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トイレには真実と麻耶の姿はなく、4人は大通りの中心まで歩いてきたのだった。
智大が周囲を見渡しながら呟いた。
「あいつら、どこにいったんだろう・・・・」
4人が立ち止まって周囲を見回していたその時、浩太が声を上げた。
「あっ、アイツら見つけたっ」
浩太が指を差した方向を見ると、真実と麻耶は手を繋いで神社の参道へとつながる石段を上がっていて、ちょうど登り切る手前であった。真子はプンプンと怒っていた。
「あの2人、何勝手に別行動してるのよ! 今日の麻耶ちゃんは私たちと一緒に行動することになってるんだから、ねぇ、裕子ちゃん、麻耶ちゃんを奪還しに行きましょう!」
真子はそう憤りながら裕子の返事を聞かずして裕子の左手を掴んで真実と麻耶を追いかけていくのだった。取り残された浩太と智大も慌てて追いかけて鳥居をくぐって石段を登った。
石段を登り参道へ先に到着したのは浩太と智大だった。やはり男の方が走るのは速く、序盤は取り残された浩太と智大だが途中で真子と裕子を追い抜いて参道に辿り着き2人が登ってくるのを待っていた。
真子と裕子も登りきって参道から本堂へ続く道を見て真実と麻耶を探した。
真実と麻耶は本堂へ続く道を歩いていたがちょうど後ろの4人が2人を見つけた時に参道を左に外れていった。
「アイツら左に曲がったぞ」
浩太がそう言うと、智大が話しを付け加える。
「あそこを左に曲がったということは神楽殿がある方じゃないか?」
智大の話しを聞くと真子はすぐさま裕子の腕を引っ張り追いかけていく。
4人は参道を急ぎ足で歩き、神楽殿へとつながる道まで辿り着いた。薄暗い道を見ながら真子は智大に確認をした。
「ともくん、神楽殿はどこにあるの?」
「ここから道なりに少し行った所だな、あいつら人けのいないとこに行くつもりなんじゃないか?」
智大の説明と考察を聞いた真子は怒り心頭である。
「そんな所は今日じゃなくて明日行きなさいよ、もぅ! 勝手ばっかりして!」
真子はそう言いながら神楽殿へ伸びる道を歩きだし、3人は真子に続いて歩いた。
しばらく歩き進めると神楽殿の建物が現れる。今日の祭りにこの辺りは使わないようで誰もおらず薄暗い景色で遠くの方から太鼓と篠笛の音が聞こえるくらいである。
4人は真実と麻耶の姿を探し、辺りを見渡すが2人の姿は発見出来なかった。
真子はボソリと呟く。
「こんな人けのない穴場に来てあの2人何をするつもりなの? 見つけ次第お説教だわ」
4人の中でなぜか真子だけが憤っていて、他の3人は冷静だった。静かで薄暗い景色の中、浩太が何かを発見したようで指を差しながら声を上げた。
「あっ、見つけた! 多分あれだ! 」
その言葉に真子は指を差す方向を見るが薄暗く見つける事ができなかった。
「こうたくん、どこ? 見えないよ」
真子がそう言うと浩太は「こっちだ!」と言って真子の右手を掴んで引っ張り走りだしていく。
裕子は浩太に引っ張られた真子を見てついて行こうと身体を真子が走る方向へ向けようとした時、智大が裕子の右手を掴んで引き止めた。引き止められた裕子は何事かと引き止める智大の方へ顔を向けた。
「川崎くん?」
「古屋さん、追いかけなくていいよ、追いかけてあの2人のイチャイチャした姿、古屋さんは見る必要ないから・・・・俺たちはココで待ってよう」
智大はそう言って神楽殿に入る為の木製の階段にハンカチを敷いて裕子に座るよう促した。
裕子は少し暗い表情をして何も言わずに智大が促す場所に座った。そして智大は裕子の右横にスッと座った。




