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次の日の昼過ぎ、麻耶は真実に昨日の事を報告しようと連絡をしたのであった。
「おお、麻耶、どうしたのー」
真実が通話に出るとその周りから何やら罵声が飛びかっていて麻耶は驚いて心配する。
「えっ? まこと? どうしたの? 何かあったの?」
麻耶の問い掛けに真実は慌てながら答える。
「えっ?なに? 聞こえない・・・・麻耶、ちょっと待って、『ちょ、お前らうるせーよ!麻耶の声聞こえねーじゃねーかよ!』・・・・あっ、麻耶、お待たせ、どうした?」
真実の憤怒によってようやく静かになり、その後落ちついた真実の声が戻ってきた。
「みんなと一緒にいるの?」
「ああ、久しぶりに4人が集まったからな・・・・」
「そう・・・・じゃあ、また今度でいいよ・・・・」
麻耶は寂しかったが平静を装いながら話した。
「話しは何だった?」
「うん・・昨日、真子ちゃんと裕子ちゃんと話しをしたからその内容の報告をしようと思って・・・・」
麻耶がそう言うと真実は喰いつく様に話しだした。
「おお、麻耶、ナイスだ! ちょうど4人でどうなったか気になって、その話しをしていたところなんだよ。今俺の家に居るから麻耶もおいでよ、そこでみんなにも報告をしてくれ!」
麻耶は嬉しかったが申し訳ない気持ちもあった。
「えっ、久しぶりに4人で遊んでるのに私が入って大丈夫なの?」
「気にするなって、ともだって早く聞きたいって後ろで言ってるからさ」
すると真実の電話口がまた賑やかになり、なにかを叫んでいる声が無数に聞こえた。
「『ちょ・・だから、お前らうるせーって、麻耶の声聞こえなくなるんだって』あっ、じゃあ麻耶、こっちで待ってるからな」
真実はそう言って一方的に通話を切ったのだった。麻耶は呆気に取られていたが穏やかな顔でスマホをバックに入れて真実の家に向けて足元軽く歩き出した。




