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翌日には早くも憲一と佳代が付き合ったという話がクラスに駆け巡る。真子には昨日の夜に真実がLIMO通話で話をしていた時に報告していた。やはり驚いていたが、言葉の節々になにか寂しさを真実は感じていた。
学校ではいつも通り休み時間になると6人が集まっていたが、今日はスマホゲームではなく、雑談をしていた。浩太と智大が出来立てホヤホヤのカップルである憲一と佳代をイジっているのであった。
浩「お前らほんと知らない間にくっつきやがって」
智「ほんとだよなー、羨ましいよなー」
浩「佳代は憲一のどこか良かったんだ? こいつGTO1番弱いじゃん?」
憲「こうた、弱いって言うなよー」
佳「ケンイチくん・・弱いけど、1番優しかったから・・・・」
憲「かよちゃんまで・・でも嬉しい・・・・」
浩「熱っ、熱い、なにこの2人・・? 熱すぎてムカつくんですけどー」
真「いやいや、聞き出したのお前だろうが」
和気藹々と話をしている中、真実は真子の姿を確認していた。真子は笑顔であったが少し引き攣ったような笑顔で視線を佳代に向けていた。真実は真子が佳代に向けている視線がどうしても敵対している様には見えなかった。どちらかというと悲しいというか寂しい・・そちらの方がしっくりくる眼差しである。そう、敵視ではない・・・・真子は佳代に対して敵意はない、これが違和感の素である。あと、もうひとつ違和感の素があった。それはなぜ真実と付き合おうと思ったのかという部分である。真実は告白を受けたあの日、真子は本当に真実のことが好きではないという事が分かっていた。分かっていたからこそ感じる違和感である。タイムリープ前の記憶で佳代から奪う為という情報が耳に入っていた。最初は佳代に敵意があっての行動と思っていたのだが、告白の日のやり取りと付き合って数日だが一緒に居ることで佳代に対して敵意はなく、別の真意があり、それが何か分かった気がしてきていた。まだ確信ではないのだが・・・・真実は真子とそろそろ腹を割って話をしてみようと心に決めたのであった。




