[34]
真実は教室に1人、窓側にある自分の席に座って外を眺めて考えていた。
(オレは裕子からの告白を受けて断らないといけないと思った時にタイムリープ前の裕子と付き合っていた日々を思い返して泣いてしまっていた。だが、その泣いている姿を見て裕子はオレが麻耶のことが好きすぎて別れてくれと言われて哀しくなって泣いたと思って諦めてくれたって事なのかな・・・・なんか、美化された感じになってしまったが、結果的に裕子が諦めてくれたから良かったってことかー・・・・)
真実は麻耶のことが好きで付き合ったものの、タイムリープ前には付き合って好きになった裕子から告白を受けたことで裕子との恋愛も頭に入ってきて鬩ぎ合いを始めていた自分を振り返って冷静に受け止めていた。
(だが、今回は好きだった麻耶と付き合うと決めたんだ、裕子には悪いがオレは麻耶と付き合っていく道を進ませてもらう)
そう再度心に決める真実であった。
そんな事を考えながらボーッと教室からグラウンドを眺めていた。部活動をしていた生徒たちの姿はお昼ご飯を食べているのか静かな時を刻んでいる。どれくらい考え事をしていたのだろう、外を眺めていたのだろう、かなりの時間が経過していた。
しばらくすると、ガラガラと教室の扉が開く音が聞こえたので真実は扉に目を向けるとそこには私服姿の麻耶が扉を開けて立っていた。真実はなぜ麻耶がココにいるんだ?と驚きながら麻耶に声を掛けた。
「麻耶! どうしてここに?」
麻耶は何も言わずゆっくり真実の所へ足を進めて真実の席の前の椅子をクルリと反転させて座った。麻耶はショルダーバッグからスマホを取り出しながら話し出した。
「今日は朝から市営図書館で本を読んでたの、そしたら裕子ちゃんからLIMOが着て・・・・」
そう言って麻耶は裕子とやり取りしたスマホを真実に見せた。
そこには裕子から『この前はキツく当たってごめんなさい。私は野元くんのこと諦めるよ。改めて祝福させて、麻耶ちゃんおめでとう、応援してるよ。そしてこれからも友達で居続けてほしい。』というメッセージが書かれていた。
「今日まこと、生徒会活動で裕子ちゃんと引継ぎするって言ってたじゃない?裕子ちゃんと何かあったのかなと思って、まだ学校に居るかな? と思って学校まで来たら外からまことが見えたから入って来ちゃった」
いつも通り冷静に話す麻耶であった。




