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真子はモグモグと食べていたお菓子を飲み込んで話しを続けた。

「ここからは私の推測ねー」

その入りの言葉に真実は少し身構えながら真子の言葉を待つ。

「まことはねー、裕子ちゃんがまことのことが好きだって知ってるんだよ」

まことは頭上から雷を落とされたような衝撃を受けて背筋を伸ばした。

「いやいや、なんでそうなるんだよ」

真実は強がって反論した。

「だって、さっき麻耶ちゃんの話しをした時に裕子ちゃんがまことのこと好きだって言ったけど、まこと全然驚かなかったよね? あのリアクションはもう知ってる人のリアクションだよ・・・・」

真実は言い返す言葉が出て来ず悔しい表情を浮かべた。

その顔を見て真子はクスクスと笑った。

「まことはほんと、素直で分かりやすい・・まこと、もう裕子ちゃんと付き合ってるの?」

突拍子もない質問に真実は慌てふためいた。

「は? 何言ってるんだよ? 付き合ってねーよ、もし裕子と付き合ってたら墨田から告白受けた時に断ってるよ」

必死の形相で弁明すると真子は冷静に答える。

「それなのよ、まことさ、なんで麻耶ちゃんのことは墨田なのに、裕子ちゃんのことは裕子なの? あなたたちはどういう仲なの? 学校生活じゃあそんなに仲が良い風に見えないし、でも裕子って言ったでしょ?あなたたち今付き合ってないなら以前付き合ってたの?」

真子の的を射た言葉に真実はぐうの音も出ない。

(コイツやばい、メンタリストかなんかか?ヤバいくらい見透かしてくる・・・・この世界では付き合ってないけどタイムリープ前は付き合ってた・・・・流石にタイムリープは見透かすことは出来ないから以前になるのか・・・・参ったな、どう言おう、とりあえず真顔で否定しとくか)

「いやいや、付き合ったことないし、呼び名は生徒会の件で色々聞かれて話してたら仲良くなってそう呼ぶようになっただけだよ」

真子は真実の言い訳に納得は出来なかったが、このままでは平行線になると判断して呼び名の件は諦めた。

「ふーん、まぁ、いいわ、さて、どうする? 麻耶ちゃんのこと、たぶん選挙終わったら裕子ちゃんも告白してきそうだから早く決めてほしいのよねー・・・・ここからはまた、私の推測なんだけどー・・聞きたい?」

真子は勿体ぶった表情で真実を見る。その表情を見た真実はもう諦めの境地であった。

「はい、はい、聞きたい、聞きたい」

適当に返事をしたことで真子はつまらなそうな顔をしながら話し始める。

「もーぅ、ノリが悪いなー・・・・、あのねー、多分だけど、まことが麻耶ちゃんの告白を保留にしたのは裕子ちゃんの存在があるからだと思うのよねー、でもね、仮に裕子ちゃんと付き合っても私は1年くらいで別れると思うのよねー」

何気に放った真子の言葉に真実は胸を杭で撃ち抜かれたような激震が走る。

(こ、コイツ超能力者じゃねーか? 全部まるっとお見通し状態じゃねーか・・・・)たしかにタイムリープ前の真実と裕子は1年で別れていた。なので真実は今回付き合ったらそのミスを埋めて長く付き合おうと思っていたのだった。

(何処まで読めるんだこの子は? この子、怖いっ)真実は驚き引き攣った表情をしながら真子を見ていた。

「気を悪くしたらごめんなさい、だけど裕子ちゃんよりも麻耶ちゃんと付き合う方が私は長く付き合っていける気がするのよ。まぁ、推測で言ってるだけだからなんの根拠もないけどね」そう言ってまたテヘペロポーズをとる真子であった。

(テヘペロポーズお気に入りか・・・・しかし、真子の推測はことごとく的を射ている。この推測もきっと外れてないんだろうな)

真実はそう思いながら気持ちが麻耶に動いているのが自分自身でも分かってきていた。

「さてと、私が伝えたい事は全部伝えたわ。あとはまことがしっかり考えて決めるだけだからね・・・・話しをしてるとあっという間に時間が過ぎちゃうね、私はそろそろ帰るね」

そう言って真子は立ち上がりお盆を手にとって歩き出した。

「それ、オレが持って降りるから置いたままでいいぞ」

真実がそう言うと真子はクルリと振り返る。

「ああ、いいよ、私が持って行く、お母さんにお礼も言いたいし・・・・あっ、そうそう、まことさーお母さんに私たち別れたってちゃんと話しした?」

真実はまたまた予想外の質問を受けてビクッと縦に揺れた。

「えっ?あっ、まだー・・してないかなー・・・・」

真子を見ることができず天井を見ながら自信なさげに話した。

「もうっ、ちゃんと話ししておかないとダメだよ、お母さんまだ付き合ってるって思ってるからね・・なんならもう一度寄り戻そうか? まこと、寄り戻しのキスする?」

そう言いながら真子は真実の方へゆっくりと歩み出した。

真実は慌てふためきベッドの上で土下座をした。

「真子様、すみませんでした。オカンにはちゃんと別れた事言っておきますので、早くお帰りくださいませー」

「フフフっ、冗談よ、じゃあまた、学校でね、バイバイ」

そう言って踵を返して部屋を出て行った。真実は出て行く真子の背中が少し寂しそうな感じがした。

真子が帰った後も真実はベッドに寝そべって考え事をしていた。考え事といっても既に真実の中では答えが出ていた。麻耶の告白を受ける?


〜 YES or NO 〜


答えはYESだ!真実は決断したその時

『ピコーーン』

例の電子音が鳴り響き真実は驚いてバッと起き上がった。

(あれ?鳴った・・・・裕子の決断した時は鳴らなかったのに・・・・)未だに頭に響く電子音が謎のままである。真実は電子音に対して何か規則性があるのではないかと考え始めた。

(なんらかの決断をYES or NO で決めた時になる事が多い、しかも、タイムリープ前と違う行動をした時に鳴ってるよね・・・・分岐変更を知らせているのか?・・いや、まだ情報が足りないな、もう少し様子を見るか)そう思いながら立ち上がり部屋を出て1階に降りていった。母真弓に真子のことを報告するために。

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