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初レベルアップはスライムで

「キミが僕の知ってるスライムだとすると…ッッ!」


すぐに手に張り付いたスライムを引き剥がす、アレが自身のよく知るスライムならば張り付いた目的は恐らく()()

スライムとはその体の表面積で相手を覆いそのまま溶かして捕食する生物であるとゲーマーの知識が言っていた。


「手…ピリピリするな…。」


先程の自身の考えを裏づけるような手のしびれから、スライムの生態はほぼ間違っていないだろうと予測できた。


「ちょっと痛い…かな? まぁ、このくらいなら問題ないね しかし…遅いね~キミ達。」


自身が捕食されていることにより少し焦りを覚えていたが、それもこちらに向かってくるスライムを見て()()()()()()()。なぜならスライムがこちらに向かってくる速度があまりにも遅すぎたのだ、例え四つん這いで移動しても余裕を持って引き離せるほどである。


「巨大な化け物にスライムか、いよいよRPGみたいだ…ね…。」


口に出しそして思う確かにこの世界はまるで過去プレイしたRPG作品の中のようだ、ならば敵を倒せばレベルが上がったりするのでは…?そんな稚拙な考えがふと浮かんでしまう、現実的に考えてありえないが()()()()()()()()()()()()()()()()()()。 そんな現在の状況がゲーマーの遊び心を盛大に刺激してしまう。


「…よし、倒してみよう。見たところ核とかは無いみたいだし埋めてみるか。」


1度気になれば検証したくてたまらなくなるそんなゲーマーの性を抑えられぬまま、スライムを討伐を決める。幸い敵の移動速度はこれ以上ないほど遅く攻撃力も低い、手頃な石を見つけて地面を掘ってその穴に埋めるくらいならばなんてことは無いだろう。


そう考えるとすぐに行動に移す。

手頃な石は休憩してた場所のすぐ近くに見つかったので穴を掘るためスライムから離れる。何せスライム10匹分の穴は大きめに掘らねばならない。急いで穴を掘り始める。


「はぁはぁ…!今日はひと月分の運動してるよ…ッ!」


そう愚痴を漏らしつつも目的の穴を掘り終える。

すると対角線にいたスライム達がゾロゾロと穴に落ちてゆく。


「よし!なら早速!」


掘っている最中すぐ近くに集めていた土を被せる。

もう体はヘトヘトだがそれでも力を振り絞って作業を行う。全ての土を被せ終わると、男はその場に倒れ込む。


「やりきったぁ~! さて…()()()()()()()。」


そう呟き少しの時間が経つ。10秒経った位だろうか…?1時間以上に感じられる。


「ダメかぁ…まぁそうだよね…。」



諦めそう呟く


その瞬間、軽快なファンファーレが頭の中に鳴り響く


そして現れるウィンドウのようなもの


~カワシロ ケイ レベルアップ! 1→2Lv ~

腕力上昇⬆ 持久力上昇⬆

スキルポイント +3(+2初回レベルアップボーナス)


川城慧 それが男の名

かつてRPGゲームを心より愛した男


レベルアップが好きだ


スキルを覚える瞬間が好きだ


ダンジョンが好きだ


そこに眠るお宝が好きだ


何の因果か、男が目覚めた世界には何より愛したシステムが存在する。


今後この男が織り成すのは英雄譚?勇者物語?


否、今後織り成すのは()()()

愛すべき異世界を、楽しみながら攻略していく男の物語である。



「 この世界、最ッッッッッ高!!! 」


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