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いよいよ生徒会選挙の前日となった。去年は真実も立候補していた身なのでこの時期の忙しさと大変さは重々理解していた。真実は浩太と智大の3人でひとつの机を囲んで昼ごはんを食べていた。教室を見渡すと裕子がグループを作ってご飯を食べながら打ち合わせをしていた。おそらくご飯を食べ終わった後に挨拶回りに行く順番を決めているのだろう。真実はその姿を見て今回は立候補をせずまったりとした時間を過ごせている事に幸せを感じていた。

昼ご飯を食べながら浩太と智大の3人でGTO話で盛り上がっている時に1人の女性が真実を呼びながら近づいてきた。真子である。

「やほー、まこと、ちょっと話があるんだけどいい?」

「ああ、いいよ、どうした?」

「あー、出来れば2人だけで話しがしたいの、廊下に出よっ」

真子はそう言って真実の了承を取る間も無く踵を返して廊下へと歩きだした。

(オレに選択の余地はなしかよ・・・・)真実は少し不満げな顔をしながら立ち上がった。

「ちょっと行ってくる」

真実は真子の後を追って歩きだした。

浩太と智大は真実を振った女が何の用なんだと怪訝な表情をして真実を黙って見送ることしかできず、真実が教室を出て姿が見えなくなるとお互い顔を見合わせて肩を竦めたのだった。


真実が教室を出て周りを見回すと真子は1組の教室から少し離れた所に立っていた。

(どんな話なのかまったく予測が付かないな、何を言ってくるんだ真子は・・)

少し怪訝な顔をして真子の元へ歩み寄る。

「ごめんね、ご飯中に」

「ああ、大丈夫だ、どうした?」

「うん、この前、まことの家で話ししたことなんだけど、あなたのことが凄く好きな子が居るって言った話し、覚えてる?」

「ああ、覚えてるよ、それがどうした?」

「その子が会って話しがしたいって言ってるの、今日の放課後時間作ってくれない?」

真実はこの時違和感を感じていた。(ん? あれって裕子のことだよな? 今日の放課後に時間を作る? 明日選挙なのに話しをするってどういうことなんだ? まあ、今考えても分からんが、いきなりイベント発生とは・・・・このタイミングでかー、前に比べて早いな ・・・・)

「わかった、何時にどこに行けばいい?」

「16時に屋上で」

「わかった、ちなみに誰なのか教えてくれないのかい?」

「うん、ひ、み、つ、じゃあ放課後よろしくねー」

そう言ってそそくさと歩いて2組の教室に入って行ってしまった。

真実はまったく意味が分からず教室に考えながら戻った。

(裕子なのか? 違うのか? いや、裕子しかいないはず、タイムリープ前の事を振り返ってみてもそれらしい人物が思い浮かばない・・・・裕子にしてもこのタイミングなのか? あんなに忙しそうにしているのに? うーん、わからない・・・・きっと裕子が選挙前に告白してから望もうとしてるんだろう、うん、そうに違いない)

真実は半ば強制的に結論付けて浩太と智大の居る席に戻ってきた。

2人とも気になっていたのか直ぐに質問が飛んでくる。

「石本、なんだって?」

「ん?ああ、なんかオレのこと気になってる人がいるみたいで話しがしたいんだって」

「なんで石本からなんだ?」

「ん?まあ、色々とあるんだよ」

智大は顎に手をやりながら考える。

「まことはその気になってる子に心当たりはあるのか?」

「うーん・・・・1人いるんだけど・・・・今じゃないんだよなー」

「今じゃない? どういうことだ?」

真実はハッとした(しまった、余計なこと言ってしまった)

「ああ、いや、こっちの話し・・・・」

智大は勘繰った顔をしているがあきらめの言葉を放つ。

「まぁいいや、んで、いつ話しをするんだ?」

「今日の16時に屋上だとさ」

「16時か、オレらも気になるから教室で待ってるよ」

「ああ、わかった」

真実は放課後までヤキモキした気持ちで授業を受けるのであった。

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