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真子は独り言を止めて真実の顔を見て話し始めた。
「まこと、ごめん、色々と状況を整理してた、、、、まず単刀直入に言うね」
真子の言葉に真実は何を言ってくるまったく予想が出来ず身構えることしかできないでいた。
「あのね、まこと、私たちの子供時代にはスマートフォンは普及されていないの」
真子の言葉に真実は真子が言っている事がまったく理解できないでいた。
「え? スマホがない? 」
真実の問い掛けに真子は静かに頷いて話しを続ける。
「私たちの前の世界ではスマホの普及は私たちが30歳になったあたりから普及されてきたモノなの。携帯電話は20歳前後くらいからだから私たちが子供の時はそんなモノはなかったのよ、覚えてない?」
真子の話しに真実は衝撃を受けて記憶を遡っていた。
「えっ? ちょっ、でもオレの記憶は、、、、あれ? オレはいつからスマホ持ってたんだ? 気がついたら持っていたな、、、、」
真実は記憶が混濁し始めたのか訳が分からなくなり頭を抱えるのであった。
「私が今考えられる事は2つ、ひとつ目はあなたがタイムリープしてきた時に記憶がなにかしらの影響ですり替わってしまった。ふたつ目は私とあなたの前の世界自体が違うところからタイムリープしてきた。この2つのどちらかかなと考えてる」
真子は続けて自身がタイムリープしてきた時の話しをしだした。
「私がタイムリープしてきた時、前の世界の記憶は子供の時スマホがないから、この世界に来た時は本当に驚いたわ、まぁ大人になってスマホを持っていたから操作に苦労することがなかった、だから周りにも怪しまれずに済んだけどね、、、でもね、前の世界とのこのズレは明らかにおかしい、だけど何故そうなっているかが全くわからないのよ」
真実は前の世界の記憶を順々に思い返しているがやはり子供の時からスマホを持っていた。しかし、いつから持っているかという記憶が抜け落ちておりまだ困惑状態に陥っていた。
そんな真実の姿を見て真子は言葉をかけた。
「まこと、混乱させてしまってごめんなさい。この話しはもう考えなくていいわ。あなたと私は全く違う世界からタイムリープしてきた可能性もある、、、、答えは出そうにないから気にしなくていいわ」
真子はそう言って立ち上がり扉に向かって歩きだした。
「今日のところは帰るね、まこと、落ち着いたらまた話そうね、それじゃあ」
そう言って真子は部屋を後にするのであった。




