何か気になる~」
「気にはなります。しかし、現状どうしようもありません」
「爺さまが送り込んだ先だから、直ぐに問題が発生する事はないと思われますが」
「たぶん、Lvが上がれば分かるかもしれんが。今は捨て置こう」
俺の発言に皆が頷いたので、ある程度、Lvが上がったら調べに来よう・・・若干1名、不承不承、頷いた感じがするけどな
「皆の技能確認はどうする? ある程度、落ち着いたら霊獣武具の具現化と存在移行を皆で試したいけど」
「・・・ん、存在移行使うなら、その前に使いたい技能はあるけど。氣(ss)が足りなくなる」
「私も櫻さんと同じ考えです」
「私も一緒~~」
「自分も皆と一緒の考えですが、初めての霊獣武具の具現化は全SSを消費する事になる。現状では不可能では?」
花梨の問い掛けに、皆が驚いてる。皆が擬装を使用している上、俺とアヤメさんは個別に技能を使ってるからな。全てを解除してSSが満タンになるのを待たないといけない。本来はな!
昨日、御神木(若木)に氣(ss)の受け渡しに行った時に。色々、準備しといて良かった
「本来は不可能だが、SSの全回復する手段がある。この場でもできるが、安全の為に、一旦、霊獣郷に戻る。それから霊獣武具の具現化と存在移行を使用する」
「戻るの?」
「・・・SSの全回復できても」
「霊獣武具の具現化で全てのSSを消費する事になります」
「暫く、無防備を晒す事になる事を理解してますか?」
桃ちゃんの疑問に。櫻ちゃん、アヤメさん、花梨が分割して答えてるよ・・・ってか、1人が答えたら良いんでないか? っと、思ったぞ
「っうぐ(ガックリ) 何も皆で言わなくてもいいじゃんか~」
「わはっははははっは(笑) まぁ~そう言う事だ。気になる技能を試そう」
「少し、いいですか?」
「ああ。どうした?」
「攻撃系を試したいのですけど、標的はどうしましょう。それに、ここで試すのですか?」
花梨の問いは最もだな。皆も頷いてるって事は、試したいのね
「守護結界を展開するから、それを標的にして。まぁ~大丈夫だろ。いくぞ <<我が守り 主を守り 友を守り 皆を守る 全てを囲う壁となせ 守護結界(防御結界)>> 」
…厚い半透明な穹窿
少し離れた、誰もいない地点(柱や壁の残骸の無い場所)にだしたから、破られても被害はでない
「よし。誰から行く?」
「では、自分から <<炎よ 我が呼び声に答えよ 我と1つとなりて 邪なる存在を滅せ 炎操戦鬼>> 」
…身体の内側より熱が弾ける(四散)
花梨が皆の前に進みでて、技能を使った。唱え終わると共に、花梨から熱風が拭き付けてきた。収まると、花梨の全身から陽炎の様なモノが立ち上ってるぞ
皆が固唾を呑んで見守る中。花梨は息を整える為か、眼を瞑り、深呼吸を繰り返している
「…スゥ~スゥ~ハ~~スゥ~スゥ~ハ~~(深呼吸) 行きます!」…ックワ!(開眼)
宣言と共に守護結界に向かって行き、勢いの乗ったまま右ストレートを放ち、結界と右拳が接触した瞬間。炎をが弾けた!
…ゴォ~~~~~(弾ける炎)&ギシギシギシギシギシ(軋み)っびきッビギビギビギ(亀裂)
炎が収まると共に、花梨が飛び離れたけど・・・花梨の右手から炎が弾けたのに吃驚したぞ、それより守護結界に亀裂が入った! 何て威力だ
「…フゥ~~~~~~~~~(深呼吸) 大地殿、連続で試したい技能があるので。結界の張り直しをお願いする」…ペコリ(敬礼)
「ああ、分かった。それより、凄い威力だったな。連続で使用するって事は・・・いや、いい」…タラ~リ(汗)
今の一撃、耐えきると思ったんだけどな~。甘かったか・・・次の一撃。確実に、ぶち抜かれるな…ハァ~(溜息)
「花梨。凄かったですよ」
「・・・凄かった」
「すごいすごい~。炎が噴き出しましたよ~。魔法じゃないですよね~」
「アヤメ様、櫻ちゃん、ありがとうございます。火系の魔法は習得してないですよ、桃ちゃん」
桃ちゃんのテンションが目茶目茶上がってるぞ。気持ちは判らんでもないかな・・・花梨よ、お主 <[万国びっ◇りショー]> に出れるぞ! っと、それよりも
「 <<我が守り 主を守り 友を守り 皆を守る 全てを囲う壁となせ 守護結界(防御結界)>> 」
…厚い半透明な穹窿
張り直し完了だ
「ありがとう。では <<鬼人に眠りし 大いなる力よ 大地の息吹を 汲み上げ 他者に重圧を 印持ちに解放を 力場は常に帯同す 鬼陣弱化>> 」
…紋章が足元に出現
何だ、花梨の足元に紋章が浮かび上がった。それに伴い、紋章を基点に半径3㍍程の円が描かれてる・・・円、いや陣かな? 陣の中には花梨以外、居ないので効果の程は判らんが。何かあるよな絶対に
「う~~ん(唸る) いまいち効果の程は感じとれません。っが、時間が無いので行く」
花梨が若干、困った状態で結界に向かって行った・・・って、紋章(半径3㍍の陣ごと)も一緒に動くのかよ! 花梨に有利に働く結界陣って所か
…ドゴォォォ~~~~~(弾ける炎)&ッビギッビギビギビギ(亀裂)パリ~~~ン(砕ける)
あああああ、やはり破られたか。それにしても、今、何か変だったな? 花梨が接触する瞬間・・・いや、花梨が出してる紋章が触れた時 っか?
…ワァ~~(歓声)&パチパチパチパチパチ(拍手)
横から歓声と拍手が聞こえだした。まぁ~、分からんでもない。彼女達も守護結界の頑丈さは、感覚で理解していただろうしな。花梨も歓声に応える為か、此方に一礼してるしな
『=ま=スター=守護=結界=壊れる=前=強度=落ちた=』…意思疎通
足元に居た極光から意思疎通が送られて来た
『=ん?=強度?=耐久度が=落ちたのか!=だが=・・・=っそうか=』…意思疎通
『=彼女=円=触れる=強度=落ちる=』…意思疎通
極光の言葉が、俺の想像を附けてくれた。しかし、極光・・・いや、霊獣達かな? 守護結界の状態に附いては霊獣達の方が強く感じるのか
『=情報=感謝=』…意思疎通
有益な情報にお礼を言うと、僅かに頷いた気配がした。花梨が戻って来たが、少し離れた所で立ち止まっている。俺達が結界陣に触れないように配慮している感じだ・・・ん? 陽炎が消えてるな、効果時間が過ぎたのか。意思で止めたのか・・・効果時間の方だな、時間がって言ってたし
それよりも。確認する為に、花梨の結界陣内部に踏み込む。花梨も敢えて避けなかったので踏み込めた
「これは・・・」
自分の手を開閉しながら、起った変化を分析する・・・結果は想像通り、結界陣に触れた対象を弱体化させるみたいだ。効果は低いけどな! Lvが上がると高まりそうで怖いな
「気付かれましたか? 自分が展開している陣に触れた対象の能力を下げる効果がある。自分の能力は上がりません」
「ほぉ~(感心) 自分の能力上昇でなく、他者の能力低下なんだな。一部でも触れたら効果を及ぼすみたいだし、大物を集団で狩る時に便利だな」
「ですが、効果時間は短い。炎操戦鬼、鬼陣弱化は共に5分程。連続使用は出来ない仕組み。それと、まだ使用していませんが地操護鬼も同じかと」
「なるほど」
共に強力な分、制限が有るって所だろうな~
「地操護鬼の技能は、少し時間を空けて試させて貰う」
「ういうい~。次は誰が行く?」
連続で行かないのか、何かあるのかな? まぁ~いいか
「はいは~い。私がやりたい~~」…シュタ!シュタ!シュタ!(連続手上げ)
桃ちゃんが元気に手を上げているのでお願いしよう。花梨の技に触発されたな
「じゃ、桃ちゃん。お願い <<我が守り 主を守り 友を守り 皆を守る 全てを囲う壁となせ 守護結界(防御結界)>> 」
…厚い半透明な穹窿
「いっくよ~ <<我が内に秘めたれし力よ 荒ぶる力よ 自然の理と共に 具現化し 単一の力を示せ 葉団扇>> 」
…葉っぱが5枚出現して合わさる(扇)
俺が守護結界を張ったのを見て、桃ちゃんが皆の前に出て技能を使った。っけど・・・葉っぱの扇? を召喚したの・・・っか?
「風よ! 切り刻め!」
桃ちゃんの宣言と共に扇を一振り、守護結界に向けて見えない何かが飛んで行ったぞ。しかも複数
…ギンッギンッギギギギギッギン(弾かれ音)
「ええぇぇっぇぇぇぇえ(驚) 全部、弾かれた~~」…ガ~~~ン(Σ)
「え~~っと。御愁傷様」…チ~ン(南無)
多分、風の刃・・・鎌鼬みたいな攻撃だったんだろう。威力よりも、速度と数だと思うぞ。しかも、風だから不可視の効果もあるしな
「うぅぅぅぅぅぅぅうぅぅ」…うるうる(涙目)
いや、涙目で見られても…ハァ~(溜息)
「桃ちゃん、風の定番を思い出して」
「え? えっと、確か~・・・不可視にして、早く、鋭く、軽い! って、軽い~~…ガ~~~ン(Σ) ダメじゃん」…がっくり(凹)
「・・・元気だす」
「桃ちゃん、威力だけが全てではない。見えないと言う事は、とても脅威な事なのだぞ」
「桃子さん」…なでなで(頭撫で)
え~~っと。地面に両手両膝付いてしまってるよ。皆が慰めに入ってるが、暫くそっとしておく方がいいだろ
「櫻ちゃんとアヤメさん、どっちが先に試す?」
櫻ちゃんとアヤメさんが視線を交差さして、共に頷いてるよ・・・何のやり取りしたんだか・・・
「私からで。攻撃系はありません。もう1つの召喚と変化系と思われる技能を使用します」
「狼と霧か」
俺の確認に、アヤメさんは、応えながら皆から距離を取り、詠唱を開始した
「はい。召喚から試します <<我、ここに願う 影に潜みし 我が眷属よ 我が魔力を糧に 我が鉾と成り 我が楯と成る 雄雄しき その姿を現せ 影狼召喚>> 」
…ヮオォ~~ン(狼)×3
黒い狼が、遠吠えと共に、アヤメさんの影から飛び出してきたぞ。こいつが、もう1つの召喚獣かぁ~
「お座り。伏せ。匍匐前進。後退。待機。トルネ~~ドォ!」…(指示)
…すっ。ッサ。ッズサッズサッズササ。ッバッッッシュタ。・・・。×3 …グルグルグル~ンッッッシュタ×2 …グルグルグル~んっっっぼて×1
おおお。凄いぞ。アヤメさんの脈絡もない指示に従ったぞ。最後のは無茶振りだったけどな! 出来た2匹が凄い、最後にミスった1匹が哀れだ
「・・・凄いけど、何の意味があるの? 特に最後の指示」
「御免なさい。条件反射で指示してしまいました」…ペコリ(謝罪)
条件反射って、一体何があったんだアヤメさんに。花梨は、うんうん頷いてるし。桃ちゃんは、落ち込んでた気持ちが吹き飛んだ様子だ。驚いて固まってるよ
いや、俺も驚いたけど。最後のトルネ~ドって。普通、止まってる状態から無理だからな! 走ってても難しいかもしれんが
「貴方達は、廻りを警戒しておいて下さい」…ペコリ(敬礼)
…ワォン(狼)×3
黒い狼達がアヤメさんの指示に従って、廻りを警戒しだした
「では、続けて。変化系も試します <<我が身に宿りし 眼に視えぬ 粒子の集まりよ 大気の息吹で解放を 大地の鼓動で束縛を 枷は消え 現れる 変霧自在>> 」
…霧が立ち込める
何だ? アヤメさんが居た場所に霧が立ち込めて、辺りに四散するも。アヤメさんの姿がない!
「御免なさい。少しお借りします」
え? 後からアヤメさんの声が…ッバ(振り返る) 誰も居ない・・・あれ?
「此方です」
又しても後ろから声が!…ッババ(振り返る) 居た! 後ろの後ろで、正面に戻った事になる。ってか、アヤメさんの持ってる武器・・・ない! 腰に手をやり確認するも、送られる前に腰に差した旋棍が見当たらん。やはりアヤメさんが持ってるのは俺のかぁ?
「これはお返しします。すみませんでした」…ペコリ(謝罪)
旋棍を差し出しながら近附いて来たので受け取るも、疑問が
「アヤメさんが技能を使った後。アヤメさんが居た場所に、霧が立ち込め、四散したら、誰も居なくなった、死角から声がしたんだが?」
「はい。私自身が粒子(霧)となり、広範囲に散らばり。霧のある場所なら任意で実体化、粒子化が出来るようです。嬉しいのは、身に附けた物や手に持った物も一緒に粒子(霧)化、出来る所です」
手荷物は兎も角、身に附けた物も一緒に粒子(霧)化、実体化できるのは良い事だな。自身しか粒子(霧)化、出来ないなら、実体化した時に素っ裸ってうれ・・・もとい、辛い事だからな
「待機状態もあるみたいですので。緊急離脱も可能ですので助かります。今の姿でないと使えないのが辛いですね」
「所で、大地殿。何か不埒な事を考えていませんでしたか?」…っピキ(怒)
「な、何も考えてないぞ。断じて裸で実体化した姿を思い浮かべて・・・っあ」
「ほほ~。少し、そこの森の影なっている場所に付き合って貰えますか?」…にっこり(笑顔)&クイッ(親指で指す)
いや。すげ~漢らしい言葉だけど、チミが言ってはいかんだろう。笑顔がこえ~し
「花梨。抑えて下さい。男性なのですから、少々の想像ぐらいは流しましょうね」
「分かりました・・・命拾いしたな」…チラッ(視線)
花梨、こえ~よ。しかも、命取る積りだったのかよ~…ダラダラダラ(汗)
「・・・ツンデレ?」
「いや、全然、ないよね? その要素」
「・・・次、僕が試す」
「ああ、守護結界は維持したままだから、何時でもどうぞ」
「・・・ん <<外氣よ 集まり集え 持てる力を凝縮し 立ち塞がるモノ 撃ち貫け 龍撃砲>> 」
…胸の前で両手を上下に配置して中間点に力を溜める
櫻ちゃんが詠唱しながら胸の前で力を溜めだした。ってか、何か威圧感が増してるんだが…タラ~リ(汗)
溜めてた力の塊を押し出すように放った。っと、思った瞬間
…ドッシュ~~~ン(貫通音)
え? 守護結界に穴が・・・しかも、貫通してるし。どんな威力だよ! ってか、守護結界。まだ、存在してるんだが・・・どういう事?
『=貫通=力=凄い=負荷=最小限=』…意思疎通
はぃ? 極光から意思疎通が送られて来たけど。内容が・・・ね
『=起りえる=現象なのか?=』…意思疎通
『=普通=無理=壊れる=例外=』…意思疎通
例外かよ!
「・・・ブィ」…ぴーす(V)
「「「・・・ ・・・ ・・・」」」
現象に気附いた3人が固まってるよ
「櫻ちゃん、凄いな~。まさか壊さずに貫通させるとは思わなかったよ」…タラ~リ(汗)
「・・・ん。僕も思わなかった。使い所、難しい技能かな?」
「いや、一撃必殺があるって良い事だぞ。威力があり過ぎて無暗に使えんけどな」
「・・・仕方ない。別の技、使う」
「分かった。新しく張り直すな <<我が守り 主を守り 友を守り 皆を守る 全てを囲う壁となせ 守護結界(防御結界)>> 」
…厚い半透明な穹窿
「・・・いく <<天よ 地よ 我が声に応えよ 我が血 我が魂 ここに一部を返還せん 願わくば 強靭な爪を 堅牢なる翠鱗を 滅する吐息を 我が身に顕現させめよ 半龍化>> 」
…翠光が辺りを照らす
何だ。櫻ちゃんが翠の光に包まれた・・・って、あの輝きは霊獣郷の扉を開いたのか? それにしては強すぎる輝きだが・・・直視はちょっと無理だな
「・・・ん、成功」
声と共に輝きが収まってきた・・・っな! 櫻ちゃんなのか? 全身が翠色に覆われ、いや翠色の鱗に覆われているのか・・・見える範囲で覆われてないのは顔だけだな、顎下まで鱗あるし。身体附きは、変わってないが力強さを感じる。爪が指の先端を覆ってる感じだ、指の延長上に爪がある感じ・・・っか。角も伸びて、立派なトナカイ! もとい龍みたいだ
「・・・吐息吐くよ」
…すぅ~~~~~~~~~~~~~~~(外氣吸引)
櫻ちゃんの宣言と共に、大きく息を吸い出したよ・・・吐息吐けるのかよ
「皆、もうちょい守護結界から離れるぞ。嫌な予感がする」
俺は宣言と共に、皆の答えを聞かずに後ろに押し出す…っぐいぐいぐい(押す)
「ちょっ」
「花梨。素直に下がりますよ」
「はい」
<<滅氣吐息>>
…ぅごぉぉぉぉぉ~~~~~~(翠光)&ギシギシギシギシギシ(軋み)ッビギッビギビギビギ(亀裂)
っお・・・吐息が止まったようだな・・・守護結界が亀裂まみれじゃね~~か。もう少し長く吐かれたら砕けてたな
花梨と櫻ちゃんの攻撃力が飛んでもね~~な。この2人、最強反則道、まっしぐらだな!
「・・・いけると思ったのに、壊せなかった」
「いやいやいやいや、そんな簡単に壊さないで」
「・・・増幅する。張り直しお願い」
「まじっすか」
「・・・ん。まじ」
ぐも~~・・・まじかよ~。増幅なんかしたら、木端微塵じゃんか…はぁ~(溜息)
「しゃ~ね~ <<我が守り 主を守り 友を守り 皆を守る 全てを囲う壁となせ 守護結界(防御結界)>> 」
…厚い半透明な穹窿
張り直して、櫻ちゃんを見ると・・・踊り、いや、舞? っあ、神楽舞か! まだ、ぎこちないが引き込まれるモノを感じるな・・・っあ、終わった
<<龍神楽>>
…すぅ~~~~~~~~~~~~~~~(外氣吸引)
櫻ちゃんの廻りに何かの陣が発動してるな。これが増幅系の陣かな、花梨の倍は拡いな。吸引も始めたからようだ。今回も距離を取って置いた方がいいかな、さっきは余波は来なかったけど、今回も来ないとは限らんからな
3人に身振りで後退を指示し、俺も距離を取る・・・お、吸引が終わった、来るな
<<滅氣吐息>>…ぅごごぉぉぉぉぉ~~~~~~~~~(翠光)&ギシギシ(軋み)ッビギッビギビギ(亀裂)ドパァ~~~ン(粉砕)
ぅおっと。こっちまで衝撃波が来たぞ。離れてて良かった…ハァ~(溜息) っん、櫻ちゃんの変身が解けてる
「・・・ただいま。粉砕完了! ブィ」…ぴーす(V)
「お帰り。お見事」
「おっかえり~、凄かったね~、羨ましい~~」
「お帰りなさい、大丈夫ですか?」
「少し、疲れている様に見えますね」
「・・・ん、大丈夫。ちょっと疲れただけ」
「少し休んで下さい」
「・・・ん」
おおおお、アヤメさんが櫻ちゃんを膝枕してるよ~・・・俺もしてほしい!
…ジロリ(厳しい眼)
な、なんで花梨に睨まれるんだ・・・俺が何した・・・膝枕してほしいって思ってもダメなのかよ…ショボ~ン(凹)
「さ、櫻ちゃん。そのままで良いから、ちょい質問するぞ」
「・・・ん」
「さっきの舞が増幅する為のものだよな?」
「・・・そう。龍神楽って技能。陣の中に居ると能力が向上する」
「その言い方だと、出ると元に戻るのか?」
「・・・戻る。おまけに、疲労が甚大」
「それで、疲れが溜まっているのですね」
櫻ちゃん。アヤメさんに髪を梳かれて気持ち良さそうだな・・・っと、これ以上、考えると危ないな
「大地殿。櫻ちゃんが休んでる間に、防御系の技を使うので、攻撃役をお願いできませんか?」
「おう。いいぞ」
「あ。それなら私が攻撃役をするよ~。私の技も試せるし」
「では、2人でお願いします」
「分かった」
「いっくよ~ <<葉よ 葉よ 我が影を 我が身を移す影と成りて 仮初の命 与えん 葉分身>> 」
…葉が出現し、掴み取って空中に投げる
「では、失礼して <<大地よ 守護の力よ 外氣よ 大気に満ちる力よ 我が身に共に宿りて 地氣となし 堅牢さを我が身に宿さん 地操護鬼>> 」
…身体の内側より圧力が放たれる(放射)
それぞれ、技能を使用したようだ。桃ちゃんが投げた葉が桃ちゃんに変化し、2人になったよ。花梨からは何かの圧力が放射されだした、おまけに、花梨の廻りに石や砂が少し漂ってね?
「2人共、準備いい?」
「お~け~だよ~」
「自分も準備はいいですので、掛かってきて下さい」
花梨からの進言に基づき。俺は並列思考と仙氣を発現させながら旋棍を握り締めて、花梨に詰め寄る。桃ちゃんは2人一緒に俺とは逆方向から向かうようだ・・・あれ? 普通、3方向に分散しね? まぁ~いいけど
俺は初撃を左手の旋棍を回転させて棒の長い方で、相手の喉を突く様に突きだすも、石や砂が集まり簡易の楯(掌サイズ)が形成されて、それに阻まれる。おいおい、まじか。動揺した為、俺の突きに合わせて放たれていた蹴りを、右手の旋棍を差し込む事で、直撃だけは避けられたが、衝撃で飛ばされる
花梨は俺に蹴りを放った勢いのまま、その場で方向転換して、後ろから攻め寄せていた2人の桃ちゃんに対処しだす。桃ちゃんズは、縦一列に並び突進している、前者を隠れ蓑にし、後者の動きを隠している。後1人いたら。某アニメに登場する黒い三◇星の必殺技だぞ
って、見てる場合じゃね~や。俺も離れた距離を詰めだす。桃ちゃんズの先頭は結局、腕をクロスさせた状態で突っ込んだよ。軽く躱された上に勢いをプレゼントされて、こっちに向かってきたじゃん。もう1人は踵を揃えた飛蹴を放ち、踵落としで落とされたよ。痛そう
俺は桃ちゃんを回避して、此方に振り向いた花梨の腹めがけて短い棒を前にし、連打を打ち込む。だが、簡易の楯(掌サイズ)に阻まれる。おい~~~
俺が簡易の楯(掌サイズ)の攻略に手間取ってる間に、花梨は力を溜めた左足で回し蹴りを放ってきた、俺は連撃を強制的に止めて、しゃがみ込みながら真上に右の旋棍を払う様に回転させる
…ズパ~~ン(斬撃音)
軽い抵抗に不思議に思い、右の旋棍に視線を飛ばせば。見事に半ばで断ち切られていた・・・あきらかに打点がズレていたのに折るか普通・・・
俺は唖然として、右の旋棍を見詰めたまま、動きを止めてしまった。そこに、花梨の左足の前蹴りが叩きこまれた。左回し蹴りから前蹴りに、威力を損ねるどころか回転の力も上澄みした一撃
喉下、鎖骨と鎖骨の間に叩きこまれて。悶絶、もとい、一瞬で意識を手放した
何か温もりを感じる。気持ちいい。頭の下に柔らかい何かがある。打撃を受けた場所から温もりが伝わる・・・打撃? だげ・・・っあ! …ッガバ(身を起こす)
「・・・きゃ」
「あ。ごめん」
俺が行き成り身を起こした為に、傍に居た櫻ちゃんを驚かしたみたいだ・・・ん? 傍に居た? そういや蹴りを受けた場所に痛みがない…ぐる~っと(周囲視渡す)
「あの~、大丈夫ですか?」
「もう少し、休まれてはいかがですか?」
「すまない」…ペコリ(謝罪)
「・・・行き成り、身を起こすと危ない」
花梨には謝られ、櫻ちゃんには注意され、アヤメさんと桃ちゃんには心配された。皆に迷惑を掛けてしまったな・・・ってか、状況から見るに。アヤメさんの膝枕されてたのか、何で意識失ってんだよ~~…シクシクシク(泣)
「もう、大丈夫だ。花梨も謝罪は受け取ったから、もう良いぞ・・・痛みが無いのは櫻ちゃんのおかげかな? それと、アヤメさんもありがとう」…ペコリ(敬礼)
「・・・そう、ちょっとやばかった」
「どういたしまして。それより、もう少し休まれますか?」
「いやいや。もう大丈夫だよ」
アヤメさんの誘いは嬉しいが、涙を呑んで。辞退する。花梨からの圧力がね…ポリポリポリ(頬掻き) それよりも、相当やばかったのか…タラ~リ(汗) ・・・確かに、叩き込まれた場所が不味かったな。喉下、鎖骨と鎖骨の間にだからな。並列思考で仙氣の増減を調整していたが。仙氣に厚みを持たせるのに僅かに間に合わなかった。元々纏っていた仙氣がなければ骨が粉砕されてる一撃だったからな
「・・・ん」…ん(頷き)
「しっかし、花梨の浮遊してた簡易の楯は一体?」
「あれは、技能の効果の一種で自動防衛機能が備わっている」
「反則じゃん」
「それより。大地殿、戦闘の経験がおありで?」
「いや、小さい頃に喧嘩したぐらいかな。っあ、でも殴り合いは経験ないぞ。手首に爆弾抱えてるから殴ると自爆する。柔道は経験あるかな段位は持ってないけどな」
「柔道経験者ですか? 珍しくはないですね。段位を持っていないって事は、学校の授業で習った程度ですか?」
「まぁ~、そんなもんだ」
「大地さん、手首に爆弾って?」
桃ちゃんが爆弾って言葉に気になっていたようだ
「ああ、本当の爆弾があるわけじゃなくて。う~~んと、打撃の瞬間、拳から前腕に衝撃が抜けるんだけど。俺の場合、拳から前腕に衝撃が抜けづに手首で破裂するんだよ。打撃の瞬間に手首の軸がズレてしまうのが原因だがな」
「それは。致命的ですね。治す努力はしなかったのですか?」
「してない。ってか、故意と治さなかった。喧嘩っ早かったからな、相手に怪我させるのが怖かったんよ」
「なるほど」
「まぁ~、今の現状を考えれば、治しておくべきだったかなっと思うがな」
「さて。俺も回復したし、技能の試しどうする?」
アヤメさんが皆を見渡して
「試したい技能は試し終わりました。武具の具現化と存在移行を残すだけです」
「それじゃ~一旦、戻るか」
「・・・「「「はい」」」」…こくん(頷き)
皆が頷いたので霊獣郷に一旦戻ろう
「よし、だすぞ <<我が夢 我が想い 我が理想 遠き彼の地 桃源郷!>> 」
…極彩色な球体(扉)
皆が扉を潜り、霊獣郷に帰還だ・・・速攻で舞い戻る事になるとは・・・やれやれ…はぁ~(溜息)
つづく
部分的に変更
村の残骸関係の所に 道らしきモノ を追加する




