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15、裏方

15、裏方




☆★☆ とある場所 1 ☆★☆


 そこは樹木が生い茂り、中心部に湖が拡がる。1本の巨大すぎる樹が、その中心に鎮座している・・・いや、天を衝く様な巨木の根本に水辺が拡がり、それを取り巻くように樹木が拡がっている。っと、表現するのが正しい様だ


 その水辺の岸に1本の特殊な木が生えている。上部が杭の様に平らになり、端に階段(下方に向かう)が5つ設置されているようだ。中心には丸テーブルと6脚の椅子が配置され、その1つに男が腰を掛けている



 ・・・カツカツ・・・カツカツカツ・・・カツカツッカツゥ



 階段の1つから女が1人、姿を現した


 「お早いですね」


 「そなたもな」


 椅子に腰かけていた男に声を掛けて空いている椅子に腰を下ろす


 その後に、3人が順次、姿を現し椅子に腰を下ろすも。誰も声を発する事なく、無言の時が少し流れ


 「彼奴は、今回もこないのかの?」


 白髪白髭の老人が、胸まで伸びた白髭を弄りながら、初めから座していた黒髪を後に流した青年に声を掛けるも


 「しらん」


 けんもほろろにされてしまう


 「そうかぁ」


 「あらあら、同じ仲間なのに冷たいわねー」


 2番目に現れた腰まで伸びた金髪の女性が、テーブルに両肘を附き、口許を組み合わせた手で隠し、細めた金色の目で見詰めながら、嘲るように呟く


 「・・・仲間なものか」


 瞑目していた目を開き、あらわになった金色の瞳で、金髪女性を睨みながら吐き捨てる


 金髪金目の女性は組み合わせていた手を開いて、頭を軽く横に振る。その仕草は、相手を小馬鹿にする態度がありありと表現されていた


 黒髪金目の青年は金髪女性の仕草を見て、怒りを露にする


 「なんだなんだ、偉く剣呑な雰囲気だな~」


 場違いな程、のんきな声が響くと共に1人の男が階段から姿を現す。朱色の髪を大雑把に短く切った感じの髪型に、髪と同じ朱色の瞳で周囲を見渡しながら、最後の空いた椅子に腰を下ろす


 剣呑な雰囲気は、最後の男が現れると共に何処かに流れるようにして消えた。若干、1名、黒髪金目の青年が朱髪朱目の壮年男性を睨んでいる


 「今回は、来たようじゃの~。久しぶりじゃ」


 「おう。じいさん。久しぶりだな」


 「うむうむ。ここ最近、姿を見せなんだのは、なぜじゃ?」


 「ああ。隠居してたんだわ」


 「隠居か。それだと仕方ないの~」


 「じいさんも若いのに任せたらどうだ?」


 「そうじゃの~、それも良いかもしれんの~」…ほっほっほっ(笑)


 「何が隠居だ、何が若い者に任せるだ!」…ッドン(手を叩き付ける)


 「おいおい。何、怒ってるんだ?」


 「勝手に姿、晦ましやがって。俺達がどんなに大変だったか」


 「言伝は残したろ? それに、いつまでも俺の様な年寄が、全面にでるのも良くないだろ」


 「それならそれで、事前に相談してくれてもいいだろうが・・・だいたい、あんたの何処が年寄だ。まだまだ現役じゃねーか」…ッチィ(舌打)


 「見た目だけに囚われるのは、お前の悪い所だぞ。成長のね~やつだな~」…ハァ~(溜息)


 「このっ・・・」…ギリギリギリ(力み)

 

 「集まったか」


 黒髪金目の青年が唸っていると、別の声と共に、1人の男が姿を現す。姿を現すと共に、皆の視線を集める事に。勿論、直前まで騒いでた黒髪金目の青年も黙って注目する


 全ての視線を集めながら廻りを見渡し…ぐる~っと(周囲視渡す) 6人全員が揃って居る事を確認する。銀髪銀目、髪を床まで垂らし、白い布を何重にも巻いた奇抜な衣装を身に纏った男だ


 この場に集まった6人は、世界でも最高峰の力(神力/神氣)に目覚めた者達だ。


  1人は黒髪を後に流し、金色の瞳を持つ、青年(魔神=吸血神)


  1人は腰まで伸びた金髪と金色の瞳を持つ、女性(妖精神)


  1人は坊主頭の、茶色の瞳を持つ、壮年(人神=武神)


  1人は足元まで届く紫の髪を二本に分けて白い布を上から下まで巻き付けている、赤目青目の色彩異色(オッドアイ)を持つ、清楚な少女(人神=巫女神)


  1人は腰まで伸びたバサバサの白髪に胸まで伸びた白髭を持ち、目が前髪で隠れている、老人(龍神)


  1人が朱い短髪に左右の額に角を生やし、朱色の瞳を持つ、壮年(魔神=鬼ヶ神)


 それぞれが、魔族を総べる者、妖精族を総べる者、竜種を総べる者、冒険者ギルドを総べる者達、放浪者(元魔族を総べし者)等と、御大層な肩書を持っている


 「いよ~。久しぶりだな~」…っすっと(片手上げ)


 朱髪朱目の壮年男性が銀髪銀目の奇抜な衣装の男性に声をかける


 「ああ。久ぶりだな」


 「で。何が起こった?」


 「ちょっとした連絡事項があるだけだ」


 「おいおい。迎えまで寄越しといて、連絡事項だ~・・・こっちは緊急事態が起こったと思ったぞ」


 「緊急ではないが、重大な事ではある」


 奇抜な恰好の男性の言葉に、一同に緊張が走る


 「簡潔に言うと、ある者達を異界から招待する事に決まった」


 「ほ~。異界からね~・・・神界や冥界、混沌界とは違うのか?」


 「違う。招く場所は人界の1つだ」


 「ふぅ~ん。人界の1つか・・・所で、ここは何界なんだ?」


 「・・・ ・・・ ・・・ ・・・」…・・・・・(瞑目)


 「まぁ~、いいさ」


 「所で、複数系を使っていますが。何人程、招くのですか?」


 金髪金目の女性からの問い掛けに


 「5人だ」


 「5人もですか? 何故、複数人なのですか? ・・・いえ、それいぜんに。今までに招いた事は、合ったのですか? 私の知る限りでは無かったと思いますが」


 「この世界が出来てから、神界、冥界、混沌界以外から招くのは初めてに当たる。1人でないのは、5人居る事に意味があるからだ」


 「招く事を、此方に報告する意味はなんだ?」


 奇抜な衣装の男性の答えに、黒髪金目の青年が質問をする


 「今回、招く5人に無用な干渉をしないで貰いたい。その事を伝える為だ」


 「何故か、問うても?」


 「・・・ ・・・ ・・・ ・・・」…・・・・・(瞑目)


 「教えられないと言う事か・・・もし、干渉したならば?」…ジロリ(睨み)


 「・・・ ・・・ ・・・ ・・・」…・・・・・(瞑目)


 「干渉しないが、情報収集はしても良いのか?」


 今まで沈黙を保っていた壮年の坊主頭が質問と言うより、何かの確認作業をしている様な問いを発する


 「構わん。それに、冒険者ギルドに登録に来るだろう」


 「ほぉ~。それは贔屓にしろ・・・っと、言う事か?」…ジィ~~~(ジト眼)


 「そうではない。彼らの自由意志を尊重して貰いたい。それと、各勢力からの接触者は、基本1人のみにして貰いたい」


 「それはギルドもか? 業務上、1人ってのは無理だぞ?」…ニヤニヤ(悪戯笑)


 「・・・ ・・・ ・・・ ・・・」…・・・・・(瞑目)


 「ッチィ(舌打) 明確な下知は取れなかったか」


 「元々、取る気も無かったくせに、良くいいますね」


 「一様は、あるぞ・・・期待してないだけでな」


 「それが、取る気がないと言うのです」


 壮年の坊主に金髪金目の女性がツッコミを入れている


 「あ、あの~。その方達の性別・・・ある程度の、個人情報をお聞きしてもいいでしょうか?」


 そこえ、紫髪を持つ赤目青目の色彩異色(オッドアイ)の少女が恐る恐る質問する


 「男性1人、女性4人だ。女性は若いが、男性は壮年っと言われる年齢だ」


 「あ、はい。ありがとうございます」


 色彩異色(オッドアイ)の少女の質問にあっさり答えるが・・・


 「おいおい、壮年って・・・普通は若いの招くだろう」


 朱髪朱目の壮年男性が思わずっと言った感じでツッコミ、廻りの者も同意なのか揃って頷いている。色彩異色(オッドアイ)の少女だけは疑問顔に成っている


 「先程も言ったが、5人居て意味があるからだ。歳は関係ない」


 「さよか」


 「所で、招く理由を聞いても良いかの?」


 最後に発するのは白髪白髭の老人だった


 「ステータスを見れば分かるだろう」


 「今まで、他所の異界からの来訪者を拒んで居たのに。今回、招く事にした理由が分かるのかの?」


 「感の良い者なら・・・この場に居る者なら予想は出来るだろう」


 「なるほどの~」


 「他に質問はないか?」


 「「「「「「・・・ ・・・ ・・・ ・・・」」」」」」


 「では。解散する」


 奇抜な衣装の男性は、そう言って、振り返る動作と共に姿を消す。集まった者達には気にならない事柄の様だ


 「さて、世界大蛇(ミッドガルド)様は、お戻りになられた。儂らも御暇しようと思うが。そなたたちはどうするのだ?」


 「帰る前に、招き寄せられた5人がギルドに登録に来たら情報を流せ」


 黒髪金目の青年が、坊主頭に話をふると


 「確かにそうね、良ければ此方にも情報を流してくれないかしら」


 金髪金目の女性が同意をしてくる


 「情報の漏洩は、重大な規則違反なのを承知で言ってるのか?」


 「全ての情報を流せと言ってるわけではない。どんな5人なのか知りたいだけだ」…ジロリ(睨み)


 「ハァ~(溜息) 分かった分かった。一様、登録に来たら問題の無い範囲で情報を流す。ここに居る者にな、それでいいな」


 「ああ」


 「ええ、よろしく」


 「楽しみじゃの~」


 「確かにな。それじゃ、御暇するは。まったな~」…シュタ!(手上げ)


 「あ! ・・・まて、てめ~。先に失礼する」…ペコリ(敬礼)


 朱髪朱目の壮年男がそう言って、階段を駆け下りて行った。それを見て慌てて黒髪金目の青年が、一礼して追いかけて行く


 「慌ただしいやつじゃの~」


 「完全に遊ばれてますね。それでは皆様、失礼します」…ペコリ(敬礼)


 そう言って、金髪金目の女性が別の階段を降りて行く。それを見て、坊主頭が


 「こっちも引き上げようか」…チラッ(視線)


 「はい」


 坊主頭に視線を向けられたのを感じて、色彩異色(オッドアイ)の少女は頷く


 「ではの、爺様」…ペコリ(敬礼)


 「失礼します」…ペコリ(敬礼)


 坊主頭と色彩異色(オッドアイ)の少女もまた、別の階段を降りて行く


 最後に残った、白髪白髭の老人は巨大な樹に一礼して、別の階段を降りて行くのだった






☆★☆ とある場所 2 ☆★☆


 時間は少し遡る。全員の霊獣が孵化し、現世に戻った夜。白い部屋にて



 …コンコンコンコン(叩扉(ノック))



 「開いとるよ~」



 …ガチャ(扉の開閉音)



 「失礼します」…ペコリ(敬礼)


 爺さんの返事を聞いてから室内に入って来た人物は、双生の腕輪の収められた箱を持って来た女性(月夜見)だった


 「すまんの~忙しい所」


 「問題ありません。何かありましたでしょうか?」


 「実は、君に期限無しの出張をお願いしたいのじゃ」


 爺さんが配下の者に期限無し出張を言い渡した。俗にいう左遷ですな!


 「出張ですか・・・いえ、それよりも期限が無いと言うのは? 私は不要ですか・・・」


 「ん? ああ! …ッポン(掌叩く) 違うぞ。不要とかでなく。出張先に送り込める人数が1人のみで。機密保持の為、入れ替えも起こせないから。信頼している相手にしか頼めんのじゃ」


 月夜見の勘違いに気附いた爺さんが、慌てて説明しだした


 「では、何処かの世界で、梃入(テコイ)れが必要な事象が起こりました?」


 「どの管理世界も順調じゃよ」


 「では、一体?」


 爺さんの説明に、またまた疑問が渦巻く月夜見だった


 「先程、双生の腕輪を持って来て貰った時に居た者達を覚えておるか?」


 「はい、天之様が気に掛けておられる方々ですね」


 「そうじゃ。その者達が製作した亜空間・・・現在は新しい世界へと成長したがな」


 「そ、それは・・・天之様が補助を入れられたのですか? 何も聞いていませんが」


 「儂は何もしとらん・・・っと、言うか。儂らの様な存在は一切、手を出していない世界じゃ」


 「他の方々も一切、手を貸していないのですか? 世界として成り立つのですか?」


 「成り立つぞ。儂らは、どの様な世界を創るのかの設計図を製作し。それを基に、世界神樹の苗木を基礎構築(ベース)に仕立てて、生命を誕生させる。後は見守るだけじゃが、手を加えるモノ、観察するモノ、見放すモノ、色々おるわ。ここまではいいか?」


 「はい」


 爺さんは女性(月夜見)が頷くのを確認して。本来、語られる事のない・・・1部の者しか知らない事実を話すして聞かせる


 「儂らの仕事は、世界の設計図を製作する事。この設計図に成り替わるモノがあれば、儂らの存在は不要なのじゃよ・・・モノに由っては微調整が必要じゃがの」


 「それは・・・確かにそうなりますが、その設計図に成り替われるモノが自然に出来るのですか?」


 「確率は低いが出来るぞ。今回の亜空間は、その低確率に入る代物だったと言うわけじゃな」


 「なるほど・・・では、私が赴く理由は、微調整と問題が発生した時の為ですか?」


 「そうではない。まだ、おっさん達と話してないが・・・世界神樹との取り決めで、あの世界は不干渉領域に認定されておる。っで、あるならば、休憩施設など作れば気兼ねなく過ごせると思わん・・かね?」…タラ~リ(汗)


 爺さんが休憩施設の言葉を出した辺りから、場の温度が下がりだし、尻すぼみに・・・


 「ジィ~~~(ジト眼) その休憩施設の管理運営をしろと?」


 「そ、そうじゃ」…ダラダラダラ(汗)


 「・・・ ・・・ ・・・ ・・・」


 「・・・ ・・・ ・・・ ・・・」


 「ハァ~(溜息) 分かりました」


 女性(月夜見)の溜息と共に、場の温度が元に戻る


 「おお、分かってくれたか。すまんの」


 「では、施設が出来次第、移動した方が宜しいですね?」


 「うむ。あの世界には名が無いので、命名されしだい施設を設置する予定じゃ。転移前に命名して貰うので、明日には設置できるじゃろ」


 「分かりました。今日中にでも引継ぎをしておきます」


 「うむ。頼むぞ。それと」…ッパチン(指鳴らし)


 爺さんが指を鳴らすと、何処からとも無く女性(月夜見)の前に、数枚の紙の束が出現した


 「拝見します」


 女性(月夜見)は断りを入れて中身を確認していく











 中身の確認が出来たのか、女性(月夜見)は爺さんを見て


 「5名共、興味深い人材ですね・・・男性の監視も業務の内ですか」


 「監視は必要ない・・・っが、其れと無く見守ってやってくれ。馬鹿な事を企む輩は必ずいるからの」


 「危険視されていた人物を野に放つ様なものですからね」


 「知っていたか」


 「天之様が危険人物を囲っている。っと、噂に成っております。内容(人物&理由)までは伝わっていませんが」


 「誰が流した噂か分かるの~」


 「処分しますか?」


 「捨て置け」


 「分かりました」


 爺さんと女性(月夜見)は噂の出処を知っていて、放置する事に決めた様だ。悪評を悪評として思っていないのか、放置する事で別の情報操作に役立てるのか、2人の思惑は何処に・・・


 「所で、このアヤメと言う娘の事ですが」


 「ふむ。部位欠損かね?」


 「そうです。あのままでは可哀想ですよ」


 「その件に附いては、手を打ってある」


 「そうなんですか?」

 

 「ああ。おっさんに黙って与えた隠し技能が合っての。その内の2つが開花する事で、お嬢さんの部位欠損が修復される様にしてある」


 「それは・・・素直に直して上げれば宜しいのでは?」


 「それでは、つまらんじゃろ」


 爺さんが答えた瞬間。場が凍てついた。


 「つまらんじゃろ。では、ありませんね」…ズッピシッ(冷淡な眼)


 「じょ・じょうだんじゃ」…ガタガタガタ(震え)&ダラダラダラ(汗)


 女性(月夜見)は爺さんの反応に深く深呼吸し


 「スゥ~スゥ~ハ~~スゥ~スゥ~ハ~~(深呼吸) それで?」


 「う、うむ。進化した時に完治しなかったモノを、可哀相と言う理由で治すのも違うと思うての。2人の気持ち次第で治る可能性を持たせたのじゃ」


 「可能性ですか?」


 女性(月夜見)からの圧力が完全に消えたみたいで


 「そうじゃ…ッホ(安堵の溜息) 奇跡と言ってもいいぞ・・・これなら依怙贔屓(エコヒイキ)した事にならんじゃろ」


 「そうですね・・・さて、時間はないですし。関係各所に連絡したのち、準備を整えて待機して起きます」


 「うむ。慌ただしいが宜しく頼むぞ」


 「それでは、失礼します」…ペコリ(敬礼)



 …ガチャ(扉の開閉音)



 そう言って、彼女は退出していった。後に残った爺さんは、誰もいない部屋で満足そうに居眠りをしだした…スャスャスャ~~(ZzzZzzz~)






☆★☆ とある場所 3 ☆★☆


 されに時間は遡り。亜空間が合併を起こした後。白い部屋に思わぬ来客が来る



 …コンコンコンコン(叩扉(ノック))



 「開いとるよ~」



 …ガチャ(扉の開閉音)



 「失礼します」…ペコリ(敬礼)


 爺さんの返事を聞いてから、頭上に銀の円環を浮かせ、メイド服を着た金髪女性が入室して来た


 「どうした?」


 「御客様がお見えです」


 「客? 誰じゃ?」


 訪問者が居る事に訝しがる爺さん


 「世界大蛇(ミッドガルド)様です」


 「なぬ」…えっ(驚)


 訪れた訪問者に驚きを露にする


 「まじか?」


 「はい。御通ししますか?」


 「うむ。頼む」


 「それでは、失礼します」…ペコリ(敬礼)



 …ガチャ(扉の開閉音)



 金髪メイドさんが退出していき。暫くして、扉の叩音が



 …コンコンコンコン(叩扉(ノック))



 「開いとるよ~」



 …ガチャ(扉の開閉音)



 「失礼します」…ペコリ(敬礼)


 「失礼する」…ペコリ(敬礼)


 先程の金髪メイドさんが扉を開いて、後ろに控えた人物の入室を促し、長い銀髪と白い布を何重にも巻いた奇抜な衣装を身に纏った男性が室内に入って来た


 「来訪を歓迎するぞ。世界大蛇(ミッドガルド)殿」


 「此方こそ。突然の訪問を、快く迎えてくれて感謝する。天之御中◇◇様」


 爺さんと男性が、お互いに挨拶し終え、応接家具(何時の間にか出現した。長椅子×2、机)の長椅子(ソファ)にお互いに腰を下ろす(注:向かい合わせです)


 「粗茶ですが、どうぞ」…スゥ~(差出す)


 「ありがとう」


 御茶を用意した金髪メイドさんが、男性に御茶を出し(応接セットの机、男性側)


 「どうぞ」…スゥ~(差出す)


 「うむ」


 次に、自身の主に御茶を出す(応接セットの机、主側)


 「失礼いたしました」…ペコリ(敬礼)



 …ガチャ(扉の開閉音)



 用事を終えた金髪メイドさんが退出した後


 「実は、世界(ユグドラシル)神樹様から、御言葉を預かって参りました」


 「ほほ~。どの様な御言葉かの」


 「其方で囲って居られる、危険人物と目されている方(他の4人含む)の転移先を我が世界にしてほしい っとの、御言葉です」


 「ほぉほぉほぉほぉ~(笑) これはまた、とんでもない提案ですな~・・・何を考えておる」…ジロリ(厳しい眼)


 先方の提案に、爺さんの雰囲気がガラリと変わる


 「人が初めて獲得に成功せし創造の力。高位の者が関わらずに、世界の根幹を作り出された世界。未知の可能性の秘め。どの様に成長していくのか見守りたい。傲慢な者達に潰されるのは我慢ならん っとの事です」


 「・・・傲慢な者達か、耳が痛いの~・・・しかし、お主達が潰さぬ っと言えるのか?」


 「導きはしても、我等が手を出す事はない。時の流れが。住まいし者達が。本人達が。未来を育む」


 「・・・ ・・・ ・・・ ・・・」


 「・・・ ・・・ ・・・ ・・・」


 「あくまでも、彼の者達が紡ぐ未来を見たいと?」


 「その通り。それと彼の者達が創りし世界は、干渉不可の領域としたい」


 「クッククク(笑) 其方が本音だろうに・・・良かろう、儂もその方が都合がよい。但し!」


 爺さんは、相手との要望を聞いて、折り合いが附くと確信して、最大の要望を相手に叩きつけた!


 「せっかくの不干渉領域じゃ、我等が休息に訪れる事は許せ!」…ニヤリ(笑)


 「なるほど、貴方も、あの世界に干渉をするつもりがないのですね」


 「ああ。自立した世界の基が出来たのじゃからの。ここで干渉するなぞ、勿体ない」


 「なるほど」


 爺さんと男性が頷き合い、より小声で、悪巧みをしだしだ・・・誰にも邪魔されずに・・・夜遅くまで続いていく




             つづく

⇒○⇒◇に変更

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