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真実は天井を見上げていた顔をバッと下げて真子に向けた。
「そういえば真子、なぜオレに告白をしてきたんだ? 前の世界でオレは真子の告白を断った、分かってたなら告白しないのが得策じゃないのか?」
「そうねー、私は前の人生を変えていくのが怖くてできるだけ同じ道を辿っていこうと思ってやってきたのよ、そしたらあなたに告白したら付き合うって言うじゃない、、、、あの時は内心驚いたわよ。そこからあなたの事を同じタイムリープしてきたんじゃないかって疑ってはいたわ。それと、ああ、人生変えてもいいんだーって気付かされた日でもあったわね」
真子は腕を組みながらしみじみと答えるのであった。
真実はなるほどなと思いながら更に疑問を投げかける。
「オレと別れ話をしたあたりから人の心を読めるようになったというなら大分前からオレがタイムリープしてきたって読めてたんだろ?なんでもっと早く言わなかったんだ?」
「心を読んで確信したのは夏かな、ともくんが裕子ちゃんに告白するって話し合いをした時ね、あれから私もこうちゃんと付き合ったからなんか言うタイミングを逃しちゃったのよねー」
真実は真子の話しを聞いてヤレヤレと首を横に振った。
真子は呆れ顔の真実を見て真剣な表情をして話し始めた。
「さて、これで同じ土俵に上がったんだけど、ここから少し難しい話しをしましょう」
真実は真子の真剣な表情をして話し始めたことに只事ではない話だと察して身構えるのであった。
「まこと?この世界、、、、どう思う?」
まさかのザックリ質問に真実は返答に悩むのであった。
「どう思う? ん? 只やり直してるだけじゃないのか?」
「まこと、、、あなたこの世界、おかしいことに気づいてないの?」
「おかしい? この世界が? 真子、何を言ってるんだ? 」
真実のキョトンとした返答に真子はハーっと溜息をついた。
「あなた気付いてないのね、、、、」
真子はそう言って自分のポケットからスマートフォンを取り出して真実に見せた。
真実は真子が見せたスマートフォンを見ても画面は真っ黒でなにも映し出されておらず何を見せたいのかわからず首を傾げる。
「真子? スマートフォンなにも映ってないぞ、何を見せたいんだ?」
真実の言葉に真子は逆に驚きの表情を浮かべる。
「えっ? まこと? スマートフォンを見ても何も思わないの? 」
「えっ? 何も思わないけど? 何? なんだよ真子? 何が言いたいんだよ?」
真子はまったく話が通じない真実の顔をじっと見つめるのだった。
しばらくして腕を組みながら呟く。
「嘘はついてないわね、、、、ほんとうに違和感を感じてないのね、、、、なぜ?、、、、」
真子が考えに耽る間沈黙状態が続く。真実も真子が何を言いたいのかまったくわからないのでなんとか理解をしようと考え耽るのであった。
「真子? スマートフォンなんか俺たち小学校からずっと使ってる物なんだから違和感なんて何もないじゃないか」
真実が何気に放った言葉に真子は衝撃を受けてバッと立ち上がる。
「えっ? 小学校からずっと使ってる? まこと? あなたタイムリープして中学1年に戻ったって言ってたわよね? なぜ小学校から使ってるって分かるのよ?」
真子は怒りを露わに真実を鋭い目つきで睨みつけながら尋ねると真実は真子が何に怒りを持っているのかサッパリわからず聞き返す。
「分かるもなにも前の世界の記憶じゃないか、おい、真子? どうしたんだ? 」
真実の返答に真子は更に衝撃を受けて力が抜けたようにバタンと椅子に座ってブツブツと独り言を呟いている。
真実は真子の独り言が何を言っているかまったく聞き取れずにいたが、最後の言葉だけ聞き取る事ができた。
「となると、考えられる選択肢は2つか、、、、」
まったく何を言っているのかわからず真実は首を傾げるしかなかった。




