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15、驚愕の事実 王太子編

誤字脱字、見つけ次第直しております。

オウタイシデンカがぶっ飛んだ事を口にした瞬間、アレクサンダーお兄様の声がきこえた。


「エドワード殿下、陛下がお呼びです。リリエルも一緒に。」


※ ※ ※


ここは陛下の執務室の更に奥にある結界で隠された会議室。

会議室の扉は本棚にしか見えず、一定以上の魔力あるものだけに見える。私には書斎の扉に見えたので、エドワード王太子殿下(ルベール様)に続いてスルッと入室してしまった。私の後からアレクサンダーお兄様が入室し、扉の枠が一瞬金色に光って壁になった。


入室するとすでに五人が楕円形の円卓に座っていた。

お父様によく似ている方が国王陛下、魔法師団長のブラックウェル侯爵、この国の宰相ブルーレイ侯爵、そしてお父様。シュベールお兄様もいらした。

ご挨拶もそこそこにエドワード王太子殿下、アレクサンダーお兄様、そして私も着席する。


ブラックウェル侯爵からこの会議室について説明があった。

「今日は内々の会議ゆえ、ここでの内容は全て口外無用。この部屋に入った時点で自動的に契約魔法の縛りが有効となるので、今後の言動には重々留意するように。」


みんなが頷いた。


国王が口を開く。

「今日は王太子の妃考査の件で集まってもらった。エドワードは知っているだろうが、この国では従兄妹同士は結婚できない。」


「陛下っ、しかしリリエルは聖女です。私以外の結婚相手がいるとは思えない。第一、妃考査の秘術でも《可》と答えが出ました。」


「エドワード、落ち着きなさい、最後まで話を聞くのだ。ブラックウェル、説明してやってくれ。」


「エドワード殿下。妃考査は王太子が命をかけて妃の選出をする王家の秘術。理に沿わない結果は出ません。」


少し間をおいて王太子が口を開く。

「妃考査の結果に嘘はない、、、、では私の妃で間違いない、だから婚姻は可能、、、ということは私とリリエル嬢は従兄妹ではない、えっ、では私かリリエル嬢の出生が誤魔化されているのですか?」


国王が口を開いた。

「エドワードよ、お前は兄上の子だ。」


衝撃的な発言だった。驚いたのはエドワード王太子、アレクサンダーお兄様、シュベールお兄様と私の四人だけで、他は頷いている。


「えっ?私は伯父上の、、子、、ですか。」


「殿下と俺が兄弟、、ですか。」アレクサンダーお兄様が呟く。


「エドワードとアレクサンダーは双子の私の息子だ。王家の血を引く直系だ。シュベールももちろん私の子だ。三人兄弟だ。」


双子!?三人兄弟!!

並んで座っている三人を見て納得した。どうりで似ていると思った。影どころかほぼほぼ同じ。アレクサンダーお兄様は騎士なので体格がマッチョでがっしりしている。王太子殿下も鍛えた体躯だけれどもう少しスマートだ。だからうりふたつだと分からなかった。今思い出すと魔法師団のローブを着ている時はシュベールお兄様にも似ていた。三人ともそれぞれに美形でうっとりする。ああ、この三人が並んでいるスチル、前世で売り出したら売れただろうなあ。垂涎ものだ。


「、、、ちょっとまってください父上、エドワード殿下もアレク兄さんも僕の兄上、、、従兄妹で結婚できないけど兄妹はもっと結婚できない、でも殿下とリルはできるのですよね?」


シュベールお兄様のつぶやきで我にかえった。エドワード王太子殿下は陛下のお子ではなくてお父様の息子だった。アレクサンダーお兄様と双子、、シュベールお兄様もお父様の子。じゃあ出生が違うのは。

みんなが一斉に私を見る。うっとりしている場合ではなかった。


「では、わ、わたくしは、、ホワイティエ家の子ではないのですか?お父様、お父様は私のお父様ではないのですか?」


六十七回もホワイティエ家に生まれ直したはず?ではなかったの?血の気が引いていく。私は誰?椅子から崩れ落ちていく。


「「リル!」」

「リリエル!」


椅子から崩れ落ちる私を咄嗟に抱き止めたのは隣に座っていたアレクサンダーお兄様だった。



「アレク、リリエルを渡してくれないか。」


「ルベール、、しかし、」


「アレク、アレクはリリエルの兄ではないだろう。リリエルは俺の妃になる人だ。」


「俺はリルの兄じゃない?」


「エドワード、アレクサンダー、シュベール、落ち着きなさい。リリエルは我がホワイティエの血筋ではない。だが王家の秘術によりルベールの妃で間違いない。アレクサンダー、リリエルはルベールに任せなさい。」



※ ※ ※


「リリエル、大丈夫か。」

気がついたらルベール様ことエドワード殿下に抱き止められていた。


「、、、ごめんなさい。驚いてしまって。。」


「リリエル、これからまだ大切な話が続くが、踏ん張れるか?休ませてやりたいがこれから最も重要な話なので聞いて欲しいのだ。それから、リリエル、血が繋がっていなくても私はお前を大切な娘だと思っている。」


「、、、お父様。ありがとう存じます。」


更に重要な話って何?そして私は誰?

読んでいただきありがとうございます。明日21時ごろに投稿予定です。

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