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真実、浩太、智大の3人は、たこ焼き、焼きそば、唐揚げ、フライドポテト、フランクフルトとガッツリ買い出しをして櫓の立っている駐車場へと向かい、広場の端を陣取りご飯タイムと勤しむのであった。
3人の腹は満たされていき、祭りの音色に酔いしれて座り込みながら陽気に話しをしていた。
浩「いやー、屋台のメシはやっぱり美味いなー」
真「ほんと、腹減ってるのもあるけど、祭りで食うと美味さが格段に違うよな」
智「先に腹拵えは正解だよなー」
浩太「なっ、オレが正解だっただろー」
3人は陽気にうんうんと頷き合っていると横の方から呼ばれる声がした。
「あーー! 野元くんたちじゃーーん!」
陽気な声に3人は声のする方へと顔を向けるとそこには裕子がニコニコ顔で立っており、その少し後ろの両サイドには険しい顔をした麻耶と真子が立ち聳えていた。
真実と智大は引き攣った笑顔で裕子を見る、一方で浩太はどこ吹く風でテンション高く驚いた顔をして応えた。
「おおーっ、ゆうこちゃんじゃーん、おひさー、3人で来たんだー」
「うん、そうだよー!仲良し3人組だよー!」
裕子はそう言って麻耶と真子の腕を組んだ。麻耶と真子は裕子に腕を掴まれたが未だに『おまえら私たちを探さずになぜこんな所でメシを食ってるんだ?』と言わんばかりの怪訝な顔で見下ろしていた。
真実と智大はヤバい空気を感じ取り引き攣った表情で2人を見上げることしか出来ないでいた。浩太は麻耶と真子の顔色をまったく気にせず裕子に話し掛けていた。裕子も麻耶と真子を掴んでいた腕を離してキャッキャと浩太と話しをしている。腕を解放された麻耶と真子は怒りを滲ませた笑顔で真実と智大の前に歩み寄り、座る2人の前で仁王立ちをして小声で尋ねる。
真子「あなた達、呑気に何を食べているのかな?」
麻「まずはお互い合流しようって言ってたよね?」
智「あの・・・・これには深い訳が・・・・」
真子「私と麻耶は一生懸命あんた達を探していたのだが?」
麻「呑気にご飯なんか食べて、いい御身分ですわねー?」
智「あっ、その、すみませんでした・・・・」
真実はここは智大に任そうと口を噤んだが智大があっさり敗北した事で反論は命取りと判断して智大に続いて謝罪した。
「すみませんでした・・・・」
真子がそんな2人の姿を見てヤレヤレという表情をして小声で話しかけてくる。
「早くみんなで行動しようって提案しなさいよっ」
真子の言葉に真実は慌てて立ち上がり声を掛けようとしたその時、裕子が麻耶と真子の方へ声を掛けてきた。
「ねーっ、麻耶ちゃん、真子ちゃん、西園寺くんがさー、一緒に回らないかって言ってるんだけど、どうするー?」
麻耶と真子は「えっ?」と言って裕子を見ると裕子の横で浩太は親指を立てて見せていた。
真実は浩太の物怖じしない行動に救われたのであった。(浩太、ナイスだ! もうおまえは只のオマケじゃねぇ、立派な秘密兵器だ!)
こうして予定通り?合流することに成功し、智大の告白に向けて着々と計画は進行していくのであった。




